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ステーキシャロン宗像本店、2020年5月1日閉店-「かつての大手ファミレス」九州最後の店舗

福岡県宗像市の国道3号線沿いにあるかつての大手系ファミリーレストラン「シャロン」の流れを組む九州最後の店舗「ステーキシャロン宗像本店(シャロン宗像店)」が2020年5月1日をもって閉店した。

シャロン宗像本店。

国内外で多角化推し進めた「シャロン」

シャロンは1968年12月に大阪府東大阪市で「シャロン布施店」として創業。1970年代より多角化経営に舵を切り、米国・中国・東南アジアを中心に高級複合リゾート、ホテル、ゴルフ場を相次ぎ開発していたが、バブル崩壊後の景気低迷や観光需要の落ち込みを受けて急速に経営が悪化、2001年に当時の運営会社であった「シャロンインターナショナル」(1989年7月設立)が会社更生法を申請していた。
同社は最盛期、西日本を中心に主力業態である高級ステーキ・鉄板焼・鍋レストラン「レストランシャロン」など、飲食店を100店舗近く展開していたが、会社更生法申請時の店舗数は28までに減少していた。

シャロン宗像本店。(2013年当時)
シンボルは三角屋根の独特な建物と「シャロン坊や」。

「GRAND Chalon」以外のシャロンは廃業

その後、関西圏の一部店舗は「グランシャロン(GRAND Chalon)」、奈良ロイヤルホテル店(奈良市)は「シャロン・ドゥ・ロイヤル」、千里店(大阪府豊中市)は「千里の丘シャロン」、宮崎店(宮崎市)は「宮崎シャロン」として独立したが、ロゴ・CIを変更して営業している「GRAND Chalon」(追記:一部は旧CIも残存)を除いて、いずれの店舗も2020年5月までに閉店・廃業している。

シャロン宗像本店。(2013年当時)

2015年に芝浦GHD傘下となっていた「宗像シャロン」

シャロン宗像店は1977年に開店。2001年のシャロンインターナショナル会社更生法申請後は、従業員出資の新会社に運営を移行し、地元和牛ブランド「宗像牛」を前面に押し出したステーキや風船ハンバーグを中心としたメニューに刷新し営業を継続していた。
2012年4月には新業態「Grillシャロン イオンモール福津店」を出店したが、福津店は2015年3月をもって閉店、宗像店は建物の老朽化を理由とした建替えに伴い2015年4月をもって一旦閉店していた。

Grillシャロンイオンモール福津店。(2012年当時)

その後、2015年12月に都市型ホテルやメガソーラー開発をおこなう九州地場大手の建設会社・ディベロッパー「芝浦グループホールディングス(芝浦GHD)」が宗像店の運営を引継ぎ「ステーキシャロン宗像本店(宗像ステーキシャロン)」として営業再開。芝浦GHDの事業拡大に合わせて、2016年8月には大牟田市の系列ホテルに高級業態「ステーキシャロン ホテルニューガイアオームタガーデン」、2017年5月には北九州市小倉南区に「ステーキシャロン小倉南店」(2019年1月閉店)が相次ぎ開店するなど、同社の飲食ブランドとして店舗網の拡大を続けた。

2015年に新装となった宗像本店。向かいにはロイホがある。

近年はアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」(Love Live! Sunshine!!)から誕生したユニット「CYaRon!(シャロン)」にちなんでラブライバーが訪れる“聖地”ともなっていた。

ピギィ!!!!

新型コロナの影響で閉店か

ステーキシャロン宗像本店の閉店理由は「諸般の事情」として明らかにされていないが、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言発令を受けて、利用客が減少していたものとみられる。

街頭ビジョンに表示された「閉店のお知らせ」

店舗の跡地活用についても現時点では発表されておらず、かつての大手ファミレスチェーンの流れを汲む宗像ステーキシャロンは40年を超える歴史に幕をおろすものとみられる。
また、同じグループであり、ロードサイドファミレスではなくホテル内レストラン業態となっている大牟田市の店舗も合わせて当面休業としているため、現時点で営業しているシャロンの店舗は九州から消えてしまうこととなった。両店の「コロナ後」の再開を期待したい。
写真撮影:駅音ネット

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JR九州ドラッグイレブン、ツルハHDが買収-2020年5月に、JR九州は株式の49%保有継続

イオングループの大手ドラッグストア「ツルハHD」(北海道札幌市)は、JR九州の完全子会社である九州大手のドラッグストア「JR九州ドラッグイレブン」(福岡県大野城市)の発行済み株式の51パーセントを取得することを2020年4月30日に発表した。

ドラッグイレブン(沖縄県那覇市・壺川店)。

ドラッグイレブン、かつてはイオングループだった

ツルハHDは1929年に旭川市で創業した薬局・ドラッグストア大手「ツルハ」を中核企業とした持株会社で、株式の約13パーセントをイオンが保有する。

ツルハドラッグ(大阪市の店舗)。

ドラッグイレブンは1989年に創業。1999年にジャスコ(イオン)、ツルハと資本業務提携を結んでイオングループ入りしたが、2003年に架空在庫計上事件を起こし、イオングループから離脱した。
2004年にはマツモトキヨシとの提携に移行したが、2007年にJR九州グループ入りし、2008年にはマツキヨとの提携を解消している。

駅ビル・駅関連施設への出店が多くある。(大分駅・移転前)

JR九州グループ入りして以降は九州内の駅ビルへの出店を増やしており、調剤薬局含め2020年現在は九州・山口・沖縄・東京に約200店舗を展開。JR九州がFC展開するファミリーマートとのコラボ店舗も出店している。

JR九州、今後も株式の49パーセントを保有

JR九州は、JR九州ドラッグイレブンの株式のうち51パーセントを2020年5月28日付けてツルハHDに譲渡する。
ドラッグイレブンはツルハの子会社となるが、JR九州は今後も株式の49パーセントを保有する予定としている。

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外部リンク:ツルハHD公式サイト

イオンモール高崎、2020年6月26日増床リニューアル-H&Mなど「群馬県初」テナントも

群馬県高崎市の「イオンモール高崎」が2020年4月27日に増床リニューアルオープンする。
追記:イオンスタイル以外はイオンモールの臨時休館により延期となる。
追記:6月26日に全館開業となる。

イオンモール高崎。

建物東側に増床棟新設-既存棟も大規模リニューアル

イオンモール高崎は、2006年10月に「イオン高崎ショッピングセンター」として開業。2007年9月に運営会社再編に伴い現在の「イオンモール高崎」に改称した。今回の増床により総賃貸面積は約76,000㎡ 、延床面積は約134,000㎡となる。
今回の増床リニューアルコンセプトは「ミライを紡ぐ次世代モールへ」。これまで平面駐車場であった東側に増床棟を新設するとともに、既存棟でも大規模なリニューアルする。

イオンモール初出店の元サティ、イオンスタイルへ改装

核店舗である「イオンスタイル高崎」は、開業当初「高崎サティ」としてオープン。マイカル初のイオンモール株式会社運営ショッピングセンターへの出店であった。その後、2011年3月にマイカルがイオンリテールに吸収合併されたことに伴い、現行の「イオン高崎店」となった。
今回のリニューアルでは北関東初となるステーキショップ「ガブリングステーキ」や総菜・サラダなどを対面形式で販売留守「リワードキッチン」など取りそろえた「ここdeデリ」を導入する。

新設される「リワードキッチン」。

また健康と美をキーワードにし、スポーツアパレルやアウトドア用品を取りそろえるウエルネススポーツ専門売場「スポージアム」、ベビー用の大型雑貨や幼児教育トイ、LEGOを北関東最大級の規模で展開する「キッズ」売場などを設ける。

スポージアム売場(イメージ)。


キッズ売場(イメージ)。

様々な群馬県初テナントが出店

専門店では、群馬県初となるスウェーデン発祥のファストファッション「H&M」が新規出店。これまで既存棟に出店していた「ZARA」や「GAP」と共に1階増床棟付近をグローバルファッションゾーンとする。
また既存棟1階には、スイーツや生鮮食品などを取りそろえる「食物販ゾーン」が2020年秋にオープンする予定である。
2階増床棟は「ライフスタイル&ホビー」として、「無印良品」とイオングループの書店「未来屋書店」が隣接してオープンする。

無印良品・未来屋書店のある2階増床棟。

その他にもイオンペットのペット専門店「PETEMO」やオーダーメイドまくら専門店「B-DESIGN home」なども出店する。

3階には運動チャレンジゾーンも設置へ

3階増床棟の大部分は「ヘルス&デジタル」として、イオングループのスポーツ専門店「スポーツオーソリティ」や家電量販店の「コジマ×ビックカメラ」が出店する。このゾーンには「ヘルスチャレンジステーション」を導入。長なわ跳びチャレンジやバランスウォーキングなど4種類のコンテンツを通じて様々な運動にチャレンジする事のできる場所を設ける。

3階増床棟のヘルスチャレンジステーション。

さらに、コスメストアの「@cosme store」、ホームファッション「BK home」、キッチン用品等を取りそろえる「T-falストア」などが群馬県初出店する。
また3階フードコートである「Food Forest」は自然と屋外をイメージした「ファミリーゾーン」と木目調のシックな内装が特徴の「大人のゾーン」の2種類の空間を設置、客席数は約1,000席となる。ここにはローストビーフ丼専門店の「ローストビーフ丼やまと」が関東初出店するほか、から揚げ店の「鳥さく」が群馬県初出店する。

今後も富岡製糸場などとの地域連携を実施

今回の増床リニューアルでは、外像デザインを周辺の山並みと調和するよう、落ち着いたトーンに仕上げるほか、増床棟東面は、群馬県の生糸文化の風景をイメージした、繊細なラインとして彩った。

生糸文化をイメージした増床棟東面の外観。

また、2014年に世界遺産登録された「富岡製糸場と絹産業遺産群」と絹文化の継承を目的にこれまで開催されてきた「シルクカントリーぐんま世界遺産キャンペーン」を今後も開催するほか、高崎商科大学との賑わいを作り出すことをテーマとしたイベント実施など「ミライを紡ぐ次世代モールへ」のテーマを基に地域と連携した取り組みを実施していくとしている。

イオンモール高崎

住所: 群馬県高崎市棟高町1400番地
営業時間:8時~23時(イオンスタイル高崎1階食品売場)
営業時間:9時~22時(イオンスタイル高崎2階・3階)
営業時間:10時~21時(専門店街)
営業時間:11時~22時(レストラン街)
営業時間:9時~23時(イオンシネマ高崎)

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ジョーシンスーパーでんでんランド、2020年4月30日閉店-日本橋の上新電機「免税旗艦店」新型コロナの影響か

大阪府大阪市浪速区日本橋の「ジョーシンスーパーでんでんランド」が2020年4月30日をもって閉店する。

ジョーシンスーパーでんでんランド。

日本橋に本店を構えるジョーシンの免税専門館

ジョーシンスーパーでんでんランドは2015年7月に、大型中古レコード・CD・DVD専門店「DISC J.J.日本橋メガストア」跡に開店。
建物は地上6階建、営業フロアは1~4階、売場面積は613㎡。同社日本橋エリア6店舗目。模型やゲーム、玩具を扱うジョーシンスーパーキッズランド本店と隣接する。

隣はスーパーキッズランド本店。

日本橋でんでんタウンエリアに本店を構える上新電機で初となる免税店旗艦店で、屋号に「でんでん」を冠し、1階に薬・化粧品売場、2階に化粧品・美容家電売場、3階にデジタル・生活家電売場、4階にブランド売場を展開、多言語対応の接客を行うなど、外国人観光客によるインバウンド消費の取込みを目指していた。
しかし、2019年末頃から広がりをみせた「新型コロナウイルス感染症」の影響を受け、主要ターゲットであった外国人観光客が減少。2020年4月にはコロナウイルス感染拡大防止を目的とした「緊急事態宣言」が発令されたことで、同社運営店舗を含む周辺の家電量販店やPC・ホビー関連ショップが、宣言解除を目処とした営業時間の短縮・臨時休業を開始したため、国内来街者も数を減らしていた。

今後は既存5館で外国人向けサービスを提供

上新電機は、スーパーでんでんランドの閉店理由を「店舗統合によるもの」としており、今後は日本橋エリアの既存専門館5館(日本橋1ばん館、J&Pテクノランド、スーパーキッズランドなど)にて、個別に外国人観光客向けの接客・免税サービスを提供していくものとみられる。

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フレスコ寺方店、2020年4月29日閉店-ニチイ新業態1号店跡、40年の歴史に幕

大阪府守口市松下町の食品スーパー「フレスコ寺方店」が2020年4月29日午後8時をもって閉店する。

かつてはニチイ新業態1号店が営業していた

施設は1979年10月に、関西発祥の大手流通グループ「ニチイ(のちのマイカル、イオン)」が手掛ける新業態1号店「ニチイマート寺方店」として開店。建物は地上6階建、営業フロアは1~2階、店舗面積は約1,300㎡。
ニチイは開店から20年ほど営業していたが、同社の他直営店舗と比較し非常に小規模だったこともあり、当時の標準店舗モデルであった生活百貨店「サティ」や新型食品スーパー「ポロロッカ」への業態転換を実施せず閉店。その後、1999年6月に食品スーパー「スーパーアルファ寺方店」と総合衣料品店「シジョー守口店」が開店したが、両店舗ともに2003年9月をもって閉店していた。

京都発祥のフレスコ、大阪進出の足掛かりだった

ハートフレンド・フレスコ寺方店は2003年12月に開店。

フレスコ寺方店。

フレスコ寺方店は、京都市勧修公設小売市場を前身にもつ同社26号店で、大阪府内2号店。同社最大級の店舗であったため、同時期に開店した三国店(大阪府内1号店、ヴェール阪急三国)とともに大阪進出の足掛かりとしての役割を担った。
フレスコは1階に直営食品売場、2階にはテナントとして総合衣料品店「オンセンド」が出店しており、地域唯一の大型スーパーとなっていた。しかし、2014年8月には至近距離にマックスバリュ(光洋運営、24時間営業)が進出するなど競争が激化、入居施設の老朽化も進んでいたため閉店が決まったとみられる
フレスコ寺方店閉店のお知らせ。

フレスコ寺方店の跡地活用については、2020年4月現在発表されていない。なお、オンセンドは5月以降も営業する予定となっている。

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フレッシュプラザユニオン古島店、2020年4月29日開店-アクロスプラザ古島駅前のリウボウストア旗艦店跡に

沖縄県那覇市の大和ハウスグループ系商業施設「アクロスプラザ古島駅前」1階に、宜野湾市地盤の食品スーパー「フレッシュプラザユニオン古島店」が2020年4月29日午前9時に開店する。

アクロスプラザ古島駅前。

古島駅前のアクロスプラザ、19年に食品核が撤退していた

アクロスプラザ古島駅前は2017年8月に、沖縄都市モノレール(ゆいレール)古島駅前で進められた「古島団地跡地再開発事業」の一環として開業。建物は地上2階建て、店舗面積は3,786㎡。

建設中のアクロスプラザ古島駅前。(2017年3月)

開業当初は、大和情報サービスのアクロスプラザ沖縄県内1号店として、沖縄の百貨店系スーパー「リウボウストア」の旗艦店「リウボウフードマーケット古島マルシェ」を核に、JR九州系のドラッグストア「ドラッグイレブン」や総合衣料品店「ファッションセンターしまむら」など10近い専門店が出店していた。しかし、2019年4月30日にリウボウストアが開店から2年足らずで撤退したため、核店舗が丸1年不在の状況が続いていた。

ユニオン初となるインストアベーカリーや生鮮専門店も

フレッシュプラザユニオン古島店は同社にとって那覇市内4店舗目。
同社の多くの店舗と同様の24時間営業に加え、リウボウ時代に出店していた精肉専門店「にくほんぽ」や沖縄県漁連仲買人による漁港直送鮮魚をウリにした「まぐろ大吉」、同社初となる99円均一のインストアベーカリーを導入する。

フレッシュプラザユニオン古島店

住所:沖縄県那覇市銘苅1-19-1
営業時間:24時間営業

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ファーストキャビン、2020年4月24日倒産・破産手続開始-大手カプセルホテル、一部は営業継続へ

簡易宿泊施設(カプセルホテル)大手「ファーストキャビン」が、東京地方裁判所に破産手続開始の申立てを2020年4月24日に行った。
多くの店舗はこれに合わせて閉館となっているが、一部店舗は営業を継続する(詳細は後記)。

ファーストキャビン破産手続開始告示書。

「ファーストクラス」スタイルの客室で急成長したが…

ファーストキャビンは2006年7月に設立。
2009年4月に1号店「ファーストキャビン 御堂筋難波」を出店して以来、コンセプトに「コンパクト&ラグジュアリー」を掲げ、通常のカプセルホテルと比べ約2倍の床面積、120cm幅のベッド、大型液晶テレビを備える客室(ユニット)を導入するなど、高価格・高付加価値路線の簡易宿所として事業規模を急速に拡大した。
2012年4月には日本空港ビルデングとの提携のもと、東京都内初・空港施設内初となる「ファーストキャビン羽田ターミナル1」を出店。2017年2月にはJR西日本との合弁会社「JR西日本ファーストキャビン」(JR西51%・キャビン49%)を設立し、新業態となる複合型宿泊施設「ファーストキャビンステーション」をJR西日本グループ内外のシティホテル(一部フロア)や保養所跡に出店開始するなど、全国30近い施設を展開していた。。

ファーストキャビンステーションあべの荘(旧・安倍乃荘)。
佐藤栄作元総理ゆかりの施設として知られていた。

その一方、2020年4月5日に新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて17施設の休業を決定、4月16日にはJR西日本との合弁事業解消を正式発表するなど、今後の事業継続が不透明な状態にあった。

一部FC運営施設は「営業継続」へ

今回のファーストキャビン破産手続開始に伴い、同社直営施設5施設(築地・京橋・京都河原町三条・京都嵐⼭・柏の葉、いずれも休業中)が営業を終了する。また、資本業務提携関係にある貸会議室大手「TKP」運営1施設(TKP名古屋駅前)についても営業を終了、合わせて土地建物の売却を行うという。
その一方、阪急阪神HDが運営する1施設(阪神西梅田)やアキバキャビン運営の2施設(秋葉原昭和通り・秋葉原電気街)など、FC運営による一部施設は事業継続を発表しており、ファーストキャビンもしくは別ブランドの施設として、新型コロナウイルス感染症の収束を目処に営業再開するとみられる。

ファーストキャビンST和歌山駅。(2019年営業当時)
新ブランドへの転換後、営業再開する予定となっている。

閉店するファーストキャビンブランドの店舗
  • ファーストキャビン築地(直営)
  • ファーストキャビン京橋(直営)
  • ファーストキャビン京都河原町三条(直営)
  • ファーストキャビン京都嵐⼭(直営)
  • ファーストキャビン柏の葉(直営)
  • ファーストキャビンステーションあべの荘(JR西日本ファーストキャビン運営)
  • ファーストキャビンステーション京都梅小路RYOKAN(JR西日本ファーストキャビン運営)
一部FCによる営業継続(予定)施設
  • ファーストキャビンTKP市ヶ谷
    (TKP運営、6月再開予定)
  • ファーストキャビン秋葉原昭和通り
    (アキバキャビン運営、再開予定)
  • ファーストキャビン秋葉原電気街
    (アキバキャビン運営、再開予定)
  • ファーストキャビン阪神西梅田
    (ライフデザイン阪急阪神運営、再開予定)
  • ファーストキャビンステーション和歌山駅
    (旧・JR西日本ファーストキャビン運営、別ブランドとして再開予定)

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コースカベイサイドストアーズ、2020年4月24日開業-旧・ダイエーショッパーズプラザ横須賀跡を全面改装

神奈川県横須賀市の京急本線汐入駅前のダイエー跡に大型ショッピングセンター「コースカベイサイドストアーズ(Coaska Bayside Stores)」が、2020年4月24日より順次オープンする。

コースカベイサイドストア。

旧・ダイエー、香港企業が中心となりリニューアル

コースカベイサイドストアーズは、ダイエーのショッピングセンター「ショッパーズプラザ横須賀」として1991年4月に開業。売場面積は29,636㎡。
もともとこの場所にはかつて横須賀のシンボルの1つであった横須賀海軍工廠があり、戦後は所有者が米軍、住友重機などへと移ったが、工場は1978年に閉鎖されていた。
その後、ダイエーがイオン傘下となりダイエーが大型ショッピングセンターをイオンに譲渡することとなったため、2016年3月からはイオンの店舗となっていたが、香港を拠点とする不動産投資会社「アジア・パシフィック・ランド(APL)」が購入し、2019年3月に閉館。仮称「ポートサードモール」として改装をすすめていた。
ショッパーズプラザ横須賀。

コースカベイサイドストアーズは、APLを中心とする横須賀モール・リーシングの運営で、約100以上の店舗が出店。
デザインコンセプトは「ヒストリック ヨコスカ」で、館内はイート(EAT)、ショッピング(SHOPPING)、エンジョイ(ENJOY)の3つのカテゴリで構成される。

核店舗はイオン-海が見える飲食街も

イートエリアの核として1階を中心に展開される「食」集積ゾーン「スカイチ(SKA-1)」には核テナントの「イオンスタイル横須賀」が出店。おもに食品・日用品を中心に販売。総菜売場は旧ダイエーの2.5倍に拡大されるほか、直売広場「わくわく広場」には葉山牛などを扱う「横須賀晃進」、三浦半島の鮮魚などを扱う「長井水産」など、地元産品を販売する店舗も出店する。

館内イメージ。

また、オーシャンビューフードコート「スカイチキッチン(SKA-1 Kitchen)」も併設。約700席以上を備えており、「丸亀製麺」「マクドナルド」「リンガーハット」などが出店。レストラン街「スカイチダイニング(SKA-1Dining)」には新規出店するハンバーグ・ステーキ&サラダバー「グリル とぽ」のほか「丸源ラーメン」「鎌倉パスタ」などが継続出店する。

ファストファッションの大型店が出店

おもに2階から4階にかけて展開される「ショッピング」のエリアは、ファストファッションの大型店として「GU」「H&M」「Gap Outlet」「ABC-MART」などが出店。H&Mはメゾネットタイプとなる。
そのほか「無印良品」「ニトリ」「ノジマ」「くまざわ書店」などが出店する。くまざわ書店はタリーズコーヒー併設となる。

映画館は規模拡大

おもに4階から6階にかけて展開されるエンジョイエリアには映画館「横須賀HUMAXシネマズ」が再出店。横須賀らしいジャズをテーマとした内装で、スクリーン数は10店に拡大された。そのほかにも、次世代型アスレチック「SPACE ATHLETIC “TONDEMI YOKOSUKA”」やゲームセンター「ナムコ」、スポーツジム「ロコスポーツ横須賀」、ボウリング場「ボウリング王国スポルト横須賀店」などが出店する。
このほか、外周・外向き店舗として日本で唯一米海軍と海上自衛隊の艦船を同時に見られるツアー「YOKOSUKA軍港めぐり」の乗船場周辺に「スターバックス」「スシロー」「焼肉 牛角」の営業中3店舗に加え、喫茶・雑貨「アメツチテラス」が出店する。

5月中の全館開業をめざす

なお、4月24日までに営業開始を予定するのは、イオンスタイル、長井水産、横須賀晃進、マツモトキヨシ、無印良品(一部)、Fare marine & beauty、スシロー、焼肉 牛角などの各店舗。
現時点では5月中旬のグランドオープンを予定している。

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ドン・キホーテ福岡鞍手店、2020年4月24日開店-鞍手町中心部のユニードダイエー・レッドキャベツ跡に

福岡県鞍手郡鞍手町の鞍手ショッピングセンターに、パン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH)のディスカウントストア「ドン・キホーテ福岡鞍手店」が2020年4月24日午前9時に開店する。

ドン・キホーテ福岡鞍手店。

鞍手町中心部随一の大型店だったサンプラザ

鞍手ショッピングセンター(サンプラザ)は1981年に、ダイエー傘下の総合スーパー「ユニード鞍手店」を核に開業。建物は地上1階建。
開業当初の核店舗であったユニード鞍手店は、1994年3月にダイエーグループ運営会社再編の一環として「ダイエー鞍手店」に改称したが、同社の経営悪化により2000年代初頭に撤退。
ダイエーの撤退後も、2002年2月に食品スーパー「レッドキャベツ巌流市場鞍手店」や総合衣料品店「ファミリージョイ」、ドラッグストア「ドラッグイレブン」、100円ショップ「ミーツ」が出店するなど、鞍手町中心部随一の大型商業施設として営業を続けていたが、2012年以降、半径1km圏内にトライアル、コスモス、ナフコなど競合店が相次ぎ進出したため、2017年をもってレッドキャベツを含む大半の店舗が撤退していた。

「インフラ型」を掲げる地域密着志向のドンキに

ドン・キホーテ福岡鞍手店の売場面積は2,005㎡。
福岡鞍手店では、ドンキが強みとする化粧品・カラコン・家電・スマホパーツなどのトレンド商品に加え、飲料やレトルト・インスタント食品など日用消耗品を拡充、シニア層向けの休憩スペースを設けるなど、地域のお客さまの生活に寄り添う“インフラ型店舗”を目指すとしている。

ドン・キホーテ福岡鞍手店

住所:福岡鞍手郡鞍手町大字中山2341-1
営業時間:午前9時~翌午前1時
(開店から当面、営業時間を「午前9時~午後10時」に短縮。)

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みのおキューズモール、2020年4月23日リニューアル開業-イオン以外は開業延期に

大阪府箕面市の北大阪急行箕面萱野駅予定地近くにあるショッピングセンター「みのおキューズモール」が2003年の開業以来最大規模の改装を行ない、2020年4月23日から25日にかけてリニューアルオープンする。
追記:4月23日に開業するイオンスタイル以外は開業延期となる。(情報があれば修正する可能性あり)

みのおキューズモール。

旧・カルフール、開業以来の全面リニューアル

みのおキューズモール」は、2003年10月にフランス小売大手の「カルフール」を核としたショッピングモール「箕面マーケットパーク ヴィソラ」としてオープン。
その後、カルフールがイオンに売却されたため2010年3月にはカルフールとの店舗名称ライセンスの契約満了により核店舗が「イオン箕面店」へと変更となり、2013年10月には東急グループのショッピングセンター愛称「キューズモール」に改称された。敷地面積は37,466㎡。
今回のリニューアルのコンセプトは「To・gather」。人々のつどい・交流を示す「Gather」と、地域の方々に愛され、共に育っていきたいという想いの「Together」、2つの意味をこめたという。

イオンはCENTER棟にリニューアル-イオンスタイルに

今回のリニューアルでは、これまでのイオン箕面店棟(改装のたため2019年8月に閉店)をCENTER棟へと改装、イオンは毎日の生活に必要な商品・サービスをワンフロアに集約し「イオンスタイル箕面」として全面リニューアルする。

イオンスタイル箕面。

イオンスタイル箕面では、近畿地方の各漁港で水揚げされた地獲れ鮮魚や大阪府やイオン直営農場等で収穫された産直野菜・果物の取りそろえなど鮮度にこだわった地元食材を取りそろえる。
また五感で楽しむ食のライブ「Live kitchen」では、オープン以来展開しているロテサリーチキンの弁当やサンドイッチのほか、焼き立てパンや手づくりスイーツの展開もする。

650席の大型フードコートなど複数の新テナント出店

CENTER棟2階には650席の大型フードコートが新設され、買い物の合間にホッと一息つけるスペースとする。
フードコートでは、配膳の手伝いをするスタッフも配置。大阪名物の串カツやファストフード、キッズ向けメニューの充実などをおこなう。

650席のフードコート。

また、これまでもみのおキューズモールのテナントとして出店していた店舗のうち「109シネマズ箕面」「SPORTS DEPO」「ユニクロ」「GU」などが出店を継続するほか、今後EAST棟には「くまざわ書店」や手芸用品店の「手芸センタ-GRANDドリーム」、大型家電量販店「ジョーシン」などが順次オープンする予定。新規出店テナントは全部で38店舗、総テナント数は約110店となる。

センター棟・デッキ部分。

さらに、リニューアルに伴い、これまでキューズモール内にあったステージを新たに「キューズステージ」として移設。

音響設備の強化など、プロアーティストや地域の発表の場としても使用できるステージとする。

キューズステージ。

また共有スペースでは「ギャザリングイベント」を定期的に開催し、マルシェなどを開催し、賑わいと交流を育む場所とするほか、無料で利用できる小型犬用のドッグランも新設される。
なお、感染症予防のため、当面は4月23日に開業する「イオンスタイル箕面」など一部店舗だけでの営業をおこなう予定となっている。
また、当施設前に設けられる予定であった北大阪急行箕面萱野駅は当初2020年度中に開業予定であったが、延伸工事の遅れから2023年度開業予定に延期されている。

みのおキューズモール

住所:大阪府箕面市西宿1-15-30
営業時間:(通常時)
物販10時~20時
飲食11時~22時
109シネマズ箕面10時~24時
(一部異なる店舗あり)

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