国家撮影文化センター台北館、2021年4月19日開館-旧・大阪商船ビル、7年かけて復原

台湾・台北市中正区の台北駅前の「大阪商船台北支店ビル」の復原が完成し、博物館「国家撮影文化センター台北館(國家攝影文化中心台北館)」として2021年3月25日にプレオープン、4月19日に正式開館する。

国家撮影文化センター台北館(國家攝影文化中心台北館)。

中文摘要:「國家攝影文化中心」、110年3月25日試營運、4月19日正式開幕。這座為1937年落成的「大阪商船株式會社台北支店大樓」、經歷七年規畫整修。

知られざる歴史建築だった「大阪商船ビル」を復原

大阪商船台北支店ビルは1937年に開業。大阪商船は住友系の商船会社として創業、当時は日本(内地)と台湾や南方を繋ぐ重要な航路を運航しており、昭和初期には台湾に18の拠点を構えていた。台北博覧会(1935年)を前にした1934年には台北市栄町二丁目(現:衡陽路)に大型の案内所を開設したほか、台北駅前にも店舗を構えていた。さらに、1937年には、基隆市にあった大阪商船の台湾本部機能(基隆支店、基隆大空襲で焼失)を台北駅前(台北市表町)に移転させるかたちで、現存する大型の自社ビル「大阪商船台北支店ビル」が完成した。
建物は渡邊節の設計で、地上3階建て(一部4階建て)。3階までは洋風建築でありながら4階は瓦屋根を乗せている、いわゆる「帝冠様式」の建物であった。1階には切符売り場が設けられ、2~3階はオフィスになっていたという。
戦後は建物を中国国民党政府が接収し「公路總局」などとして活用。のちに3階・4階の屋根は切除されオフィスが増築されており、外観は竣工時と大きく異なるものとなっていた。そのため、台北駅前の目立つ位置にありながら歴史建築だと知らない市民も多かったと思われる。

復原前の「公路總局」(ストリートビューより)。

その後、2013年には公路總局が萬華区へ移転したのに伴い台湾政府文化部の所有となったことで復原計画が具体化した。さらに、2014年には建物が古蹟に指定され、7年間かけて建物を元の姿に戻すべく、復原作業がおこなわれていた。

復原中の大阪商船ビル。4階部分の骨組みが見える。

なお、現在「大阪商船」は三井グループの「商船三井」となっており、内航部門として「フェリーさんふらわあ(旧・関西汽船)」など、不動産部門として「ダイビル」などを傘下に持つ。

同時期に同設計者により建設された大阪商船・ダイビル本館(大阪市)。

台湾の古写真などを展示する歴史とアートの博物館に

大阪商船台北支店ビルを活用した「国家撮影文化センター台北館(國家攝影文化中心台北館)」は、国立台湾美術館のもとで台湾を中心とした写真や映像、それに関連する書物などを所蔵・展示する博物館。建物の歴史についても展示されるほか、企画展として現代・過去の様々な写真作品の展示をおこなう。
3月27日から4月18日までは、予約が必要なプレオープン期間として運営。4月19日に開業記念式典が挙行され、グランドオープンとなる。

1階部分(開業前)。

館内は、1階がカフェ、文創商店(ミュージアムショップ)、図書館。2階と3階が展示室と倉庫となる。
同館の発表によると、建物の復原に際しては撤去されていた4階屋根部分の再現(復元)が特に困難を極めたとのこと。
開館記念展示として、台湾の歴史的写真を集めたテーマ展、さらに、現在の世界の写真家が撮影した作品を展示する国際展などが開催されている。

国家撮影文化センター台北館
國家攝影文化中心台北館

台北市中正區忠孝西路一段70號(旧・台北市表町二丁目9)
営業時間:10時~18時(※月曜日(星期一)定休日)

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