さえきセルバHDとアマノパークス、2025年7月30日業務提携検討開始-仕入調達や商品開発の共通化視野、人口減少進む山梨県で生き残りめざす

首都圏・山陰地場大手食品スーパー持株会社「さえきセルバホールディングス」(本社:東京都国立市)と地域子会社「山梨さえき」(本社:山梨県富士吉田市)、山梨地場大手食品スーパー「アマノ」(本社:山梨県甲斐市)と同社完全子会社「フードパークス」(本社:山梨県甲府市)は、「山梨県内の地域における食文化を支え、更にそれを発展させること」を目的とした業務提携の検討を始めることに2025年7月30日合意した。

アマノパークス岡島店(現在は閉店)。

積極的なM&A進める「さえきセルバHD」

さえきセルバHDは1979年11月に東京都国立市で個人経営の青果店「国立市石田フレッシュショップさえき」として創業、1986年2月に「さえき」として法人化。1989年10月に食品スーパー1号店「さえき国立食品館」を開店した。
さえきは2000年9月に山梨地場老舗百貨店「岡島」食品スーパー事業の受け皿会社「フレッシュパワー岡島」を設立し同社店舗を承継、2004年12月に島根地場大手食品スーパー「たんぼ原徳」(2005年5月フーズマーケットホックに社名変更)を完全子会社化、2009年8月には茨城地場同業の受け皿会社「茨城さえき」を設立し「マル平ストア」7店舗を譲受するなど、積極的なM&Aによる業容拡大を図った。
同社は2011年3月に持株会社「さえきホールディングス」を中核企業とする新体制に移行、2013年5月には山梨地場大手食品スーパー「セルバ」と経営統合し現社名に変更した。
さえきセルバHD発足後も、島根地場同業「マルマン」と首都圏地場同業「マルダイ」を傘下に収め、自社グループ(さえき及びホック)の店舗網に統合することで多店舗化を進めている。

山梨を代表する高級食品スーパー「アマノパークス」

アマノは1977年11月に現在の山梨県甲斐市で食品スーパー「スーパーあまの」として創業/法人化。同社は「味へのこだわり」「質へのこだわり」「物へのこだわり」「豊かで幸せを感じる上質な食生活の提案」を掲げ、1997年5月に食品スーパー1号店「アマノパークス竜王店」を開店、2003年4月に百貨店内1号店「アマノパークス岡島店」を開店するなど、山梨県内を代表する高級食品スーパーとしての地位を確立。2010年6月には新会社「フードパークス」運営の生鮮食品スーパー「甲府生鮮市場国母店」を開店、2018年11月には生鮮惣菜専門店主体の市場(マルシェ)型食品スーパー「サンマルシェふじかわ店」するなど積極的な新業態開発に取組んでいる。
甲府生鮮市場国母店(フードパークス本社併設)。

競争激化する山梨で生き残りめざす

両社による業務提携検討は、山梨県が抱える人口減少や同業/異業種(ドラッグストアなど)との競争激化を背景としたもの。
両社が業務提携を行うことで、スケールメリットを活かした共同仕入れや独自商品の開発、販促キャンペーン、物流拠点共有による配送網の効率化(コスト軽減)、経営分析・顧客データ分析、人材交流を進めるとしている。

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