平和堂ニッケタウン稲沢店、2025年12月12日9時開店-アオキスーパー跡をわずか2ヶ月で全面刷新、競争激しい尾張稲沢でドミナント確立

愛知県稲沢市の日本毛織系複合商業施設「ニッケタウン稲沢」に、平和堂系大型食品スーパー「平和堂ニッケタウン稲沢店」が2025年12月12日午前9時に開店した。

平和堂ニッケタウン稲沢店の青果売場。

尾張を代表する繊維工場跡地にうまれた商業施設

ニッケタウン稲沢は2011年1月閉鎖の日本毛織連結子会社系工場「尾州ウール本社工場」跡地を再開発するかたちで2013年2月より順次開業。敷地面積は約44,451㎡で店舗面積は12,027㎡(届出上)。
同施設は開業以来「地域密着型ショッピングセンター」を掲げ、名古屋地場大手系食品スーパー「アオキスーパーニッケタウン稲沢店」を核に、ドラッグストア「ゲンキー」や衣料スーパー「あかのれん」、家電量販店「ギガスケーズデンキ」、100円ショップ「Seria」、スポーツクラブ「NAS」といった大型専門店を展開したが、ゲンキーの生鮮ドラッグストアへの業態転換や同業近隣店舗との競争激化を背景に、2025年9月29日をもってアオキスーパーが撤退していた。

今年9月閉店のアオキスーパー、わずか2ヶ月で全面刷新

平和堂ニッケタウン稲沢店は2025年9月閉店のアオキスーパー跡を居抜きするもので、建物は平屋建で店舗面積は約2,820㎡、営業面積は約1,618㎡、直営面積は約1,540㎡。同社店舗は国内170店舗体制、愛知県内21店舗体制、尾張エリア7店舗体制、稲沢市内3店舗体制となる。年間売上目標高は18億円、投資額は約8.7億円(土地除く)
開店当日の平和堂ニッケタウン稲沢店。

平和堂の強み「生鮮MD」前面に押し出す新店舗に

平和堂ニッケタウン稲沢店は、稲沢市内に本社を置くPPIH(旧ドン・キホーテHD)系総合スーパーのユニー旗艦店をはじめ、尾張エリアでも特に競争激しい地域にあるため、平和堂が強みとする「生鮮3課」「生鮮MD」を特に強化する。
青果では農協系「JA愛知西産直クラブ」「愛知そだち」地場野菜コーナーや店内フルーツ使用「くだものやのカットフルーツ&デザート」コーナーを展開、お値打ち商品「店長厳選得価品」による価格訴求を行う。

平和堂ニッケタウン稲沢店の産直コーナー。

鮮魚では対面販売の生魚・丸魚・刺身・切身、精肉では店内加工のローストビーフや精肉丼・精肉寿司といったごちそう需要対応商品を展開。開店当日には夏原取締役による黒毛和牛半額ロース肉/ヒレ肉の訴求や試食販売もあり大いに賑わいをみせた。

平和堂ニッケタウン稲沢店の精肉売場。

デリカでは愛知県産卵使用「手づくりだし巻」といった東海地方向け独自商品をはじめ、「おにぎり亭」コーナーや洋風DELI、中華、魚惣菜などフルラインナップで展開。インストアベーカリー「ベーカーズキッチン」を備えるなど「地域一番の弁当・丼コーナーをめざす」売場となった。

平和堂ニッケタウン稲沢店の惣菜売場。

平和堂異色の居抜き店舗、さらなる店舗投資も視野に

平和堂ニッケタウン稲沢店は、2025年4月にニッケタウン稲沢の新たな食品核として社内で出店検討を開始、同年6月に正式決定したうえで、2026年春開店を目標に準備を進めていたが、2025年9月にアオキスーパーが閉店したため、同年中の早期開店に方針転換することとなった。
平和堂の新店舗としては極めて珍しい居抜き店舗であるが、夏原行平同社代表取締役副社長執行役員COOによると「できるだけ早くオープンすることを前提に店の建築をしており、以前の店舗(=アオキスーパー)の什器をできるだけ使用する、平和堂のスタイルに変えるため後方など触りまして現在のかたちになった」としており、さらなる投資を視野に全体計画を進めている最中という。
同店開店により尾張エリアでドミナントを確立、周辺店舗とあわせて地域内で売上高50億円を超えていくこととなる。

平和堂夏原行平副社長と光久正二東海営業本部長、畑心店長。

平和堂ニッケタウン稲沢店

住所:〒492-8218 愛知県稲沢市西町三丁目15番50号
営業時間:午前9時~午後9時

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