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スズラン百貨店高崎店、2024年1月31日一旦閉店-新店移転に向け「またお会いしましょう!」で締めくくられた最終営業日

群馬県高崎市の高崎市役所近くにある地場百貨店「スズラン高崎店(高崎スズラン)」が、隣接地への新築移転のため、2024年1月31日をもって55年の歴史に一旦幕をおろした。

群馬高崎の地場百貨店、56年の歴史に一旦幕

スズラン百貨店は1952年6月に群馬県前橋市で「スズラン衣料品店」として創業。1968年1月に旧百貨店法(のち大店法)による営業許可を受け、同年11月に支店として高崎店を開業した。

最終営業日のスズラン高崎店

スズラン高崎店(本館)の建物は地上8階地下2階建、店舗面積は19,305㎡。
高崎店は最盛期には本館に加え、別館(4℃ブライダル)やスポーツファッション館(ユザワヤなど入居/旧田原屋高崎店)を展開するなど、北関東の商都にふさわしい業容であったが、2018年1月にスポーツファッション館を閉鎖して本館への売場集約を図っていた。
一方、高崎店本館は改正耐震改修促進法に基づく診断で耐震性不足であることが2017年に明らかとなったため、隣接地への新築移転と本館跡地へのマンション新築分譲を柱とする再開発事業を行う方針を2020年に固めた。
同方針に基づき、2022年8月に「宮元町第二地区優良建築物等整備事業」が起工、2023年9月から現店舗の閉店セールとなる「移転前の売りつくしセール」が始まっていた。

売りつくしで賑わう最終営業日のスズラン高崎店

「また会いましょう!」希望に満ちた最終営業日

スズラン高崎店現店舗の最終営業日は、地下食品フロアから屋上遊園地まで名残惜しむ客で賑わいをみせた。
なかでも、地下1階にある1830年創業の老舗蕎麦店「すかや本店」は後継者不在を背景に新店舗に移転せず閉店(支店分店は営業継続)することから、エスカレーターホールまで列がみられた。

すかやにお並びのお客様へ。

閉店時刻の19時になると、現店舗での営業終了を記念した式典がおこなわれた。
高橋英二店長は56年の歴史を誇った現店舗の閉店を感慨深いとしつつ「閉店するわけじゃありませんので、また新店舗でお会いしましょう!」と挨拶。買物客の笑いを誘った。

スズラン高崎店・旧店舗の閉店式典。

式典後、正面入口のシャッターが幕をおろしたのちも、買い物客やテナント従業員による明るい雰囲気が続くこととなった。

1ヶ月後に新築の新店舗開業、高崎初ブランドも

スズラン高崎店は隣接地のさやもーる商店街(高崎中部名店街)沿いの新築店舗へと移転。
2024年2月29日を目処に新装開業する予定としている。

スズラン高崎店・新店舗。

新店舗の建物(商業棟)は地上4階地下1階建で営業フロアは1~4階と、旧店舗の約半分ほどとなる。
1階にはグロサリー「北野エース」やスペシャリティコーヒーショップ「TULLY’S COFFEE」、2階・3階は婦人服・紳士服・生活雑貨など、4階には地場資源関連会社「糸井ホールディングス」による会員制フィットネス施設やエステサロンが入居するなど、装い新たに生まれ変わる。
また、将来的にはスズラン高崎店の旧店舗跡に建設されるタワーマンション・立体駐車場とも接続される予定となっている。

高崎スズラン・新店移転に伴う主なテナント動向
(都商研取材による/これ以外の閉店・出店もあり)
※今後、出店計画が変更される可能性もあります。

閉店

  • 化粧品売場(1階、HABAを除く全てのブランド)
    ※資生堂、クレドポーボーテ、カネボウ、コスメデコルテ、エスト、イプサ、アユーラ、ちふれ、パウダーパレット
  • ペレボルサ(ハンドバッグ、1階)
  • ミスターミニット(靴鍵修理、1階)
  • シューラルー(婦人服、2階)
  • シルクフォーチュン(婦人服、2階 ※POPUPショップ)
  • スイートマインド(婦人服、2階)
  • ステッキ売場(2階)
  • 詩仙堂(婦人服、3階)
  • ヌーベルスポーツ&ドンナベロ(小さいサイズの婦人服、3階)
  • クロスプラスショップ(デコイ・プチオンフルール・アルファキュービック・ルスークホリデー、4階)
  • オーダーワイシャツ売場(5階)
  • 学生服売場(5階、今後は修理受付のみ。前橋店にて取り扱い継続)
  • 子供服売場(7階、ポロラルフローレンを除く全てのブランド)
    ※ミキハウス、赤ちゃんの城、ムージョンジョン、ダディオダディ、KP、KPBOY、メゾピアノ、メゾピアノJr、ポンポネットJr、クレードスコープ、ビールーム、エクストララージキッズ、エックスガールステージス等
    ※KP・KPBOYは髙島屋へ3月上旬ごろ移転
  • 玩具売場(7階)
  • サンリオ(7階)
  • ボーネルンド(7階)
  • 中むら(和惣菜、地階)
  • 登利平(弁当、地階)
  • とんかつ和幸(和惣菜、地階)
  • すかや本店(飲食店、地階)
  • 美術工芸サロン(別館地階)
  • 茶道具売場(別館地階)

移転

  • 婦人服飾雑貨売場
  • 婦人靴売場
  • ゲンテン(ハンドバッグ)
  • アナスイ(ハンドバッグ・アクセサリー)
  • DEEP’S(アクセサリー)
  • ヴァンドームブティック(アクセサリー)
  • YAコレクション(アクセサリー)
  • エース(旅行用品)
  • フォンテーヌクチュール(ウイッグ)
  • 東京ますいわ屋(呉服、旧4℃ブライダル跡の別館へ)
  • フルーツパーラーサンエイ&ジューススタンド(飲食店)⇒統合して新店舗へ
  • ポロラルフローレン(紳士・婦人・子供服)
  • ニューヨーカー(紳士・婦人服)
  • 紳士肌着・靴下売場
  • 紳士雑貨、ワイシャツ、ネクタイ売場
  • 鳩居堂(和雑貨)
  • ホットマン(タオル)
  • 西川(寝具)
  • アントステラ(洋菓子)
  • ボンジョルノ(飲食店)
  • たごさく(和惣菜)
  • 肉の匠いとう(精肉)
  • アイミートダイニング(洋惣菜)
  • 和洋菓子売場
  • 新潟海宝丸(鮮魚)
  • キーコーヒー(飲食店)
  • HABA(化粧品)
  • リフレーヌ(リラクゼーション)

スズラン新店舗に新規出店

  • 北野エース(グロサリー)
  • タリーズコーヒー(飲食店)
  • 味の十字屋(塩干)
  • 寺崎商事(宝飾)
  • A ROMA(ヘッドスパサロン)

鞘町ビル(別館)で営業継続(2月中も営業)

  • クリニカルエステ花蔵(エステティックサロン)
  • 薬王園漢方(漢方薬局)


移転に向けて工事が進む。
「X」のクロス部分にスズランの(S)マークがあしらわれる。

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ココノススキノ、2023年11月30日から順次開業-松坂屋・ロビンソン・ラフィラ跡地、ダイイチ・TOHOシネマズ核の東急系施設に

北海道札幌市中央区のススキノラフィラ跡地に、東急不動産系の複合商業施設「COCONO SUSUKINO(ココノススキノ)」が2023年11月30日から順次開業する。

名門百貨店の松坂屋として開業した旧ロビンソン

ススキノラフィラは、1974年6月に百貨店「札幌松坂屋」として開業。開業当初は松坂屋と竹中工務店による共同出資であったが、1978年9月にイトーヨーカドーが経営に参画したことで、1979年4月には百貨店と総合スーパーの中間業態といえる「ヨークマツザカヤ」として、1994年3月にはヨーカドー系外資系百貨店「ロビンソン百貨店札幌店」として業態転換することとなる。

ラフィラを経て東急不動産系の複合商業施設に

ロビンソン百貨店札幌店は、すすきのの玄関口の象徴的存在として地下鉄すすきの駅改札前(通称:ロビ地下)とともに親しまれたが、百貨店としての売上は開業以来赤字が続くなど厳しい状況にあったため、高層部の専門店街ラフィラを除き、2009年1月をもって一時閉店。同年3月に大型食品スーパー「イトーヨーカドーすすきの店」を核とする専門店ビル「ススキノラフィラ」として新装開業した。
ススキノラフィラは、札幌大通・すすきの駅周辺一帯では最大級の専門店ビルとして「ファッション&ライフシティ」を掲げるなど集客力の向上を図ったが、建物は札幌松坂屋開業から50年近く経過するなど老朽化が進んでいたため2020年5月をもって閉店。跡地は東急不動産グループが参画する複合商業施設として生まれ変わることとなった。

ススキノラフィラ。

「昼も眠らない街」掲げ85店舗展開

ココノススキノは2021年7月に着工、2023年5月まで「(仮称)札幌すすきの駅前複合開発計画」として開発が進められていた施設で、建物は地上18階地下2階建で、敷地面積は約5,157㎡、建築面積は約4,725㎡、延床面積は約53,104㎡。
事業者として「東急不動産」、「竹中工務店」「イトーヨーカ堂」「アインファーマシーズ」「キタデン」「東急不動産SCマネジメント」が参画する。
同施設はコンセプトに「札幌の街に「あそびば」を~昼も眠らない街ススキノへ~」を掲げ、85店舗が2024年春までに揃う予定。(2023年11月30日の1stオープン時点では専門店57店舗体制)
COCONO SUSUKINOと札幌市電。

地下2階にはセブン&アイHD(イトーヨーカ堂)系食品スーパー「ダイイチ」がワンフロアで開店。
地下1階には産直系生鮮グロサリーストア「わくわく広場」を始め、JR北海道系グロサリー「北海道四季マルシェ」、中華惣菜店「点心札幌餃子館」、回転寿司「根室花まる」、シアトル系カフェ「スターバックスコーヒー」といった飲食・食物販系店舗が開店。一部店舗は午前7時に営業開始するなど通勤通学客の朝食・休憩需要にも対応する。

ダイイチすすきの店。

1階にはアインファーマシーズのコスメセレクトショップ「アインズ&トルペ」を始め、韓国コスメショップの本格セルフ写真館一体型新業態「cos:mura / Self Photo OnAir」、有機栽培CBDショップ「HealthyTOKYO CBD SHOP & LABO」といった美と健康を意識した物販系店舗が開店。地域共創型ラジオスタジオ「MID.α STUDIO」を備え、道内民放テレビ・ラジオ局からコミュニティラジオ、インターネットラジオに至るまで、局の垣根にとらわれない幅広いメディアによる情報発信拠点としての役割を担う。

AINZ&TULPEココノススキノ店。同社最大級の店舗となる。

2階には大型靴量販店「ABC-MART GRAND STAGE」を始め、ダイソーの均一ショップ複合店舗「DAISO」「THREEPPY」やカジュアルファッション「Honeys」、眼鏡店「Zoff」、スーツケースブランド・ショップ「ACE Bags&Luggage」といったアパレル系物販店舗が開店する。

ABC-MART GRAND STAGEココノススキノ店。

3階は「COCONO FOODHALL」として英国風パブ「HUB」や大型アミューズメント施設「GiGO」など飲食・娯楽系店舗が開店。GiGOは道内大手複合アミューズメント企業「スガイディノス」のゲームセンター事業取得で勢いを強めているが、新店舗では道内初の「GiGOのたい焼き」やバーカウンターを併設するなど立地特性やフロア内飲食店との相乗効果を活かす試みを打ち出す予定だ。また、4階も「COCONO横丁」として「ワイン食堂ヒノマル」「たこ焼き海鮮串風月」「BLOWすすきの」といった飲食店が開店。立地を活かした長時間営業(11時~24時)や道内初の新業態・新サービスを訴求する。

ワイン食堂ヒノマルでも既存店にない試みや独自商品を提案。

5~7階は道内初となる東宝直営シネマコンプレックス「TOHOシネマズすすきの」、8階~18階は東急グループの「ストリームホテル」となる。

TOHOシネマズすすきの。
東宝直営シネコン・Dolby Cinemaどちらも道内初となる。

開業当日にはイベントも

ココノススキノでは開業を記念して、開業当日午前10時30分からオープニングセレモニーを開催する予定。午前11時の営業開始後も館内共通のキャンペーンに加えて、MID.α STUDIOでは記念特別番組、各店舗では独自のセールを打ち出す。

ココノススキノ(COCONO SUSUKINO)

住所:北海道札幌市中央区南4条西4丁目
営業時間:7時~25時
※営業開始時刻は地階カフェ、営業終了時刻はシネコンフロア

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BiVi新さっぽろ、2023年11月30日開業-新札幌駅前マールクの商業核にロフトなど、開店記念イベントも

北海道札幌市厚別区のJR千歳線新札幌駅・札幌市営地下鉄東西線新さっぽろ駅近くに、大和ハウスグループの都市型複合商業施設「BiVi新さっぽろ」が2023年11月30日午前10時に開業する。

新札幌再整備「マールク新さっぽろ」の商業核

BiVi新さっぽろは、札幌市が2015年3月に策定した「新さっぽろ駅周辺まちづくり計画」に基づき、大和ハウス工業が2018年12月より市営住宅下野幌団地跡地を中心に整備を進める新さっぽろ駅周辺地区G・I街区大規模複合開発プロジェクト「マールク新さっぽろ」の一環として開業するもので、商業フロアの建物は地上4階地下2階建、敷地面積は約10,743㎡、延床面積は20,165㎡。

BiVi新さっぽろ。

マールク新さっぽろでは2021年4月より「札幌学院大学」「滋慶学園札幌看護医療専門学校」といった学術機関、シティホテル「ラ・ジェント・ステイ新さっぽろ」や分譲マンション「プレミストタワー新さっぽろ」といった大和ハウス系施設が順次開業しており、新札幌駅とデッキにより直結するBiViはマールクの集大成的施設となる。

ロフトやコープさっぽろを核に飲食店など34店舗集積

BiVi新さっぽろは、大和ハウスグループの不動産会社「大和リース」が手掛ける「駅隣接ショッピングセンター」ブランド道内1号店として、コンセプトに「GREEN BASE FOR FINE DAYS」を掲げ、道内初6店舗を含む専門店34店舗が集積する。(一部店舗は開店日未定/詳細は後述)
BiVi新さっぽろの核店舗のひとつ「新さっぽろロフト」。

1階には道内大手生協系食品スーパー「コープさっぽろ新さっぽろ店」を始め、大手ドラッグストア「サンドラッグ」や石屋製菓グループの弁当惣菜店「サザエ」など、地域の食や健康を支える専門店が揃う。
コープさっぽろ新さっぽろ店。

うち、コープさっぽろ新さっぽろ店では独身単身世帯・共働き世帯に向けた生鮮3品(農産・畜産・水産)取扱い拡充や同生協が推進する「大惣菜化プロジェクト」に加え、食べきりサイズの弁当惣菜を組合せて購入可能な「SelectDeli」や元有名ホテル中華担当波川シェフ担当本格中華「幸富楼(コープロウ)」といった新規サービス・新規商品を展開。夕食需要に対応可能な調理人員体制を構築するなど、惣菜部門を中心に差別化を図る。
BiVi新さっぽろFOOD ZONE。

2階にはミシュラン一つ星獲得中華店の系列店「幸福中華サワダ」や札幌清田に本店を置く地場ベーカリーカフェ「豆蔵珈房 宮田屋(宮田屋珈琲)」、小樽に本店を置く“ぱんじゅう”カフェ「甘味処桑田屋」といった話題の飲食店が揃う。
また、天井に巨大LEDビジョン(16m×16m)を備える全天候型室内公園「BiVI PARK」をフロアの中央に展開、壁面LEDビジョンと連携可能なクリエイティブレンタルスタジオ「BiVi STUDIO」を導入するといった意欲的な試みを打ち出す。
BiVi新さっぽろの目玉施設「BiViPARK」。


BiVi STUDIOと連携する巨大LEDビジョン。

3階にはセブン&アイHD系の大型雑貨店「ロフト」を始め、イオン系100円ショップ「キャンドゥ」や玉光堂系韓国スーパー「PANCHA2」、眼鏡店「OWNDAYS」、札幌円山に本店を置くフラワーショップ併設カフェによるキッズベビーギフト雑貨新業態「NO///,NO LIFE by La Maison Nollys」、リユースキッズ用品店「ECOLIFE COCO」といったファミリー層に嬉しい物販店が揃う。また、4階にはブランド買取店「KOMEHYO」や英会話教室「英会話イーオン」、スマホ修理メンテナンスショップ「スマップル」といったサービス系店舗が揃う。
OWNDAYS BiVi新さっぽろ店。

BiVi新さっぽろでは2024年2月にも「2ndオープン」を予定しており、大手倉庫型サブカルショップが手掛けるリユース×アミューズメント複合店舗「万代(まんだい)」や札幌エスタレストラン街にも展開していた地元老舗蕎麦店「そば処 霧の下」、札幌大通の道産食材イタリアンレストラン「Ristorante Mero」といった専門店が順次開店することとなる。

賑わうプレオープン、開業日にはイベントも

BiVi新さっぽろでは11月28日に報道関係者や近隣住民のうち抽選に当選した約1,000名を対象にプレオープンを実施。飲食フロアを中心に賑わいをみせた。
施設開業当日の11月30日には記念式典やBiVi ART PROJECT参画アーティストのシンヤチサト氏によるウォールアートペインティングといったイベントも開催される。12月以降もDaiwaLease-SC公式アプリ会員向けのノベルティプレゼントやパフォーマンスイベントが予定されており、新たな街の日常に華を添える施設としての役割を担うこととなりそうだ。
BiVi新さっぽろの「NO///,NO LIFE by La Maison Nollys」
物販はファミリー層を意識した店舗が中心となっている。

BiVi新さっぽろ

住所:北海道札幌市厚別区厚別中央1条6丁目3番3号
営業時間:9時~21時(コープさっぽろ新さっぽろ店)

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アミュプラザ長崎新館、2023年11月10日開業-JR長崎駅ビル増床部分に86の専門店、本館も開業以来最大の全面刷新

長崎県長崎市にJR長崎駅ビル「アミュプラザ長崎新館」が2023年11月10日午前10時に開業した。

アミュプラザ多店舗化の先駆けとして開業

JR長崎駅ビルは2000年9月に開業。建物は地上10階建で商業フロアは1〜5階、宿泊フロアは6〜10階。商業フロア「アミュプラザ長崎」の建物は地上5階建で営業面積は約38 ,800㎡、延床面積は24,000㎡。
アミュプラザ長崎は、1998年3月に福岡県北九州市の小倉駅に開業した「アミュプラザ(現アミュプラザ小倉)」に次ぎ2施設目のアミュであった。
同施設は開業以来、大型食品スーパー「西友」を始め、外資系ファストファッション「GAP」、アダストリアのレディスブランド「LOWRYS FARM」、福岡親不孝通り発祥のインテリア雑貨店「octa hotel」、大型ライフスタイルストア「無印良品」、地場書店「メトロ書店」、シネマコンプレックス「ユナイテッドシネマ」など専門店130店舗ほどを展開しており、地域随一の食物販やファッションの集積と映画館やゲームセンターといった娯楽要素を兼ね備えたアミュが九州全域に広がる契機となった。

新幹線開業にともなう駅再整備で3館体制に

アミュプラザ長崎新館は、西九州新幹線(九州新幹線西九州ルート/長崎ルート)開業にともなう駅再整備プロジェクト「長崎駅開発」の一環として建設されたもの。
長崎駅開発では、2021年3月に長崎駅改札口前(高架下)商業施設が着工し、2022年3月に「長崎街道かもめ市場」(営業面積約2,200㎡、延床面積約4,400㎡)として開業しており、アミュプラザ長崎新館は長崎駅の商業施設としては3館目となる。(かもめ市場もアミュプラザ長崎と一体的に運営される館扱い)

長崎街道かもめ市場とアミュプラザ長崎新館アイキャッチ。

アミュプラザ長崎新館は計画当初、「(仮称)新長崎駅ビル」として2023年春に商業フロアのみ先行開業、2025年度に全面開業予定であったが、施設構成の一部変更(商業フロアの多層化・オフィスフロア減床など)や工期短縮といった取組みにより、既存施設(アミュプラザ長崎本館・JR九州ホテル長崎)と一体的な「JR長崎駅ビル」として2023年秋に全面開業することとなった。

アミュプラザ長崎。

なお、JR長崎駅ビルの(仮称)新長崎駅ビル部分は増床という扱いであるが、アミュプラザ長崎本館と新館はデッキや渡り廊下を介する接続であるなど、厳密には別の建物となっている。

九州再上陸のFOREVER21など86店舗

JR長崎駅ビル増床部分の建物は地上13階建で商業フロアは1〜5階、オフィスフロアは5〜6階、ホテルフロアは1階及び7〜13階。

商業フロア「アミュプラザ長崎新館」の建物は地上4階建一部5階建で、営業面積は約21,700㎡、延床面積は41,000㎡。

エントランスホール。

プロモーションコンセプトに「new mood」、テーマに「あたらしい気分を見つけよう。」、キャッチコピーに「景色を変えよう。」を掲げ専門店86店舗を展開。(九州初3店舗、長崎初39店舗含む)

1階には大手セレクトショップ「JOURNAL STANDARD」「SHIPS」やH2Oリテイリング(阪急阪神百貨店)系コスメセレクトショップ「Fruit GATHERING」、イスラエル発コスメ「SABON」、ベーカリーカフェ&イタリアンバル「flour + water / DRA7」、チョコレートブティック「lindt」といった県内初のブランドに加え、「URBAN RESEARCH」「ROPE」といったブランドが本館から移転、アクセシブルラグジュアリーブランド「COACH」など新規出店する。

JOURNAL STANDARDアミュプラザ長崎店。

2階にはオンワード樫山のOMO型業態「ONWARD CLOSSET Select」やインテリア雑貨店「KEYUCA」「unico」「Flying Tiger Copenhagen」「中川政七商店」といった県内初のブランドに加え、オクタホテルのライフスタイル&カフェ「Maison Octà」といった新業態店舗など新規出店する。

3階にはアダストリア主導のもと日本再上陸を果たしたファッションブランド「FOREVER21」や青山商事(洋服の青山)の4ブランド複合スーツ専門店「SUIT SQUARE」といった九州初のブランドに加え、390円中心のアパレル雑貨店「390 THANKYOU MART」といった県内初のブランド、ファストリ系のファストファッション「UNIQLO」「GU」大型複合店など出店する。
4階には家電量販店「エディオン」の最新店舗や眼鏡店「OWNDAYS」、大型アミューズメント施設「namco」が新規出店する。
また、5階にはシアトルスタイルのカフェ「STARBUCKS」や24時間フィットネスジム「ANYTIMEFITNESS」など3店舗が出店。屋上庭園広がる開放感ある空間となる。

2024年までに本館も全面刷新

アミュプラザ長崎本館では新館開業に先駆け、1階土産ゾーン「長崎おみやげ街道」跡をスイーツゾーンに転換、2階3階アパレル関連店舗を再配置、4階旧東急ハンズ長崎店を「ハンズ長崎店」としてリニューアルするなど、館が担う役割の再定義を進めていた。

ハンズ長崎店。(旧東急ハンズ長崎店)

アミュプラザ長崎本館では新館開業後の活性化策として、2023年12月までに2階3階アパレル関連店舗を再配置、2024年春には1階に長崎最大の食物販「フードマーケット」を展開する。

フードマーケットには、長崎大丸周辺店舗閉店以来の復活となるベーカリー「DONQ」やおこわ弁当店「おこわのたごさく」、RF1グループの「Green gourmet」、韓国惣菜店「カンナムデリ」、福岡発のマクロビフードデリ「Evah Dining」など首都圏や福岡の百貨店デパ地下では常連といえるようなブランドを導入する方針を発表しており、従来百貨店が担ってきたファッションや食を一手に引き受けることとなりそうだ。

混雑緩和策も

アミュプラザ長崎では、新館開業による混雑緩和や集2023年11月1日から「お買い物きっぷ」を発売、路面電車利用客を対象とした「お帰りの電車乗車券サービス」、自家用車利用客を対象とした「どこでも駐車場サービス」「臨時シャトルバス運行(三菱重工総合体育館臨時駐車場・駅北側高架下間)」といった施策を打ち出す。また、島原鉄道でも車両増設による混雑緩和施策を打ち出す。

アミュ長崎、デパ地下機能導入で圧倒的一番店に

長崎市は九州他県と比べ、都市圏郊外に広域集客型の商業施設が少ないもの、2000年4月の夢彩都(現ゆめタウン夢彩都)を皮切りに、同年9月のアミュプラザ長崎、2008年10月のみらい長崎ココウォークなど、従来商業集積に乏しかった長崎駅〜浦上駅周辺にかけて大型店が相次ぎ開業した。これにより長崎市を代表する市街地である浜町から商業の重心が長崎駅方面に移ることとなった。
アミュプラザ長崎は新館によるコスメ・ブランド・セレクトショップ強化に加え、2024年春の本館改装でデパ地下に匹敵するような食物販機能の導入を打ち出しており、長崎での一番店としての地位を確固たるものとしそうだ。

アミュプラザ長崎

長崎県長崎市尾上町1−1
営業時間:10時~20時(店舗により異なる)

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イオンそよら古川橋駅前、2023年11月1日9時開業-ダイエー時代からの強み活かした“リボーン型そよら”、賑わう開業日に

大阪府門真市の京阪本線古川橋駅前に、イオンリテールの都市型ショッピングセンター「イオンそよら古川橋駅前」が2023年11月1日午前9時に開業した。

イオンそよら古川橋駅前。

古川橋土地整理事業を機に生まれた駅前のシンボル

イオンそよら古川橋駅前の前身となる総合スーパー「ダイエー古川橋駅前店」は1984年2月に開店。建物は地上7階建(地上6階地下1階建)で営業フロアは1~3階、店舗面積は14,319㎡だった。
ダイエー古川橋駅前店は「門真市古川橋特定土地整理事業」により整備された「サンコオア第1ビル」の商業核であり、2016年3月のイオンリテールへの店舗承継後も引続き、総合スーパー「イオン古川橋駅前店」として地域の賑わいに不可欠といえる役割を担った。

一方、イオン古川橋駅前店は開店から39年が経過し、買物客の需要の変化への対応に迫られていた。こうした背景もあり、2023年4月に都市型ショッピングセンター「そよら」への転換が正式発表となり、同年夏より順次フロアの一部閉鎖をともなうリニューアルを進めていた。

フロアごとに異なるコンセプト訴求

イオンそよら古川橋駅前の建物は従来同様に地上7階建で敷地面積は約12,147㎡、売場面積は約14,967㎡、延床面積は約52,691㎡。グループの総合スーパー事業会社「イオンリテール」が管理運営を担う。
そよらの屋号は一般公募により選定された「そら、寄って、楽しんでって!」との呼びかけに由来するもので、大阪府内では2023年9月開業の東岸和田に次ぎ4施設目となる。

2023年9月開業のイオンそよら東岸和田。

そよら古川橋駅前ではキーワードに「通う」「集う」「つながる場」を掲げ、フロアごとに異なるコンセプトを訴求。日常生活で一番便利な都市生活拠点として「お子さまを連れて一番快適に過ごせる身近な施設」をめざすとしている。

直営衣食住も全面刷新、専門店ライクなスタイルに

イオンそよら古川橋駅前の核を担う直営総合スーパー「イオンスタイル古川橋駅前」は、ダイエー時代から引続き3フロア体制を採るもの、直営輸入食品・酒類や直営衣料、スポーツ関連売場を中心に既存の売場カテゴリからスピンアウトし、専門店に近いスタイルで顧客提案を行う。

イオンスタイル古川橋駅前の地場野菜コーナー。

1階食品フロアのうち農産では地場野菜売場コーナーの新設に加えて「大阪府指定なにわ伝統野菜」を新規取扱開始。水産では鮮魚の対面販売や調理サービスを実施。惣菜では「鉄板焼きコーナー」に加えて「ピッツァソリデラ」を新たに展開する。
また、直営輸入食品・珈琲豆販売を「カフェランテ」、ワインを始めとする酒類を「イオンリカー」、フラワー&ガーデンを「ルポゼ・フルール」として専門店化し品揃えを大幅に拡大する。

イオンスタイル古川橋駅前の地獲れ鮮魚コーナー。
岸和田漁港など近郊漁港の鮮魚が目立つ。

2階では直営ファミリーファッション専門店「ESSEME」「SELF+SERVICE」「TOPVALU COLLECTION」によるファミリーファッションの強化や服飾雑貨・キッズ関連商品「KIDS UNIVERSITY」のコーナー化を実施。改装前に各階に分散していた健康関連(S&BC)商品群を集約し、調剤薬局「イオン薬局」を導入することで、日々の暮らしのシーンごとにスムーズに買物できるような環境を整える。

イオンスタイル古川橋駅前2階「MARCHE rouge」。

3階では直営スポーツアパレル「sporsium」とグループの靴量販店「ASBee」の売場を設け、専門店フロアの体操教室などとの相乗効果を狙う。

イオンスタイル古川橋駅前3階「sporsium」。
専門店と変わらない空間づくりが特徴だ。

そよら専門店1階では「食」を提案

そよら古川橋駅前1階のテーマは「フードワールド」。
入口正面に広がるフードコート「ふるえきキッチン」には「バーガーキング」「うどんの祥 かな泉」「南蛮食堂」「千客万来まねきだこ」「京都ラーメンたかばし」「FUJIYA CONFECTIONERY」の6店舗が集積するほか、ポップアップショップも展開。「食品売場との融合」を謳う空間として、300席の座席では直営食品フロアの惣菜やピザのイートイン、スマホのバッテリー不足に悩む買物客の充電も可能となっている。

イオンそよら古川橋駅前1階「ふるえきキッチン」。

また、隣接する飲食店のうち、シアトルスタイルのカフェ「スターバックスコーヒー」、松屋フーズの牛めし・とんかつ複合店舗「松屋」「松のや」では施設外からの入店も可能であり、専門店街の営業時間にとらわれない長時間営業も行う。

そよら専門店2階には門真初の衣料雑貨やコワーキングも

そよら古川橋駅前2階のテーマは「コンフォートライフ」。
ストライプのレディスアパレル「Green Parks topic」やワールドのファミリーアパレル「SHOO・LA・RUE」を始め、ダイソーグループの均一ショップ「THREEPPY」「Standard Products」、北欧・米国家具雑貨店「ANTENNA」、イオングループの「未来屋書店」など快適な生活を支える専門店が集積する。

未来屋書店&MIRAIYA Bookmark Lounge古川橋駅前。

未来屋書店では子供向け書籍の拡充や読み聞かせ企画といった施策に加え、コワーキングスペースを併設するなど、書店という業態にとらわれない空間をめざす。

3階は世代問わず健康になれる空間に

3階のテーマは「ヘルシーライフスタイル」。
関西初となる学生向け新体操教室「イオン新体操スクール」や大阪初となるトレーニングスタジオ「イオンスポーツクラブ3FIT」、ペット専門店「PETEMO」、ゲームセンター「モーリーファンタジー」といったグループの専門店に加え、100円ショップ「ダイソー」や大型キッズリユースショップ「ふくちゃんリユスタ」など展開。

ファミリー層の期待度が高かった「ふくちゃんリユスタ」。

直営専門店(SporsiumやASBee)と親和性の高い空間は「専門店さんを入れながら、病気になった人を予防するようなフロア構成」(安澤正臣イオンスタイル古川橋駅前店長談)をめざしたものであり、2024年2月までに開設予定の門真市消費生活センター・ 門真市女性サポートステーション「門真市くらしの相談窓口」やクリニックゾーンとともに地域の健康や生活に不可欠な空間となりそうだ。

開業式典にはハッピーワオンも登場

イオンそよら古川橋駅前の開業を記念し、開業当日朝からイオングループ共通電子マネーのイメージキャラクター「ハッピーワオン」や門真市イメージキャラクター「ガラスケ」が待機列に登場。待機列で動き回り、地元音楽グループの門真市歌にあわせてダンスを踊るなど盛り上がりをみせた。

イオンそよら古川橋駅前のテープカットセレモニー。

午前8時30分開始の開業式典式典には、川本昌彦イオンリテール執行役員近畿カンパニー支社長に加え、宮本一孝門真市市長や川村光世光亜興産社長など、旧店舗時代から縁の深い地元関係者やテナント代表者など多数参加した。
そのなかで、川本昌彦イオンリテール執行役員近畿カンパニー支社長は「今の時代にあったショッピングセンターとして生まれ変わることとなった。」「これからも末永く、皆様、地域に、門真市の皆様に愛される店をめざして頑張ります。」とコメント。
宮本一孝門真市市長は「古川橋駅前はこれから大きく変わっていく。こちらが大きく変わっていくのと同時に、北側にはタワーマンション、門真市の図書館・文化会館・複合施設が数年後にオープンしてまいります。」「古川橋から広がっていくんだろうなと思う。」「(ガラスケとハッピーワオンが動いでいるが)門真は犬で猫でちょうどよかった。猿(去る)やなくてよかった。」と古川橋駅前で進む再開発プロジェクトや市制施行60周年と絡めコメントし、テープカットによる新たな幕開けとなった。

流れ込む買物客とハッピーワオン。

従来と異なる改装思想のもと、躯体活かし「リボーン」

イオン古川橋駅前店は、1984年2月のダイエー古川橋駅前店としての開店当初は“広域商圏型”の店舗であったが、競合店の増加や老朽化を背景に半径2km圏内の“足下商圏型”の店舗に変化していた。また、主要客層も「GMS開店からそのまま客層年齢があがる」など高齢化が進み、新規顧客の獲得も厳しい状況となっていた。

従前のGMS(総合スーパー)から刷新したという空間。

イオンリテール近畿SC部住井竹男部長によると、一般的な店舗のリニューアルは3億円~5億円の投資規模であるが、そよら古川橋駅前のリニューアルは「新店1店級」「うん十億円」(詳細金額や売上は非公表)の投資規模であり、従来地元服飾宝飾関連テナントが中心だった1階玄関付近を全部フードコート(及び飲食店街)に転換するという思い切った取組みができたという。
取組みの結果、そよら古川橋駅前の専門店42店舗のうち36店舗が新規出店、残る6店舗も館内移転やブランド変更をともなうリニューアルとなり「子育て世代が車で来てもらえるような施設」となった。
また、取材では今後の同社による既存老朽店舗のスクラップ&ビルドや近畿SC部が位置づける“リボーン”のあり方、具体的な出店戦略が明らかとなった。

安澤正臣イオンスタイル古川橋駅前店長。

そよら古川橋の今後について、取材に応じたイオンリテール近畿SC部住井竹男部長は「(従来比1.3倍の)年間500万人の客に来店いただけたら」、イオンスタイル古川橋駅前店「各店地域のお客様、商圏にあった品揃えのもとイオンスタイルとなった。」と希望を寄せており、そよらのコンセプト通り、従来以上に地域にとって気軽に寄って楽しめるスポットとなりそうだ。

イオンそよら古川橋駅前

住所:大阪府門真市末広町41-2
営業時間:8時~23時(イオンスタイル1階)
営業時間:9時~22時(イオンスタイル2階3階)
※各専門店は店舗により異なる
※最新情報はそよら古川橋駅前公式サイトを参照

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ワークマン、1000店舗達成-2025年目標を前倒し2023年9月26日に、#ワークマン女子そよら東岸和田店開店で

流通大手「ベイシアグループ」の作業服店最大手「ワークマン」が、大阪府岸和田市の「#ワークマン女子東岸和田店」開店により、2023年9月26日に全国1,000店舗を達成した。

ワークマン祝1,000店舗ご出店。

ベイシアグループの作業服店として創業

ワークマンは1982年8月に群馬県伊勢崎市創業の地場大手スーパー「いせや(現ベイシア)」の作業服店として設立。同社は設立以来、いせやグループ(現ベイシアグループ)各社と異なり、フランチャイズシステムを事業の中核としており、いせやグループ(現ベイシアグループ)内各社や競合作業服店に先駆け、店舗の全国展開を果たした。
あわせて、同社は1997年9月に店頭市場への株式公開を実施、吉幾三が出演するCMや「やる気ワクワク、ワークマン。」のキャッチコピーとともに作業服店業界首位の座を盤石なものとした。

新業態「ワークマンプラス」が転機に

ワークマンは建設技能労働者(職人)人口減少を見据えた戦略的新業態として、2018年9月に「WORKMAN Plus(ワークマンプラス)」1号店を「三井ショッピングパークららぽーと立川立飛」に開店。あわせて「2025年1000店舗体制の構築」を目標に掲げた。
ワークマンプラスでは、「高機能×低価格」を強みにもつ自社開発アウトドア・スポーツ・レインウエアを前面に打ち出し、誰でも入りやすい売場づくりを進めることで、ホワイトカラーや女性客の新規開拓を実現し、当初計画の3倍超となる売上を達成した。

新業態「#ワークマン女子」の店内。
女性向けだけでなく、男性向け商品も幅広く取扱っている。

2020年10月には女性向け新業態「#ワークマン女子」1号店を横浜市中区の「コレットマーレみなとみらい」に開店。
#ワークマン女子は当初「インスタ世代女性客」を主要顧客層とする「SNS・リアル一体型Connected Store」を掲げた実験店であり、品揃え自体は既存モール内ワークマンプラス業態と共通であったが、女性売場の面積拡大や女性用マネキンの拡充や靴専門店「WORKMAN Shoes」との複合店出店開始といった取組みにより、店舗数を40店舗ほどに拡大した。

ワークマン1,000店舗目「#ワークマン女子そよら東岸和田店」。
「WORKMAN Shoes」との複合店だ。

同社広報担当者によると、ワークマンの全国1.000店舗達成は標準業態(ワークマン)と派生業態(ワークマンプラス、#ワークマン女子など)をあわせたもの。
今後も同社は「本業の作業服を扱わない新業態店」を「イオンそよら東岸和田」と同様の大型ショッピングセンターに出店することで、新業態の売上高を150億円(2024年3月期)規模にするとしている。

「#ワークマン女子そよら東岸和田店」の店内。
トレンドを意識したアウトドア用品も豊富に揃う。

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イオンそよら東岸和田、2023年9月26日午前9時開業-イオンスタイルは開業当日想定超えの賑わい、地元化徹底で全面刷新

大阪府岸和田市のJR東岸和田駅前にある複合商業施設「トークタウン東岸和田」のイオン系総合スーパー「イオン東岸和田店」跡地に、イオン系都市型ショッピングセンター「イオンそよら東岸和田」が2023年9月26日午前9時に開業した。

開業当日入店規制中の「イオンスタイル東岸和田」。

地元で40年超親しまれた総合スーパーが全面刷新

イオンそよら東岸和田の前身となる「ニチイ東岸和田店」は1979年11月に開店。建物は地上5階建で、店舗面積は31,630㎡。
ニチイ東岸和田店は、黒崎窯業岸和田工場(現・黒崎播磨)跡地の地元主導型複合商業施設「トークタウン東岸和田」の核として開店した経緯もあり、1993年4月には映画館(シネマコンプレックス)「ワーナー・マイカル・シネマズ岸和田」を導入、1994年9月にはニチイが当時主力として位置付けていた生活百貨店業態「岸和田サティ」に転換、1999年には増床リニューアルを実施するなど、地域を代表する大型店としての役割を担っていた。
岸和田サティは、2011年3月の運営会社再編にともなう「イオン東岸和田店」への改称後も、東岸和田駅前のシンボル的存在として地域に親しまれたが、老朽化による建替えのため、2020年8月をもって“一時休業”、同年12月にはトークタウン専門店街を含む本館全館が閉館となった。

イオン東岸和田店とトークタウン専門店街。(2020年当時)

その後、イオンリテールは同店を「そよら東岸和田」として、トークタウン専門店街はサービス系店舗を中心とした新施設として建替え新装開業することとなった。

そよら近畿3号店はイオンと大型専門店主体の施設に

イオンそよら東岸和田の建物は地上2階建で敷地面積は約33,581㎡、売場面積は約17,707㎡、延床面積は約29,577㎡。イオングループの総合スーパー事業会社「イオンリテール」が管理運営を担う。
そよらの屋号は一般公募により選定された「そら、寄って、楽しんでって!」との呼びかけに由来するもので、大阪府内では海老江、新金岡に次ぎ3施設目となる。

シンボルゾーンとなる芝生広場。

そよら東岸和田では「今までのそよら以上の土地展開」(山田仁店長談)を図り、平面駐車場を中心に核店舗級の専門店を展開する施設づくりを打ち出した。
土地展開の一環として、同施設の核を担うイオンリテールの総合スーパー「イオンスタイル東岸和田」(直営売場面積5,217㎡)の1階にはシアトル系カフェ「スターバックスコーヒー」、2階にはイオン系100円ショップ「キャンドゥ」や地元CATVの地域情報発信拠点「テレビ岸和田ServiceShop」など飲食・サービス系専門店8店舗を導入。

地元からの期待の声も大きいスターバックス。
土日はファミリー層を中心に賑わいをみせるという。

そよら東岸和田別棟に市内初となる家電量販店「ヤマダデンキ」や「#ワークマン女子」、ファストファッション「UNIQLO」「GU」の複合店舗、、眼鏡店「JINS」、ファストフード「マクドナルド」スイーツ「シャトレーゼ」、ペットショップ「犬の家&猫の里」、複合スポーツクラブ「ホリデイスポーツクラブ」といった専門店10店舗を展開する施設となった。

ヤマダデンキテックランドそよら東岸和田店。
岸和田最大級の玩具売場を強みとして打ち出している。

「ただいま。イオンです。」新しいスタイルに

イオンスタイル東岸和田の1階では食品を中心に展開する。
食品のうち、地場野菜売場では岸和田市産・和泉市産・堺市産近郷野菜を出荷から24時間以内で店舗に配送する「やさいバス」や収穫8時間以内の「今朝採れ野菜」、鮮魚売場では岸和田漁港を中心とした魚の対面販売や調理サービス、精肉売場ではイオングループの強みを活かした「トップバリュ匠和牛」「タスマニアビーフ」の展開に加えて地元食文化に根付いた品揃え(おでん・すきやき用商品)を訴求。

やさいバス。


鮮魚売場、金目鯛や国産うなぎが目玉商品となった。

また、惣菜売場のうち鉄板焼きコーナーでは岸和田のソウルフード「かしみん焼き」、対面販売コーナー「リワードキッチン」では「岸和田漁港産しらすと島豆腐のアボカドサラダ」を含む約30種類の惣菜を取り揃えるなど、岸和田の食文化や新鮮な食材・素材を意識した店舗独自の商品開発を打ち出す。

リワードキッチン。

2階では実用衣料(肌着・パジャマ)に加え服飾雑貨やスポーツウェア「スポージアム」、近隣各種学校・病院の需要に応える充実の文具やトレンドを意識したアジアンコスメ・メイクアップコーナー、寝具・リビング用品、ペットフード用品など展開。「イオン薬局」は葛城病院に移転した東岸和田店とは別に、第二岸和田店として新規開局することとなった。

開業式典にはハッピーワオンも登場

イオンそよら東岸和田の開業を記念し、浜口好博イオンリテール取締役専務執行役員に加え、永野耕平岸和田市長や岩出和哲岩出建設代表取締役など旧店舗時代から縁の深い地元関係者が多数参加した。
永野耕平岸和田市長は「ニチイが来たのが1979年、僕が1歳のときでした。その頃からかたちを変えながら市民の皆様とともに歩んでいただいたのがイオン様であります。」「(イオンと7月に締結した包括連携協定に基づき)そよら東岸和田を起点として、様々な市民の皆様への情報発信や産業の振興、地域の活性化に力をあわせて取組んで参ります。」、浜口好博イオンリテール取締役専務執行役員は「岸和田市の皆さんとともに、この地域の活性化になるよう務めてまいりたい。」と新店舗の今後と両者の連携についてコメント。
イオンそよら東岸和田のテープカット。

そよら東岸和田は、イオングループ共通電子マネーのイメージキャラクター「ハッピーワオン」や岸和田市イメージキャラクター「ちきりくん」、テレビ岸和田マスコット「てんちゃん」など参加するテープカットで幕開けとなった。

想定上回る来店客数、明るい船出に

イオン東岸和田店(旧店舗)時代の主要客層は50~60代が中心であったが、商工会議所や近隣の医療関連施設、従業員を含む地域住民の意見を反映させることで、イオンスタイル東岸和田(新店舗)は小中高校や病院を多く擁する地域特性を活かした、惣菜・文具・コスメなどに強みをもつ店舗となった。
取組みの結果、9月21日の新店舗先行開店(ソフトオープン)以降、午前はシニア、昼からは30~40代、夕方以降は学生の姿も多くみられるようになるなど、客層の拡大(三部構成化)を実現したという。
開店当日混みあうイオンスタイル東岸和田。

また、9月26日の開店(グランドオープン)直前には1,000人を超える来店客が並んでいたが、想定の130%という来店客数もあり、11時30分頃まで入店規制を実施することとなった。

山田仁イオンスタイル東岸和田店長。

山田仁イオンスタイル東岸和田店長は、前任の旧店舗店長が果たせなかった銘品コーナー(DISCOVER 岸和田)での老舗和菓子店「小山梅花堂」取扱いの実現など思い入れを語り、「(イオン東岸和田店の一時休業から利用客を)3年間お待たせしたこともあり期待値が非常に高かったのではないか。」「岸和田は地元愛にあふれている地域なので、日本全国で人口減少が加速するなか、なかなか人口が流出しないエリア。地域に愛されるお店になれば末永く来てくれるのではと考えている。」と期待を寄せた。

そよら東岸和田・イオンスタイル東岸和田

住所: 大阪府岸和田市土生町二丁目32番地39号
営業時間(イオンスタイル東岸和田1階):8時~23時
営業時間(イオンスタイル東岸和田2階):9時~22時
※そよら専門店・イオン薬局は異なる

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福岡市地下鉄七隈線延伸区間、2023年3月27日開業-天神南駅から博多駅間、キャナル近くに櫛田神社前駅も

福岡市交通局(福岡県福岡市)が運行する福岡市地下鉄七隈線の延伸区間(天神南―博多間)が、2023年3月27日に開業した。

延伸開業した七隈線。

七隈線延伸、キャナル前に「櫛田神社前駅」も

福岡市地下鉄七隈線は2005年2月に1期区間となる橋本駅-天神南駅間の12.0kmが開業。鉄輪式リニアモーター方式で、自動運転を行っている。
2014年からは天神南駅-博多駅間1.4kmの延伸工事が進められていたが、同年10月と2016年11月に工事現場で陥没事故が発生するなどして、当初予定より遅れての開業となった。中間の商業施設「キャナルシティ博多」近くには櫛田神社前駅が新設されている。
なお、これにより七隈線と空港線の乗り換え指定駅は博多駅に変更となる。

新たな路線図。

開業初日となった3月27日には、5時20分すぎに博多駅ホームでテープカットが行われ、5時23分に一番列車が出発した。
七隈線は将来的には博多駅から福岡空港方面への延伸が検討されているが、博多開業時点では具体的な経路や開通時期などは発表されておらず、今後の議論に注目が集まる。

駅では26日に記念式典を挙行、27日には出発式が行われた。
(撮影:みねあかさん)

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イチセトウチ、2022年9月30日より順次開業-福山そごう→天満屋ロッツ→リム跡、地元企業が「新コンセプト」で1階のみ再生

広島県福山市のJR福山駅西側にある旧福山そごうビルの1階が「イチセトウチ(iti SETOUCHI)」として、2022年秋より区画ごとに順次開業している。

イチセトウチ(iti SETOUCHI)
外観はリムふくやまのまま。

旧福山そごう→天満屋ロッツ→リム、4度目の再挑戦

ここまでの詳しい経緯はこちら。

イチセトウチ、そごうビルの1階のみ活用で順次開業

イチセトウチは、旧福山そごうビルの1階のみを活用したもの。延床面積は約5,500㎡。施設の管理・運営は福山市による公募・選考によって決定した、福山電業株式会社(本社:福山市)が行う。同社は1946年創業の地場老舗企業で、電気設備工事を主業に病院や消防署など官民問わず様々な施設の工事を手がけているほか、近年は福山市中央公園Park-PFI事業などまちづくり事業への参画を積極的に進めている。

イチセトウチのエントランス。
そごうの社旗掲揚柱が再活用されている。

同店は今までのそごう、ロッツ、リムのようなテナントを多く出店させた商業施設とは異なって「小さなまち」をキーワードとし、レンタルスペースとしての性格も兼ね備えていることを特徴としており、2022年9月30日には複数の小規模店舗が出店する食品ゾーン・物販ゾーン「フードビレッジ」「マーケットストリート」(各店舗は順次開業)などが、11月30日にコワーキングスペース「tovio(トビオ)」が開業し、大部分の区画が営業を開始することとなった。

食品・物販ゾーンには近隣エリアの人気店も

食品ゾーン・物販ゾーン「マーケットストリート」には、核店舗的存在である食品・総菜店「ニード・ザ・プレイス・セトウチ」をはじめ、尾道市の自転車専門店「BETTER BICYCLES」、井原市の生花店「グリーンショップナカノ」などが出店。また「フードビレッジ」には、市内のチーズケーキ店「ヴァッシュ」の支店をはじめ、うどん店やカレー店などが出店した。2023年中も複数の店舗が開店する予定となっている。

NEED THE PLACE SETOUCHI.

多様なコワーキングスペース・オフィスゾーン

コワーキングスペース「トビオ」はレセプション(受付)を含む7つのエリアで区切られており、大型モニター付きの会議室やソファーラウンジ、半個室式のプライベートエリアなど1人から複数人の用途に合わせた使用を可能とした。

コワーキングスペース「tovio(トビオ)」

トビオの内部には、無線Wi-Fiやカラー複合機、ウォーターサーバーなどの現代のビジネス活動に適した設備を設置している。

トビオ内部。

館内にはトビオのほかにもレンタルオフィスイベントスペースDIYスタジオなどを開設。来館者が商品を購入したするのみならず、様々なことを行うことができる「体験型」の施設構成がされている。

オフィスエリア。左がレンタルオフィスのブース。
エスカレータ部分は冬季のみ閉鎖。


Cage(イベントスペース)。

また、建物の商品搬入口部分をそのままDIYスタジオと工作室に活用、コストをできる限り下げる工夫がなされている。

DIYスタジオと工作室。

「開口部」で回遊性の創出めざす

このほか、館内の大きな特徴となるのが建物を東西にくり抜くように通された道路の存在。さらに、建物には施設の東西4ヶ所にも新たに開口部が設けられた。
これらの通路や開口部の新設によって、建物を開放的なものとし、外の歩道エリアと館内の回遊性を向上させるとともに、賑わいの創出につなげることを目標としている。

東西に通された道、両端の壁が切り取られている。

4度目の再挑戦、地元企業の新たな視点で成功なるか?

以前の記事で述べたとおり、旧福山そごうビルは様々な企業が運営に乗り出したものの、駅から歩いて10分弱という距離もあり、全ての企業が10年以内での撤退を余儀なくされている。

天満屋が運営していた福山ロッツの1階。

今回は1階のみではあるが、地元企業の手によって今までとは大きく異なるコンセプトと館内構成での活用計画が始動することとなった。
福山市と福山電業の契約期間は7年の予定。この期間でイチセトウチはどのような運営を行なっていくのか、福山市のまちづくりと併せて今後の行方が注目される。

iti SETOUCHI(イチセトウチ)

広島県福山市西町1−1−1 1F
営業時間:10:00〜21:00

コワーキングエリア「tovio(トビオ)」

営業時間:10:00〜21:00
利用料金(1dayプラン):1,100円
                                                           (23歳以下 550円)

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平和堂アルプラザ彦根、2022年12月2日リニューアル開業-屋上に展望広場も

滋賀県彦根市のJR彦根駅前にあるショッピングセンター「平和堂 アル・プラザ彦根」(以下、アルプラザ彦根)が数年間に亘るリニューアルを終え、2022年12月2日にグランドオープンした。

平和堂アルプラザ彦根。

開業44年のアルプラザ1号店、新装

アルプラザ彦根は平和堂の大型ショッピングセンター業態「AL PLAZA」(アル・プラザ)1号店として1979年11月に開業。建物は6階ー地階、平和堂が所有する。店舗面積は12,028㎡。平和堂は彦根市が創業地であり、同社のなかで本店格の店舗となっている。
アルプラザ彦根ではリニューアルを前に2017年8月より彦根市役所仮庁舎が3階・4階に入居。彦根市役所の退去後、再リニューアルが進められており、2021年12月には1期リニューアル部分が開業していた。

交流ゾーン、大型書店、屋上広場など登場

6階建ての施設のうち、地階から3階までは2021年12月にリニューアル開業した。

1階エントランス。

地下1階「食品のフロア」では、レッシュなフルーツを使用したカットフルーツや地場野菜、店内手づくりの出し巻きやふっくらてづくりおにぎり、地元銘菓やあゆの店「きむら」など、地元の味を取り揃えた。

地階では地元の味を充実させた(公式サイトより)。

1階「暮らしのフロア」では「忙しい毎日を、自分らしく。心地よく、ハッピーに!」をテーマに、医薬品や化粧品、ウィッグなどを集めた美と健康にこだわったショップ「Beauty Road」、介護用品をはじめとした高齢者向け「サポフル」コーナーが誕生。

1階装飾(公式サイトより)。

また、文具コーナーでは「地元とつながる」をテーマにした文具「JIMOBUN」から地元滋賀をモチーフにした文具や雑貨を揃えた。

1階・観光案内。

2階「ファッションのフロア」では自分らしく、心地よく暮らしたい女性の24時間を応援する雑貨店「on.24h.hours」、健康生活密着コンビニをコンセプトにしたライフスタイルスポーツショップ「e-fit Sports」を開設。
3階「専門店のフロア」では、和雑貨・洋雑貨の展示販売を行う「畳市場」、100円ショップ「ダイソー」とダイソーの姉妹ブランドである300円ショップ「THREEPPY」の融合型店舗が出店した。
2022年12月には、4階・6階・屋上、そして1階がリニューアルした。
4階は「地域交流のフロア」には地域コミュニティサロン「みんなの広場」を開設。足湯や卓球、囲碁、オセロ、ラジオ体操や健康測定などを無料で提供する。

4階・地域交流のフロア。

5階は以前と同様に文化教室と塾が入居する。
6階は「書店と展望カフェのフロア」で、平和堂傘下の大型書店「平和書店」が出店。また、ランチやカフェタイムにおすすめのオープンカフェ「COZY TOWN café」、勉強やテレワークに最適なワーキングスペース「coin space」が誕生した。
屋上は「芝生広場・展望デッキ」。屋上からは国宝・彦根城を一望できるほか、イベントとしてラジオ体操も開催する。

屋上からの展望。

このほか、1階では地酒や銘菓を集めた銘店コーナーとフードコートがリニューアルしている。
開業半世紀近い老舗ではあるものの、2度にわたる全館改装によって、創業地の顔に相応しい明るい店舗へと生まれ変わった。

全館フロア案内。
(撮影:piyoさん)。

平和堂 アルプラザ彦根

住所:滋賀県彦根市大東町2−28
営業時間:9時30分~20時

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