カテゴリー別アーカイブ: 新店舗レポート

イオンそよら長原駅前、2025年4月28日9時開業-長吉ウェルカムタウンの商業核、「駅前×タイパ」重視の施設に

大阪府大阪市平野区の大阪メトロ(旧大阪市営地下鉄)谷町線長原駅前に、イオングループ系都市型ショッピングセンター「そよら長原駅前」が2025年4月28日9時に開業した。

長吉ウェルカムタウン計画の商業核

そよら長原駅前は、大阪市による平野区再活性化事業「長吉ウエルカムタウン計画」の一環として行われた開発条件付き市有地「もと長吉長原東第3住宅用地(長原駅前用地)」にかかわる公募型プロポーザルの結果、イオンリテールにより整備が決まった商業核となる。隣接地には事業主体による近鉄不動産・NTT都市開発・長谷工・清水都市開発系分譲マンション「ローレルスクエア長原ザ・ランドマークス」(2027年1月竣工予定/322戸)も建設中であり、両施設間で「持ち込み可能な折り畳み買い物カート」といった送客施策も準備段階にある。

イオンそよら長原駅前の開業式典。
イオンリテール西垣幸則取締役常務執行役員はダイヤモンドシティ1号店以来続く平野区との縁をアピール。

子育て世代向けに飲食サービス系店舗拡充

そよら長原駅前の建物は地上2階建で敷地面積は約9,800㎡、店舗面積は約7,300㎡(直営約5,300㎡/専門店約2,000㎡)、駐車台数は約140台、駐輪台数は約580台。大阪府内では2024年6月開業の「そよら金剛」(大阪狭山市)に次ぎ6施設目となる。

イオンそよら長原駅前の開業日、あいにくの悪天候だった。

同施設はコンセプトに「子育て世帯にとって、一番快適に過ごせるショッピングセンター」を掲げた「駅前×タイパ」重視の施設として、イオンリテール直営総合スーパー「イオンスタイル長原駅前」を核に、イオン系100円ショップ「CanDo★」や眼鏡店「OWNDAYS」、松屋フーズ複合業態「松屋/松のや」やスガキコシステムズ複合業態「スガキヤ/たこ寿」、カフェ「スターバックス」、イタリアンレストラン「サイゼリヤ」、ハンバーガー「バーガーキング」、SMBC系リテール型店舗「三井住友銀行そよら長原駅前店」など専門店15店舗を導入する。
(一部医療系専門店は2025年秋までに順次開院)

「スガキヤ」「たこ寿」の複合店舗、記念セールで行列も。


三井住友銀行そよら長原駅前店。
個人向け「Olive」拡販に向けた取組みや「ミドすけ」も。

駅近立地活かし「イートイン」強化、地産地消も色濃く

イオンスタイル長原駅前1階食品フロアのうち、農産では産地直送コーナー「今朝採れ野菜」「やさいバス」、水産では岸和田漁港を始め全国各地の漁港で水揚げされた鮮魚の対面販売コーナー、デリカでは大阪のソウルフードである鉄板メニュー(粉もん)、グロサリーにおいても地元平野区の珈琲/ドーナツ店「島野珈琲(B4Cafe)」や和菓子店「旭屋製菓」商品を導入するなど、地産地消の取組みを強化する。

イオンスタイル長原駅前店1階食品フロア。

また、イオンスタイル中規模店舗(直営売場面積5,000㎡級)としては異例の巨大イートイン(60席)や対面惣菜「REWARD KITCHEN」、店内焼き上げピザ「PIZZA SORRIDERA」、インストアベーカリー「CANTEVOLE」を展開。フローズンに関しても1,000SKU超の商品数を取揃えイートインに送客するなど、駅近立地を活かした意欲的な取組みを打ち出す。

イオンスタイル中規模店舗としては異例の60席級イートイン。

中規模店舗ながら直営衣料も豊富に展開

イオンスタイル長原駅2階直営フロアでは、ヘルス&ビューティケア「Glam Beautique」やデイリーカジュアル衣料「TVC」「ESSEME」「SELF+SERVICE」、キッズカジュアル衣料を導入するなど、中規模総合スーパーながら施設コンセプトを意識した直営ブランドを展開。直営フロア(イオン薬局)や飲食店との導線や相乗効果をめざす。

イオンスタイル長原駅前店2階直営フロア。

出戸駅前への再出店も検討中、平野ドミナント強化

イオングループは、1970年6月に三菱商事との合弁による商業施設1号店「ダイヤモンドシティ東住吉ショッピングセンター」を開業、2005年12月には東住吉の建替により新施設「イオン喜連瓜破ショッピングセンター」を開業するなど、平野区との縁は非常に深い。同社は2023年8月閉店の総合スーパー「イオン長吉店(出戸駅前/旧ダイエー長吉店)」跡地への再出店も検討段階であるとしており、平野区でドミナントを形成することとなる。

山知克旨イオンスタイル長原駅前店長。
高知・徳島・今治新都市・西風新都など有力店店長を歴任した。

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クリスピー・クリーム・ドーナツONE FUKUOKA BLDG.店、2025年4月24日開店-九州復活1号店、5月20日にはドーナツ工場併設のキャナルシティ博多店も

福岡県福岡市中央区天神の西鉄天神大牟田線福岡(天神)駅/福岡市地下鉄空港線天神駅近くに、ドーナツショップ「クリスピー・クリーム・ドーナツONE FUKUOKA BLDG.店」が2025年4月24日午前10時に開店した。

クリスピー・クリーム・ドーナツONE FUKUOKA BLDG.店。
4時間待ちの待機列が生じた(開店当日22日11時)。

クリスピークリーム、約9年ぶり福岡市内再進出

クリスピー・クリーム・ドーナツは、2006年6月に食品大手「ロッテ」が70%、経営支援大手「リヴァンプ」が30%を出資するかたちで日本法人(KKDJ)を設立。同年12月に日本1号店となる新宿サザンテラス店を開店、2011年3月に九州1号店となるアミュプラザ博多店を開店するなど、高級ドーナツブームを追い風に短期間での全国展開を実現した。
一方、同社は経営方針変更の一環として、2016年1月に福岡市内から全面撤退同年2月に京都府と広島県から全面撤退するなど、東名阪三大都市圏と北海道に店舗網を集約することとなった。

クリスピー・クリーム・ドーナツ天神地下街店。(2016年閉店)

5月13日まで主力商品中心に展開、福岡限定グッズも

クリスピー・クリーム・ドーナツONE FUKUOKA BLDG.店は、2016年1月以来約9年ぶりとなる福岡市内再進出、2018年10月以来約6年ぶりとなる九州再進出となる。
開店当初はレギュラードーナツ(5月13日迄/期間限定オールドファッション宇治抹茶含む7種類)を中心としたテイクアウト主体の店舗として営業する。
また、福岡限定商品としてリユーザブルバッグやTシャツ、コレクターアイテム(アクリルキーホルダー)などを取扱う。

クリスピー・クリーム・ドーナツONE FUKUOKA BLDG.店。
九州復活1号店は小規模な店舗となる(関係者向け内覧会にて)

5月20日にキャナルに新店、セントラルキッチン運用開始

クリスピー・クリーム・ドーナツは、来月5月20日に九州復活2店舗目となる「クリスピー・クリーム・ドーナツキャナルシティ博多店」を開店する。同社広報によるとONE FUKUOKA BLDG.店開店時点では大阪府内から商品を直送しているが、キャナルシティ博多店開店にあわせてセントラルキッチンを運用開始するという。
同社はONE FUKUOKA BLDG.店に先駆け、福岡三越ライオン広場前でのドーナツ1人12個無料配布やSNSでのキャンペーンを相次ぎ打ち出したこともあり、開店当日は最長4時間の待機列がみられた。今後は北海道内を始め顧客支持の厚い限定商品「クリスピー・クリーム・プレミアム」など新たな展開を期待できそうだ。

クリスピー・クリーム・ドーナツ ONE FUKUOKA BLDG.店

住所:福岡県福岡市中央区天神1丁目11-1 B2F
営業時間:午前10時~午後8時
※開店当初は混雑緩和のためテイクアウトのみ
※今後イートイン設置予定

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イオンモール橿原ウエストビレッジ、2025年3月1日より順次開業-同社西日本最大級、開業当日「nONIWA」で記念式典も

奈良県橿原市のJR万葉まほろば線金橋駅付近に、イオングループ系大型複合商業施設「イオンモール橿原ウエストビレッジ」が2025年3月1日より順次開業する。

奈良県内有数の広域集客型モール

イオンモール橿原は、2004年4月にイオン・三菱商事系大型複合商業施設「ダイヤモンドシティ・アルル」として開業。
アルル開業当初の建物は地上4階建で敷地面積は約87,000㎡、店舗面積は約52,000㎡、延床面積は約159,000㎡。「いいもの、いいこと、いいじかん。」を掲げ、イオン系大型総合スーパー「ジャスコ橿原店」とワールドのライフスタイルストア「フラクサス橿原」を核に130近い専門店を擁する2核1モール型の施設構成であった。
同施設は2007年8月の運営会社再編(現イオンモール発足)にあわせて「イオンモール橿原アルル」に改称、2008年11月の増床リニューアルを機に240超の専門店を擁するU字型の施設構成となった。その後、2011年10月のグループ商業施設命名規則変更にあわせて現在の施設名に改称、2025年現在に至るまで奈良県内を代表する広域集客型商業施設として圧倒的な集客力を誇っている。

イオンモール橿原奥野勝也ゼネラルマネジャー(GM)。

世界最大「無印良品」関西初「nONIWA」展開

イオンモール橿原増床後の敷地面積は約224,000㎡、総賃貸面積は約128,000㎡、延床面積は約251,000㎡(既存棟+増床棟ウエストビレッジ)。
増床リニューアルコンセプトに「LIFESTYLE COMMUNITY PARK~ライフスタイルコミュニティパーク~」を掲げ、同社が2023年10月のイオンモール羽生新装開業を機に展開し始めた芝生広場一体型商業棟「nONIWA」を中心とした「ヴィレッジ型商業施設」を構築する。

イオンモール橿原ウエストビレッジ「nONIWA」。

ヴィレッジ型商業施設整備の一環として、大型商業棟にはイオン系屋内型プレイグラウンド「ちきゅうのにわ」やゼビオ系総合スポーツ用品店「THE SUPER SPORTS XEBIO」「GOLF PARTNER」「L-Breath」「Victoria Golf」、マツキヨココカラ系ドラッグストア「ココカラファイン」、総合ベビー用品店「西松屋」、総合ペット用品店「ひごペットフレンドリー」といったイオンモール既存施設では珍しい専門店が多数入居。別棟には大型ライフスタイルストア「無印良品」特別店や飲食店「バーガーキング」「まるかつ」が入居、ドッグランなど各種付帯設備を展開するなど、オープンモールやアウトレットモールを意識した施設となる。

イオンモール橿原ウエストビレッジ「nONIWA」。

天候に恵まれた記念式典、既存棟も今夏までに全面刷新

イオンモール橿原ウエストビレッジ開業当日となる2025年3月1日早朝は雨模様といえる天候であったが、式典開始時刻となる9時30分には一転して「オープンモールの素晴らしさを感じられる天気」(関係者談)となった。

イオンモール橿原ウエストビレッジ開業式典に並ぶ来場客。

開業式典は関西拠点のプロ和太鼓集団「舞太鼓あすか組」によるオープニングアトラクションで幕開け、坪谷雅之取締役を始めとするイオンモール関係者や亀田忠彦橿原市長を始めとする地元関係者が参加した。

イオンモール橿原ウエストヴィレッジ開業式典の和太鼓披露。

地元関係者代表となる亀田忠彦橿原市長は、橿原市民を始め施設来場客に非常に馴染み深いという「アルル」の愛称を挙げたうえで「20年間地域の活性化に寄与いただいた」「橿原市に限らず、近隣あるいは県を超えてアルルに遊びに来られるかたが非常に多い」とコメント。
イオンモール関係者代表となる同社坪谷雅之取締役は、地元関係者や来場客に御礼を述べたうえで「ウエストビレッジのオープンによって、西日本最大級のモールへと生まれ変わり、新たな地域交流の拠点に進化してまいります」とコメントするなど、施設の今後に期待を寄せテープカットとなった。

イオンモール橿原ウエストヴィレッジ開業式典のテープカット。

イオンモール橿原は増床棟(ウエストビレッジ)に加え、既存棟の段階的なリニューアルにも取組んでおり、2025年夏までに大型生活雑貨店「ロフト」開店や家電量販店「エディオン」増床、手芸用品店「ユザワヤ」館内移転も行われる。

イオンモール橿原ウエストビレッジ

住所:奈良県橿原市曲川町7丁目20-1

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オーケー高井田店、2024年11月26日開店-首都圏の有力ディスカウント関西初、開店当日300人超える行列や式典も

大阪府東大阪市のJRおおさか東線高井田中央駅/大阪メトロ中央線高井田駅近くに、オーケー(本社:横浜市西区)のディスカウント食品スーパー「オーケー高井田店」が2024年11月26日午前9時に開店した。

大阪市営高井田6住宅跡地にオーケーの旗艦店

オーケー高井田店は、2022年10月実施の「大阪市営高井田6住宅跡地一般競争入札」(約3,600㎡)にオーケー子会社「オーケー店舗保有」が約27億円で落札し出店を決めたもので、建物は新築地上5階地下1階建で営業フロアはワンフロア(地下1階)、売場面積は約2,545㎡。
高井田店は「高品質・Everyday Low Price」を掲げる同社関西初の店舗かつ旗艦店として、生鮮3品(青果・水産・精肉)に加え、店内製造商品(惣菜・寿司・ピザ・ベーカリー)をフルラインで展開。医薬品の取扱いも行う。

開店当日のオーケー高井田店。

開店当日は記念式典も、二宮社長も売場でアピール

オーケー高井田店では開店当日午前8時40分から記念式典を開催。記念式典では二宮涼太郎代表取締役社長や入店待機列の先頭に並んだ買物客によるテープカット、花束贈呈が行われた。

オーケー高井田店の開店記念式典。

その後、午前9時の当初予定時刻を前倒し、午前8時45分から営業開始。オーケーが高品質EDLPの一環として展開するピザを始め、同社ならではの商品を買い求める客で賑わいをみせた。

オーケー高井田店の惣菜フロア。
名物商品のひとつであるピザの焼き上げを待つ行列もみられた。


オーケー二宮涼太郎代表取締役社長によるフロアアピール。
「オーケーの実」など関西初ならではの非売品もみられた。

大阪兵庫で出店加速、激戦区でシェア獲得めざす

オーケー二宮涼太郎代表取締役社長は、同社関西事業所での取材に対し「(関西スーパー事件から)関西のお客様から本当に応援メッセージをたくさんいただき、単独出店で1から出そうというところで出店に至った」「(ターゲットを絞らず)広くいろんなお客様にご利用いただきたい」と語った。

二宮涼太郎代表取締役社長。

オーケーは2025年1月を目途に関西2号店/兵庫1号店「オーケー西宮北口店」を開店する方針を明らかにしている。加えて、兵庫県尼崎市南武庫之荘のスギ薬局系ディスカウントストア「ジャパン尼崎店」跡地(地上2階建/延床面積約3,303㎡)や神戸市垂水区の洗濯代行複合施設「WASH&FOLD神戸垂水店」跡地、兵庫県伊丹市に新店舗を開店する準備を進めるなど、大阪府と兵庫県(西端は当面神戸市)でドミナント的に経営資源を集中する方針だ。
オーケー高井田店周辺は、万代の本社併設店舗やライフの総合スーパー業態店舗など、同業7店舗が立ち並ぶ激戦区であり、同店は今後の関西戦略の試金石としてシェアの獲得を図ることとなる。

オーケー高井田店

住所:大阪府東大阪市高井田本通7-5-9 オーケー高井田ビル
営業時間:午前8時30分~午後9時30分

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KITTE大阪、2024年7月31日11時開業-旧大阪中央郵便局跡地「JPタワー大阪」商業フロア、開業式典には元BiSH「アイナ・ジ・エンド」も

大阪府大阪市北区の大阪駅中央郵便局旧庁舎跡地に、日本郵政グループの大規模複合施設「JPタワー大阪」の商業フロア「KITTE大阪」が2024年7月31日午前11時に開業した。

大阪駅とKITTE大阪。

大阪駅・大阪中央郵便局の系譜継ぐ複合施設

JPタワー大阪の前身となる「大阪駅」初代駅舎は、1874年5月に(当時)大阪府西成郡曾根崎村に開業。建物は木造レンガ貼り地上2階建で、新橋-横浜間に次ぐ官営鉄道の起終点駅舎に相応しい洋風駅舎だった。
1939年3月には「大阪中央郵便局」旧局舎が竣工。建物は鉄筋コンクリート造地上6階地下1階建で敷地面積は約8,900㎡。逓信省逓信省経理局営繕課「吉田鉄郎」による設計は、同氏による「東京中央郵便局(KITTE丸の内)」「京都中央電話局(新風館)」「別府市公会堂」「別府電報電話局電話分室」とともに建築的価値が高く、DOCOMOMO Japanによる「モダニズム建築100選」にも指定されていた。

大阪中央郵便局旧局舎。(2012年3月解体

大阪中央郵便局をめぐっては、バブル期や2000年代後半に大規模再開発計画が浮上したもの、鳩山邦夫総務相(当時)による歴史的建造物保存のための建替工事凍結要請や重要文化財指定を求める訴訟、景気低迷、オフィス需要低迷を背景にたびたび延期、白紙となっていた。その後、2012年3月に大阪中央郵便局は解体工事着手、同年12月にイベント広場を核とする3年間の暫定施設「西梅田スクエア」が先行開業、2013年5月に郵便局仮庁舎が開業した。
西梅田スクエアは開業当初、3年間の暫定施設という扱いであったが、2017年9月から2019年8月まで吉本興業常設劇場「よしもと西梅田劇場」が営業するなど、2020年7月の周辺エリアに解体工事着手まで存続することとなった。
西梅田スクエア。

日本郵政・JR西日本・JTBの強みを融合

JPタワー大阪の建物は「梅田3丁目計画」として2020年9月に新築工事着手、2023年11月1日にオフィスフロアが先行開業、2024年3月12日に竣工、同年3月27日に劇場「SkyシアターMBS」が先行開業していたもので、地上39階地下3階塔屋2階建で商業フロアは地上6階~地下1階、敷地面積は約12,920㎡、商業施設貸室面積は約16,000㎡、事務所貸室面積は約68,000㎡、延床面積は227,000㎡。高さは約188m。
事業主体は日本郵政グループ「日本郵便」「日本郵政不動産」とJR西日本グループ「西日本旅客鉄道」「大阪ターミナルビル」、JTBグループ「JTB」による共同で、各事業者の強みを活かした施設運営(ホテル/リーシング)、JR西日本系施設(大阪ステーションシティ)との連携を図る。

大阪中央郵便局が保存されている部分でテープカットが行われた。

KITTE大阪では連携の一環として、コンセプトに「UNKNOWN(アンノウン)」を掲げ、まだ知らない、まだ体験したことのない日本各地の魅力的なヒト・モノ・コトを集め、日本の良さを発見・再認識できる場所をめざす。

地階では「大人のたまり場」掲げる横丁街を展開

地下1階「うめよこ」は、コンセプトに「大人のたまり場」を掲げ、ミシュラン受賞中華料理店のカジュアル業態「中華バルサワダ」や東京の有名らーめん・つけめん店「舎鈴」、たこ焼き発祥の店「大阪玉出 会津屋」など17店舗が店を構える。
うめよこ。

そのほか、よつ葉乳業直営デザートカフェ「ミルク&カフェよつ葉ホワイトコージ」といった関西初、バローグループの弁当惣菜ベーカリー店「デリカキッチン」や沖縄発祥ポークたまごおにぎり店「ポーたま」といった大阪初の飲食・食物販店舗、ドラッグストア「スギ薬局」、カフェ「フレッシュネスバーガー」「タリーズコーヒー」が入居するなど、地下街直結という立地を活かしたフロアとなる。

1階はラグジュアリーなフロア

1階はJR西日本ホテルズによる初代大阪駅舎モチーフのスイーツブランド「La Pâtisserie TEISHABA」や日本初のティーサロン&ブティック「DAMMANN lumière」、UAEアラブ首長国連邦ドバイ首長国のフラッグキャリア「エミレーツ航空」航空券予約購入カウンターといったラグジュアリー路線の物販サービス店が入居する。KITTE大阪と並ぶJP大阪タワーの中核施設「THE OSAKA STATION HOTEL, Autograph Collection」の玄関口(エレベーターロビー)や日本郵政グループの「大阪中央郵便局」「ゆうちょ銀行大阪支店」も展開する。

2階には日本各地のアンテナショップ・物産店が集結

2階は全フロアを「ええもんにっぽんめぐり」と称し、日本郵政グループの情報発信スペース「@JP Cafe」や西武セゾングループによる北海道アンテナショップ「北海道うまいもの館」、沖縄物産企業連合による西日本・関西旗艦アンテナショップ「沖縄宝島」、北陸三県(富山県・石川県・福井県)連携情報発信拠点「HOKURIKU+」、高知県地産外商公社による高知県関西あんてなショップ「SUPER LOCAL SHOP とさとさ」、峠の釜めしで知られる群馬・長野の銘店「荻野屋」新業態など19店舗を展開する。

3階は日本の伝統産品中心のフロア

3階には神戸三宮に本店を構えるデンマークチーズケーキ店「観音屋」や大阪本町に本社を構える老舗オーダースーツ専門店の高級業態「GINZA Global Style PREMIUM」、兵庫県豊岡市の地域ブランド「豊岡鞄」、福井最古のフレームメーカー直営店「増永眼鏡 MASUNAGA1905」など17店舗が並ぶ。

4階5階6階はレストラン-新業態、庶民派から高級店まで

4階5階6階はレストランフロアとして、大阪新世界元祖串かつ「串かつだるま」や老舗洋食店「日本橋三代目たいめいけん」、世界の山ちゃん高級業態「ワンランク上の世界の山ちゃん 山」、和倉温泉加賀屋の和食処「日本料理加賀屋」、NYマンハッタンの最上級ステーキハウス「ベンジャミンステーキハウス」、北海道直送品を強みとする回転寿司店「グルメ回転寿司函太郎」、GiGOのアミューズメント&バー新業態「GiGO Arcade Café OSAKA」など33店舗が並ぶ。

開業式典には「アイナ・ジ・エンド」も

関係者を対象とした開業式典には元BiSHメンバー「アイナ・ジ・エンド」も参加。施設コンセプト「UNKNOWN」にちなんで「歯の矯正をしてみたい」と語るなど、施設の今後に期待を寄せた。
アイナ・ジ・エンド。

KITTE大阪

住所:大阪府大阪市北区梅田三丁目2番2号
営業時間:11時~23時(飲食)
営業時間:11時~20時(物販・サービス)

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東急・シブヤサクラステージの商業ゾーン、2024年7月25日開業-東急ストア・ツタヤ・カルディなど「普段づかい」の施設に

東京都渋谷区の渋谷駅前・桜丘地区に、東急不動産が主導する大型再開発エリア「Shibuya Sakura Stage(シブヤサクラステージ)」の商業ゾーンが、2024年7月25日にグランドオープンする。

Shibuya Sakura Stage(シブヤサクラステージ)。

渋谷駅前「桜丘地区」地形を変える大型開発が完成

「Shibuya Sakura Stage」は東急不動産が中心となり、2018年から「渋谷駅桜丘口地区第一種市街地再開発事業」として進めてきた再開発。
桜丘口地区は渋谷駅前でありながら国道246号線に隔てられており横断陸橋でアクセスする必要があり、また大部分が戦災に遭っておらず狭い路地と坂が多いことで知られた。
そのため東急グループが中心となり再開発を行うことを決定。工事は1期と2期にかけて行われ、オフィス部分については2023年11月30日に竣工。なお、2期部分については2024年度以降に始動する予定となっている。

シブヤサクラステージ・ロゴタイプ。

「Shibuya Sakura Stage」(渋谷駅桜丘口地区第一種市街地再開発事業地区)のエリアは約2.6haと広大で3街区に分けられる。
A街区「SHIBUYA サイド」は地上39階・地下4階建て・179mのA1棟「SHIBUYA タワー」、地上17階・地下4階建て・90mのA2棟「セントラルビル」で構成、B街区「SAKURA サイド」は地上30階・地下1階建て・127m(3階建てのB先端棟「SAKURAテラス」併設)、C街区には地上4階のビルが建設される。
なお、C街区には敷地内にあったキリスト教会「中渋谷教会」が移転している。

シブヤサクラステージ・フロア構成。

「Shibuya Sakura Stage」という名称には「これから生まれ変わる桜丘のまちが、桜を愛して皆で楽しむ日本人の心を大事にしたいという想い」と、「さまざまな個性が集う渋谷で、働く人・遊ぶ人・住む人、すべての人が主役となり、自らのものがたりを発見・発信する舞台でありたい」という想いが込められているとしている。

普段使いできる店舗や飲食店で構成-大型書店も

今回開業する商業施設は、おもにSAKURAタワーの下層・4階より下の部分。
商業施設部分にはすでに先行オープンしている12店(松屋など)を含めると全49店が出店。さらに年内には3店舗が開業し、全52店となる。また、これに合わせて7月21日にはJR渋谷駅新南改札がサクラステージ前に移転している。

シブヤサクラステージの街区概要。

サクラステージのテナントは普段使いできるものが多いことを特徴としており、他の徒歩圏にある東急グループの商業施設との差別化が図られる。
地下1階から地下2階にかけては「マクドナルド」「リンガーハット」「韓国酒場コッキオ」などカジュアルな飲食チェーンが出店。
1階には「ココカラファイン」「エニタイムフィットネス」などが出店。このほか1階には再開発前にあった立ち飲みバー「富士屋」、牛めし「松屋/松屋マイカリー食堂」などが先行開業している。

1階には再開発前にあった松屋も。

2階は食のフロア。核としてスーパーマーケット「東急ストア」が出店。店舗面積は874㎡で、渋谷で醸造したワインの販売もおこなう。

東急ストア渋谷サクラステージ店。

そのほか、2階には全国の食を集めることで地方を応援する「チート東京」、「カルディコーヒーファーム」などが出店する。なお「LAWSON+toks」も先行開業している。

2階・チート東京。


2階・カルディコーヒーファーム。

3階は日本が誇るポップカルチャーやコスメなどを世界に発信するフロア。カネボウ化粧品「KATE」初のグローバル旗艦店や「サンリオ」、アニメイトのイベントスペース「アニメイトポップアップスペース」などが出店するほか、イベントスペースも設けられている。なお「スターバックス」も先行開業している。

3階・KATE。

4階は「サクヨン」として、渋谷エリア最大級の書店「TSUTAYA BOOKSTORE」を核に、シェアラウンジや17店舗が出店する飲食街・ビアホール「FOODMET」、インディーゲームクリエイターの聖地になることをめざす「404 Not Found」などで構成される。
5階は先行開業しており、医療モールと「タリーズコーヒー」で構成される。

渋谷サクラステージ

東京都渋谷区桜丘町1番4号ほか
東急ストアの営業時間:9時~22時(休日は21時まで)
(そのほか店舗による)

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イオンそよら福井開発、2024年7月13日9時開業-イオン47都道府県制覇、県内47年ぶり新店舗祝う開業日に

福井県福井市西開発のトラック輸送事務所「ラニイ福井貨物」跡地に、イオングループの都市型ショッピングセンター「イオンそよら福井開発」が2024年7月13日午前9時に開業した。

イオン、福井県内47年ぶりの新店舗

イオンの前身となる大手総合スーパー「ジャスコ」は、1971年6月に福井県内1号店「ジャスコ福井店」を福井駅前に開店。1977年2月には北陸地場衣料スーパーとの合弁企業「いとはんジャスコ」を設立し、同年11月に新会社1号店「いとはんジャスコピア店」を開店するなど県内での影響力を高めたが、2003年5月までに県内全店舗が閉店。2017年4月の「イオンスタイル徳島(イオンモール徳島)」開店後は「日本唯一のイオン空白県」となった。
イオンそよら福井開発(イオンスタイル福井開発)は、1977年以来約47年ぶりの県内新店舗、2003年以来約21年ぶりの県内復活となる。

記者会見で新店舗への思い入れを語る浜口好博イオンリテール取締役専務執行役員。

北陸初のイオン系都市型ショッピングセンター

イオンそよら福井開発の建物は地上2階建で敷地面積は15,110㎡、売場面積は5,264㎡。
同社の都市型ショッピングセンターブランド「そよら」としては北陸初かつ福井県内初となる。
開業時点ではイオンリテール直営総合スーパー「イオンスタイル福井開発」を核に、スポーツクラブ「3FIT」や100円ショップ「キャンドゥ」といったイオン系専門店、コーエーテクモ系アミューズメント施設「テクモピア」、イタリアンレストラン「サイゼリヤ」といった専門店が入居。2024年秋までにスペシャリティコーヒーストア「STARBUCKS」や地場スイーツ店「ミルクハウス」、郵便局など専門店13店舗が揃う予定となっている。

開業当日のイオンそよら福井開発。

イオンスタイル1階は最新の「イオン」「福井」訴求

イオンスタイル福井開発1階「食のフロア」のうち、野菜売場では地場野菜、対面鮮魚売場では近隣漁港(南越前町河野漁港・糠漁港・甲楽城漁港)水揚げ鮮魚を展開。
惣菜売場ではてんぷら処「旬香亭」やかつ処「たて花」、唐揚げ「唐王」、ピザ「ピッツァソリデラ」といった自社ブランドを幅広く展開する。

開業直後のイオンスタイル福井開発1階食のフロア。

イオンスタイル2階では専門店スタイルで自社商品訴求

イオンスタイル福井開発2階「暮らしのフロア」では、ファミリーファッション「TVC(旧トップバリュコレクション)」「SELF+SERVICE」「ESSEME」や子供服・子供用品店「KIDS REPUBLIC UNIVERSITY」、コスメショップ「GlamBeautique」、調剤薬局「イオン薬局」を専門店スタイルで展開。食品フロアと同様に、コスメ・スキンケア「Sokko beauty」「COPERNICA」など自社ブランドを訴求する。

イオンスタイル福井開発2階暮らしのフロア。
イオン自慢のブランドが専門店スタイルで並ぶ。

イオンの総合スーパー、47都道府県制覇

そよら福井開発の開業式典にはイオンリテール浜口好博取締役専務執行役員に加え、大塚智樹福井県知事代理産業労働部長など地元関係者が多数参加。イオンと福井県による協業や大本山永平寺の唐門を意識した施設デザインが明らかとなった。
式典では地元創作和太鼓集団「鼓郷」による演奏やテープカットも実施。地元住民を中心に760人が行列をつくるなどイオン約47年ぶりの県内新店舗にふさわしい幕開けとなった。

イオンそよら福井開発の開業式典。

イオンスタイル福井開発(そよら福井開発)が開店したことで、イオンは総合スーパー「イオン/イオンスタイル」を47都道府県に展開することとなった。

イオンそよら福井開発

住所:福井県福井市西開発3丁目205番地
営業時間(イオン1階):午前8時~午後10時
営業時間(イオン2階):午前9時~午後10時
営業時間(専門店):午前9時~午後10時
※店舗により異なる
※開業当日13日~15日は全館午前9時~午後10時

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ドムドムハンバーガー千船駅店、2024年6月27日開店-大阪市内に待望のドムドム、千船駅に約20年ぶり復活

大阪府大阪市西淀川区のアバリーナ千船に、レンブラントHD系のハンバーガーチェーン「ドムドムハンバーガー千船駅店」が2024年6月27日に開店した。

都商研の独占取材に応じた藤崎忍社長。
約20年ぶりとなる千船駅再出店の詳細な経緯をコメントした。

大阪市内に復活、約20年ぶりドムドム千船店跡に

ドムドムハンバーガー千船駅店は、2000年代初頭に閉店した「ドムドムハンバーガー千船店」跡、2022年6月30日をもって閉店した同業「ロッテリア阪神千船駅店」跡に入居するもので、営業フロアは1階、営業時間は9時~20時(L.O.は19時30分)。
ドムドムは2023年8月31日に「ドムドムハンバーガーイオン長吉店」を閉店したため、大阪市内に約10ヶ月ぶりに「ドムドム」の店舗が復活することとなった。

ドムドムの開店を朝5時から待つファンもいたという。

ドムドムハンバーガー千船駅店は、同社広報によると赤羽店に次ぐドムドムカラーの「カジュアルでポップなデザインの内外装」を特徴とした店舗であり、阪急阪神系との縁により出店が決まったという。駅直結立地を活かした「鉄道にちなんだどむぞうくんのイラスト」もあしらう。

開店当日朝のドムドムハンバーガー千船駅店。

グランドオープン記念企画、ダイエーとの共同販促も

ドムドムハンバーガー千船駅店では「グランドオープン記念企画」として看板商品「甘辛チキンバーガー」のお値段そのままボリュームアップ(通常比2.3倍)、阪神電車をイメージしたオリジナルグッズ「はんぞうくん」「しんぞうくん」の先行販売、メモ帳のプレゼントといった企画を打ち出す。
また、アバリーナ千船の核店舗「ダイエーイオンフードスタイル千船店」とも期間限定で共同販促を行う。

ドムドムハンバーガー千船店

住所:大阪府大阪市西淀川区佃3-1-11
営業時間:9時~20時(ラストオーダー19時30分)

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ダイエーイオンフードスタイル千船店、2024年6月27日開店-阪神千船駅アバリーナの商業核、スーパーマンモス跡に

大阪府大阪市西淀川区の阪神本線千船駅高架下商業施設「アバリーナ千船」に、イオングループの大型食品スーパー「ダイエーイオンフードスタイル千船店」が2024年6月27日午前9時に開店した。

ダイエーイオンフードスタイル千船店。

50年の歴史誇ったグルメシティの後継店に

イオンフードスタイル千船店は、2021年6月に破産廃業した地場食品スーパー「スーパーマンモス」跡を全面改修したもので、営業フロアは1階で売場面積は329坪(約1,087㎡)。
同店は、2024年6月23日をもって閉店した同社大型食品スーパー「グルメシティ千船店」(直営売場面積229坪/約757㎡)の後継店として、駅直結という立地特性を活かし、通勤通学需要に対応したベーカリーや飲料・デザート、夕食晩酌需要に対応したデリカテッセンを拡充する。

ダイエーグルメシティ千船店跡。

ディッパーダンともコラボ商品、弁当惣菜も大幅拡充

イオンフードスタイル千船店では、島野翼店長による「中食・デリカ・ベーカリー・作りたて強化」という取組みの一環として、ダイエー系大手クレープ専門店「ディッパーダン」監修のオリジナルパンケーキを初めて展開。

ディッパーダン監修オリジナルパンケーキサンド。

インストアベーカリー「ディーズベーカリー」では、千船駅周辺/島内に専門店が存在しない立地特性を活かし、バーガーやコッペを種類豊富に展開(焼き立てパン7割/店内加工3割)。

D’s Bakeryでもピザ・バーガー・コッペをフルライン展開。

また、惣菜に関しても既存店でも好評な同社オリジナルブランド「おだし亭」「グリル亭」に加え、少量規格惣菜「おかずいろいろ365」や出汁を生地に加えた新ブランド「鉄板亭」を新たに展開する。

地域最大級となるデリカテッセン売場。

また、ダイエーが2023年9月の松原店開店を機に本格展開した急速冷凍商品「冷凍dai革命」に関しても、近畿圏一番の大型店「ダイエー池田駅前店(イオンフードスタイル池田駅前店)」を母店に35アイテム展開。売場環境に関しても、島野店長の意見を反映した「一番奥に引き込めるような“氷の水色が映える”売場」デザインとした。

ダイエーイオンフードスタイル千船店の冷凍食品売場。

同店では開店を記念して、アバリーナ千船内の旧ダイエー系ハンバーガー店「ドムドムハンバーガー千船駅店」との相互送客を始めとする割引施策を打ち出す。

イオンフードスタイル千船店

住所:大阪市西淀川区佃2-2-33 阪神千船駅高架下1階
営業時間:6時~22時
※開店当日は9時営業開始

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かみしんプラザ、2024年6月27日新装開業-東淀川初「しまむら」「ニトリデコホーム」「GiGO」導入

大阪府大阪市東淀川区の野村不動産系商業施設「かみしんプラザ」が2024年6月27日に新装開業した。

東淀川区内最大のショッピングモール

かみしんプラザは関西地場大手不動産ディベロッパー「三津富」のショッピングセンター「レインボープラザ上新庄」として1980年5月に開業。売場面積は9,519㎡。
レインボープラザ上新庄は2004年に三津富が経営破綻、2005年にダイエーが撤退したため、施設を保有する青果専門商社が「シーオンプラザ」として全面刷新を図った。しかしその後、2008年にはシーオン自身も経営破綻したため、2009年より三菱商事系SPC「ブライトムーン上新庄」による所有と野村不動産系商業不動産会社「ジオ・アカマツ」による管理運営に基づく「かみしんプラザ」となった。

かみしんプラザ

かみしんプラザは2013年の三菱商事UBS系投資法人「日本リテールファンド」による施設取得を経て、2024年2月現在は同投資法人の後継となるKKR系投資法人「日本都市ファンド(JMF)」が所有、ジオ・アカマツの後継となる商業不動産会社「野村不動産コマース」が管理運営を担う運営体制を採っている。

現体制4度目の全面刷新進めていた

かみしんプラザは現体制による新装開業当初、前身施設時代の専門店や営業方針を踏襲した施設づくりを行っていたが、2016年6月に施設コンセプトを「Kamishin Natural Style」と定め、地階フロアを全面刷新した。

16年6月の刷新で食品核となった「平和堂フレンドマート」

その後も三菱商事UBSと野村不動産グループによる盤石な運営体制のもと、2017年9月に1階を中心に全面刷新、2022年10月には東淀川区内初となるライフスタイルストア「無印良品」や食物販店舗「ジョニーのからあげgourmet deli」「寿司一番地」導入を中心とする現体制3度目の全面刷新を行った。
一方、コロナ禍を背景に2021年2月に300円ショップ「ミカヅキモモコ」やラーメン甘味処店「スガキヤ」跡といった有力専門店が相次ぎ撤退し催事フロアとなるなど、施設の疲弊が顕著となったため、2024年春を目処に現体制4度目の全面刷新を行う方針を発表。同年1月までに「パレット」「GU」「手芸の丸十」「ママフル」「ナムコアミューズパーク」といった大型専門店が姿を消していた

東淀川区内初の専門店が相次ぎ営業開始

かみしんプラザでは2024年春の新装開業に先駆け、3月1日にはイオン系靴量販店「ASBee fam.」が当初発表を前倒して新装開店。3月22日にはSEGAのアミューズメント施設運営部門を前身とする「GiGO」、3月29日にはニトリのインテリア雑貨店「DECO HOME」、4月5日には買取店「BestLife」、4月26日にはGiGOのカプセルトイ専門店「GORON!」といった東淀川区内初の専門店が相次ぎ開店していた。

ダイソーTHREEPPYかみしんプラザ店(6月21日開店)。

かみしんプラザは集客性・話題性ともに高い専門店の導入で賑わいをみせる一方、1階フロア再編に関する発表が遅く、ファストリ系ファストファッションストア「GU」や実用衣料スーパー「デイリーファッションパレット」といった大型衣料関連店舗の後継を求める声が都商研の施設近隣での取材で数多く聞かれていた。

GORON!かみしんプラザ店(4月26日開店)。

幅広い年齢層カバーする「しまむら」を新たな衣料核に

かみしんプラザの新たな核店舗となる「ファッションセンターしまむら」は、業界屈指の商品回転率によるトレンドファッションや実用衣料雑貨の低価格展開といった従来からの強みに加え、近年は若年SNSユーザーを意識した自社企画コラボアイテムの拡充を打ち出すなど、ターゲット層の拡大を図っている。

ファッションセンターしまむらかみしんプラザ店(6月27日開店)

かみしんプラザでは2010年代当時の核店舗であった衣料スーパー「ファミスタ」が「近隣住民からの要望」を理由に閉店を撤回したことがあるなど、実用衣料需要が根強い施設であり、しまむらもGUやパレットが抱えていた顧客を着実に取り込んでいくこととなりそうだ。

共用部分も刷新、東淀川初と東淀川発で集客向上

かみしんプラザでは、近隣大学「大阪経済大学」との産学連携の一環として、レストスペースを中心に館内共用部分を刷新するなど、施設の美装化を図っている。東淀川初の専門店導入と東淀川発の地域密着施策により、区内最大の店舗面積を誇るショッピングモールとしての座を盤石なものとするとみられる。

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