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イオンそよら古川橋駅前、2023年11月1日9時開業-ダイエー時代からの強み活かした“リボーン型そよら”、賑わう開業日に

大阪府門真市の京阪本線古川橋駅前に、イオンリテールの都市型ショッピングセンター「イオンそよら古川橋駅前」が2023年11月1日午前9時に開業した。

イオンそよら古川橋駅前。

古川橋土地整理事業を機に生まれた駅前のシンボル

イオンそよら古川橋駅前の前身となる総合スーパー「ダイエー古川橋駅前店」は1984年2月に開店。建物は地上7階建(地上6階地下1階建)で営業フロアは1~3階、店舗面積は14,319㎡だった。
ダイエー古川橋駅前店は「門真市古川橋特定土地整理事業」により整備された「サンコオア第1ビル」の商業核であり、2016年3月のイオンリテールへの店舗承継後も引続き、総合スーパー「イオン古川橋駅前店」として地域の賑わいに不可欠といえる役割を担った。

一方、イオン古川橋駅前店は開店から39年が経過し、買物客の需要の変化への対応に迫られていた。こうした背景もあり、2023年4月に都市型ショッピングセンター「そよら」への転換が正式発表となり、同年夏より順次フロアの一部閉鎖をともなうリニューアルを進めていた。

フロアごとに異なるコンセプト訴求

イオンそよら古川橋駅前の建物は従来同様に地上7階建で敷地面積は約12,147㎡、売場面積は約14,967㎡、延床面積は約52,691㎡。グループの総合スーパー事業会社「イオンリテール」が管理運営を担う。
そよらの屋号は一般公募により選定された「そら、寄って、楽しんでって!」との呼びかけに由来するもので、大阪府内では2023年9月開業の東岸和田に次ぎ4施設目となる。

2023年9月開業のイオンそよら東岸和田。

そよら古川橋駅前ではキーワードに「通う」「集う」「つながる場」を掲げ、フロアごとに異なるコンセプトを訴求。日常生活で一番便利な都市生活拠点として「お子さまを連れて一番快適に過ごせる身近な施設」をめざすとしている。

直営衣食住も全面刷新、専門店ライクなスタイルに

イオンそよら古川橋駅前の核を担う直営総合スーパー「イオンスタイル古川橋駅前」は、ダイエー時代から引続き3フロア体制を採るもの、直営輸入食品・酒類や直営衣料、スポーツ関連売場を中心に既存の売場カテゴリからスピンアウトし、専門店に近いスタイルで顧客提案を行う。

イオンスタイル古川橋駅前の地場野菜コーナー。

1階食品フロアのうち農産では地場野菜売場コーナーの新設に加えて「大阪府指定なにわ伝統野菜」を新規取扱開始。水産では鮮魚の対面販売や調理サービスを実施。惣菜では「鉄板焼きコーナー」に加えて「ピッツァソリデラ」を新たに展開する。
また、直営輸入食品・珈琲豆販売を「カフェランテ」、ワインを始めとする酒類を「イオンリカー」、フラワー&ガーデンを「ルポゼ・フルール」として専門店化し品揃えを大幅に拡大する。

イオンスタイル古川橋駅前の地獲れ鮮魚コーナー。
岸和田漁港など近郊漁港の鮮魚が目立つ。

2階では直営ファミリーファッション専門店「ESSEME」「SELF+SERVICE」「TOPVALU COLLECTION」によるファミリーファッションの強化や服飾雑貨・キッズ関連商品「KIDS UNIVERSITY」のコーナー化を実施。改装前に各階に分散していた健康関連(S&BC)商品群を集約し、調剤薬局「イオン薬局」を導入することで、日々の暮らしのシーンごとにスムーズに買物できるような環境を整える。

イオンスタイル古川橋駅前2階「MARCHE rouge」。

3階では直営スポーツアパレル「sporsium」とグループの靴量販店「ASBee」の売場を設け、専門店フロアの体操教室などとの相乗効果を狙う。

イオンスタイル古川橋駅前3階「sporsium」。
専門店と変わらない空間づくりが特徴だ。

そよら専門店1階では「食」を提案

そよら古川橋駅前1階のテーマは「フードワールド」。
入口正面に広がるフードコート「ふるえきキッチン」には「バーガーキング」「うどんの祥 かな泉」「南蛮食堂」「千客万来まねきだこ」「京都ラーメンたかばし」「FUJIYA CONFECTIONERY」の6店舗が集積するほか、ポップアップショップも展開。「食品売場との融合」を謳う空間として、300席の座席では直営食品フロアの惣菜やピザのイートイン、スマホのバッテリー不足に悩む買物客の充電も可能となっている。

イオンそよら古川橋駅前1階「ふるえきキッチン」。

また、隣接する飲食店のうち、シアトルスタイルのカフェ「スターバックスコーヒー」、松屋フーズの牛めし・とんかつ複合店舗「松屋」「松のや」では施設外からの入店も可能であり、専門店街の営業時間にとらわれない長時間営業も行う。

そよら専門店2階には門真初の衣料雑貨やコワーキングも

そよら古川橋駅前2階のテーマは「コンフォートライフ」。
ストライプのレディスアパレル「Green Parks topic」やワールドのファミリーアパレル「SHOO・LA・RUE」を始め、ダイソーグループの均一ショップ「THREEPPY」「Standard Products」、北欧・米国家具雑貨店「ANTENNA」、イオングループの「未来屋書店」など快適な生活を支える専門店が集積する。

未来屋書店&MIRAIYA Bookmark Lounge古川橋駅前。

未来屋書店では子供向け書籍の拡充や読み聞かせ企画といった施策に加え、コワーキングスペースを併設するなど、書店という業態にとらわれない空間をめざす。

3階は世代問わず健康になれる空間に

3階のテーマは「ヘルシーライフスタイル」。
関西初となる学生向け新体操教室「イオン新体操スクール」や大阪初となるトレーニングスタジオ「イオンスポーツクラブ3FIT」、ペット専門店「PETEMO」、ゲームセンター「モーリーファンタジー」といったグループの専門店に加え、100円ショップ「ダイソー」や大型キッズリユースショップ「ふくちゃんリユスタ」など展開。

ファミリー層の期待度が高かった「ふくちゃんリユスタ」。

直営専門店(SporsiumやASBee)と親和性の高い空間は「専門店さんを入れながら、病気になった人を予防するようなフロア構成」(安澤正臣イオンスタイル古川橋駅前店長談)をめざしたものであり、2024年2月までに開設予定の門真市消費生活センター・ 門真市女性サポートステーション「門真市くらしの相談窓口」やクリニックゾーンとともに地域の健康や生活に不可欠な空間となりそうだ。

開業式典にはハッピーワオンも登場

イオンそよら古川橋駅前の開業を記念し、開業当日朝からイオングループ共通電子マネーのイメージキャラクター「ハッピーワオン」や門真市イメージキャラクター「ガラスケ」が待機列に登場。待機列で動き回り、地元音楽グループの門真市歌にあわせてダンスを踊るなど盛り上がりをみせた。

イオンそよら古川橋駅前のテープカットセレモニー。

午前8時30分開始の開業式典式典には、川本昌彦イオンリテール執行役員近畿カンパニー支社長に加え、宮本一孝門真市市長や川村光世光亜興産社長など、旧店舗時代から縁の深い地元関係者やテナント代表者など多数参加した。
そのなかで、川本昌彦イオンリテール執行役員近畿カンパニー支社長は「今の時代にあったショッピングセンターとして生まれ変わることとなった。」「これからも末永く、皆様、地域に、門真市の皆様に愛される店をめざして頑張ります。」とコメント。
宮本一孝門真市市長は「古川橋駅前はこれから大きく変わっていく。こちらが大きく変わっていくのと同時に、北側にはタワーマンション、門真市の図書館・文化会館・複合施設が数年後にオープンしてまいります。」「古川橋から広がっていくんだろうなと思う。」「(ガラスケとハッピーワオンが動いでいるが)門真は犬で猫でちょうどよかった。猿(去る)やなくてよかった。」と古川橋駅前で進む再開発プロジェクトや市制施行60周年と絡めコメントし、テープカットによる新たな幕開けとなった。

流れ込む買物客とハッピーワオン。

従来と異なる改装思想のもと、躯体活かし「リボーン」

イオン古川橋駅前店は、1984年2月のダイエー古川橋駅前店としての開店当初は“広域商圏型”の店舗であったが、競合店の増加や老朽化を背景に半径2km圏内の“足下商圏型”の店舗に変化していた。また、主要客層も「GMS開店からそのまま客層年齢があがる」など高齢化が進み、新規顧客の獲得も厳しい状況となっていた。

従前のGMS(総合スーパー)から刷新したという空間。

イオンリテール近畿SC部住井竹男部長によると、一般的な店舗のリニューアルは3億円~5億円の投資規模であるが、そよら古川橋駅前のリニューアルは「新店1店級」「うん十億円」(詳細金額や売上は非公表)の投資規模であり、従来地元服飾宝飾関連テナントが中心だった1階玄関付近を全部フードコート(及び飲食店街)に転換するという思い切った取組みができたという。
取組みの結果、そよら古川橋駅前の専門店42店舗のうち36店舗が新規出店、残る6店舗も館内移転やブランド変更をともなうリニューアルとなり「子育て世代が車で来てもらえるような施設」となった。
また、取材では今後の同社による既存老朽店舗のスクラップ&ビルドや近畿SC部が位置づける“リボーン”のあり方、具体的な出店戦略が明らかとなった。

安澤正臣イオンスタイル古川橋駅前店長。

そよら古川橋の今後について、取材に応じたイオンリテール近畿SC部住井竹男部長は「(従来比1.3倍の)年間500万人の客に来店いただけたら」、イオンスタイル古川橋駅前店「各店地域のお客様、商圏にあった品揃えのもとイオンスタイルとなった。」と希望を寄せており、そよらのコンセプト通り、従来以上に地域にとって気軽に寄って楽しめるスポットとなりそうだ。

イオンそよら古川橋駅前

住所:大阪府門真市末広町41-2
営業時間:8時~23時(イオンスタイル1階)
営業時間:9時~22時(イオンスタイル2階3階)
※各専門店は店舗により異なる
※最新情報はそよら古川橋駅前公式サイトを参照

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ワークマン、1000店舗達成-2025年目標を前倒し2023年9月26日に、#ワークマン女子そよら東岸和田店開店で

流通大手「ベイシアグループ」の作業服店最大手「ワークマン」が、大阪府岸和田市の「#ワークマン女子東岸和田店」開店により、2023年9月26日に全国1,000店舗を達成した。

ワークマン祝1,000店舗ご出店。

ベイシアグループの作業服店として創業

ワークマンは1982年8月に群馬県伊勢崎市創業の地場大手スーパー「いせや(現ベイシア)」の作業服店として設立。同社は設立以来、いせやグループ(現ベイシアグループ)各社と異なり、フランチャイズシステムを事業の中核としており、いせやグループ(現ベイシアグループ)内各社や競合作業服店に先駆け、店舗の全国展開を果たした。
あわせて、同社は1997年9月に店頭市場への株式公開を実施、吉幾三が出演するCMや「やる気ワクワク、ワークマン。」のキャッチコピーとともに作業服店業界首位の座を盤石なものとした。

新業態「ワークマンプラス」が転機に

ワークマンは建設技能労働者(職人)人口減少を見据えた戦略的新業態として、2018年9月に「WORKMAN Plus(ワークマンプラス)」1号店を「三井ショッピングパークららぽーと立川立飛」に開店。あわせて「2025年1000店舗体制の構築」を目標に掲げた。
ワークマンプラスでは、「高機能×低価格」を強みにもつ自社開発アウトドア・スポーツ・レインウエアを前面に打ち出し、誰でも入りやすい売場づくりを進めることで、ホワイトカラーや女性客の新規開拓を実現し、当初計画の3倍超となる売上を達成した。

新業態「#ワークマン女子」の店内。
女性向けだけでなく、男性向け商品も幅広く取扱っている。

2020年10月には女性向け新業態「#ワークマン女子」1号店を横浜市中区の「コレットマーレみなとみらい」に開店。
#ワークマン女子は当初「インスタ世代女性客」を主要顧客層とする「SNS・リアル一体型Connected Store」を掲げた実験店であり、品揃え自体は既存モール内ワークマンプラス業態と共通であったが、女性売場の面積拡大や女性用マネキンの拡充や靴専門店「WORKMAN Shoes」との複合店出店開始といった取組みにより、店舗数を40店舗ほどに拡大した。

ワークマン1,000店舗目「#ワークマン女子そよら東岸和田店」。
「WORKMAN Shoes」との複合店だ。

同社広報担当者によると、ワークマンの全国1.000店舗達成は標準業態(ワークマン)と派生業態(ワークマンプラス、#ワークマン女子など)をあわせたもの。
今後も同社は「本業の作業服を扱わない新業態店」を「イオンそよら東岸和田」と同様の大型ショッピングセンターに出店することで、新業態の売上高を150億円(2024年3月期)規模にするとしている。

「#ワークマン女子そよら東岸和田店」の店内。
トレンドを意識したアウトドア用品も豊富に揃う。

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イオンそよら東岸和田、2023年9月26日午前9時開業-イオンスタイルは開業当日想定超えの賑わい、地元化徹底で全面刷新

大阪府岸和田市のJR東岸和田駅前にある複合商業施設「トークタウン東岸和田」のイオン系総合スーパー「イオン東岸和田店」跡地に、イオン系都市型ショッピングセンター「イオンそよら東岸和田」が2023年9月26日午前9時に開業した。

開業当日入店規制中の「イオンスタイル東岸和田」。

地元で40年超親しまれた総合スーパーが全面刷新

イオンそよら東岸和田の前身となる「ニチイ東岸和田店」は1979年11月に開店。建物は地上5階建で、店舗面積は31,630㎡。
ニチイ東岸和田店は、黒崎窯業岸和田工場(現・黒崎播磨)跡地の地元主導型複合商業施設「トークタウン東岸和田」の核として開店した経緯もあり、1993年4月には映画館(シネマコンプレックス)「ワーナー・マイカル・シネマズ岸和田」を導入、1994年9月にはニチイが当時主力として位置付けていた生活百貨店業態「岸和田サティ」に転換、1999年には増床リニューアルを実施するなど、地域を代表する大型店としての役割を担っていた。
岸和田サティは、2011年3月の運営会社再編にともなう「イオン東岸和田店」への改称後も、東岸和田駅前のシンボル的存在として地域に親しまれたが、老朽化による建替えのため、2020年8月をもって“一時休業”、同年12月にはトークタウン専門店街を含む本館全館が閉館となった。

イオン東岸和田店とトークタウン専門店街。(2020年当時)

その後、イオンリテールは同店を「そよら東岸和田」として、トークタウン専門店街はサービス系店舗を中心とした新施設として建替え新装開業することとなった。

そよら近畿3号店はイオンと大型専門店主体の施設に

イオンそよら東岸和田の建物は地上2階建で敷地面積は約33,581㎡、売場面積は約17,707㎡、延床面積は約29,577㎡。イオングループの総合スーパー事業会社「イオンリテール」が管理運営を担う。
そよらの屋号は一般公募により選定された「そら、寄って、楽しんでって!」との呼びかけに由来するもので、大阪府内では海老江、新金岡に次ぎ3施設目となる。

シンボルゾーンとなる芝生広場。

そよら東岸和田では「今までのそよら以上の土地展開」(山田仁店長談)を図り、平面駐車場を中心に核店舗級の専門店を展開する施設づくりを打ち出した。
土地展開の一環として、同施設の核を担うイオンリテールの総合スーパー「イオンスタイル東岸和田」(直営売場面積5,217㎡)の1階にはシアトル系カフェ「スターバックスコーヒー」、2階にはイオン系100円ショップ「キャンドゥ」や地元CATVの地域情報発信拠点「テレビ岸和田ServiceShop」など飲食・サービス系専門店8店舗を導入。

地元からの期待の声も大きいスターバックス。
土日はファミリー層を中心に賑わいをみせるという。

そよら東岸和田別棟に市内初となる家電量販店「ヤマダデンキ」や「#ワークマン女子」、ファストファッション「UNIQLO」「GU」の複合店舗、、眼鏡店「JINS」、ファストフード「マクドナルド」スイーツ「シャトレーゼ」、ペットショップ「犬の家&猫の里」、複合スポーツクラブ「ホリデイスポーツクラブ」といった専門店10店舗を展開する施設となった。

ヤマダデンキテックランドそよら東岸和田店。
岸和田最大級の玩具売場を強みとして打ち出している。

「ただいま。イオンです。」新しいスタイルに

イオンスタイル東岸和田の1階では食品を中心に展開する。
食品のうち、地場野菜売場では岸和田市産・和泉市産・堺市産近郷野菜を出荷から24時間以内で店舗に配送する「やさいバス」や収穫8時間以内の「今朝採れ野菜」、鮮魚売場では岸和田漁港を中心とした魚の対面販売や調理サービス、精肉売場ではイオングループの強みを活かした「トップバリュ匠和牛」「タスマニアビーフ」の展開に加えて地元食文化に根付いた品揃え(おでん・すきやき用商品)を訴求。

やさいバス。


鮮魚売場、金目鯛や国産うなぎが目玉商品となった。

また、惣菜売場のうち鉄板焼きコーナーでは岸和田のソウルフード「かしみん焼き」、対面販売コーナー「リワードキッチン」では「岸和田漁港産しらすと島豆腐のアボカドサラダ」を含む約30種類の惣菜を取り揃えるなど、岸和田の食文化や新鮮な食材・素材を意識した店舗独自の商品開発を打ち出す。

リワードキッチン。

2階では実用衣料(肌着・パジャマ)に加え服飾雑貨やスポーツウェア「スポージアム」、近隣各種学校・病院の需要に応える充実の文具やトレンドを意識したアジアンコスメ・メイクアップコーナー、寝具・リビング用品、ペットフード用品など展開。「イオン薬局」は葛城病院に移転した東岸和田店とは別に、第二岸和田店として新規開局することとなった。

開業式典にはハッピーワオンも登場

イオンそよら東岸和田の開業を記念し、浜口好博イオンリテール取締役専務執行役員に加え、永野耕平岸和田市長や岩出和哲岩出建設代表取締役など旧店舗時代から縁の深い地元関係者が多数参加した。
永野耕平岸和田市長は「ニチイが来たのが1979年、僕が1歳のときでした。その頃からかたちを変えながら市民の皆様とともに歩んでいただいたのがイオン様であります。」「(イオンと7月に締結した包括連携協定に基づき)そよら東岸和田を起点として、様々な市民の皆様への情報発信や産業の振興、地域の活性化に力をあわせて取組んで参ります。」、浜口好博イオンリテール取締役専務執行役員は「岸和田市の皆さんとともに、この地域の活性化になるよう務めてまいりたい。」と新店舗の今後と両者の連携についてコメント。
イオンそよら東岸和田のテープカット。

そよら東岸和田は、イオングループ共通電子マネーのイメージキャラクター「ハッピーワオン」や岸和田市イメージキャラクター「ちきりくん」、テレビ岸和田マスコット「てんちゃん」など参加するテープカットで幕開けとなった。

想定上回る来店客数、明るい船出に

イオン東岸和田店(旧店舗)時代の主要客層は50~60代が中心であったが、商工会議所や近隣の医療関連施設、従業員を含む地域住民の意見を反映させることで、イオンスタイル東岸和田(新店舗)は小中高校や病院を多く擁する地域特性を活かした、惣菜・文具・コスメなどに強みをもつ店舗となった。
取組みの結果、9月21日の新店舗先行開店(ソフトオープン)以降、午前はシニア、昼からは30~40代、夕方以降は学生の姿も多くみられるようになるなど、客層の拡大(三部構成化)を実現したという。
開店当日混みあうイオンスタイル東岸和田。

また、9月26日の開店(グランドオープン)直前には1,000人を超える来店客が並んでいたが、想定の130%という来店客数もあり、11時30分頃まで入店規制を実施することとなった。

山田仁イオンスタイル東岸和田店長。

山田仁イオンスタイル東岸和田店長は、前任の旧店舗店長が果たせなかった銘品コーナー(DISCOVER 岸和田)での老舗和菓子店「小山梅花堂」取扱いの実現など思い入れを語り、「(イオン東岸和田店の一時休業から利用客を)3年間お待たせしたこともあり期待値が非常に高かったのではないか。」「岸和田は地元愛にあふれている地域なので、日本全国で人口減少が加速するなか、なかなか人口が流出しないエリア。地域に愛されるお店になれば末永く来てくれるのではと考えている。」と期待を寄せた。

そよら東岸和田・イオンスタイル東岸和田

住所: 大阪府岸和田市土生町二丁目32番地39号
営業時間(イオンスタイル東岸和田1階):8時~23時
営業時間(イオンスタイル東岸和田2階):9時~22時
※そよら専門店・イオン薬局は異なる

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福岡市地下鉄七隈線延伸区間、2023年3月27日開業-天神南駅から博多駅間、キャナル近くに櫛田神社前駅も

福岡市交通局(福岡県福岡市)が運行する福岡市地下鉄七隈線の延伸区間(天神南―博多間)が、2023年3月27日に開業した。

延伸開業した七隈線。

七隈線延伸、キャナル前に「櫛田神社前駅」も

福岡市地下鉄七隈線は2005年2月に1期区間となる橋本駅-天神南駅間の12.0kmが開業。鉄輪式リニアモーター方式で、自動運転を行っている。
2014年からは天神南駅-博多駅間1.4kmの延伸工事が進められていたが、同年10月と2016年11月に工事現場で陥没事故が発生するなどして、当初予定より遅れての開業となった。中間の商業施設「キャナルシティ博多」近くには櫛田神社前駅が新設されている。
なお、これにより七隈線と空港線の乗り換え指定駅は博多駅に変更となる。

新たな路線図。

開業初日となった3月27日には、5時20分すぎに博多駅ホームでテープカットが行われ、5時23分に一番列車が出発した。
七隈線は将来的には博多駅から福岡空港方面への延伸が検討されているが、博多開業時点では具体的な経路や開通時期などは発表されておらず、今後の議論に注目が集まる。

駅では26日に記念式典を挙行、27日には出発式が行われた。
(撮影:みねあかさん)

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イチセトウチ、2022年9月30日より順次開業-福山そごう→天満屋ロッツ→リム跡、地元企業が「新コンセプト」で1階のみ再生

広島県福山市のJR福山駅西側にある旧福山そごうビルの1階が「イチセトウチ(iti SETOUCHI)」として、2022年秋より区画ごとに順次開業している。

イチセトウチ(iti SETOUCHI)
外観はリムふくやまのまま。

旧福山そごう→天満屋ロッツ→リム、4度目の再挑戦

ここまでの詳しい経緯はこちら。

イチセトウチ、そごうビルの1階のみ活用で順次開業

イチセトウチは、旧福山そごうビルの1階のみを活用したもの。延床面積は約5,500㎡。施設の管理・運営は福山市による公募・選考によって決定した、福山電業株式会社(本社:福山市)が行う。同社は1946年創業の地場老舗企業で、電気設備工事を主業に病院や消防署など官民問わず様々な施設の工事を手がけているほか、近年は福山市中央公園Park-PFI事業などまちづくり事業への参画を積極的に進めている。

イチセトウチのエントランス。
そごうの社旗掲揚柱が再活用されている。

同店は今までのそごう、ロッツ、リムのようなテナントを多く出店させた商業施設とは異なって「小さなまち」をキーワードとし、レンタルスペースとしての性格も兼ね備えていることを特徴としており、2022年9月30日には複数の小規模店舗が出店する食品ゾーン・物販ゾーン「フードビレッジ」「マーケットストリート」(各店舗は順次開業)などが、11月30日にコワーキングスペース「tovio(トビオ)」が開業し、大部分の区画が営業を開始することとなった。

食品・物販ゾーンには近隣エリアの人気店も

食品ゾーン・物販ゾーン「マーケットストリート」には、核店舗的存在である食品・総菜店「ニード・ザ・プレイス・セトウチ」をはじめ、尾道市の自転車専門店「BETTER BICYCLES」、井原市の生花店「グリーンショップナカノ」などが出店。また「フードビレッジ」には、市内のチーズケーキ店「ヴァッシュ」の支店をはじめ、うどん店やカレー店などが出店した。2023年中も複数の店舗が開店する予定となっている。

NEED THE PLACE SETOUCHI.

多様なコワーキングスペース・オフィスゾーン

コワーキングスペース「トビオ」はレセプション(受付)を含む7つのエリアで区切られており、大型モニター付きの会議室やソファーラウンジ、半個室式のプライベートエリアなど1人から複数人の用途に合わせた使用を可能とした。

コワーキングスペース「tovio(トビオ)」

トビオの内部には、無線Wi-Fiやカラー複合機、ウォーターサーバーなどの現代のビジネス活動に適した設備を設置している。

トビオ内部。

館内にはトビオのほかにもレンタルオフィスイベントスペースDIYスタジオなどを開設。来館者が商品を購入したするのみならず、様々なことを行うことができる「体験型」の施設構成がされている。

オフィスエリア。左がレンタルオフィスのブース。
エスカレータ部分は冬季のみ閉鎖。


Cage(イベントスペース)。

また、建物の商品搬入口部分をそのままDIYスタジオと工作室に活用、コストをできる限り下げる工夫がなされている。

DIYスタジオと工作室。

「開口部」で回遊性の創出めざす

このほか、館内の大きな特徴となるのが建物を東西にくり抜くように通された道路の存在。さらに、建物には施設の東西4ヶ所にも新たに開口部が設けられた。
これらの通路や開口部の新設によって、建物を開放的なものとし、外の歩道エリアと館内の回遊性を向上させるとともに、賑わいの創出につなげることを目標としている。

東西に通された道、両端の壁が切り取られている。

4度目の再挑戦、地元企業の新たな視点で成功なるか?

以前の記事で述べたとおり、旧福山そごうビルは様々な企業が運営に乗り出したものの、駅から歩いて10分弱という距離もあり、全ての企業が10年以内での撤退を余儀なくされている。

天満屋が運営していた福山ロッツの1階。

今回は1階のみではあるが、地元企業の手によって今までとは大きく異なるコンセプトと館内構成での活用計画が始動することとなった。
福山市と福山電業の契約期間は7年の予定。この期間でイチセトウチはどのような運営を行なっていくのか、福山市のまちづくりと併せて今後の行方が注目される。

iti SETOUCHI(イチセトウチ)

広島県福山市西町1−1−1 1F
営業時間:10:00〜21:00

コワーキングエリア「tovio(トビオ)」

営業時間:10:00〜21:00
利用料金(1dayプラン):1,100円
                                                           (23歳以下 550円)

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平和堂アルプラザ彦根、2022年12月2日リニューアル開業-屋上に展望広場も

滋賀県彦根市のJR彦根駅前にあるショッピングセンター「平和堂 アル・プラザ彦根」(以下、アルプラザ彦根)が数年間に亘るリニューアルを終え、2022年12月2日にグランドオープンした。

平和堂アルプラザ彦根。

開業44年のアルプラザ1号店、新装

アルプラザ彦根は平和堂の大型ショッピングセンター業態「AL PLAZA」(アル・プラザ)1号店として1979年11月に開業。建物は6階ー地階、平和堂が所有する。店舗面積は12,028㎡。平和堂は彦根市が創業地であり、同社のなかで本店格の店舗となっている。
アルプラザ彦根ではリニューアルを前に2017年8月より彦根市役所仮庁舎が3階・4階に入居。彦根市役所の退去後、再リニューアルが進められており、2021年12月には1期リニューアル部分が開業していた。

交流ゾーン、大型書店、屋上広場など登場

6階建ての施設のうち、地階から3階までは2021年12月にリニューアル開業した。

1階エントランス。

地下1階「食品のフロア」では、レッシュなフルーツを使用したカットフルーツや地場野菜、店内手づくりの出し巻きやふっくらてづくりおにぎり、地元銘菓やあゆの店「きむら」など、地元の味を取り揃えた。

地階では地元の味を充実させた(公式サイトより)。

1階「暮らしのフロア」では「忙しい毎日を、自分らしく。心地よく、ハッピーに!」をテーマに、医薬品や化粧品、ウィッグなどを集めた美と健康にこだわったショップ「Beauty Road」、介護用品をはじめとした高齢者向け「サポフル」コーナーが誕生。

1階装飾(公式サイトより)。

また、文具コーナーでは「地元とつながる」をテーマにした文具「JIMOBUN」から地元滋賀をモチーフにした文具や雑貨を揃えた。

1階・観光案内。

2階「ファッションのフロア」では自分らしく、心地よく暮らしたい女性の24時間を応援する雑貨店「on.24h.hours」、健康生活密着コンビニをコンセプトにしたライフスタイルスポーツショップ「e-fit Sports」を開設。
3階「専門店のフロア」では、和雑貨・洋雑貨の展示販売を行う「畳市場」、100円ショップ「ダイソー」とダイソーの姉妹ブランドである300円ショップ「THREEPPY」の融合型店舗が出店した。
2022年12月には、4階・6階・屋上、そして1階がリニューアルした。
4階は「地域交流のフロア」には地域コミュニティサロン「みんなの広場」を開設。足湯や卓球、囲碁、オセロ、ラジオ体操や健康測定などを無料で提供する。

4階・地域交流のフロア。

5階は以前と同様に文化教室と塾が入居する。
6階は「書店と展望カフェのフロア」で、平和堂傘下の大型書店「平和書店」が出店。また、ランチやカフェタイムにおすすめのオープンカフェ「COZY TOWN café」、勉強やテレワークに最適なワーキングスペース「coin space」が誕生した。
屋上は「芝生広場・展望デッキ」。屋上からは国宝・彦根城を一望できるほか、イベントとしてラジオ体操も開催する。

屋上からの展望。

このほか、1階では地酒や銘菓を集めた銘店コーナーとフードコートがリニューアルしている。
開業半世紀近い老舗ではあるものの、2度にわたる全館改装によって、創業地の顔に相応しい明るい店舗へと生まれ変わった。

全館フロア案内。
(撮影:piyoさん)。

平和堂 アルプラザ彦根

住所:滋賀県彦根市大東町2−28
営業時間:9時30分~20時

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イオンタウン豊中庄内、2022年12月2日9時開業-ダイエーイオンフードスタイル、初日はモッくん登場で入場規制も

大阪府豊中市の阪急宝塚線庄内駅近くに、ダイエーを核とするイオングループのショッピングセンター「イオンタウン豊中庄内」が2022年12月2日午前9時に開業した。

デイリーユース支える都市型ショッピングセンター

イオンタウン豊中庄内は、阪急阪神HD系のバス事業者「阪急バス」の本社兼豊中営業所跡地に建設されたもので、建物は地上2階建で敷地面積は8,761㎡、総賃貸面積は5,794㎡、延床面積は9,753㎡。駐車場台数は189台。

開業当日のイオンタウン豊中庄内。

同施設はコンセプトを「「コモディティ」と「食・サービス」のワンストップSC おいしく、楽しく、わくわくな毎日、始まる」に定め、ダイエーの大型食品スーパー「イオンフードスタイル」を核に、ドラッグストア「ウエルシア薬局」や総合ペットショップ「ひごペットフレンドリー」、眼鏡店「メガネスーパー」、大手精肉店「ダイリキ」の焼肉レストラン複合店、ハンバーガー「バーガーキング」、ハンバーグレストラン「びっくりドンキー」、元気寿司の廻らない回転寿司店「魚べい」、鉄板焼店「粉もん屋とん平」といったデイリーユースを支える専門店16店舗が店を構える。

2020年まで豊中庄内に本店を構えていた「ダイリキ」。
ひとり焼肉併設店として待望の新規出店となった。


ひごペットフレンドリー。

ダイエーは「SDGs」「イタリア」強化した店舗に

イオンタウン豊中庄内の核店舗でダイエーが運営する「イオンフードスタイル豊中庄内店」は施設の1階に入居するもので、売場面積は546坪。想定商圏は半径2km圏内(人口約15万人/8万3000世帯)としている。

ダイエーイオンフードスタイル豊中庄内店。

イオンフードスタイル豊中庄内店では、ダイエーが以前より打ち出しているコンセプト「おいしく食べて“ココロとカラダ”健康に」のもと、立地特性を活かし「SDGs(持続可能な開発目標)」を切り口とした売場の構築をめざす。
取組みの一環として、青果ではオーガニック野菜や泉州地区収穫有機野菜を展開。鮮魚では「島根のお魚市」として季節の生魚を対面販売・調理対応するほか、漁港駐在バイヤーと地元漁業組合による市場に出回りにくい魚種(にぎすなど)を活かした 「しまねのお魚惣菜」を展開。

島根のお魚市。


惣菜売場に並ぶ「美味しい島根のお魚惣菜」。

精肉ではダイエーオリジナルブランド「さつま姫牛」「さつま王豚」の取扱いに加え、ホルモン・馬刺し・鴨肉といった「普段使いからちょっと贅沢までいつでも楽しめる」ような冷凍肉素材を展開。
ヘルス&ウエルネスコーナーでは、同分野が同社近隣店舗「ダイエーグルメシティ庄内店」で「非常にニーズがあった」ことを背景に、イオングループが日本で展開する有機食品スーパー「ビオセボン」商品を始め、プラントベース・ヴィーガンフードや低糖質食品、無添加冷凍食品(果物・野菜など)を大きな塊として集中展開する。

ヘルス&ウエルネスコーナー。

そのほか、弁当コーナーでは自社グループ(ダイエー・光洋)共同開発ブランド「おだし亭」のだし巻き玉子や銀鮭を活かした商品など約40種類の取扱いに加え、イオングループの弁当惣菜専門店「オリジン東秀」商品約100品目を展開。
インストアベーカリー「D’sBakery(ディーズベーカリー)」では北海道産小麦「ゆめちから」配合の食パンや「D’sバケット」、大容量パックの菓子パンなどを展開。
店内焼き上げピッツァ(あっあっピザ)の強化や、ワイン375品目の取揃えなど、イタリア関連カテゴリを強化を進めるとしている。

店舗へのこだわりを語った上西浩史店長。
豊中庄内以前はグルメシティ庄内店の店長を務めていた。

ダイエーでは開店当日入場規制も

イオンタウン豊中庄内では開業当日、グランドオープンを記念した式典を開催。
式典には加藤久誠イオンタウン代表取締役社長や西峠泰男ダイエー代表取締役社長といったイオングループ関係者に加え、長内繁樹豊中市長や井本博一豊中市議会議員、井波洋阪急バス代表取締役社長も参加。
盛り上げ役として、 WAONマスコットキャラクター「ハッピーワオン」やダイエー特命宣伝部長「モッくん」、豊中市キャラクター「マチカネくん」も登場し、盛大なテープカットが行われた。

イオンタウン豊中庄内の開業記念式典。

ダイエーイオンフードスタイル豊中庄内店では、特売品や入店者特典の配布もあり、数時間入場規制が続くなど、同社近畿3ヶ月連続出店第3弾、2022年最後の新規出店にふさわしい幕開けとなった。

イオンタウン豊中庄内

住所:大阪府豊中市庄内西町5丁目1-22
営業時間:9時~23時(ダイエーイオンフードスタイル)

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別府鉄輪 地獄温泉ミュージアム、2022年12月1日開館-「温泉になってグルメも楽しめる」複合施設、金龍地獄跡に

大分県別府市の鉄輪温泉みゆき坂に、複合ミュージアム施設「別府鉄輪 地獄温泉ミュージアム」が2022年12月1日に開館する。

地獄温泉ミュージアム。

金龍地獄跡に市内初「温泉ミュージアム」

別府鉄輪 地獄温泉ミュージアム」は、徒歩圏にある「海地獄」の運営者が主体となって設立した企業によって設けられたアカデミックエンターテイメント施設。

海地獄。

別府市は温泉湧出量が全国最大であることで知られるが、こうした大規模な温泉ミュージアムが設けられるのは初のこととなる。
もともと当地には「金龍地獄」があったが、2009年に閉園。源泉のみが利用されていた。

4つのゾーンで「温泉になれる」

地獄温泉ミュージアムのコンセプトは「温泉が、もっと愛おしくなる」。
館内は4つのゾーンと飲食・商業ゾーンに分かれており、噴気がある中庭も設けられている。

2階から見た地獄温泉ミュージアム中庭。

1階〈SCENE1〉のテーマは「空からの贈りもの〜The finiteness of hot springs」。
ここではプロジェクションマッピングを用いて雨水が温泉になるまでの歴史を紹介。よく見ると雨が降っている時代の街並みや海岸線は1970年ごろ――つまり約50年前の別府である。
続いて1階〈SCENE2〉のテーマは「50年もの地中の旅〜The value of hot springs」。
ここでは自らが「雨水」となって地中に見立てたカーテンを潜り抜け、50年の時を経て「温泉」へと変化しながらポストカードにスタンプを集める。カードに捺されたスタンプで「あなたの泉質」が決まる仕組みだ。

「雨水から温泉になるまで」を体感できる。

2階に移り〈SCENE3〉のテーマは「人や文化との出会い〜The diversity of hot springs」。
ここには浴場を模したシアターが設置されており、映像で別府温泉の歴史を学ぶことができる。

「浴場」を模したシアターで歴史を学べる。

同じく2階の〈SCENE4〉は企画展示コーナー「今、そして未来へ〜The sustainability of hot springs」。
開館から1年間はデザイナーの廣川玉枝氏がプロデュースし、市内の火男火売神社などで行われた祭事「地嶽祭神事奉納」の展示を行う。また、廣川氏が蒐集した民芸品などの展示も行われている。

「地嶽祭神事奉納」の展示。

2階からは中庭にある旧・金龍地獄の噴気と源泉を見ることができる。
この噴気と源泉は1階に降りて中庭に出て間近で観察することも可能だ。
噴気の前には、2020年に閉館した温泉施設「ヤングセンター」のステンドグラスの一部が移設展示されている。

ショッピングコーナーと飲食コーナーも

1階にはショッピングコーナーと飲食店も設けられており、この部分と中庭は「入場無料」となる。
ショッピングコーナーでは、別府駅前の老舗文具店「明石文昭堂」による別府オリジナルインクなど、様々な地域オリジナル商品を販売。
また、中庭の噴気を望む場所に設けられた飲食店「50CAFE」では「最高の一杯のコーヒーとともに」をモットーに、温泉ソーセージを使用した50CAFEホットドッグなどの本格的なオリジナルグルメやオリジナルブレンドコーヒーを提供。また、商品をテイクアウトして街歩きすることも可能となっている。

地獄温泉ミュージアム・エントランスの吹き抜け。
飲食・ショッピングゾーンが設けられている。

別府鉄輪 地獄温泉ミュージアム

住所:大分県別府市鉄輪321-1
(白池地獄の向かい・鉄輪みゆき坂)
開館時間:9時~18時(入場17時半迄・通常時)
料金:大人1,500円・小中学生1,000円
地獄めぐり共通割引 大人1,050円
海地獄・鬼石坊主地獄セット券 大人1,840円 など
鉄輪バスセンター徒歩3分/駐車場は近隣の地獄など利用

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イオンスタイル東淀川、2022年11月22日9時開業-開店当日「900人行列」で好調な滑り出し

大阪府大阪市東淀川区の東淀川区役所近くに、イオンリテールの大型総合スーパー「イオンスタイル東淀川」が2022年11月22日午前9時にグランドオープンした。

開業当日のイオンスタイル東淀川。

地域密着の「体験型ライフスタイル店舗」に

イオンスタイル東淀川は、名鉄グループの総合物流事務所「名鉄運輸旧淀川支店」跡地に「イオン東淀川豊新」として建設が進められていた施設で、建物は地上3階建、営業フロアは1~2階、売場面積は約9,746㎡(直営約8,813㎡/専門店約933㎡)、駐車場台数は約380台、駐輪場台数は約700台。
東淀川区内ではホームセンターコーナン東淀川菅原店(13,475㎡)に次ぐ大型店となる。
同店は「快適な都市部の買物とくらしを提案する“体験型ライフスタイル店舗”」として、コンセプトに「まいにちのまんなかに」を掲げ、直営フロア主体の店舗づくりを打ち出す。

イオンスタイル東淀川グランドオープンムービー。

イオンスタイル東淀川1階「食料品・美と健康のフロア」では、食品売場に加えてドラッグストア「Glam Beautique(グラムビューティーク)」を直営で展開。あわせて、輸入食品・酒類の複合型ショップ「caferrant/AEON LIQUOR(カフェランテ/イオンリカー)」や自転車店「AEON BIKE(イオンバイク)」といったグループの専門店、スペシャリティコーヒーショップ「TULLY’S COFFEE(タリーズコーヒー)」を展開する。

イオンスタイル東淀川1階フロアガイド。

イオンスタイル東淀川2階「暮らしの品と衣料品のフロア」では、衣料・雑貨・トラベル・文具・学童用品に加えてインテリア「HOME COORDY(ホームコーディ)」やスポーツショップ「sporsium(スポージアム)」を直営で展開。あわせて、イタリアンレストラン「サイゼリヤ」や眼鏡店「パリミキ」、美容室「NYNY」、保険相談窓口「ほけんの窓口」、歯科医院「東淀川ひかり歯科クリニック」、整体・整骨院「WALK」、「ママのリフォーム」といった専門店を導入する。

イオンスタイル東淀川2階フロアガイド。

また、 西日本初となる「3つの即日便(イオンの即日便・調剤おくすり即日便・くらしの即日便)」や近畿では洛南店を皮切りに段階的に導入中のAIカメラ「Aittend」、デジタルサイネージによる地域情報発信サービス「わが街NAVI」を導入するなど、イオンリテール最新の総合スーパーならではの買物体験を提案する。
このほか、同店徒歩圏内では、2021年8月にH2Oリテイリング系大型総合スーパー「イズミヤ上新庄店」が耐震不足を理由に閉店したため、東淀川区役所地域課への問合せなどを通し「イズミヤさんがなくなった困りごと」の解決につながるような店舗となった。

食品フロアでは大阪グルメやこだわりグルメ拡充

1階直営食品売場では「大阪産・大阪発の「食」を充実」を掲げ、青果コーナーでは大阪中央市場直送の野菜を始めとする「じもの野菜のコーナー」を開設、鮮魚コーナーでは岸和田漁港直送の鮮魚を始め全国各地の鮮魚を対面販売、鉄板焼きコーナーでは店内調理の粉もん(お好み焼き、焼きそば、いか焼き、だし巻き玉子、炒飯など)を提供する。
また、グロサリーでは大阪・淀川地域の老舗菓子メーカー「コリス」「オリオン」の商品を「“ロングセラーなお菓子”コーナー」として集中展開し「東淀川にこういった企業があったんだという想い」のもと「SKU(品目単位)より目立つ売場」を訴求。パン売場では店舗近隣に本社を置く大手パンメーカー「神戸屋」協力のもと、オープン期間限定商品「パン・ド・カンパーニュ」「チーズカンパーニュ」を始め、神戸屋従業員おすすめ商品の提案や出来立て商品の直送販売を行う。

開業を記念した「飾りパン」も。


駄菓子コーナーでは地元企業商品を重点展開。

このほか、健康志向や環境配慮への関心の高まりに応えるオーガニック野菜やフランス・パリ発祥でイオングループが日本国内で展開する有機食品スーパー「ビオセボン」の独自調達商品、量り売り惣菜「リワードキッチン」、高温短時間焼き上げの本格ピッツァ「ピッツァソリデラ」を展開。
お昼休憩できる店が少ない」という立地特性を背景に弁当惣菜を強化することで、東淀川区役所職員による自席食事需要などの取込みをめざす。

量り売り惣菜「REWARD KITCHEN」。
グループ企業活かした試食も。

サービス面では近畿初となる「キャッシュレス専用セルフレジ」(4台)に加え、携帯端末での商品スキャンと専用レジでの支払が可能となる「どこでもレジ レジゴー」(5台)を支払手段として用意。レジゴーは稼働率次第ではさらなる比率拡大を検討していくとしている。

非食品も「近畿初」積極展開、立地特性活かし自転車強化

1階Glam Beautiqueでは、スキンケアやアジアンコスメ、メンズコスメを拡充。併設処方箋薬局「イオン薬局」では、全国医療機関による処方箋の受付に加え、営業時間中の好きな時間に調剤の受取が可能となる「お薬受取ロッカー」の設置や処方薬の自宅配送に対応する「調剤おくすり即日便」といった近畿初のサービスを展開する。また、イオンバイクでは自転車利用者数の多い東淀川区特有の立地特性を活かし、自転車の販売、サポートを強化する。

くすり化粧品「Glam Beautique」。

2階直営衣料品売場では「仕事着・お出かけ着(オン) と普段着(オフ)の両方」への対応をめざし、イオンが注力しているというレディスブランド「ESSEME」 を前面に、エシカルファッションブランド「SELF+SERVICE」や大人向けレディスファッションブランド「JEUNEMAMAN」、島田順子プロデュースの限定ブランド「PART2 BY JUNKO SHIMADA」など展開。
直営スポーツ専門店「sporsium」では、大阪で創業したスポーツブランド「MIZUNO」商品のコーナー化を始め、スポーツブランド「NIKE」「adidas」やアウトドアブランド「mont-bell」「LOGOS PARK」商品、ヨガウェアなどを展開。
グループの靴量販店「ASBee」との複合店舗としてシナジーを打ち出す。また、直営インテリア専門店「HOME COORDY」では寝具やテーブルウェア、収納用品・整理整頓小物に加えて家電を複合展開する。

「sporsium」「ASBee」の複合店舗。

今後はさらなる商圏拡大や品揃え見直しも

イオンスタイル東淀川はグランドオープン当日の11月22日午前8時40分に開業式典を開催。開業式典にはイオンリテール井出武美代表取締役社長を始め、自治体関係者など多数参加し、近隣住民890人が列を形成するなど賑わいをみせた。

イオンスタイル東淀川の開業式典。

同店は「スクラップ&ビルドではなく新規出店」の「GMS(総合スーパー)の店舗」であるため、開店時点では想定商圏を足元2km圏(約15万人)としているが、11月16日のプレオープン(ソフトオープン)当初より鮮魚や惣菜(リワードキッチン)が全国トップクラスの売上を記録し、衣料品・服飾雑貨や自転車に関しても好調に推移しているという。

店舗へのこだわりを語る西嶋賢一店長。

同店は将来的に阪急高架化の進捗や店舗利用者の声に応じて商圏を3km圏(約35万人)に拡大し、品揃えの変更も検討していくとしている。「エリアに住まわれている方の課題」を解決する店舗として、ますます賑わいをみせることとなりそうだ。

イオンスタイル東淀川

住所:大阪府大阪市東淀川区豊新2丁目12-3
営業時間:8時~23時(1階食品フロア)

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丸由百貨店、2022年9月3日開業-旧鳥取大丸跡に「山陰初の百貨店」復活、初日は記念式典も

鳥取県鳥取市のJR鳥取駅前にあった「鳥取大丸」の跡に、同店を前身とする地場百貨店「丸由百貨店(OYOU)」が2022年9月3日午前9時50分に開業した。

丸由百貨店。(開業当日)

長らく「大丸」として営業していた山陰初の百貨店

丸由百貨店は、1937年2月に地場老舗呉服店「由谷呉服店」と地場大手バス会社「日ノ丸自動車」創業家により「丸由百貨店(まるゆ百貨店)」として設立・創業。
同社は山陰初の百貨店(地上4階建)として創業し、鳥取駅前における商業集積形成の先駆けとなったが、1949年12月に大手百貨店「大丸(現大丸松坂屋百貨店)」と資本業務提携を締結し「鳥取大丸」に改称、丸由の商号は姿を消していた。
1975年に現店舗(地上5階地下2階建、店舗面積11,973㎡、黒川紀章設計)を開業し、同社と同様に日の丸グループが出資する「米子大丸(旧米子ストア/現米子しんまち天満屋)」と共同販促を展開するなど、山陰の大丸旗艦店として、鳥取駅前の商業核としての確固たる地位を築いた。

鳥取大丸。(2022年8月31日/営業最終日)

その一方、1990年代後半から郊外型商業施設との競合により業績が低迷。2018年7月には創業以来関わりの深い「日ノ丸グループ」と「山陰合同銀行」系列のファンドが出資する新会社に運営を移行し経営陣・経営体制を刷新。大丸松坂屋とのライセンス契約・業務委託契約を維持しつつ、市民参加型複合商業フロア「TOTTORI PLAY’S」や鳥取大丸改称当初からの塩干物専門店を母体にもつ鳥取グルメセレクトショップ「鳥のもの百貨」、プローバグループのベーカリーカフェ「Bon*bon」といった地元山陰・鳥取ブランドを導入することで地域密着路線を強化。あわせて、「北野エース」「L’OCCITANE」といった全国区のブランドを導入することで鳥取市内唯一の百貨店として質の維持を図った。

閉店直前まで行われた歴史展。

その後、同社は2022年5月に大丸松坂屋とのライセンス契約満了と商号変更を発表し8月31日をもって一時閉店。9月1日に法人名を創業当初の商号を由来とする「丸由(まるゆう/OYOU)」に変更し、9月3日から丸由百貨店として新装開業することとなった。

丸由百貨店。(2022年9月1日/商号変更日/外装工事中)

開業当日は式典や地域参加型イベントも

丸由百貨店では新装開業を記念して「丸由オープニングフェスタ」と題したイベントを9月3日に開催。午前7時からバードハットが歩行者天国となった。
午前9時30分にはフェスタの皮切りとなる記念式典「オープニングセレモニー」を開始。式典には岡周一丸由代表取締役社長に加え、鳥取1区を地盤とする石破茂衆議院議員や深澤義彦鳥取市長といった地域の代表者が姿をみせた。

新たに設置された大店法看板。

岡周一社長は式典の冒頭で鳥取銀行を始めとする金融機関や日ノ丸産業を始めとする日ノ丸グループ、行政への御礼の挨拶をしたうえで、コロナ禍による改装計画見直しや社会情勢の変化、大丸松坂屋とのライセンス契約終了、新生丸由百貨店の立ち上げに関して言及。
CMでも使われているキャッチコピー「鳥取らしく、 私らしく、 OYOUらしく. 焦らず、まっすぐ、変わります。」とともに「弊社は「鳥取を笑顔の溢れる街にする」というミッションを掲げ、「人々の集う場となる」というビジョンを描き、「かつての賑わいの中心であった鳥取の百貨店への原点回帰」を目指し地域の皆様に愛される百貨店となるよう社員一丸となってよりよいものにしていく」と決意を明らかにした。
岡周一丸由代表取締役社長。

石破茂衆議院議員は「大丸っちゅうのはイントネーションが(東京と鳥取で異なり)難しい。」「(鳥取に)大丸があるというのは子供の頃から嬉しかった。大丸に行くのはハレの日だった。」と幼少期からの思い出を述べ、地方創生のキーワードや鳥取県の潜在的な魅力、地方百貨店の生き残りに向けた取組みを具体的な事例や統計を交えて紹介。「鳥取が新しい日本のリーダーとなっていく、その牽引を丸由百貨店さんにお願いして、私どもも一緒にやっていきたい。」と柔らかな口調でアピール。

石破茂衆議院議員。

深澤義彦鳥取市長は「旧鳥取大丸様は鳥取唯一の百貨店として地域経済、まちづくりに大変大きな役割を果たした。」として、百貨店の通常の姿と異なる存在感をみせているというトットリプレイスや新生丸由百貨店への期待をアピール。代表者による挨拶が終わり、テープカットとなった。

テープカット。

丸由百貨店は開業前から長い待機列もあり、営業開始時刻を本来の午前10時から午前9時50分に前倒し。5階麒麟獅子フォトスポット前にて配布されたオープニングプレゼント(OYOUロゴ入りお菓子/先着250名)は午前10時までに姿を消した。

OYOUロゴが描かれた菓子は10分足らずで配布終了となった。

バードハットでは午前10時に麒麟獅子舞の披露、午前11時には鳥取県警察音楽隊によるミュージックパトロールの披露、午後2時には地元鳥取で“生粋のポップバンド”を称するLong Tall Sally(ロングトールサリー)によるライブイベント、午後5時30分には鳥取駅周辺の企業や店舗が参加する「第1回 鳥取駅周辺企業対抗 のど自慢大会」が行われた。
あわせて、地元飲食店や高校調理科調理クラブ参加による休日恒例イベント「山陰三ツ星マーケット」も開催。丸由のみならず地元住民や近隣店舗、政財界が一体となることで、「新しい鳥取の百貨店」を称するに相応しい賑わいを生み出した。

鳥取大丸「地元化」集大成、新しいブランドも

丸由百貨店地下1階「おいしさまじめの食品」(旧ほっぺタウン)フロアには、地元生鮮店(いまがわ・大山望)の複合店舗「ミート&ベジImagawa」や隣接するホテルニューオータニ鳥取(日ノ丸観光)の中華惣菜店「菜園」、鳥取大丸時代からの名物大判焼・今川焼・回転焼店「ほっぺ焼」、量り売りラウンド菓子店「スイートプラザ」といったブランドが継続出店。
鳥取大丸名物「ほっぺ焼」は店舗を全面刷新した。

1階「化粧品・婦人服/婦人洋品雑貨」フロアには、「COACH」「CHANEL」「L’OCCITANE」「ESTEELAUDER」といったブランドに加え、駅前入口にルームウェア専門店「Pre minette」が新規出店。 Pre minetteでは「gelato pique」「SNIDEL HOME」といった人気ブランドのWOMEN・MEN・KIDSラインを展開する。

鳥取大丸時代から順次刷新進めた1階フロア。

2階「婦人服・こども服」フロアには「ONWARD CLOSSET Select(23区/組曲/自由区)」や「詩仙堂」「Selection Sensounico」「MK MICHEL KLEIN」「BeBe」といったブランドに加え、オンワードの紳士服ブランド「J.PRESS」が9月30日までポップアップ出店する。

3階「紳士服・紳士雑貨/リビング・寝具/商品券・友の会」フロアには同社総合メンズセレクトショップ「151LIFE」や「Hush Puppies」「LANVIN SPORT」、4階「宝飾・美術/無印良品」フロアには総合ライフスタイルショップ「無印良品」や宝石・時計サロン・アートギャラリー・VIPサロン、5階・屋上階「TOTTORI PLAY’S」にはコンディショニングスタジオ「カラダまなびラボ」や飲食店「BOWL TABLE」「KAEN」など継続出店する。

TOTTORI PLAY’Sの「全国有名駅弁フェア」。

地下食品フロア名称募集やカード会員向け企画も

丸由百貨店では開業日以降も鳥取大丸時代の地下食品フロア「ほっぺタウン」に代わる新たな名称の募集など、買物客参加型の企画を開催。あわせて、鳥取大丸デイリーカードに代わる「OYOUカード」会員向けの新規入会キャンペーンや優待、山陰合同銀行(ごうぎん)発行クレジットカード会員向けの優待(1回5,000円以上決済で1,000円相当のポイント還元/先着500名/エントリー必須)といった企画もあり、賑わいムードはまだまだ続きそうだ。

丸由百貨店本店

住所:鳥取県鳥取市今町2丁目151
営業時間:午前10時~午後7時

丸由百貨店エアポートショップ

住所:鳥取県鳥取市湖山町西4丁目110-5 鳥取空港
営業時間(午前):午前10時~午前12時
営業時間(午後):午後2時~午後6時30分

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