そごう・西武、2023年9月4日に新人事発表-親会社の 劉 勁氏が代表に、投資ファンド色が強まる

大手百貨店「そごう・西武」(本社:東京都豊島区 西武池袋本店書籍館)は、外資系投資ファンド「フォートレス・インベストメント・グループ」(本社:米国)傘下となったことに伴い、2023年9月4日に経営体制変更と役員人事を発表した。

そごう広島店。

「そごう・西武」外資へ売却:これまでの経緯

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そごう・西武、新人事でフォートレス色つよめる

新たに2023年9月1日よりそごう・西武の代表取締役に就任したのはフォートレス・インベストメント・グループ・ジャパン(本社:東京都港区 六本木ヒルズ)の出身で、フォートレス傘下のレオパレス21の取締役なども務める劉勁氏(39歳、モルガン・スタンレーMUFG証券→フォートレスジャパン出身、中国・内蒙古自治区生まれ、東大院卒)。大手百貨店の代表としては異例の若さとなる。
8月に代表取締役社長になった田口広人社長(62歳、西武百貨店出身)は代表権が外れ、取締役社長執行役員社長に就任した。
フォートレスからはこのほか2人が取締役会に入った。また、8月に取締役となった3人は執行役員に降格した。
そごう・西武では、8月1日にセブン&アイHDが売却を急ぐべく、社長を林拓二氏(70歳、西武百貨店出身)から田口広人氏に交代。このほか、3人の取締役を送り込んでいた。

西武百貨店(西武池袋本店)。

そごう・西武は、今回の役員人事について「親会社であるフォートレス・インベストメント・グループLLCの関連事業体である特別目的会社(フォートレス)を中核とした企業集団とのシナジーを最大限に発揮させるため」であるとしている。
経営陣の中心がフォートレス出身に刷新されたことによって、今後のそごう・西武の経営方針の発表などが待たれる。

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