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ディスカウントストアトライアル高崎中泉店、2025年12月14日閉店-旧ヤナイストアー群馬町店跡、老朽化や競争激化も背景か

群馬県高崎市の群馬県道25号高崎渋川線(三国街道)近くの旧ヤナイストアー中里店跡にあるトライアルHD系ディスカウント食品スーパー「ディスカウントストアトライアル高崎中泉店」が2025年12月14日午後7時をもって閉店する。

群馬地場中堅スーパーだった「ヤナイストアー」

ヤナイストアーは1972年12月に現在の群馬県前橋市大利根町で創業、1974年6月に有限会社として法人化した。1996年度にはジャパンバリューアソシエイツ(JVA)加盟のもとディスカウント食品スーパー「クオリティフードパワーセンターバリュー」業態に転換、最盛期には積極的なスクラップ&ビルドと高品質低価格戦略で県内10店舗近くを展開したが、2011年7月に東日本大震災を背景として全店閉店、2019年7月に破産手続きを開始していた。

ヤナイストアーから32年、トライアル12年の歴史に幕

ディスカウントストアトライアル高崎中泉店の事実上の前身となる群馬地場中堅系食品スーパー「ヤナイストアー群馬町店」は、1993年5月に(当時)群馬郡群馬町に開店。1996年度の運営会社JVA加盟にともない「バリュー群馬町店」に業態転換したが、2000年代初頭のJVA解散やリニューアルもあり、開店当初の食品スーパー「ヤナイストアー中泉店」に再転換した。
ヤナイストアー中泉店は2011年7月の運営会社事業停止にともない閉店、2013年1月にトライアル群馬県内5号店として新装開店したもの、ヤナイストアーから32年の歴史に幕をおろすこととなった。
徒歩圏内は群馬地場大手のとりせんに加え、業務スーパーやクスリのアオキといった競合店が相次ぎ進出している地域であり、店舗老朽化や競争激化、トライアル標準店と比べ狭小な店舗面積も背景にあったとみられる。

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しまむら別府ファッションモール、2025年12月11日全面開業-しまむらグループ史上初、全5業態が揃う複合店に

大分県別府市のJR日豊本線別府大学駅近く、国道10号線沿いに、大手ファストファッション系複合商業施設「しまむら別府ファッションモール」が2025年12月11日に全面開業した。

しまむら史上初となる5業態複合店、パチンコ店跡地に

しまむら別府ファッションモールは2023年3月閉店の九州地場大手系パチンコ店「ユーコーラッキー上人ヶ浜店」跡地に新築するもので、建物は地上2階建で店舗面積は4,832㎡。
同施設は「しまむらグループ初の5事業が出店する別府ファッションモール」として、主力業態「ファッションセンターしまむら」やカジュアル/トレンドファッション業態「アベイル」、ベビー子供用品向け業態「バースデイ」、服飾雑貨業態「シャンブル」に加え、大分県内初となるシューズ専門業態「ディバロ」を展開。
同施設の全面開業を記念して、各店舗で特別セールやハッピーバッグ販売、アプリ会員などを対象としたノベルティ配布といったイベントを実施する。

しまむら別府ファッションモール。

別府市内では2021年5月閉店に九州地場大手系パチンコ店「ユーコーラッキー南的ヶ浜店」を居抜きするかたちで2022年12月にPPIH系ディスカウントストア「ドン・キホーテ別府店」が開店、しており、南的ヶ浜店同様に別府市内有数の規模を誇った大型パチンコ店ホール2館が地域初となる商業施設として再生することとなった。

しまむら別府ファッションモール

住所:大分県別府市上人ヶ浜町4番63号
営業時間:午前10時~午後7時

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佐世保玉屋本館、2026年1月31日閉店-100年以上の歴史に幕、佐世保朝市前の玉屋商事に小型店開設へ

長崎県佐世保市にある小型百貨店「佐世保玉屋」本館が、2026年1月31日に閉店する。
今後は佐世保朝市前の玉屋商事事務所に小型店を開設するという。

佐世保玉屋。(2024年7月)

131年の歴史がある百貨店・玉屋、現店舗は106年

佐世保玉屋は1894年に佐賀県小城市牛津町を発祥とする卸問屋「⽥中丸善蔵商店佐世保出張所」として開業。1905年に「田中丸呉服店佐世保支店」に改称、大正時代の1920年に現在地に建物を新築してグループ初となる百貨店「玉屋」に業態転換、1941年の分社化を機に現在の「佐世保玉屋」となった。
現在の建物は1964年に改築された地上9階建てのものとなっている。
佐世保玉屋・ここまでの経緯はこちら。

佐世保玉屋、最近は1階の一部のみ営業だった

佐世保玉屋は建物が老朽化しており耐震性が不足しているとみられるため、佐世保市から何らかの対応を行うように求められていた。
そのため、将来の建て替えを目標としつつ売場を縮小。2023年12月より1階食品館の大部分を穴吹系の地場スーパー「ジョイフルサン」の運営へと転換し、改装リニューアルをおこなっていた。

かつての佐世保玉屋・館内。

その後、2024年7月末を以て殆どのテナントに閉店を通知したため、多くのメディアで「建て替えのため2024年7月末で閉店」と報じられたものの、玉屋側はそれを否定していた

佐世保玉屋は閉店せず営業を続ける。

2024年9月からは売場を「1階のみ」に集約、これに伴い、殆どのアパレル・ホームファニシングなどのテナントは撤退した。
都商研が関係者に取材したところ、佐世保玉屋は営業規模の縮小にともない、縮小前に在籍していた正社員の殆どが退職・もしくは退職予定になっており、来たる再開発に向けて人員整理を推し進めているということだった。
さらに2024年9月には食品売場のジョイフルサンが閉店。これにより、1階の一部でラヴィアンローズのサンドイッチ(1000円)や一部化粧品などを売るのみとなっていた。実際の店舗面積は、全て合わせてもコンビニ程度になっていた。
改正耐震改修促進法では、学校・病院・百貨店など、不特定多数の人が利用する建築物で、一定規模以上のものを対象としている。そのため、佐世保玉屋は基準の面積を下回る面積で営業を続けることで、当面の耐震補強を回避したい考えだったとみられる。
2025年4月には、再開発の目途が付きつつあるとして「2025年6月30日での閉店・近隣で仮営業実施方針」を発表したが、その後、2025年6月18日には「栄・湊地区市街地再開発準備組合」解散・再開発延期と閉店の撤回を発表。再開発は中止となっていた。

佐世保玉屋から佐世保市中心部を望む。ジャスコ再開発前。

2025年12月時点では、佐世保玉屋は現在1階の一部でラヴィアンローズのサンドイッチ(1000円)や一部化粧品などを売るのみとなっていた。それゆえ、危険な建物であっても「小型店」であるとみなされ、耐震改修をしなくてもいい状態となっている。

朝市・五番街ちかく「玉屋商事」内に小型店として存続へ

佐世保玉屋本館の閉店は、店頭にて発表されたもの。
2月以降は、佐世保朝市近くの玉屋商事の事務所で佐世保玉屋の営業を継続するという。
また、佐世保玉屋本館の建物は今後商業施設を核とした新たな建物に建て替えるとしている。
近年、佐世保玉屋グループで建て替え・再開発した百貨店「長崎玉屋」、スーパー「マルタマ住吉店」はいずれもディスカウントスーパー「ダイレックス」になっている。

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平和堂ニッケタウン稲沢店、2025年12月12日9時開店-アオキスーパー跡をわずか2ヶ月で全面刷新、競争激しい尾張稲沢でドミナント確立

愛知県稲沢市の日本毛織系複合商業施設「ニッケタウン稲沢」に、平和堂系大型食品スーパー「平和堂ニッケタウン稲沢店」が2025年12月12日午前9時に開店した。

平和堂ニッケタウン稲沢店の青果売場。

尾張を代表する繊維工場跡地にうまれた商業施設

ニッケタウン稲沢は2011年1月閉鎖の日本毛織連結子会社系工場「尾州ウール本社工場」跡地を再開発するかたちで2013年2月より順次開業。敷地面積は約44,451㎡で店舗面積は12,027㎡(届出上)。
同施設は開業以来「地域密着型ショッピングセンター」を掲げ、名古屋地場大手系食品スーパー「アオキスーパーニッケタウン稲沢店」を核に、ドラッグストア「ゲンキー」や衣料スーパー「あかのれん」、家電量販店「ギガスケーズデンキ」、100円ショップ「Seria」、スポーツクラブ「NAS」といった大型専門店を展開したが、ゲンキーの生鮮ドラッグストアへの業態転換や同業近隣店舗との競争激化を背景に、2025年9月29日をもってアオキスーパーが撤退していた。

今年9月閉店のアオキスーパー、わずか2ヶ月で全面刷新

平和堂ニッケタウン稲沢店は2025年9月閉店のアオキスーパー跡を居抜きするもので、建物は平屋建で店舗面積は約2,820㎡、営業面積は約1,618㎡、直営面積は約1,540㎡。同社店舗は国内170店舗体制、愛知県内21店舗体制、尾張エリア7店舗体制、稲沢市内3店舗体制となる。年間売上目標高は18億円、投資額は約8.7億円(土地除く)
開店当日の平和堂ニッケタウン稲沢店。

平和堂の強み「生鮮MD」前面に押し出す新店舗に

平和堂ニッケタウン稲沢店は、稲沢市内に本社を置くPPIH(旧ドン・キホーテHD)系総合スーパーのユニー旗艦店をはじめ、尾張エリアでも特に競争激しい地域にあるため、平和堂が強みとする「生鮮3課」「生鮮MD」を特に強化する。
青果では農協系「JA愛知西産直クラブ」「愛知そだち」地場野菜コーナーや店内フルーツ使用「くだものやのカットフルーツ&デザート」コーナーを展開、お値打ち商品「店長厳選得価品」による価格訴求を行う。

平和堂ニッケタウン稲沢店の産直コーナー。

鮮魚では対面販売の生魚・丸魚・刺身・切身、精肉では店内加工のローストビーフや精肉丼・精肉寿司といったごちそう需要対応商品を展開。開店当日には夏原取締役による黒毛和牛半額ロース肉/ヒレ肉の訴求や試食販売もあり大いに賑わいをみせた。

平和堂ニッケタウン稲沢店の精肉売場。

デリカでは愛知県産卵使用「手づくりだし巻」といった東海地方向け独自商品をはじめ、「おにぎり亭」コーナーや洋風DELI、中華、魚惣菜などフルラインナップで展開。インストアベーカリー「ベーカーズキッチン」を備えるなど「地域一番の弁当・丼コーナーをめざす」売場となった。

平和堂ニッケタウン稲沢店の惣菜売場。

平和堂異色の居抜き店舗、さらなる店舗投資も視野に

平和堂ニッケタウン稲沢店は、2025年4月にニッケタウン稲沢の新たな食品核として社内で出店検討を開始、同年6月に正式決定したうえで、2026年春開店を目標に準備を進めていたが、2025年9月にアオキスーパーが閉店したため、同年中の早期開店に方針転換することとなった。
平和堂の新店舗としては極めて珍しい居抜き店舗であるが、夏原行平同社代表取締役副社長執行役員COOによると「できるだけ早くオープンすることを前提に店の建築をしており、以前の店舗(=アオキスーパー)の什器をできるだけ使用する、平和堂のスタイルに変えるため後方など触りまして現在のかたちになった」としており、さらなる投資を視野に全体計画を進めている最中という。
同店開店により尾張エリアでドミナントを確立、周辺店舗とあわせて地域内で売上高50億円を超えていくこととなる。

平和堂夏原行平副社長と光久正二東海営業本部長、畑心店長。

平和堂ニッケタウン稲沢店

住所:〒492-8218 愛知県稲沢市西町三丁目15番50号
営業時間:午前9時~午後9時

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マックスバリュ高浜呉竹店、2025年12月12日開店-パチンコダルマ跡地に「じもの」強化型店舗、地元キャラクター「かわら食人カワラッキー」コラボも

愛知県高浜市の名鉄三河線吉浜駅近くに、イオン系地域子会社「マックスバリュ東海」(本社:静岡県浜松市中央区)が展開する大型食品スーパー「マックスバリュ高浜呉竹店」が2025年12月12日に開店した。

マックスバリュ東海新店舗、地場パチンコ跡地に

マックスバリュ高浜呉竹店は、1991年6月に開店/2025年2月をもって閉店した三河地場中堅パチンコ店「ダルマ高浜店」跡地に建てられたもので、建物は平屋建で直営売場面積は1,912㎡。同社店舗としては高浜市初で愛知県内61店舗体制となる。

マックスバリュ高浜呉竹店。

愛知高浜の「じもの」強化

マックスバリュ高浜呉竹店ではコンセプトに「地域を愛し 地域に愛され 地域で一番あてにされるお店」を掲げ、農産では地元生産者による地場野菜コーナーやライブ感ある店内作業場を展開、水産では三河一色・名古屋本場市場による地場鮮魚やじもの商品「渥美プレミアムラスサーモン」などを提供、畜産では地元愛知の銘柄肉「知多牛」「三河米豚」や味付肉・レンジ調理品といった簡便調理商品を拡充する。
また、デリカに関しても店内調理による弁当・寿司・ホットデリカ・インストアベーカリーに加え、八丁味噌使用みそカツや手羽先・天むすといった「名古屋めし」、高浜市の郷土料理「とりめし」を使用した弁当を商品展開するなど「じものを使用した地元の味」を提供するとしている。
このほか、ステーブル(グロサリー/デイリー/ノンフーズ)に関しても「じもの・こだわり・健康・簡便」を意識したオーガニック商品や冷凍食品、地元高浜市の豆腐店「おとうふ工房いしかわ」商品や「麩屋銀」商品を豊富に取扱うとしている。

地元キャラクター「かわら食人」とのコラボも

高浜市のマスコットキャラクター「かわら食人カワラッキー」とのコラボご当地マイバスケット「カワラッキーマイバスケット」や同キャラクターを掲示イートインコーナーを導入する。

マックスバリュ高浜呉竹店

住所:愛知県高浜市呉竹町六丁目1番25
営業時間:24時間営業

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平和堂ニッケタウン稲沢店、2025年12月12日開店-尾州ウール跡地の日本毛織系商業施設、平和堂を新たな核に

愛知県稲沢市の日本毛織系複合商業施設「ニッケタウン稲沢」に、平和堂系大型食品スーパー「平和堂ニッケタウン稲沢店」が2025年12月12日午前9時に開店する。

尾張を代表する繊維工場跡地にうまれた商業施設

ニッケタウン稲沢は2011年1月閉鎖の日本毛織連結子会社系工場「尾州ウール本社工場」跡地を再開発するかたちで2013年2月より順次開業。敷地面積は約44,451㎡で店舗面積は12,027㎡(届出上)。
同施設は開業以来「地域密着型ショッピングセンター」を掲げ、名古屋地場大手系食品スーパー「アオキスーパーニッケタウン稲沢店」を核に、ドラッグストア「ゲンキー」や衣料スーパー「あかのれん」、家電量販店「ギガスケーズデンキ」、100円ショップ「Seria」、スポーツクラブ「NAS」といった大型専門店を展開したが、ゲンキーの生鮮ドラッグストアへの業態転換や同業近隣店舗との競争激化を背景に、2025年9月29日をもってアオキスーパーが撤退していた。

アオキスーパー、わずか2ヶ月ほどで平和堂に

平和堂ニッケタウン稲沢店は2025年9月閉店のアオキスーパー跡を居抜きするもので、建物は平屋建で店舗面積は約2,820㎡、営業面積は約1,618㎡、直営面積は約1,540㎡。同社店舗は国内170店舗体制、愛知県内21店舗体制、稲沢市内3店舗体制となる。
青果では地場野菜やお値打ち商品(店長厳選得価品)、精肉では店内加工のローストビーフや精肉丼・精肉寿司といったごちそう需要対応商品、鮮魚では対面販売の生魚・丸魚・刺身・切身などを展開。デリカでは愛知県産の卵を使用しただし巻きや店内焼き上げベーカリーを導入するなど、地域一番の弁当・丼コーナーをめざすとしている。

平和堂ニッケタウン稲沢店。

平和堂ニッケタウン稲沢店

住所:〒492-8218 愛知県稲沢市西町三丁目15番50号
営業時間:午前9時~午後9時

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松尾産業・マツオインターナショナル、2025年12月11日倒産-百貨店向けアパレル「Sensounico」など国内外約400店舗展開、バルコス支援のもと会社更生法適用申請

百貨店向けアパレル大手「松尾産業」「マツオインターナショナル」(東京本社:東京都渋谷区/大阪本社:大阪市中央区)が、大阪地方裁判所に対し会社更生法適用を2025年12月11日に申請し事実上倒産した。

百貨店向けアパレルの雄

松尾産業グループの中核事業会社「松尾産業」は1958年3月に(当時)大阪市東区で設立、1985年12月にアパレル部門運営会社「センソユニコ(現マツオインターナショナル)」を設立した。
松尾産業グループとしては、1998年3月の小売業本格参入時点では12店舗体制であり、百貨店を主要取引先とする同業他社に比べ後発組であった。しかしその後、2003年3月に直営店100店舗体制を構築、2019年3月に民事再生法適用申請した甲信越地盤のロードサイド型大型総合衣料品店「ロン・都」を同年5月に承継するなど急速に事業規模を拡大、2022年8月時点では日本国内371店舗体制を構築するなど、地域一番店級の都市型百貨店や駅ビルに加えて地方百貨店やサテライトショップ、中華圏や欧州にも積極的な店舗展開を打ち出した。

ロン・都事業承継で最大版図敷くも感染症拡大で経営悪化

マツオインターナショナルは、アパレル創業初期からの旗艦ブランド/セレクトショップ「Sensounico」に加え、地方百貨店やモール向けカジュアルライン「M2 by Sensounico」や米国ニューヨーク拠点のファッションブランド「VIVIENNE TAM」など展開。

SELECTION by Sensounico成田そよらニュータウン店。

2019年5月のロン・都事業承継に際して、不採算店の多かったロードサイド型大型総合衣料品店を同社が得意とする百貨店/モール内専門店に移植/再構築することで成長の原動力とし、2019年8月期には売上高176億1000万円を記録、400店舗超を展開するなど最大版図を敷いた。
一方、2020年代初頭の感染症拡大を受け、2022年8月期には売上高140億5000万円と業績低迷傾向にあった。

M2 by Sensounico塚口店。

バルコスによる支援で営業継続

松尾産業グループは2025年12月11日の会社更生法適用申請後も「バルコス」による支援のもと再建をめざすとしており、グループ各店舗も従来通り営業継続している。

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ロピア聖蹟桜ヶ丘店、2025年12月12日開店-旧オーパ「ヴィータモールせいせき」コモディイイダ跡、アキダイの青果や直営飲食店も

東京都多摩市の聖蹟桜ヶ丘駅にペデストリアンデッキを通じて直結するザイマックス系複合商業施設「ヴィータ聖蹟桜ヶ丘/ヴィータモールせいせき(旧聖蹟桜ヶ丘オーパ)」に、OICグループ系大型食品スーパー「ロピア聖蹟桜ヶ丘店」が2025年12月12日に開店する。

聖蹟桜ヶ丘OPAからヴィータモールに新装進めていた

ヴィータ聖蹟桜ヶ丘は、1997年閉店の旧西武セゾン系総合スーパー「西友聖蹟桜ヶ丘店」跡地を中心とした「聖蹟桜ヶ丘駅南地区第一種市街地再開発事業」の一環として1999年9月に開業。建物は地上8階地下3階建で店舗面積は20,710㎡。
開業以来長らく、ダイエー系ファッションビル「聖蹟桜ヶ丘オーパ」と公共施設「ヴィータ・コミューネ」による複合施設であったが、商業床のオーパは運営会社のイオン傘下移行や契約期間満了にともない、2025年10月よりザイマックス運営のもと、3フロアにわたる大型のヤマダデンキを核店舗としたヴィータモールせいせきとなった。

聖跡桜ヶ丘オーパ。

ヴィータモールでは、今後も今年度末にかけてカフェや整体など複数の店舗が開業する予定となっている。

コモディイイダ跡、ロピアに

ロピア聖蹟桜ヶ丘店は、2025年6月閉店の(当時)聖蹟桜ヶ丘オーパ地階食品核「コモディイイダ聖蹟桜ヶ丘オーパ店」跡を居抜きするかたちで新装開店するもの。
ロピア聖蹟桜ヶ丘店では同社既存店同様に「食のテーマパーク」を掲げ、精肉部門に「肉のロピア」、鮮魚部門に「日本橋魚萬」、惣菜部門に「GOCHISOU marche(ゴチソウマルシェ)」といった街の商店街をイメージした屋号を冠しつつ、独自の内装コンセプト「風の通り道」をさだめ、既存店で取扱いの少ないハワイ料理「Poke(ポキ)」や新発売の電子レンジ対応時短調理商品といった聖蹟桜ヶ丘店ならではの売場を構築する。
また、青果部門には2023年よりOICグループ傘下となった東京地場「生鮮市場アキダイ」を導入することで地産地消品を強化、店舗併設型飲食店「MTO(Made To Order)」で鯛焼きやピザを提供予定としている。

ロピア聖蹟桜ヶ丘店

住所: 東京都多摩市関戸4丁目72番地 「VITA MALL SEISEKI」商業施設内地下1階
営業時間:午前10時~午後9時

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メガセンタートライアル東松山店、2025年12月10日開店-西友跡に、サンキなど複数の専門店も

埼玉県東松山市小松原町の国道407号線近く・吉見百穴古墳の近くにあった西友東松山店の跡に、総合スーパー「メガセンタートライアル東松山店」が、2025年12月10日に開店した。

旧・西友東松山店。

東松山郊外化のさきがけ西友、2025年夏に閉店していた

西友東松山店は1998年3月に開業、店舗面積は約13,500㎡。建物は複数の企業を経て、現在は不動産投資法人が所有するとみられる。
開業当時は地域で最大級の郊外型スーパーで駐車場も約700台を備えており、西友の開店後は周辺に多くのロードサイド店が進出するようになった。また、同店は西友のCM撮影に使われたこともあった。
なお、開業当初から核店舗の1つだった無印良品は2016年に閉店している。

西友東松山店の閉店告知。

西友東松山店は2025年8月31日に閉店。これに合わせてリブロなど一部テナントも併せて閉店した。

西友、トライアル傘下入り後初のトライアル化

西友東松山店の跡に12月10日に開店したのは、福岡のディスカウント総合スーパー「トライアル」が運営する「メガセンタートライアル東松山店」。
トライアルを運営するトライアルHDは西友を2025年7月に完全子会社化しており、事実上の「西友のトライアル化」は傘下入り後初のこととなった。
トライアルのなかでも大型店「メガセンター」業態であり、西友時代と食品に加えて生活雑貨、衣料、寝具、小型家具、家電などを販売するディスカウント総合スーパー業態となる。また、営業時間も24時間営業となる。
標準的なトライアルはテナントが少ない店舗が多いものの、東松山店ではサンキセリアモスバーガーなど多くの専門店が西友時代と変わらず営業を継続している。
(写真:スーパーバスターさん

メガセンタートライアル東松山店

埼玉県東松山市小松原町11番2号
営業時間:24時間営業

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【12月14日更新】2025年12月8日青森県東方沖地震・津波警報による大型店等の臨時休業

2025年12月8日午後11時15分ごろ、青森県東方沖を震源とするM7.5の地震があり、青森県八戸市で震度6強、おいらせ町と階上町で震度6弱の揺れを観測した。
また、気象庁は北海道から東北地方にかけての太平洋側の幅広い地域に津波警報を発令した。

天井崩落により休業したラピア・長崎屋八戸店。

地震の影響で当面の休業を決めた施設は以下の通り。
※2025年12月14日2時更新

臨時休業中の大型店

※追加情報があり次第、順次更新いたします。
※今後の地震や津波警報/注意報との兼合いで営業時間変更の場合があります。各社公式など他情報などと併用し活用ください。

百貨店・大型ショッピングセンター
  • さくら野百貨店八戸店
    :当面休業
    :番町の立体駐車場のみ営業再開
    :当面は下層階のみ再開めざす(未定)
    :12日に1階仮設店舗で制服販売を再開
    :13日に2階・1階・地階・仮設制服売場で営業を再開
  • イオンモール下田(イオン下田店)
    :9日は休業
    :10日は食品館など再開、専門店は11日より順次再開予定
  • ラピア(サンバード長崎屋八戸店)
    :当面休業(天井崩落のため)
    12日までに一部再開めざす
    :11日に一部営業再開、出入口など制限
  • ピアドゥ(イオン八戸沼館店/旧イトーヨーカドー八戸店)
    :9日朝1階一部のみ営業→17時までに殆どの売場で営業再開
  • マエダ本店(マエダ百貨店むつ本店)
    :スプリンクラー破損のため9日は時短・一部閉鎖

    休業中のさくら野八戸店。
スーパーマーケットなど
  • アークスグループ
    ユニバース八戸ニュータウン店
    当面休業
    :10日再開
    ユニバース階上店
    当面休業
    :10日再開
  • トライアル
    スーパーセンタートライアル八戸店

    当面休業
    :10日に食品など一部売場再開
  • DCM
    DCMむつ店(旧ホーマックむつ店)

    :当面休業
  • サンデー
    :9日12時ごろまでに全店再開
  • 紅屋商事(カブセンターなど)
    :9日中に全店営業再開
  • マエダ
    :本店以外(先述)は通常営業
  • いとく
    :通常営業
  • よこまちストア
    :9日午後中に全店営業再開
そのほか
  • むつ松木屋
    :当面休業とみられる(外壁大規模崩落のため)
  • 八戸市立八戸ブックセンター(ガーデンテラス)
    :10日まで休業予定
  • アエマ(旧三春屋百貨店
    :当面休業
    :14日時点で再開は未定