カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

ユニー、99イチバ(miniピアゴ)をG-7に売却-業務スーパーFC最大手、都市型ミニスーパーに本格参入

大手流通グループ「パン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH、旧・ドン・キホーテHD)」傘下の総合スーパー「ユニー」は、完全子会社の「99イチバ(miniピアゴ)」を「G-7ホールディングス(G-7HD)」に12億5000万円で売却することを2020年2月17日に発表した。
miniピアゴ(東京都板橋区)。

ユニーはG-7HDに対し、99イチバ株の80%を2020年4月を目処に売却、残る20%を2022年4月を目処に売却する。

miniピアゴ、業務スーパーFC最大手傘下に

99イチバは2006年1月に、ユニーグループ(当時)の「ユニー」「サークルKサンクス(現・ファミリーマート)」が出資する同名の99円均一ショップ運営会社として創業。ユニーの完全子会社となった2012年2月以降、既存均一ショップ業態「みんなのイチバ」を転換する形で、狭商圏対応ミニスーパー業態「miniピアゴ」を出店開始した。
miniピアゴは、ユニーのPB商品「StyleONE(スタイルワン)」に加え、サークルKサンクスの店内調理惣菜「ごちそうデリカ」を導入、2016年10月には当時資本業務提携関係にあったファミリーマートとのコラボ店舗「ファミリーマート+miniピアゴ」を展開するなど、競合するミニスーパー各社との差別化を目指したが、2020年2月現在の店舗数は73店舗(東京都・神奈川県)に留まっている。
image-5
ファミリーマート+miniピアゴ(横浜市港北区)。

G-7ホールディングス(G-7 グループ)は1975年10月に創業。
2020年2月現在は、神戸物産が展開する食品ディスカウント「業務スーパー」FC店舗、自動車用品専門店「オートバックス」FC店舗、農産物直売所「めぐみの郷」、バイク用品専門店「バイクワールド」など、小売卸売業を中心に幅広い事業を展開する。
また、同社の地盤である関西圏では、吉本興業の夫婦漫才師「かつみさゆり」を起用したテレビCMを積極的に放映していることでも知られている。

G-7業務スーパー(大阪市浪速区)。

「miniピアゴ」ブランド、G-7傘下入りで消滅か

今回のユニーによる99イチバ(miniピアゴ)売却は、2020年2月にPPIHグループが発表した新中長期経営計画(Passion2030)に基づき行われたものであり、今後も経営資源の選択と集中を目的とした低収益性事業の売却が行われるものとみられる。
また、miniピアゴの屋号存続について、現時点では詳細が明らかにされていないが、該当する屋号はユニーが展開する食品主体スーパー「ピアゴ」に由来し名付けられたことから、同社がG-7HDに対し全株式を売却する2022年までに新たな店舗ブランドに刷新、miniピアゴブランドは消滅するものとみられる。

関連記事:PPIHグループ(ドンキ)、ドイトの主力事業をコーナンに2020年2月売却-ドンキ傘下となっていた「日本初のホームセンター」
関連記事:ファミマ、ドンキ(PPIH)株を追加取得-2021年8月迄に1000億円以上を投じ持分法適用会社化
関連記事:ドン・キホーテHD、ユニーを完全子会社化-ファミマが売却、進むユニーの「ドンキ転換」
関連記事:コーナン、HIヒロセと資本業務提携-2018年中にヒロセ株の約1割取得

クロスゲート金沢、2020年6月開業-高層階はハイアット系ホテル

石川県金沢市のJR金沢駅西口に、オリックスが運営する複合商業施設「クロスゲート金沢」が2020年6月に開業する。

金沢駅隣接地にオリックスの大型複合ビル

クロスゲート金沢はJR金沢駅西口の永年平面駐車場立った場所に建設される複合商業施設で、金沢市の公募により進出を決めたもの。
建物は地下1階、地上15階建てのツインタワーとなり、土地面積は7,423.74 ㎡、延床面積は約54,000㎡。

クロスゲート金沢。

クロスゲートはオリックスが運営している横浜の複合商業施設にも使われている名称で、「クロスゲート金沢」には「『世界の交流拠点都市』を目指す金沢の玄関口で、ヒト、コト、モノが交差する新しい交流の場として、地域の人々と来訪者が交わり、賑わいや新しい価値が創造される施設にしたい思いを込めた。」という。

ロゴタイプ。

ハイアット系ホテル、商業施設などで構成

施設は北陸初となるハイアット系ホテル、大京の分譲マンション「ザ・レジデンス金沢」(117戸)のツインタワーと、低層階の商業施設で構成される。
ハイアットブランドのホテルはフルサービス・ライフスタイルホテル「ハイアットセントリック」(約250室)、連泊ゲスト向けホテル「ハイアットハウス」(約90室)の2業態となり、館内には飲食街も設けられる。
1・2階は売場面積約3,100㎡の商業施設となり、富山市の人気クレープ店「コムクレープ」などが出店する飲食街も設けられる予定。
3階には屋上庭園「みらいの丘」が開設され、各種イベントなどが実施される予定だという。

クロスゲート金沢

住所:石川県金沢市広岡一丁目(仮)

関連記事:フローリッシュタテマチ、2019年7月から解体-旧長崎屋・金沢テミス、ザイマックスが再開発へ

イオンスタイル戸塚、2020年3月13日開店-旧・ダイエー戸塚店、縮小してマンションとの複合施設に

神奈川県横浜市戸塚区の国道1号線沿い、イオン戸塚店(旧・ダイエー戸塚店)跡地に、イオンリテールの「イオンスタイル戸塚」が2020年3月13日に開店する。

イオンスタイル戸塚。

関東有数の規模を誇った旧・ダイエー、1/3ほどの規模に

イオンスタイル戸塚の前身となる「ダイエー戸塚店(戸塚ショッパーズプラザ)」は1972年3月に開業。建物は地上3階地下1階建、売場面積は15,524㎡。

ダイエー戸塚店。

開業当初は、関東有数の規模を持つ郊外型ショッピングセンターとして高い集客性を誇ったが、運営会社の事業再編に伴い2016年3月に店名を「イオン戸塚店」に改称、2018年1月をもって閉店していた。
その後、2018年春より施設の解体工事を開始、敷地の1/3をイオングループの新店舗、敷地の2/3を総合地所・長谷工グループによる新築分譲マンション「ルネ横浜戸塚」とする複合開発事業を推進していた。

神奈川初の「レジゴー」充実の「ここdeデリ」展開

イオンスタイル戸塚の敷地面積は約10,350㎡、直営売場面積は約4,230㎡、専門店面積は約1,080㎡。
イオンスタイル戸塚では、コンセプトに「地域の皆さまがいつでも立ち寄りたくなる店舗」を掲げ、食品売場、ビューティ&ヘルスケアコーナー、イオン薬局を展開する。
食品売場では、神奈川県初となる貸出用専用スマホを用いたレジに並ばない決済サービス「レジゴー」(2020年3月下旬開始予定)を導入するほか、惣菜売場の面積を旧店舗の2倍に拡大、イオン直営のグローサラントコーナー「ここdeデリ」を展開する。
ここdeデリでは、直営ステーキショップ「ガブリングステーキ」、直営ピッツァショップ「ピッツアソリデラ」、直営海鮮丼ショップ「魚魚彩」、「リワードキッチン」を導入。店舗近隣に飲食店やコンビニが少ない立地特性を理由に、ガブリングステーキではひれかつ、エビフライを展開、ピッツアソリデラではデザートピッツアを展開するなど、既存店で取扱いのない幅広いジャンルのメニューを提供する。

ここdeデリ。

ビューティ&ヘルスケアコーナーでは、「CANMAKE」やフランス発祥のボタニカルビューティケア 「YVES ROCHER(イヴ・ロシェ)」、韓国コスメ「ミシャ」「CLIO」、メンズコスメ「オーシャントリコ」「バルクオム」といったブランドを取扱う。

イオン薬局・ビューティ&ヘルスケアコーナー。

その他、100円ショップ「ダイソー」、スポーツクラブ「イオンスポーツクラブ3FIT」など10の専門店が出店する。

イオンスタイル戸塚のテナント一覧
階数 店舗名 業態
1階 カット専門店ChokiChoki カット専門店
1階 うさちゃんクリーニング クリーニング
1階 戸塚イオンスタイルチャンスセンター 宝くじ
2階 café kotti カフェ
2階 さくら鍼灸・接骨院戸塚院 鍼灸・接骨院
2階 チョキペタ カット&カラー専門店
2階 オハナ歯科口腔外科クリニック 歯科・口腔外科
2階 イオンスポーツクラブ 3FIT スポーツクラブ
2階 KUMON 公文式教室
2階 DAISO 均一ショップ
イオンスタイル戸塚

住所:神奈川県横浜市戸塚区吉田町884
営業時間(1階):9時~22時
営業時間(2階):9時~21時
営業時間(イオン薬局):10時~19時
営業時間(専門店街):店舗によって異なる

関連記事:高島屋港南台店、2020年8月16日閉店-相鉄港南台バーズの核、36年の歴史に幕
関連記事:ブランチ横浜南部市場、2019年9月20日開業-エイビイ核にノジマなど出店

関連記事:イトーヨーカドー食品館上大岡店、2019年4月12日開店-上大岡に「ハト」帰る
関連記事:イオンフードスタイル港南台店、2018年9月28日開店-ダイエー港南台店を業態転換
関連記事:イオン戸塚店、2018年1月閉店-旧・ダイエー、建替えめざす

西洋フード、事業再編で2019年8月までに百貨店内飲食店を全閉店-「カーサ」は全国4店のみに

英国コンパスグループの日本法人「西洋フード・コンパスグループ(旧西洋フードシステムズ)」と傘下の「エムエスエル(旧森永フードサービス)」は、事業再編により百貨店内飲食事業(CASA、○かつ亭など約20店舗)を2019年8月31日までに廃業した。

CASA Grande 西武高槻店(西洋フード運営店舗、現在は閉店)。

今回の廃業は、事業再編によって百貨店内にある店舗以外の事業が譲渡されたため。
西洋フード・コンパスグループの事業のうち「スポーツ施設およびレジャー施設におけるレストランその他の飲食提供業務および宿泊業務に係る事業」(以下、スポーツ事業及びレジャー事業)が「エスエスエル」に吸収分割承継、外食大手「クリエイト・レストランツHD」に2019年9月1日に経営譲渡され、それ以外の商業施設内などの店舗は閉店されることとなった。

事業整理をすすめていた西洋フード・コンパス

西洋フード・コンパスグループは1947年9月、森村武次郎により「キンケイカレー」を手掛ける荏原食品工業として創業。創業以来、同一の創業家(森村家)を持つエバラ食品や平和食品工業と緊密な関係にあったが、1975年には経営悪化を機に西武セゾングループの傘下となり、1976年に「レストラン西武」と合併、その後1989年10月には「西洋フードシステムズ」に社名変更していた。

CASA西武大津店(西洋フード運営店舗、Grande転換後閉店)。

1991年には九州地盤の大手スーパー「寿屋」から「グルッペ」を買収し地域子会社「西洋フードシステムズ九州」を設立、グルッペからの転換店舗やFC店舗を含め、最盛期にはファミリーレストラン「CASA」を全国展開していた。2001年には経営破綻した旧そごうグループの「そごう商事」からとんかつ専門店「双葉亭」、和食店「四季」など自社グループ店舗や繁華街で営業していた飲食事業を取得し更なる事業多角化を推し進めたもの、同年中にCASA首都圏・関西店舗の大半をゼンショー傘下の「ココス」に売却、2002年1月から西武セゾングループの経営悪化に伴い「英国コンパスグループ」の傘下に入り現在の社名に変更した。

四季梅田店・立呑みうめや(西洋フード運営店舗、営業中)。

2007年8月には本業であったファミリーレストラン「CASA」や居酒屋「」「居食処 博多五風(旧・グルッペ→CASA)」「京らーめん 糸ぐるま」などのレストラン事業約120店舗を「西洋レストランシステムズ」に分社化し、モルガン・スタンレー証券とオフィス井上に売却。西洋フード・コンパスグループはオフィス・工場を始めとする各種事業所の食堂運営受託、宿泊施設・公的施設・保養所・研修所・高速道路SAPAの運営受託を中心とした事業展開に移行していた。

ランチ&ダイニングバーごふう二又瀬店
(西洋フード九州運営店舗、CASA・博多五風から転換後閉店)。

全国にあった「カーサ」、アンドモアの「4店のみ」に

西洋レストランシステムズ(約120店舗)はファンド傘下となったのち、2010年代初頭に個室居酒屋チェーン大手「川中商事(現・アンドモワ)」へ売却、博多五風をCASAに再転換するなど経営改革を推し進めていたが、川中商事の経営悪化により九州から全面撤退。今回の閉店により、「CASA」屋号(アンドモワ運営)の店舗は首都圏に4店舗を残すのみとなる。
なお、西洋フード・コンパスグループが継続運営していた百貨店内飲食店舗に関しては、レストラン事業分社化もロードサイド型店舗と共通ブランドで営業を行っていたが、西洋レストランシステムズの川中商事傘下入りに伴い、商標等の関係などから、西洋フード直営の「CASA」を高級業態「CASA Grande」に一本化、「小吃坊」を「皇雅」に、「双葉亭」を「○かつ亭」に変更している。

CASAつくばエポカル店(オークラフロンティアホテル)
(アンドモワ運営店舗、営業中)。

クリエイト・レストランツHDは1999年5月に創業、2010年に持株会社制に移行した。「マルチブランド・マルチロケーション戦略」を掲げ、百貨店やショッピングセンターにしゃぶしゃぶ食べ放題「しゃぶ菜」、自然食レストラン「はーべすと」、クレープ・タピオカ専門店「デザート王国」など222ブランド925店舗を展開する(2019年2月末現在)。

クリエイト・レストランツHD運営の飲食店。

百貨店内の旧セゾン・そごう系飲食店は「全て閉店」

今回、西洋フード・コンパスグループからクリエイト・レストランツHDに譲渡される134店舗(スポーツ事業92 店舗、レジャー事業42店舗)に、百貨店(そごう・西武)内での飲食店事業は含まれておらず、これらは全て閉店する。
今後、西洋フード・コンパスグループは食堂・SAPAの運営受託に専念することとなる。

そば処信濃東名海老名SA下り店。
(西洋フード運営店舗、営業中

そごう・西武の飲食街壊滅-新店誘致が課題

西洋フード・コンパスグループは成立の経緯から大手百貨店「そごう・西武」のレストラン街に相当数の店舗を出店しており、今回の百貨店内飲食事業全面撤退に伴い、そごう及び西武百貨店各店舗のレストラン街では多くの空き床が発生することとなった。西武東戸塚店(オーロラシティ東戸塚)ではレストラン街8店舗のうち2店舗(CASA、いろどり家)が8月に閉店したもの、閉店に先駆けて後継店2店舗(ベーカリーレストランサンマルク、とろ麦)の新規出店が決定するなど影響の少ない店舗がある一方で、西武所沢店ではレストラン街6店舗のうち西洋フード運営4店舗(CASA、○かつ亭、トラットリアパスクーア、皇雅)が閉店、そごう徳島店ではレストラン街5店舗のうち3店舗(ファミリーレストラン、○かつ亭、京まいこ)が閉店するなど飲食店区画の半分以上が閉鎖状態となるそごう・西武店舗もみられており、こうした店舗では新たな飲食店の誘致が喫緊の課題となりそうだ。

そごう徳島店ファミリーレストラン。

2019年に閉店した西洋フードの百貨店内飲食店舗
CASA Grande(カーサグランデ)(旧・CASA、西洋系)
  • CASA Grande西武所沢店
  • CASA Grandeそごう大宮店
  • CASA Grande西武東戸塚店
  • CASA Grande西武福井店
  • CASA Grande西武大津店
  • CASA Grande西武高槻店(H2OAM西武高槻店内)
いろどり家
  • いろどり家西武池袋本店
  • いろどり家そごう横浜店(旧・ほの家)
  • いろどり家西武東戸塚店
○かつ亭(まるかつ亭)(旧・双葉亭、そごう商事系)
  • ○かつ亭西武池袋本店
  • ○かつ亭西武所沢店
  • ○かつ亭そごう横浜店
  • ○かつ亭そごう徳島店
china cafe 皇雅(旧・china cafe 小吃坊)
  • china cafe 皇雅西武池袋本店
トラットリアパスクーア
  • トラットリアパスクーア西武所沢店
中華料理 皇雅(旧・小吃坊)
  • 中華料理 皇雅西武所沢店
京風らーめん 京まいこ(そごう商事系)
  • 京風らーめん 京まいこそごう徳島店
そば処信濃
  • そば処信濃西武所沢店

関連記事:ファミール、2019年9月30日までに全店閉店-イトーヨーカドーのレストラン
関連記事:そごう徳島店、レストランの閉店相次ぐ-旧そごう商事「ファミリーレストラン」「まるかつ亭」「京まいこ」は2019年8月21日閉店

富士急百貨店沼津店、2019年12月に解体はじまる-11月18日に最後のテナント撤退で

殆どのフロアが閉鎖されていた静岡県沼津市のJR沼津駅南口にある「富士急百貨店沼津店(富士急沼津ビル)」が、2019年11月18日をもって閉鎖され、12月2日から解体工事が開始された。富士急百貨店沼津店。

沼津を代表する大型店のひとつだった「富士急百貨店」

富士急百貨店沼津店は1965年12月に「富士急名店会館」として創業。1967年10月の新館(現・エイブルコア)開業を機に百貨店に転換した。
富士急百貨店は、高島屋を幹事とする共同仕入機構「ハイランドグループ」に加盟する百貨店として、近隣の西武百貨店、丸井、長崎屋とともに沼津駅前の商業核としての役割を担っていた。また、開業当初より本館1階に「富士急バスターミナル」を併設するなど、グループの流通事業の要、沼津における重要拠点となっていた。
2002年4月には1~3階に百貨店フロアを集約、地階に提携関係にあった地場食品スーパー「キミサワ沼津富士急店(新館から移転)」、4階に地場老舗書店の漫画専門店「マルサン書店マンガフロンティア」、5階に100円ショップ「ダイソー富士急百貨店」を導入する大規模リニューアルを実施、合わせて耐震補強工事を実施するなど、百貨店業態から転換し大型専門店の誘致による生き残りを目指した。富士急百貨店沼津店本館と旧・新館(エイブルコア)。
手前は富士急窓口移転先となる商連ビル(旧・ニチイ)。

その一方、富士急百貨店の改装に前後して、2002年1月に徒歩圏にあった長崎屋沼津店が、2004年5月に丸井沼津店が閉店。
富士急百貨店でも、2010年2月に長年の食品核であったキミサワがイオンによる完全子会社化に先駆けて閉店するなどテナントの撤退が相次ぎ、賃貸契約終了に合わせて2012年4月をもって一旦全館を閉鎖。
その後、本館1階に100円ショップ「ミーツ沼津富士急店」、ファストフード店「モスバーガー富士急沼津店」が開店するなど、一部低層フロアのみで営業を再開した。

ラブライブの聖地となった富士急、54年の歴史に幕

モスバーガー富士急沼津店はアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」とコラボした「沼津まちあるきスタンプ(桜内梨子)」を2017年に設置。駅前にして梨子ちゃんビームが浴びれる人気スポットとなったが、賃貸契約の終了に伴い2019年11月18日に閉店した。
このほか、2019年11月5日に「富士急バス沼津駅南口窓口(切符売場)」が駅側向かいにある沼津商連会館ビル(旧・ニチイ沼津店)に移転、11月10日にはミーツも閉店しており、富士急百貨店沼津店は富士急名店会館から54年の歴史に幕を下ろすこととなった。

富士急百貨店に設置されていた沼津まちあるきスタンプ。

建物は2002年4月に耐震工事を終えていたが、2012年以降は低層階の一部しか店舗が入居しておらず、2019年時点で築50年以上経過するなど老朽化が進んでいたため、解体に至ったとみられる。
解体工事は2020年12月に完了する予定。1月現在、跡地活用については未定となっている。また、スタンプの移転先も未定となっている。
なお、モスバーガー富士急沼津店は2月21日(11時~18時)・22日(9時~15時)にプラザウェルデ前の物産展に出店するなど不定期での営業をおこなうとしている。
この期間限定店のブースには店舗に設置されていたスタンプ、缶バッジ、等身大パネルが設置される予定となっている。

富士急百貨店

住所:静岡県沼津市大手町3丁目2-1

関連記事:淡島ホテル、2019年12月20日破産手続開始-沼津の大型リゾートホテル、新会社が営業継続へ
関連記事:スルガ銀行、ノジマが筆頭株主に-2019年10月29日までに株式の約2割取得
関連記事:ららぽーと沼津、2019年10月4日開業-「ライブモール」コンセプトに「ラブライブ!」コラボも
関連記事:サントムーン柿田川オアシス館、2020年3月開業-大東紡織三島100年記念事業、3館を「連絡通路で接続」
関連記事:沼津ステーションビル・アントレ、2018年10月19日全面リニューアル-JR沼津駅
関連記事:西武百貨店沼津店跡地に「ラブライブ!サンシャイン!!カフェ」、2016年11月8日開店

アネックス静岡伊勢丹、2020年2月16日閉店-「北野エース」核の商業施設、わずか5年で営業終了

静岡県静岡市葵区呉服町の複合商業施設「5風来館(ごふくかん)」地上3階~地下1階に入居する「ANNEX静岡伊勢丹(アネックス静岡伊勢丹)」が、2020年2月16日をもって閉店する。

ANNEX静岡伊勢丹。

すみやの旗艦店として開業した「5風来館」

5風来館(ごふくかん)は1997年10月に開業。建物は地上8階建、地下1階建、商業フロアは地上3階~地下1階、敷地面積は1,076㎡、建築面積は902㎡、延床面積は6,331㎡。
5風来館は開業当初、静岡地盤の地場大手音楽ソフト専門店「すみや静岡本店ソフト館」を核とする施設として営業を行っていたが、同社の経営悪化により2005年9月をもって閉店。
2006年6月には無印良品の静岡旗艦店「無印良品 静岡」(売場面積1,403㎡、Meal MUJI併設)がすみや跡に開店したが、MARK IS静岡への移転に伴い2013年2月に閉店していた。

5風来館。

スルガ銀行とのコラボ店舗、わずか5年で営業終了

ANNEX静岡伊勢丹は2015年3月に、三越伊勢丹HDの百貨店「静岡伊勢丹」と静岡地盤の「スルガ銀行」のコラボレーション店舗として無印良品静岡跡に開業。営業フロアは地上3階~地下1階。
コンセプトに「The Third Place –都市生活者のためのコミュニティスペース」を掲げ、静岡初となる高級食品スーパー「北野エース フーズブティック ANNEX 静岡伊勢丹店」を核に、静岡の老舗写真館「写楽館」が運営する「静岡伊勢丹写真館」、スルガ銀行のコミュニケーションスペース「d-labo静岡」、美容院、スカルプケアサロン、ダイエットサロン、フィットネスクラブが入居していた。
なお、ANNEX静岡伊勢丹の閉店後も、5風来館3階のスルガ銀行d-labo静岡は当面営業を継続する予定となっている。

関連記事:しずてつストア藤枝駅南店、2020年1月21日開店-アピタ藤枝店跡地、静岡鉄道・藤枝駅南複合商業施設の核に
関連記事:スルガ銀行、ノジマが筆頭株主に-2019年10月29日までに株式の約2割取得
関連記事:コジマ×ビックカメラ静岡店、2019年4月26日リニューアル-「コジマ×ユニクロ×タミヤ」のコラボ店舗に
関連記事:ミチドンキNEOPASA清水店、2018年10月6日開店-ドンキ新業態、伊勢丹跡に

ウエストランド、2020年2月16日閉館-マルイ、建替え後に再出店へ

岡山県津山市二宮のショッピングセンター「ウエストランド」が、建替えのため2020年2月16日に閉館する。

ウエストランド。

マルイを核としたショッピングセンター、38年の歴史に幕

ウエストランドは1982年6月に開業。建物は2階建てで、売場面積は5,986㎡。なお、同市出身のお笑いコンビ「ウエストランド」はこの施設から命名されたという。
ウエストランドは永年、広島市のスーパー「イズミ」(食品以外)と津山市のスーパー「マルイ」(主に食品)を核店舗としていたが、イズミは2019年9月に撤退。このほか、ドラッグストア「ザグザグ」や「マルイ」の本部機能が入居する。
なお、建物はマルイの関連会社「三和」(本社:イーストランド)が所有する。

跡地に新店舗を建設-マルイ、再出店へ

閉館は店舗の老朽化によるもの。
複数の地元メディアの報道によると、閉店後は建物を解体し、マルイなどのスーパーマーケットが出店するオープンモールの商業施設が建設される計画だといい、今後2021年の完成を目指して工事が進められる。
また、マルイは新店舗の開業まではウエストランド近くにあり2019年に閉店した「マルイ・エスマート院庄店」跡の営業を再開、仮店舗として使用することを発表している。
(撮影:ヨークセブンさん 

関連記事:イオンスタイル岡山青江、2019年7月26日開店-旧イオン岡山店跡地、4年ぶり再出店
関連記事:ブランチ岡山北長瀬、2019年6月27日開業-JR北長瀬駅前の岡山操車場跡地に
関連記事:イコットニコット、2018年12月7日開業-旧ダイエー岡山店・ドレミの街、丸井系運営に

天神ビブレ、44年の歴史に幕-2020年2月11日閉店、多くの市民に惜しまれた最終営業日

福岡県福岡市中央区天神の西鉄福岡(天神)駅・地下鉄天神駅近くのファッションビル「天神ビブレ」が、再開発のため2020年2月11日午後8時30分をもって44年の歴史に幕をおろした。

最終営業日の天神ビブレ。

天神コアとともに流行を牽引してきたファッションビル

天神ビブレは1976年11月に、大手総合スーパー「ニチイ」の「ニチイ天神ショッピングデパート」として西鉄街・因幡町商店街などを再開発して生まれた再開発ビル「天神第一名店ビル」に開業。1982年3月に同社ファッションビル「天神ビブレ21」に転換した。建物は地上10階地下2階建、営業フロアは地上8階~地下2階、営業面積は10,754㎡、専門店数は約70店舗(2019年時点)。
8階には大規模音楽ライブホール「ビブレホール」を整備するなど、館内通路で直結する西鉄グループの「天神コア」とともに福岡の流行を牽引してきた。1997年には別館(現MMTビル、旧東急プラザ)が開業したものの、別館はマイカルの経営破綻により2001年3月に閉店している。

隣接する天神コア、2020年3月閉店予定。

その後、運営会社の再編に伴い2011年3月に「イオンリテール」のビブレ・フォーラス事業部に、2016年3月には旧ダイエー系でイオンモール完全子会社の「オーパ」に運営移管されている。
なお、MMTビルは複合商業施設「メディアモール天神」として「ジュンク堂書店福岡店・丸善福岡店」を核に、100円ショップ「ダイソー」、オフィスなどが入居しているが、こちらも近く閉館し、福岡市役所北別館や周辺店舗と合わせて複合ビルを建設する再開発が計画されている。

ビブレの象徴「サブカル」「スポーツ」はどこに移転?

天神ビブレでは、福岡市中心部(博多・天神)への競合施設の相次ぐ進出を受け、以前から定評のあったゴスロリ・甘ロリ系の店舗に加えて「アニメイト」「文教堂ホビー」「駿河屋」などサブカル系の店舗や「スポーツオーソリティ」「Mt.石井スポーツ」などスポーツ・アウトドア関連の店舗集積を強化、2018年9月にはビブレへの業態転換当初から営業していたビブレホールを「よしもと天神ビブレホール」にリニューアルするなど独自の立ち位置を構築していた。
こうした店舗のうち「Mt.石井スポーツ」は資本業務提携関係にあるヨドバシカメラマルチメディア博多に3月13日移転、「駿河屋」は資本業務提携関係にある丸井(博多マルイ)に3月中旬移転、「アニメイト」はパルコ本館8階に3月28日移転を発表しており、「GU」や「ABCコスメストア」などその他のファッションブランド等も改装中のパルコやソラリアへの移転、既存店への誘導を行っており、福岡市中心部から完全撤退となるブランドは少ないとみられる。
アニメイト福岡天神の移転告知。

多くの客に送られた天神ビブレ

天神ビブレの閉店当日となった2月11日には多くの客が訪れた。
午後8時50分に買物客の送り出しを終え、閉店式典を開始した。

最終営業日の天神ビブレ。


多くの客で賑わいを見せた。

天神ビブレ商店会(旧・因幡町商店会)高力夏男会長は「この天神の地で私どものような小さな商店主の集まりである天神ビブレ商店会が今日まで影響を続けさせていただきましたのも一重に皆様のご愛顧のお蔭」、天神ビブレ浅井直樹館長は前身のニチイ開業から今回の再開発に至った経緯までを語り「従業員一同、心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。」とそれぞれコメント。

最後の挨拶。

午後9時に閉店式典を終了し、全従業員による挨拶のなかシャッターが下ろされ、天神ビブレは44年の歴史に幕を下ろした。

午後9時にシャッターが下ろされた。

午後10時前からは、閉店後に残った市民たちが見守るなかビブレやテナントの看板撤去が始まった。

看板の撤去。

ビブレは「イオンモール」の食品フロアとして再進出

天神エリアでは、福岡市が「天神ビッグバン」と称して高さ制限や容積率の規制緩和による民間再開発促進事業を推進しており、2024年を目処に天神ビブレと同じ区画内にある「福岡ビル」(2019年3月閉館)及び「天神コア」(2020年3月31日閉店)の跡地にオフィスやハイクオリティホテルを備えた西鉄グループの複合商業施設(地上19階地下4階建、高さ約96m)が開業を予定している。

福岡ビル・天神コア跡地に建設予定の建物イメージ。

天神ビブレはこの新ビルの一部として取り込まれ、低層階に「イオンモール」運営の店舗として再出店する。
今後、2024年の1期開業を目指して工事が進められる。
詳しくはこちらの記事へ。

関連記事:都ホテル博多、2019年9月22日開業-近鉄博多ビルの再開発完成、滝の流れるホテルとして復活
関連記事:天神コア、2020年3月31日閉館-西鉄「天神一高い」複合ビル建設へ
関連記事:天神ショッパーズ福岡、2019年4月25日開業-旧ダイエー、複合商業施設に
関連記事:福岡ビル、2019年3月末閉館-TSUTAYAはショッパーズに、西鉄本社は博多に移転
関連記事:イムズ(IMS)、2021年度閉店-福岡・天神のシンボル、再開発で32年の歴史に幕
関連記事:変わる「天神のショッパーズ」(2)-「ミーナ」「ノース」、福岡スタンダード石油に売却・将来的には再開発検討へ
関連記事:変わる「天神のショッパーズ」(1)-旧ダイエー、複合オフィス「天神ショッパーズ」として2019年リニューアル

渋谷駅前の「青ガエル」、2020年7月までに大館市に譲渡

東京都渋谷区の渋谷駅前に置かれた「青ガエル電車」(旧東急デハ5001)が、2020年7月までに秋田県大館市に譲渡される。

渋谷駅前に展示される5001号。

戦後の技術の粋を集めた電車だった

渋谷駅前に置かれた「青ガエル電車」の正式名は東急電鉄5000系(2002年に二代目の5000系が登場したことにより、現在は「旧5000系」「初代5000系」と呼ばれる)のトップナンバー・デハ5001(以下5001号)。
旧5000系は当時の最新技術であった「直角カルダン駆動方式」を本格導入。飛行機や自動車と同様のモノコック構造を採用した独特な外観も特徴で、当時の通勤電車としては画期的な加速度の高さや静寂さを実現するなど、他の大手私鉄各社にも大きな影響を与えた。
その後、5001号は1986年から1993年まで長野県の上田交通(現:上田電鉄)で活躍。1993年からは東急時代の姿に復元され保存されていた。しかし、2006年に渋谷区に譲渡され、機器や台車を外し車体を切断・短縮した状態で渋谷駅前にモニュメントとして設置されることとなった。当初は「民間交番」としての活用を目指したというが、現在は「青ガエル観光案内所」として、英語対応の観光案内所・休憩所として活用されている。

渋谷再開発で撤去-大館市に譲渡

電車撤去・譲渡の一番の理由は「置き場所がなくなるため」。電車が設置されているハチ公前広場では、近く東急百貨店東横店の解体・再開発、JR渋谷駅のハチ公前改札の移設が予定されるなど、広場自体が大きく姿を変える。

渋谷駅・ハチ公前広場と5001号。

prl1507020208-p1渋谷鳥瞰図
渋谷駅前開発イメージ(東急不動産)。

渋谷区が5001号の譲渡先に選んだのは「忠犬ハチ公」が縁で交流がある秋田県大館市。今後、5001号は5月下旬から移設作業がはじまる予定で、7月からはJR大館駅前にある「秋田犬の里」(2019年開業)の休憩所となり、また車内では忠犬ハチ公を中心に渋谷と大館の歴史変遷の展示もおこなう計画だという。

秋田犬の里(完成前に撮影)。

関連記事:@COSME TOKYO(アットコスメ・トーキョー)、2020年1月10日開店-@COSME最大の旗艦店、原宿駅前のGAP跡に
関連記事:東急百貨店東横店跡、2020年4月からイベント空間「渋谷エキスポ」に-1月9日から特別展示も

コロンバン原宿本店、2020年2月16日閉店-東急・神宮前再開発で「オリンピアアネックス」と共に解体へ

東京都渋谷区表参道にある老舗洋菓子店「コロンバン原宿本店サロン」が2020年2月16日に閉店する。
同店は隣接する「オリンピアアネックス」とともに再開発のため近く解体される。

オリンピアアネックスとコロンバン。

東京初のフランス菓子専門店だったコロンバン

コロンバンは1924年に「東京初のフランス菓子専門店」として創業。
1951年には東急側の熱心な誘致により「東横のれん街」に出店するなど販路を広げ、東京を代表する銘菓の1つとなった。
現在のコロンバン原宿本店サロンの建物は1967年に完成。同店では屋上で養蜂をおこなっており、採取した蜂蜜を「原宿はちみつ」として菓子などに活用していることでも知られる。

東急が「オリンピアアネックス」とともに再開発

コロンバン原宿本店の閉店は「神宮前六丁目市街地再開発事業」に伴うもの。
再開発は東急不動産が主導するもので、神宮前交差点にある「オリンピアアネックス」とともに2020年3月より解体される。
新たに建設されるビルは、地下3階~地上10階、延床面積19,890㎡で、2022年度の完成を目指す。
新たなビルは主に商業ビルとして活用されるほか、防災機能、屋上広場も備える。

再開発完成予想図(東急不動産)。

また、再開発に合わせて区道623号線を拡幅するとともに、区道630号線を廃道とし、変形五差路を解消することで歩行者滞留空間の確保や敷地西側に新たな歩行者道路を作り歩行者ネットワークの強化を図るとしている。
なお、コロンバンでは16日16時半から閉店セレモニーを実施。コロンバン屋上の蜂は渋谷コロンバンビル(渋谷区神南、NHK近く)に移されるという。

関連記事:@COSME TOKYO(アットコスメ・トーキョー)、2020年1月10日開店-@COSME最大の旗艦店、原宿駅前のGAP跡に
関連記事:東急百貨店東横店跡、2020年4月からイベント空間「渋谷エキスポ」に-1月9日から特別展示も