カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

三次フードセンター、2025年3月27日までに全店閉店・廃業-一部店舗はフレスタに

広島県三次市に本社を置く地場スーパー「三次フードセンター」が、2025年3月27日までに全店閉店した。
同社は廃業・事業を清算。2店舗を地場スーパー「フレスタ」が引き継ぎ、フレスタの店舗として営業を継続する。

三次フードセンター・産直スーパーyotte-ne。(旧・本店)
同店はフレスタに承継されずに閉店している。

三次フードセンター、70年近い歴史に幕

三次フードセンターは1958年8月に創業。2025年時点で広島県三次市に4店舗を展開していた。
今後、三次フードセンターは廃業・事業を清算。広島県広島市に本社を置く地場大手スーパー「フレスタHD」が4月1日付で三次フードセンターの2店舗・外販部と承継、多くの従業員も再雇用するとしている。

フレスタが引き継ぐ三次フードセンターの店舗
  • 生鮮市場ベジタ店(広島県三次市南畑敷町484)
  • フードオアシスみよし店(広島県三次市江田川之内町503-2)

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井上百貨店松本サテライトプラス、2025年4月12日開店-井上百貨店本店、隣接地に縮小移転

長野県松本市のJR松本駅近くにあった百貨店「井上百貨店本店」が、2025年4月12日に旧店舗に隣接する「ノーサンパーキング」1階に「井上百貨店 松本サテライトプラス」(以下、井上サテライトプラス)として縮小移転する。

旧井上百貨店本店(右)と井上サテライトワン(左)。

創業約150年、かつては2館体制だった

井上は1885年に呉服店として創業、1979年に現在の店舗へ移転した。かつては本館と新館の2館体制であったが、2010年に新館(現在「コングロM」として丸善など出店)を閉鎖した後は本館に売場を集約し営業していた。
本館の売場は地階から7階、店舗面積は8,000㎡となっていたが、建物の老朽化のため2025年3月31日に一旦閉店していた。(ここまでの詳しい経緯はリンク先参照)

井上百貨店本店。

井上百貨店本店、ワンフロアに集約

井上サテライトプラスが出店するのは、井上百貨店松本本店の契約駐車場だった「松本ノーサンパーキング」の1階。ここはかつて井上百貨店の別館「イノウエ アネックスホームズ」などとして使われたのち、近年は長らく長野銀行が入居していたが2019年から空き店舗となっていた。
井上サテライトプラスの店舗面積は約900㎡で、旧店の1割強。
店舗面積は縮小するものの、他の井上百貨店のサテライト店よりははるかに規模が大きく、婦人服や紳士服、ギフト、学生服などの百貨店商材を取り扱うという。

井上百貨店 松本サテライトプラスの取り扱い品
  • 婦人服(セソンユニコ・レリアン・ピノーレ)
  • インナー(ワコール)
  • 婦人バッグ・財布・小物(マンハッタナーズなど)
  • 紳士服オーダー
  • ハンカチ
  • エコバッグ
  • 学生服
  • ギフト など
井上百貨店 松本サテライトプラス

長野県松本市深志2丁目1−10
営業時間:10時~18時半

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フォルテつくば、2025年4月9日開業-LALAガーデンつくば跡地「ベルク」系モール、カインズやパシオスも

茨城県つくば市のTXつくばエクスプレスつくば駅近くにある三井不動産系近隣商圏型商業施設「LALAガーデンつくば」跡地に、ベルク系商業施設「フォルテつくば」が2025年4月9日より順次開業する。。

ベルクフォルテつくば店(同社公式より)。

つくばの老舗モール「LALAガーデン」跡地に

LALAガーデンつくばは2004年3月に第1期開業、2005年10月に第2期開業。建物は地上2階建で店舗面積は21,504㎡。
LALAガーデンつくばは三井不動産系近隣商圏型商業施設「ライフスタイルパーク」2号店として、カスミ系高級食品スーパー「グラン・プルシェ」を核に専門店70店舗超を展開したが、2022年10月に定期借地権満了のため閉館していた。

ベルク主導のオープンモールに

フォルテつくばの建物は平屋建5棟で店舗面積は14,999㎡。
ベルクフォルテつくば店を核に、ベイシアグループのホームセンター「カインズ」やファッションストア「パシオス」、ドラッグストア「クリエイトSD」、100円ショップ「Seria」、フジパン系ベーカリー「ベーカーシェフ」など8店舗を展開。オープンモールとして全面刷新することとなった。

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佐世保玉屋、2025年6月末閉店-現店舗105年の歴史に幕、解体・再開発始動か?

長崎県佐世保市にある小型百貨店「佐世保玉屋」が、2025年6月末に閉店する。

佐世保玉屋。(2024年7月)

131年の歴史がある百貨店

佐世保玉屋は1894年に佐賀県小城市牛津町を発祥とする卸問屋「⽥中丸善蔵商店佐世保出張所」として開業。1905年に「田中丸呉服店佐世保支店」に改称、1920年に現在地に建物を新築してグループ初となる百貨店「玉屋」に業態転換、1941年の分社化を機に現在の「佐世保玉屋」となった。
佐世保玉屋・ここまでの経緯はこちら。

佐世保玉屋、最近は1階の一部のみ営業だった

佐世保玉屋は建物が老朽化しており耐震性が不足しているため、将来の建て替えを目標としつつ売場を縮小、2023年12月より1階食品館の大部分を穴吹系の地場スーパー「ジョイフルサン」の運営へと転換し、改装リニューアルをおこなっていた。
その後、2024年7月末を以て殆どのテナントに閉店を通知したため、多くのメディアで「建て替えのため2024年7月末で閉店」と報じられたものの、玉屋側はそれを否定していた

佐世保玉屋は閉店せず営業を続ける。

2024年9月からは売場を「1階のみ」に集約、これに伴い、殆どのアパレル・ホームファニシングなどのテナントは撤退した。
都商研が関係者に取材したところ、佐世保玉屋は営業規模の縮小にともない、縮小前に在籍していた正社員の殆どが退職・もしくは退職予定になっており、来たる再開発に向けて人員整理を推し進めているということだった。
さらに2024年9月には食品売場のジョイフルサンを閉店、1階の一部でラヴィアンローズのサンドイッチ(1000円)などを売るのみとなっていた。

具体的な再開発は不明-近年建替えの2支店はスーパーに

佐世保玉屋は閉店後、建て替え・再開発のため解体されるものとみられる。
一方で、具体的な再開発の内容や、新店舗の概要などは発表されていない。再開発組合もまだ設立されておらず、2021年に設立された「栄・湊地区市街地再開発準備組合」の段階だ。
近年、佐世保玉屋グループで建て替え・再開発した百貨店「長崎玉屋」、スーパー「マルタマ住吉店」はいずれもディスカウントスーパー「ダイレックス」になっており、今後の動きが注目される。
なお、地元メディアによると佐世保玉屋は周辺に仮店舗を設けるとしており、今後も近隣でラヴィアンローズのサンドイッチの販売などを行うと思われる。

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グリルピア博多、2025年4月11日開業-博多駅前にロピア+バーベキューの新業態、スーパーで買った食材を調理可能

福岡県福岡市博多区のJR博多駅横にあるヨドバシ博多に、ロピアのバーベキュー新業態「グリルピア博多」が2025年4月11日に開業する。

ロピアの新業態「グリルピア」博多駅横に

グリルピア ヨドバシ博多」が出店するのは、JR博多駅横にあるヨドバシ博多(核店舗:ヨドバシカメラマルチメディア博多)の屋上11階。同館内には4階にスーパーマーケット「食生活♥♥ロピア ヨドバシ博多店」が2023年に出店している。

ヨドバシ博多。

ロピアの食材を調理可能、今後各地に広がるか?

グリルピアは、ロピア店内で購入した肉や魚などの食材をそのまま持ち込み、開放感あふれる屋上スペースで専用のグリル機器を使用してバーベキューを楽しめるという新しいスタイルの飲食施設。スーパー内で販売される安くて新鮮な食材を調理することができることを特徴とする。
これに先立ち、ロピアを運営する「OICグループ」(旧ロピアHD/本社:川崎市幸区)は、大手都心型バーベキュー運営会社「タイシステム」(本社:新潟県中魚沼郡津南町)と2024年4月18日付で資本業務提携を締結していた。
グリルピア博多のコンセプトは「ビーチリゾート」で、雨の日にも対応する全天候型。312席(12名席×19サイト/6名席×14サイト)を備える。

グリルピア博多イメージ。(ニュースリリースより)

ロピアは台湾・高雄市にも同業態の店舗を出店するとしている。
ロピアが出店する商業施設では、かつて遊園地などとして活用されていた屋上が活用されていない例も少なくないため、今後各地のロピアが出店する商業施設にも広がる可能性がある。

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三井ショッピングパーク ららぽーと安城、2025年4月18日開業-西友ザ・モール跡に西友再出店、屋上広場は中部地方最大級

愛知県安城市のJR東海道本線安城駅・安城市役所近くにあった西友のショッピングセンター「西友 ザ・モール安城(THE MALL 安城)」跡地に、三井不動産の大型ショッピングセンター「三井ショッピングパーク ららぽーと安城」が2025年4月18日に開業(14日プレオープン)する。

ららぽーと安城。(ニュースリリースより)

安城の西友ザ・モール跡、ららぽーとに

三井ショッピングパーク ららぽーと安城」が出店するのは2020年5月に閉店した「西友 ザ・モール安城(THE MALL 安城)」跡地とその周辺。

ザ・モール安城。

この地にはクラボウ(倉敷紡績)の工場があり、その一部の再開発として建設されたものだった。
西友ザ・モール安城についてはこちら

西友が再出店、雑貨店多めのテナント構成に

ららぽーと安城の敷地面積は約10万5500㎡。店舗棟は地上4階建て、立体駐車場は約3500台を収容。総テナント数は215店舗となる。
1階の核店舗として「西友」が再出店。店舗面積は約2,334㎡。店内の一部には、西友店舗で初めて使用済みコーヒー豆を再利用した内装ボードを採用した。1階では西友の周辺に合わせて27店舗の巨大食物販エリアを展開する。
なお、西友は21時閉店。以前のように24時間営業は実施しない。

ららぽーと安城・館内イメージ。(ニュースリリースより)

このほか、1階の準核店舗として「マツモトキヨシ」も出店する。
大型テナントは雑貨店が比較的多いのが特徴。「ロフト」「無印良品」「フライングタイガーコペンハーゲン」「ワンズテラス」「ニトリエクスプレス」「ヴィレッジヴァンガード」「ダイソー」「スリーコインズ+」等が出店する。
そのほか、大型テナントとしては「GU」「WIGO」「ハニーズ」「ABC-MART」「くまざわ書店」などが出店。「ゼビオ」「アカチャンホンポ」など、イトーヨーカドー安城店から移転する店舗もある。
総テナント数は215店舗で、子ども向け屋内型レジャー施設「タカラトミープラネット」、宮崎辛麺の「枡元」、磯丸水産のフードコート業態「磯丸水産食堂」など30店舗が愛知県初出店となった。

「コト消費」「トキ消費」強化、吹抜や屋上に大型広場も

屋上広場「ルーフトップパーク」は約3,800㎡で中部地区最大の屋上広場となる。そのうち2,100㎡には屋根が設置されており、ブランコや巨大滑り台などの遊具も設置されている。
また、中央の吹き抜け部分はスタジアムコート「SAISONスタジアム」とし、大型ビジョンを設置。イベントやパブリックビューイングにも対応する。

ららぽーと安城・飲食街。(ニュースリリースより)

シネマコンプレックス「シネマワールド」は10スクリーン約1500席を備える。
3階のフードコートは18店舗・1250席と大規模で、充電席を多く設ける。また、隣接するレストラン街には13店が出店する。

隣接するクラボウが撤退発表、今後も再開発進むか

ららぽーと安城の周辺では、隣接する「クラボウ(倉敷紡績)安城工場」が製造コスト上昇や設備の老朽化を理由として2025年6月の操業停止を発表。さらに、ららぽーと安城の周辺では2028年頃まで利便性向上に向けた道路整備が続く予定となっている。それゆえさらなる大型再開発も予想され、今後の発展に期待がかかる。

三井ショッピングパーク ららぽーと安城

愛知県安城市大東町9-31
営業時間:9時~21時(西友)

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ダイエー、イオンリテールに近畿旗艦店など2025年3月1日以降順次承継-旧山陽マルナカ西宮店・東大阪店など、ショッピングセンターとして刷新

イオングループの都市型食品スーパー運営会社「ダイエー」(本社:東京都江東区)は、系列総合スーパー運営会社「イオンリテール」(本社:千葉市美浜区)に近畿圏の一部店舗を2025年3月1日以降順次承継することを2024年11月1日に発表した。

再び「食品スーパー」回帰鮮明に

ダイエーは2015年9月に北海道・名古屋・九州全店舗をイオン系列各社に承継、2016年3月に首都圏・近畿圏の大型店をイオンリテールに承継することで、大都市圏を中心とした食品スーパー事業会社として転身を図った。
あわせて、2017年2月に旗艦店の神戸三宮店をOPA運営の「三宮オーパ2」として新装開業、生活提案型食品スーパー「イオンフードスタイル」への業態転換や直営衣料品フロアの専門店化(パレット・パーティハウスなど)に取り組んだが、依然として店舗面積1万㎡超の大型店(北野田店・おおとり店・池田駅前店・摂津富田店・光明池店など)が多数存続していた。
ダイエーが運営する「イオンフードスタイル神戸学園店」。
現在も直営肌着・雑貨フロアが存続している。

その後も、ダイエーは既存大型店に加えて、2019年3月には「山陽マルナカ」の近畿14店舗を承継したことで、都市型食品スーパー運営会社という企業コンセプトから懸け離れた総合スーパー業態の店舗(西宮店・東大阪店など)をさらに抱え込む結果となった。そのため、イオングループはダイエーの食品事業への経営資源再集中を目的として、イオンリテールにダイエーの近畿3店舗「ダイエー西宮店」「ダイエー東大阪店」「ダイエーおおとり店」を2025年3月1日以降順次承継する方針を決定した。

ダイエー近畿旗艦店として全面刷新した新・西宮店

ダイエー西宮店は、2000年11月に瀬戸内地場流通大手系総合スーパー「山陽マルナカ西宮店」として開店。建物は地上3階建で営業フロアは1~2階、店舗面積は10,165㎡。
山陽マルナカ西宮店は開店当初、マルナカグループとしては兵庫県内最大の店舗であったが、2011年11月に運営会社がイオン傘下に移行したため、2019年3月のイオングループ食品スーパー運営会社再編にあわせてダイエー運営に移行。2021年12月に現在の店舗名となった。
2022年4月のリニューアル時には「ダイエー近畿エリアの旗艦店舗」として、食品フロアの全面刷新やフードコートの新設を打ち出していた。
ダイエーは1977年に開店した「ダイエー西宮店(現イオン西宮店/店舗面積12,569㎡)」を2016年3月にイオンリテールに承継しており、同名の異なる店舗を8年ぶりに再び承継することとなった。

ダイエー西宮店を前身とするイオン西宮店。

オークワ系衣料スーパーとの複合店だった東大阪店

ダイエー東大阪店は、2001年1月に瀬戸内地場流通大手系総合スーパー「山陽マルナカ東大阪店」として開店。建物は地上4階建で営業フロアは1~2階、店舗面積は5,281㎡。

山陽マルナカ東大阪店(2021年当時)。
2025年3月のイオンリテールへの承継でイオンスタイルとなる。

山陽マルナカ東大阪店は西宮店同様、2019年3月のイオングループ食品スーパー運営会社再編にあわせてダイエー運営に移行。2021年12月に現在の店舗名となった。
ダイエー東大阪店は、運営会社再編や直営衣料品フロアの転換を背景として、オークワ系衣料スーパー「PHパーティハウス」や関西地場靴量販店「ヒラキ」、100円ショップ「ダイソー」九州地場系ゲームセンター「ふぇすたらんど」といった専門店が入居するなど、特殊な運営体制を採っていた。

カルフール東大阪が前身のイオン東大阪(2021年3月閉店)。
ダイエー東大阪店とは直接的には無関係の店舗だ。

実験的試み相次ぎ打ち出した「おおとりウイングス」

ダイエーおおとり店は、1980年10月に第一紡績工場跡地再開発施設「おおとりウイングス」の核店舗として開店。建物は地上3階建で直営売場面積は10,021㎡。
おおとりウイングスは開業当初、第一紡績(本社:熊本県荒尾市/現双日系)傘下のイチボウ商事による運営であったが、バブル期の多角化失敗が災いとなり、2024年11月現在はコーナングループ傘下のわたらせ温泉(本社:和歌山県田辺市)完全子会社による運営となっている。
同施設ではダイエーグループ(当時)のパチンコ店「パンドラ」やイオングループの文具店「ぶんぐのまち」を導入するなど、堺市内有数の大型店として実験的試みがたびたびみられていた。

ダイエー大型店のイオン化、今後も続く?

イオンリテールはダイエー近畿3店舗承継に関して「多様かつ変化し続けるお客さまニーズに応えるため」という理由を挙げており、総合スーパー業態改革を打ち出す同社主導のもと、ダイエー大型店の集客力改善を図る狙いがあるとみられる。

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ドン・キホーテ浜松志都呂店、2025年4月15日開店-イオンモールとなりに

静岡県浜松市中央区のイオンモール浜松志都呂となりにパン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH)のディスカウントストア「ドン・キホーテ浜松志都呂店」が2025年4月15日に開店する。

浜松市4店目のドンキ、「メガ」ではない店は初

「ドン・キホーテ浜松志都呂店」が出店するのは、イオンモール浜松志都呂のとなりにあったインターネットカフェ・カラオケ店などの跡。建物は平屋で、店舗面積は2,371㎡。建物はそのままに居抜き出店する。

ドン・キホーテ浜松志都呂店。

浜松市内にはこれまでMEGA ドン・キホーテ浜松可美店、MEGA ドン・キホーテ浜松三方原店、MEGA ドン・キホーテ UNY 浜松泉町店の3店舗があったが、一般の「ドン・キホーテ」業態としては初出店となる。それゆえ、これまでの市内のメガドンキ各店とは異なり「圧縮陳列」を特徴とする。

浜松市がロケ地「ゴジラ-1.0グッズ」を販売

「ドン・キホーテ浜松志都呂店」独自の施策として、映画『ゴジラ-1.0』のロケ地としても有名で聖地巡礼で人気な浜名湖からほど近いことから、おもちゃコーナーではゴジラ関連のグッズを強化。浜松市のご当地キャラとドンペンがコラボした T シャツを浜松志都呂店限定で販売し、地元・浜松を意識した商品ラインナップを強化する。
さらに、店内演出はゴールデンウイークの風物詩である浜松まつりを意識した凧などをあしらい、今年の開催から一足お先にまつりの高揚感を体感できる店舗にするとしている。

ドン・キホーテ浜松志都呂店

静岡県浜松市中央区雄踏 1 丁目 1-1
営業時間:9時~26時

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天満屋ストア、ヒナセショッピングセンターを2025年4月1日完全子会社化-兵庫赤穂進出、岡山備前のスーパー「旬鮮食彩館PAONE」系列化で

中四国地場大手流通グループ「天満屋」のスーパー「天満屋ストア」(本社:岡山市北区)は、岡山東備地場食品スーパー「ヒナセショッピングセンター」(本社:備前市)と株式取得契約を2025年2月17日に締結した。
天満屋ストアは契約に基づき、ヒナセショッピングセンターを4月1日を目処に完全子会社化した。

岡山備前と兵庫赤穂のローカルスーパー

ヒナセショッピングセンターは、1976年2月に岡山県備前市日生町で設立。2025年2月現在はボランタリーチェーン「CMC(旧中国経営合理化チェーン)」加盟の地場食品スーパーとして「旬鮮食彩館PAONE日生店(岡山県備前市)」「旬鮮食彩館PAONE塩屋店(兵庫県赤穂市)」の2店舗を展開、同社磯野幸則代表取締役社長が株式の96%を所有する。

天満屋グループ、兵庫県に進出

天満屋グループは1984年11月に岡山県備前市の複合商業施設「アルファビゼン」に大型総合スーパー「天満屋ハピータウン備前店」を開店、同時期には兵庫県赤穂市加里屋地区再開発事業の核店舗として進出する構想もあったが、前者は2002年に撤退、後者は1993年に事業断念となっており、2025年2月現在両地域ともに店舗は存在しない(外商出張所扱いの備前ショップのみ)。
天満屋ストアは地場食品スーパーの子会社化というかたちで同社の「出店空白地域への進出」を果たすこととなった。

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マルフジ東久留米店、2025年3月30日閉店-オザム系食品スーパーの主力店舗

東京都東久留米市の小金井街道沿いにあるオザム系大型食品スーパー「マルフジ東久留米店」が2025年3月30日をもって閉店した。

多摩地場商社を母体に創業したマルフジ

マルフジは、1958年10月に多摩地場商社「桝屋」を母体とする西多摩初のスーパーマーケット「マルフジフードセンター」として創業。2001年1月に桝屋子会社「マルフジ」運営となった。
同社は長らく、桝屋マルフジグループ(当時)の中核事業会社であったが、2018年6月の首都圏地場大手「大黒流通チェーン」による運営会社買収により同社傘下に、2022年4月の大黒流通チェーン親会社「オザム」による運営会社再編にともない同社傘下となった。。

マルフジ東久留米店(同社公式より)。

福生本店に次ぐ規模誇る主力店舗だった

マルフジ東久留米店は1996年10月に開店。建物は平屋建で店舗面積は2,619㎡。地場自動車販売店が所有する。
マルフジ東久留米店は、同社青梅本店に次ぐ店舗面積(2025年2月現在)を備え、100円ショップ「Watts with」や飲食店「マクドナルド」「築地銀だこ」を専門店として導入するなど、近隣商圏型ショッピングセンターを形成している。
マルフジ東久留米店の閉店に先駆け、2025年2月20日にクリーニング店「NICEクリーニング」が閉店しており、他専門店を含めて全館閉店する見通しとなっている。

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