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京急ストアもとまちユニオンフードホール店、2026年3月23日閉店-横浜市役所「ラクシスフロント」核店舗、一部飲食店は営業継続

神奈川県横浜市の横浜市役所低層商業フロア「ラクシスフロント」核店舗「京急ストアもとまちユニオンフードホール店」が2026年3月23日午後3時をもって閉店する。

京急ストアもとまちユニオンフードホール店。

横浜市役所に開業した異色のラグジュアリー系商業施設

ラクシスフロントは2020年6月29日供用開始の横浜市役所新庁舎低層階を京急電鉄がマスターリース契約を締結するかたちで同年8月5日に全面開業。延床面積は3,000㎡。

ラクシスフロント。

施設名は「Luxury=贅沢、気品や上質さ」「Oasis=訪れた人々が、心から”豊かさ”と”安らぎ”を感じられる空間」「市民が繋がり、開かれていく新たなFRONT=指標となる先進的な共生空間」に由来する造語で、コンセプトに「YOKOHAMA PREMIUM PUBLIC (横浜市民が共有する付加価値の高いパブリックスペース)」を掲げ、京急ストア系高級食物販施設「もとまちユニオンフードホール」や丸善ジュンク堂書店系ブック&カフェ「HAMARU」、マツキヨココカラ系ドラッグストア「マツモトキヨシ」、セブン&アイHD系コンビニ「セブンイレブン」など専門店約20店舗が入居する。

もとまちユニオンフードホール。

もとまちユニオン厳選、地産地消の館だった

もとまちユニオンフードホールは2020年8月5日のラクシスフロント全面開業にあわせて開店したもので、2026年3月現在は直営高級食品スーパーを核に、横浜地場イタリア料理店「横浜市場食堂」や横浜中華そば「維新商店」、おにぎりカフェ「うめ乃」、ドンク地域密着/編集型ベーカリー業態「DONQ ÉDITER(ドンクエディテ)」といった神奈川県内に本社を置くブランドや地産地消を意識したブランドが入居する。

もとまちユニオンフードホール横浜市場食堂。

同館は開業当初、横浜市役所職員や近隣住民に加えて訪日外国人によるインバウンド需要獲得を想定した館づくりを打ち出していたが、コロナ禍による緊急事態宣言発令もあり苦戦、営業時間短縮や一部テナントの入替えを余儀なくされていた。
直営食品スーパーでは「もとまちユニオン」が強みとする輸入食品/酒類の品揃えに加えて、オリジナルショッピングバッグ「ユニオンバッグ」や惣菜/菓子/飲料なども重点的に取扱い、フードホール店舗との相互送客の取組み(フードホールでのスーパー購入商品飲食可能など)も行っていたが、5年ほどの営業期間に幕をおろすこととなった。

フードホール自体は営業継続

なお、もとまちユニオンフードホール店閉店後も飲食店など営業継続する予定。
横浜市役所ラクシスフロント内には既にセブンイレブンやマツモトキヨシ(いずれも京急ストアFC店舗)が営業しており、これらと差別化可能な物販系店舗や飲食店の導入が図られるとみられる。

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コスモス薬品、ホテル参入を2026年2月発表-創業県の宮崎に1号店

ドラッグストア大手の「コスモス薬品」(本社:福岡県福岡市)は2026年2月1日に「ホテル部」を新設して、ホテル事業に参入する。

西日本最大のドラッグストア「コスモス」

コスモス薬品は1973年に宮崎県延岡市で薬局として創業、現企業は1983年に設立。多店舗化の開始後、2000年に宮崎市に、2005年に福岡市に本社を移転している。

コスモス薬品の店舗。

2004年から2005年にかけては中国四国地方への出店も開始、2026年現在は「ドラッグストアコスモス」の屋号で展開しており、西日本最大の店舗網のドラッグストアとなっている。

コスモス薬品「ドラスト併設」ホテル、1号店は宮崎

コスモス薬品のホテル1号店が出店するのは、宮崎市中心部のJT(旧日本専売公社)跡地。ドラッグストアを併設するビジネスホテル業態となる見込みだ。
コスモス薬品は、今後九州を中心にこうしたホテルの店舗網を広げるとしており、各地でホテルに宿泊した観光客が下層階のドラッグストアで買い物をする光景が見られるようになるかも知れない。

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トライアルスマート西尾一色店、2026年3月25日開店-「高須病院」近くに

愛知県西尾市一色町の国道245号線沿いに、トライアルHDの食品を中心としたディスカウントスーパー「トライアルスマート(TRIALsmart)西尾一色店」が2026年3月25日午前8時30分に開店する。

西尾の有名病院「高須病院」近くにトライアル出店

スーパーセンタートライアルが出店するのは、西尾市一色町の国道245号線沿いにある有名総合病院「高須病院」近く。旧名鉄西一色駅からも徒歩圏となっている。
ここにはもともとパチンコ店「マルマン」があったが閉店・解体されていた。

一般的なトライアルの店舗。(イメージ)

コンパクトなトライアルスマート、愛知県初出店

トライアルスマート西尾一色店の建物は平屋で店舗面積は2,040㎡、営業時間は24時間。
トライアルスマート」は中核業態「スーパーセンタートライアル」よりも一回り狭く、同業「ダイレックス」などに近い店づくりで、食品、生活雑貨、衣料、クスリなどを販売するディスカウントスーパー業態。愛知県内には業態初出店となる。
最寄りスーパーの「三河屋」や「Aコープ」などは1キロほどの距離があるため、周辺住民や高須病院の関係者・入院者にも便利な店舗となりそうだ。

トライアルsmart西尾一色店

愛知県西尾市 一色町赤羽水出6番1
営業時間:24時間

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プラッセだいわえびの店、2026年3月29日閉店-京町温泉の核、寿屋の新たな時代を描いた「ジャンクえびの」2度目の再生なるか?

宮崎県えびの市のJR京町温泉駅ちかくにある総合スーパー「プラッセだいわえびの店」が、2026年3月29日17時に閉店する。

プラッセだいわえびの店。

1987年に「寿屋えびの店」として開業して以来、約40年にわたり地域のにぎわいを支えてきた同店の歩みは、単なる「地方の総合スーパーの閉店」というのみではなく、地方小売業の興隆と再編の歴史そのものでもあった。

寿屋の新時代を描いた多機能店「ジャンク」えびの

プラッセだいわえびの店の前身となった大手スーパー「寿屋」(本社:熊本県熊本市、のち九州最大の大手流通企業集団「ラララグループ」を形成)の総合スーパー「寿屋えびの店」は1987年4月に開店。京町温泉街から歩いてすぐの場所で、出店地にはもともと民家や個人商店、田んぼなどがあった。
寿屋えびの店は2階建てで、売場面積は6,740㎡(届出上6,654㎡)。出店時の愛称は九州自動車道えびのジャンクションにちなんで「ジャンクえびの寿屋」、開店時のキャッチフレーズは「うれしい出来事がいっぱい!新しい話題発信地」「原宿、六本木発!ニュートレンド・コミュニティプラザ」。駅前かつ国道沿いにあり、インターチェンジも近いことから熊本県・宮崎県・鹿児島県の3県にまたがる広大なエリアを商圏に据えた。
それゆえ、駐車場は850台と当時この立地としては非常に多くの台数を備えており、JR化された直後の吉都線では臨時列車「ジャンク号」も運行された。

キャッチフレーズどおり館内には当時流行していた最新ファッションの導入はもちろんのこと、同時期に開業したアスティ日向寿屋(1987年10月開業)とともに館内に児童図書館ゲームセンターを導入、中心の吹き抜けにはイベント広場を設けたほか、駐車場部分でのイベント開催にも対応。市内初のファミリーレストラン「グルッペ」(寿屋傘下)を出店、フードコート「スナックプラザ」を設けるなど、若年層を中心に幅広い世代の集客をめざし、都市規模を考えると異例の多機能型の総合スーパーとなった。

ジャンクえびの寿屋。
(寿屋創業家・壽崎育英財団公式サイトより)

さらに、寿屋はえびの警察署京町駐在所(当時は京町交番)の新築移転にも協力するなど「地域貢献」の姿勢を示した。

菊陽と共に寿屋が大きく変わるなか生まれた店だったが

ジャンクえびの寿屋の都市規模としては異例ともいえる店づくりの背景には、出店当時は大店法の規制などにより大型店の新規出店が現在よりも難しい時代だったこと、そして寿屋の経営体制の立て直しにより新たなスタイルの店づくりが模索されていたことがあった。
ジャンクえびの寿屋が開店する3年前、寿屋は1984年度の中間決算で会社化後初の赤字転落。これにより、寿屋は不採算店の閉店を含む経営体制の立て直しと社内システムの近代化を図っていた。特にジャンクえびの寿屋が開業した1987年は社内EOSシステムの強化(同年全店に導入完了)とPOSシステムの確立(菊陽店開業時より)、自社クレジットカード「Kiカード」(のちJUJUカードラララカード)の新規導入を実施している。
こうしたなか、寿屋はサンリー菊陽寿屋(1987年2月開業)とジャンクえびの寿屋、アスティ日向寿屋の開業を控えてカナダ・エドモンドンのウエスト・エモンドンモールを視察し、ショッピングセンター運営には付加価値が必要だと実感。「顧客志向」「生活空間の創造」をテーマとした店づくりが行われ、さらに(出店を地元と円満に有利に進めるという意図もあって)様々なかたちで地域貢献の姿勢が強く示されることとなった。
同時期に開業したこの3店舗や増築改装した玉名寿屋、全館改装した新宮寿屋などはいずれも単なる総合スーパーに留まらない多機能性を備えており、これらの寿屋大型店は寿屋にとって新たな時代のモデル店舗だったといえよう。

サンリー菊陽寿屋。

寿屋はこの1987年は創業40周年の節目でもあった。同年は福岡の地場大手スーパー「博商」のグループ化もあって初の連結決算3000億円を達成、全社を挙げた創業40周年記念パーティーを行うとともに、壽崎社長の半生をテーマとした記念映画も制作されたという。
しかし、このあと寿屋は激動の時代を迎える。
寿屋は事実上の銀行管理となったのち1993年に「新創業宣言」をおこない、1995年にはCIを実施し大手流通企業集団「ラララグループ」を形成することとなった。

LaLaLaグループ結成時の広告。

しかし、1990年代に入ると大店法の規制が緩和されたこともありジャスコサティニコニコドーといった総合スーパー、さらにはドラッグストアやディスカウントストアの出店ラッシュによって一気に競争が激化。えびの店開業から約14年後の2001年12月にラララグループ・寿屋は経営破綻してしまう。
大店法緩和により競合郊外店出店が相次いだ。

当時の寿屋えびの店はまだ建物も新しく業績好調であったため営業を継続するとしていたが、寿屋が小売業を廃業することを決めた(のち寿屋の資産を中心に不動産を主業とするカリーノに転換)ため2002年1月に寿屋他店とともに休業。そのまま営業再開することはなく閉店した。「ジャンク」自体のイメージもあってかこの頃にはジャンクという愛称はあまり使われなくなっていたが店自体がジャンクとなる危機に陥った。

寿屋倒産後、いち早く再開した「だいわ」

寿屋えびの店は当時競合店も少なく比較的好調だったこともあって寿屋の経営破綻後はいち早く引き継ぎ企業が決まり、鹿児島県川内市(当時)に本社を置く地場大手スーパー「大和」が多くの従業員を引き継ぎ「プラッセだいわえびの店」として2002年6月に営業を再開した。

「日本三大車窓」の矢岳越えからも見ることができる。

これは寿屋としては宮崎県内で2店目の営業再開だった。
当時、宮崎県では全ての市に寿屋(全て百貨店業態もしくは総合スーパー・ショッピングセンター業態)が出店していたため、寿屋の倒産は極めて大きな社会問題となっていた。それゆえ、だいわによる従業員を再雇用するかたちでの早期の営業再開は大きな歓迎を受けた。

空き床を活用した「大型オフィス」も入居

当初、プラッセだいわえびの店は殆ど寿屋の内外装のまま大きな改装もおこなわず営業を再開したが、店舗の老朽化もあってかその後店舗のリニューアルを行い2階を閉鎖。エスカレーターや一部客用エレベーターの使用も取りやめた。
それに伴い、トイレの移設や1階のイベント広場を衣料品売場とするなどの改装をおこなっている。

館内。寿屋当初のコンセプト通り明るい色遣いのまま。

だいわが売場を減らすなか、カリーノグループは閉鎖された2階にオフィスゾーンを開設。2020年3月より2階には核テナントとして物流大手「センコー」のグループ企業「センコービジネスサポート」が入居しており、地域を代表する大型オフィスの1つとなっている。
そのほか、1階のプラッセだいわえびの店には2026年時点で100円ショップ「ワッツウィズ」、「リフォーム三光」「メガネの光学堂(寿屋時代からのテナント)」などが出店。また「グルッペ」跡はauショップを経て「ヘアサロンイワサキ」が出店。館内にはかつて「ピノキオランド」「宝くじ」なども出店していた。このほか2階は先述の通りオフィスが入居しつづけている。
なお、寿屋第2駐車場跡には2025年にコンテナホテル「HOTEL R9 The Yard えびの」が出店。また、直接関係はないものの同店向かいには2016年に「ディスカウントドラッグコスモスえびの店」が出店している。

跡地は未定-建物は現在も寿屋系所有、再生なるか?

プラッセだいわえびの店の閉店後の活用方法などは、2026年3月時点は発表されていない。
建物は2026年現在も寿屋の後継企業であるカリーノグループが所有。また、2階オフィス部分は今後も活用が続けられるとみられる。それゆえ、1階には新たなテナントを募集し、ショッピングセンターとして営業を再開する可能性も大きい。
大規模小売店舗法の規制下での挑戦的な新規出店、経営再建の象徴としての多機能化、そして破綻と事業承継を経た再生、空き床を大型オフィスとして再活用――寿屋えびの店、そしてプラッセだいわえびの店の軌跡は、地方小売業が直面してきた課題とその対応の縮図であったといえよう。

寿屋えびの店の開店から39年。建物は老朽化しているといえども、現在も京町温泉エリアで最大かつ駅チカ・交通量が多い国道沿いに立地するというシンボル的な存在であり、温泉街からも歩いてすぐであるため、旅館勤務者をはじめとした地域住民や観光客双方からも親しまれた店舗だった。また、大型オフィスは地域における大きな雇用拠点にもなっていると思われる。こうした立地の優位性や地域との結びつきといった資産は依然として色あせていない。

LaLaLaグループCI。
「ラララ」は「ランド」「ライフ」「ラブ」の頭文字から、丸い笑顔のデザインは地球や九州の大地とそこで暮らす人々の豊かな生活を表現。
店舗と地域・人々との結びつきを示したものだった。

地方都市における商業施設の盛衰は、そのまま地域経済と消費構造の変化を映し出す鏡でもある。人口減少と消費の分散が進むなか、こうした地域の資産の1つともいえる大型施設を、新たな価値として時代に合ったかたちで再生することができるのか。人口減少地域の商業施設の次の一手を問うケーススタディともなりそうだ。
永年親しまれた地域のシンボルが、新たな時代を担う新施設として再び灯がともることを願いたい。

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ピーコックストア代官山店、2026年3月22日閉店-代官山アドレス「ディセ」食品核、明治屋産業旗艦店「代官山タベルト本店」居抜きから20年で

東京都渋谷区の東急電鉄東横線代官山駅近くにある複合施設「代官山アドレスディセ」の食品核を担うイオン系高級食品スーパー「ピーコックストア代官山店」が2026年3月22日午後6時をもって閉店する。

同潤会アパート跡地再開発でうまれた「代官山アドレス」

代官山アドレスは1927年竣工の財団法人同潤会系共同住宅「代官山アパート」を組合施行「代官山地区第一種市街地再開発事業」の一環として建替え2000年8月に開業。建物は鉄骨鉄筋コンクリート造地上36階地下4階建で敷地面積は17,262㎡、延床面積は96,513㎡、高さは約120m。

代官山アドレスディセ。

代官山ディセ、当初の核は「明治屋産業の旗艦店」だった

代官山アドレス商業フロア「代官山ディセ」の店舗面積は約4,809㎡で延床面積は約7,022㎡。2026年3月現在は住商アーバン開発が管理運営を担う。

フードマーケットタベルトのイメージ。

代官山ディセ開業当初の核店舗「フードマーケット代官山タベルト本店」は、1995年12月開店の生鮮パワーセンター「タベルト太宰府店」(現ルミエール太宰府店)や1996年11月の高級食品スーパー1号店「タベルト京都店」(2026年2月閉店)の流れを汲む店舗として、直営生鮮3品/グロサリーに加え、ワイン輸入商社系ショップ&レストラン「エノテカ代官山店/リストランテ・ラ・トスカーナ」や自然派惣菜店「目黒亀屋」、ベーカリー「ブーランジェリーブルディガラ代官山」、ドラッグストア「IWAI」(現マツキヨココカラ系)をインショップとして導入するなど、九州本拠の大手精肉販売グループ「明治屋産業の旗艦店」としての位置付けをもった店舗だった。

2005年には構造改革中だった「大丸ピーコック」に

代官山タベルト本店は明治屋産業の威信をかけた店づくりを打ち出したことで、デパ地下/駅ビル向け中華点心店「PAOPAO」と並ぶ同社首都圏事業のシンボル的存在となったが、2005年5月に競合同業他社の台頭を受けて閉店、百貨店系高級食品スーパー「大丸ピーコック」が同社から店舗を居抜きするかたちで新店舗を開店することが決まった。
大丸ピーコックは2005年当時、百貨店由来のファッション衣料大幅縮小(専門店転換)や高級食品スーパーへの経営資源集中、店舗モデルの刷新(三田伊皿子店を代表する商住一体型店舗強化)といった構造改革に取組んでおり、代官山タベルト跡への居抜きも改革の一環によるものであった。

ピーコックストア代官山店。

代官山ピーコック、20年の歴史に幕

ピーコックストア代官山店は2005年11月に「大丸ピーコック代官山店」として開店。同店は「代官山ピーコック」の屋号を前面に押し出し、新たなキーワード「鮮度」「出来たての美味しさ」「日常生活サポート」を訴求するなど、インショップ主体のタベルトからフロア構成を全面刷新した。2013年4月に運営会社がJフロントリテイリング(大丸松坂屋百貨店系)からイオン完全子会社に移行したのちも、同社近隣店舗「ピーコックストア恵比寿店(旧大丸ピーコック恵比寿店)」「ピーコックストア恵比寿南店(旧松坂屋ストア恵比寿店)」を上回る輸入食品やワインの品揃えもあり、代官山を代表する高級食品スーパーとして顧客支持も厚い店舗であった。
ピーコックストア代官山店閉店の案内。

ピーコックストア代官山店の閉店は、2026年3月発足のイオン系首都圏食品スーパー新事業会社「イオンフードスタイル」による新業態2号店「フードスタイル代官山店」への転換によるもの。
イオンフードスタイルは、2026年3月8日にも旧ピーコックストア三田伊皿子店を業態転換するかたちで1号店「フードスタイル三田店」を開店したが、商品数集中(2割削減)による価格やライブ感の訴求という新業態の“価値”を代官山店の売場にどこまで落とし込むか注目が集まっている。

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トップマート津田沼店、2026年3月20日閉店-首都圏地場有力食品スーパー最後の1店舗、今秋目処「クスリのアオキ」に

千葉県船橋市の京成電鉄松戸線(旧新京成線)前原駅近くにあるクスリのアオキ系食品スーパー「トップマート津田沼店」が2026年3月20日をもって閉店する。

クスリのアオキトップマート津田沼店(駐車場側入口)。
スギ薬局色が強い店舗。

精肉店「肉の協伸」として創業した「トップマート」

トップマートは1973年6月に精肉店「肉の協伸」として創業、1977年6月に有限会社化、1979年8月に株式会社化した。
1986年に生鮮卸値市場「トップマート蘇我店」を開店、1994年10月には扇屋ジャスコ跡に本社併設店舗「トップマート松ヶ丘店」を開店するなど、千葉市内を中心にディスカウント生鮮食品スーパーの多店舗化を推進。グループ企業「太伸食品」(本社:東京都葛飾区)による東京都内での食品スーパー「グリーンマート」展開や積極的なラジオCM出稿により知名度を首都圏全域に拡大した。

トップマート作草部店(2017年8月閉店/現ヤオコー作草部店)。

トップマートは2010年4月に東北地場酒販大手「伏見屋」と業務提携を締結し、伏見屋が東北及び北関東で展開する食品スーパー「サンマリ」栃木県内一部店舗を新業態「家計応援団トップマート」に転換するなど業界内での影響力を拡大。2012年3月には伏見屋完全子会社となり同社主導による新店出店やグループ企業の運営統合を進めた。一方、2024年4月期売上高は59億9900万円、経常利益はマイナス1億8300万円と厳しい経営環境にあった。同年12月には伏見屋がクスリのアオキHDと「トップマート」を含む食品スーパー46店舗の事業譲渡契約を締結し、2025年2月24日までに「株式会社トップマート」としての営業を終了した

「アオキ」「スギ薬局」複合店舗として再開するも1年で

トップマート津田沼店は2025年2月24日の旧法人廃業にともない一時閉店したもの、同年3月13日にクスリのアオキ直営食品スーパーとして新装開店した。

クスリのアオキトップマート津田沼店(道路側)。

クスリのアオキトップマート津田沼店では、2025年3月8日に新装開店した都町店(同年12月20日閉店/建替予定)と同様、ドラッグストア由来の基幹システムや仕入調達網、アオキブランドの低価格惣菜や販促施策を導入しつつ、他店舗と異なり従来通りの食品スーパー業態や品揃えを踏襲した売場づくりを打ち出していた。

クスリのアオキトップマート津田沼店のフロア。

特に同年9月30日まで同業競合ドラッグストア「スギ薬局津田沼店」が入居する歪な営業体制であったが、2026年2月に「店舗改装による一時閉店」の方針を発表、同年秋を目処に同社標準業態「(仮称)クスリのアオキ津田沼店」に転換することとなった。

店舗改装による閉店のお知らせ。

トップマート40年の歴史に幕

トップマートは伏見屋を介して首都圏全域に店舗網を広げたが、40年の歴史に幕をおろすこととなった。

クスリのアオキトップマート津田沼店の閉店セール案内。

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フレスポうつのみや市場、2026年3月20日開業-宇都宮市中央卸売市場に「かましん」核の大和ハウス系商業施設、観光要素織り交ぜた「民設民営の市場」めざす

栃木県宇都宮市の宇都宮市中央卸売市場敷地内に、大和ハウス系複合商業施設「フレスポうつのみや市場」が2026年3月20日に開業する。

フレスポうつのみや市場のロゴマーク。

宇都宮市中央卸売市場に「賑わいエリア」誕生

宇都宮市は2022年11月に同自治体が策定した「宇都宮市中央卸売市場賑わいエリア整備方針」に基づき、2023年7月までに市場老朽施設の一部を解体したうえで、民間事業者による商業交流拠点整備を目的とした公募型プロポーザル「宇都宮市中央卸売市場賑わいエリア整備事業」(約2.7ha)を本格始動。2024年3月に大和ハウス系商業不動産ディベロッパー「大和リース」を優先交渉権者に選定し、両者間で約30年間の賃貸借契約(借地期間:2025年1月~2054年12月/運営期間:2026年3月~2054年9月)を締結した。

フレスポうつのみや市場の全体イメージ。

日常生活から観光要素まで幅広くカバー

フレスポうつのみや市場の建物は鉄骨造地上2階建1棟/鉄骨造平屋建1棟/木造平屋建3棟で敷地面積は約27,336㎡、延床面積は約11,636㎡。
フレスポうつのみや市場はコンセプトに「開かれた“食”のランドマーク」を掲げ、中央卸売市場隣接という立地特性を活かした「生活利便ゾーン」「食の専門店ゾーン」「イベントゾーン」の3ゾーンを構築する。

幅広い需要を満たす3つのゾーン。

生活利便ゾーンには、地場系大型食品スーパー「かましんうつのみや市場店」(3月12日先行開店)を核に首都圏地場大手系ドラッグストア「クリエイトSD」や100円ショップ「Seria」といった「日用品から食料品までをワンストップで購入できる」店舗を揃える。
食の専門店ゾーンには、農産物直売所「あぜみち」や食肉問屋直売精肉店「山久」、鮪卸売販売店「一宮」といった“市場直送”の生鮮3品取扱店舗を核に、スイーツ店「高林堂」「日光ぷりん亭」や拉麺店「麦わら製麺所」といった地元企業/地元ブランドを展開するなど「新鮮な食の楽しみ」を届けるとしている。

フレスポうつのみや市場のフロアマップ。


フレスポうつのみや市場のテナント一覧。

大和リースは「民設民営で地域に開かれた新たな市場づくり」に取組むとしており、宇都宮市中心部からも比較的近い幹線道路沿いという立地を背景に幅広い来館客を獲得するものとみられる。

フレスポうつのみや市場

住所:栃木県宇都宮市簗瀬町1508-2他

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グラウンズ吉野ヶ里、2026年3月18日開業-「泊まれる吉野ヶ里遺跡公園」に、スノーピークやスタバなど出店

佐賀県神埼市の吉野ヶ里遺跡にある「佐賀県立吉野ヶ里歴史公園」に、滞在型の複合施設「グラウンズ吉野ヶ里」が2026年3月18日に開業した。

吉野ヶ里公園、滞在型に一新-「泊まれる遺跡」に

グラウンズ吉野ヶ里は、Park-PFI(公募設置管理制度:民間との連携による公園整備)の活用によって佐賀県がおこなっている「県立吉野ヶ里歴史公園官民連携推進事業」により、アウトドア用品大手「スノーピーク」との連携のもと佐賀県立吉野ヶ里歴史公園内に生まれた複合施設。
歴史×地域×野遊び」をコンセプトとしており、核テナントとしてスノーピークのアウトドア店「スノーピーク グラウンズ吉野ヶ里」が出店する。

Snow Peak GROUNDS YOSHINOGARI.(公式サイトより)

佐賀県・九州の地元産品を扱う店舗「サガコレクティブ」では地元・神埼市で約700年の歴史を持つ「尾崎人形」との企画商品や、キャンプでも使うことができる有田焼、地元のヒシを使ったクラフトジン、クラフトビールなどの販売もおこなう。
さらに、複合交流施設「野と歴史をつなぐライブラリー」、キャンプ・宿泊施設「キャンプフィールド&ヴィラ(4月18日開業)」も設けられる。

スタバやみつせ鶏本舗も出店-駐車場を当面無料化

吉野ヶ里遺跡公園にはスノーピーク以外にも地元ブランド鶏肉を味わえる地場レストラン「みつせ鶏本舗 GROUNDS 吉野ヶ里店」、スペシャルティコーヒーストア「スターバックス コーヒー 吉野ヶ里歴史公園店」も出店。以前よりも過ごしやすい滞在型の公園として生まれ変わった。
佐賀県ではグラウンズ吉野ヶ里の開業にあわせて、吉野ヶ里歴史公園の駐車場料金を約1年間無料とするとしている。

スノーピーク グラウンズ 吉野ヶ里
(Snow Peak GROUNDS YOSHINOGARI)

佐賀県神埼市神埼町鶴612-1
営業時間:店舗による
(スタバは7時半~21時まで)

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イオンフードスタイル三田店、2026年3月7日午前9時開店-価値提案型スーパー新業態「Food Style from AEON」1号店、2号店は代官山に

東京都港区の東京メトロ南北線白金高輪駅/都営地下鉄浅草線泉岳寺駅近くに、イオン系大型食品スーパー「フードスタイル三田店」が2026年3月7日午前9時に開店した。
フードスタイル三田店の青果フロア。

前身は百貨店系高級食品スーパー「大丸ピーコック」

フードスタイル三田店の前身となる百貨店系食品スーパー「大丸ピーコック三田店」は1998年9月に開店。2004年5月には同社構造改革の一環として店舗名称を「大丸ピーコック三田伊皿子店」に改称、2005年5月に建替再開発のため一時閉店した。
その後、2007年2月に商住複合施設「BPRレジデンス三田伊皿子坂」1階に「ピーコックストア三田伊皿子店」として新装開店。2013年4月に運営会社がJフロントリテイリング(大丸松坂屋百貨店系)からイオン完全子会社に移行したのち、2026年2月10日をもって一時閉店していた。

価値提案型スーパー「新生フードスタイル」1号店

フードスタイル三田店は、2026年3月1日にイオン系首都圏地域子会社「マックスバリュ関東」が「ダイエー関東事業」「イオンマーケット」を吸収合併するかたちで発足した新事業会社「イオンフードスタイル」1号店で、売場面積は約1,154㎡、直営売場面積は約1,107㎡。

開店当日のフードスタイル三田店。

フードスタイル三田店は「価値提案型スーパーマーケット」「Food Style from AEON(フードスタイル)」として、コンセプトに「鮮度、活気、楽しさ、安さを感じる店づくり」を掲げ、ファミリー層や共働き世帯を意識した商品・サービス・売場環境を提供。見栄えや売上改善を目的に従来型業態と比べて店舗取扱商品数を2割程度削減し、価格やライブ感の訴求をめざす。

2025年の西大島店でもみられたカラフルな陳列。


輸入菓子コーナーもピーコックストア時代よりコンパクトに。

生鮮食品のうち、青果は厳選した市場直送の「消費頻度の高い野菜」やバイキング形式のカットフルーツコーナーを展開、鮮魚は小規模店舗ながら対面販売方式を採用したうえで食事シーンや時間帯に応じた寿司や魚種を提供する。

1,000㎡級店舗ながらライブ感ある対面販売方式で丸魚を提供。

また、精肉は旧イオンマーケット(ピーコックストア)で取扱いのあったフリーデンの銘柄豚「やまと豚」を引続き導入し、看板商品の骨付きポークステーキ「トマホークステーキ」を前面に押し出す。
デリカに関しては旧ダイエー系ベーカリー事業会社「ボンテ」(ダイエーが2026年2月吸収合併)のノウハウを活かしたインストアベーカリーや石窯ピザの効率展開により売場増床を実現、フィッシュ&チップスやエスニック系商品などバリエーション豊かな品揃えを打ち出す。
フードスタイル三田店のデリカ売場。

酒類売場は高級住宅街立地の旧ピーコックストア前身店舗という特性を活かした什器を採用する一方、イオン株式会社化100年記念商品など比較的手頃感あるラインナップを構築する。
特徴的なワイン売場、ファミリー層にも手頃な商品が揃う。

平田炎イオンフードスタイル代表取締役社長によると2026年4月に新生フードスタイル2号店(現ピーコックストア代官山店)の開店が決まっており、2030年度を目処に全店舗を同業態に転換するという。
平田炎イオンフードスタイル代表取締役社長。
うれしいが、あたらしい。

フードスタイル三田店

住所:東京都港区三田4丁目9-7
営業時間:9時~23時

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コープ中野店、2026年3月20日閉店-中野最大の複合商業施設「邑楽ショッピングセンターカムル」核店舗、いなげや跡引継ぎから26年で

群馬県邑楽郡邑楽町の複合商業施設「邑楽ショッピングセンターカムル」の食品核を担うコープデリ生協系大型食品スーパー「コープ中野店」が2026年3月20日午後7時をもって閉店する。

地元主導型商業施設「カムル」

邑楽ショッピングセンターカムルは1989年12月に地元主導型ショッピングセンターとして開業。建物は地上2階建で店舗面積は4,098㎡。
開業当初の核店舗「いなげやおうら店」は首都圏地場大手「いなげやグループ初のとなるショッピングセンター内店舗」であり、同社標準店舗(食品スーパー)を大きく上回る売場面積を活かした直営衣料雑貨の取扱いを試みるなど、旗艦店/実験店としての役割を担った。

開業当初の核店舗「いなげや」は10年で閉店

いなげやは群馬県内で多店舗化をめざした一方、運営会社本拠地に近い1都3県ドミナントへの方針転換や遠隔店舗特有の物流コスト解消を目的に群馬県内からの全面撤退を決定。1999年4月に地場同業「フレッセイ」に全5店舗(おうら店とホームセンター業態1店舗含む)を譲渡するかたちで閉店した。
いなげやおうら店は県内他店舗同様に「(仮称)フレッセイ邑楽店」となる見込みであったが、フレッセイ標準店舗(平屋建食品スーパー)と大きく異なる店舗形態であったため、コープネット事業連合(現コープデリ)系生協「コープぐんま」が借受け新店舗を開店することとなった。

コープぐんま450坪タイプの大型店「リセロ」開店

コープぐんま中野店は、1999年4月に閉店した首都圏地場大手系総合スーパー「いなげやおうら店」の事実上の後継店「コープぐんまリセロ中野店」として、近隣店舗(旧中野店)を移転統廃合したうえで開店。
コープぐんまリセロ中野店は、1996年10月開店の宮子店(リセロ宮子)に次ぐ「コープぐんま450坪タイプ店舗」として、組合員公募による愛称「リセロ(安心/安全/低価格)」を冠した大型食品スーパーであった。

コープ中野店。(同生協公式より)

コープ撤退後も専門店営業継続

邑楽ショッピングセンターカムルは、いなげや群馬県内全面撤退にともない大部分が空きテナントとなったが、コープぐんまリセロ中野店開店もあり、2026年3月現在は総合衣料スーパー「サンキ」や100円ショップ「ワッツウィズ(Watts with)」といった専門店が揃う地域随一の商業施設としての座を維持している。
コープぐんま撤退にあわせて、直営食品スーパーと一体的に営業するワッツは同時閉店するもの、サンキや個人経営系専門店はそれぞれ営業継続を表明しており、新たな食品核の誘致に動いているものとみられる。

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