カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

ウィングキッチン金沢八景、2020年2月28日開業-京急金沢八景駅直結、サニーマート京急ストアの事実上の後継施設に

神奈川県横浜市の京急電鉄金沢八景駅に、京急ストアが運営する駅直結ショッピングセンター「ウィングキッチン金沢八景」が2020年2月28日に開業する。

ウィングキッチン金沢八景。

金沢八景駅に京急の駅直結ショッピングセンター

ウィングキッチン金沢八景の敷地面積は約936㎡、店舗面積は約1,617㎡、延床面積は約3,127㎡。ウィングキッチンとしては4施設目。

ウィングキッチン金沢八景。

ウィングキッチンはコンセプトに「地域に溶け込むコミュニティプレイス」を掲げる地域密着型商業施設で、京急百貨店が手掛ける駅直結ショッピングセンター「京急ショッピングプラザ・ウィング」の姉妹ブランドとなる。

京急ストア、7-11、すた丼屋など出店

ウィングキッチン金沢八景は食品スーパー「京急ストア」を核に、コンビニ「セブンイレブン」、フラワーショップ「八景生花店」、コンタクト「アイシティ」、カフェ「タリーズコーヒー」、和菓子屋「日本橋屋長兵衛」、日高屋系の焼鳥居酒屋「大衆食堂日高」、「伝説のすた丼屋」、イタリアンレストラン「カプリチョーザ」、京急グループの中華ダイニング「紅龍」、眼科など11店舗が出店する。

ウィングキッチン金沢八景3階内観。

京急サニーマートの事実上の後継施設に

金沢八景駅周辺では1960年代に、京急グループと日本住宅公団(現・UR都市機構)による3館体制の複合商業施設「京急サニーマート」が開業。京急グループ唯一のホームセンター「京急ハウツ」(A館)と食品スーパー「京急ストア」(B館)を核に50年以上営業していたが、施設の老朽化に伴い2019年3月をもってA館・B館を閉鎖、2019年11月現在は解体工事が行われている。(C館は2019年4月以降飲食街として営業継続中)
京急サニーマートA館・B館の解体により、京急ストアは金沢八景駅周辺から撤退、京急ハウツも能見台に「生活雑貨館ハウツ」として移転したため、近隣の大型店がイオン系の「イオン金沢八景店(旧・ダイエー金沢八景店/金沢八景プランタン)」やPPIH系の「アピタ金沢文庫店」程度になるなど、地域住民の買物選択肢が狭まっていた。

京急サニーマート(京急ストア・京急ハウツ)。

京急電鉄金沢八景駅は、2018年度に1日平均乗降客数59,039人を記録するなど利用者が増加傾向にあり、2019年3月には金沢シーサイドライン延伸による京急線駅施設との直結や駅前広場・バスターミナルの整備が行われている。
今回の金沢八景駅直結ショッピングセンターの開業により、金沢八景駅が持つ拠点性のさらなる向上が予想される。

ウィングキッチン金沢八景のテナント一覧
階数 店舗名 業種
1階 セブンイレブン コンビニエンスストア
1階 日本橋屋長兵衛 和菓子
1階 八景生花店 生花
2階 タリーズコーヒー カフェ
2階 アイシティ コンタクトレンズ
2階 眼科
3階 京急ストア スーパーマーケット
4階 大衆食堂日高 焼鳥居酒屋
4階 伝説のすた丼屋 丼物
4階 カプリチョーザ イタリアン
4階 紅龍(ホンロン) カジュアル中華ダイニング
ウィングキッチン金沢八景

住所:神奈川県横浜市金沢区瀬戸15番1号
営業時間:未定

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ドン・キホーテ群馬吉岡店、2020年1月23日開店-吉岡バイパス沿いに

群馬県北群馬郡吉岡町の群馬県道15号線(吉岡バイパス)に、パン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH)のディスカウントストア「ドン・キホーテ群馬吉岡店」が2020年1月23日午前9時に開店する。
ドン・キホーテ群馬吉岡店。

大型店が立ち並ぶ吉岡バイパスにドンキ進出

ドン・キホーテ群馬吉岡店の建物は地上1階建で売場面積は2,079㎡。ドンキとしては群馬県内8店舗目、郡部への出店は初となる。
群馬吉岡店は「ニューファミリー層のニーズに対応する驚安の殿堂」として、一般食品や生活必需品、子ども向け玩具を拡充、ベビーカーでも買回りしやすい通路幅やオムツの交換台を備えた多目的トイレを設置するなど、子育て世帯の需要を意識した店舗設計や商品展開を行う。また、気温の寒暖差が激しい地域環境を考慮して、スキンケア用品を強化する。
店舗周辺には、群馬地盤の地場大手食品スーパーであるフレッセイの地域密着型ショッピングセンター「フォリオ吉岡」やカインズグループの「カインズスーパーセンター前橋吉岡店」、家電量販店「ケーズデンキ前橋本店」といった複数の大型店が営業する商業激戦区であるが、ドンキは化粧品やブランド品、各種雑貨に強みを持つことから、トレンド商品に関心を持つ層を中心に受け入れられるとみられる。

ドン・キホーテ群馬吉岡店

住所:群馬県北群馬郡吉岡町大字大久保字大畑747
営業時間:午前9時~翌午前2時

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しずてつストア藤枝駅南店、2020年1月21日開店-アピタ藤枝店跡地、静岡鉄道・藤枝駅南複合商業施設の核に

静岡県藤枝市のJR藤枝駅前に、静岡鉄道の「藤枝駅南複合商業施設(しずてつストア藤枝駅南店)」が2020年1月21日に開業する。

藤枝駅南複合商業施設。

アピタ藤枝店跡地、約3年ぶりにスーパー復活

藤枝駅南複合商業施設は、ユニーグループの総合スーパー「アピタ藤枝店」(2016年6月閉店)の跡地に建設されるもので、静鉄グループにより「藤枝駅周辺の生活利便性向上」「働く女性を応援する施設」を念頭に出店計画が推し進められていた。
建物は地上2階建(一部屋上駐車場付)、延床面積は約3,129㎡。
施設1階の食品スーパー「しずてつストア藤枝駅南店」は1月21日午前9時30分から近隣住民を対象にプレオープン、1月23日にグランドオープンする。売場面積は約1,365㎡、同社店舗としては35店舗目となる。また、施設2階にはペッツグループの「プティ藤枝南保育園」「ジャスミン美容室」が出店する。
藤枝駅周辺にはイオン系の食品ディスカウント「ザ・ビッグ」や静岡地盤の食品スーパー「田子重」「KOマート」が営業するが、いずれも駅から10分ほど離れた位置にある。藤枝駅前へのスーパーの新規出店は駅利用者や地域住民の利便性向上に結び付くだろう。
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2016年6月に閉店したアピタ藤枝店。

藤枝駅南複合商業施設のテナント一覧
階数 店舗名 業種
1階 しずてつストア スーパーマーケット
2階 プティ藤枝南保育園 保育園
2階 ジャスミン美容室 ヘアサロン併設美容室
藤枝駅南複合商業施設

住所:静岡県藤枝市田沼1丁目18-8、18-9

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江戸前場下町、2020年1月24日開業-三井不動産プロデュース、豊洲市場「千客万来施設」開業までの暫定施設

東京都江東区のゆりかもめ市場前駅前・豊洲市場千客万来施設事業用地(5街区)に、三井不動産が施設プロデュースを行う商業施設「江戸前場下町(えどまえじょうかまち)」が2020年1月24日に開業する。

江戸前場下町。

豊洲市場に三井不動産プロデュースの新施設が開業

江戸前場下町は東京都中央卸売市場による「千客万来施設事業用地(5街区)を活用した賑わい創出事業」の一環として開設するもので、建物は地上1階建、敷地面積は約3,035㎡、店舗面積は約475㎡、延床面積は約734㎡。
三井不動産が事業主として施設プロデュースを行い、リクリエーションズが施設運営業務を行う。
豊洲市場5街区(2017年撮影)。
2019年3月までイベント会場として暫定利用されていた。

江戸前場下町はコンセプト(名称由来)に「日本の食の台所「江戸前」をテーマにした、豊洲市場の場下町(城下町) のような賑わいのある食とライフスタイルの発信拠点」を掲げ、フードホール棟「豊洲場下町」、マルシェ棟「市場小路」、多目的広場「江戸前広場」の3つのゾーンを展開。
豊洲場下町には、江戸前寿司店「つきぢ神楽寿司 豊洲場外店」や海鮮焼きレストラン「市場海鮮焼き 海味「うまみ」」、錦糸町の甘味処「北斎茶房」など10店舗が出店。
市場小路には、老舗海鮮丼店「築地海鮮丼 大江戸 場下町スタイル」、老舗果物問屋のスイーツ専門店「にしかわ」、「杉本刃物 豊洲店」など11店舗が出店する。
江戸前広場エリアでは不定期にイベントが開催される予定となっている。

江戸前場下町。

開業から1年経過した豊洲市場の新たな集客核となるか

江戸前場下町は、万葉倶楽部グループによる温浴・宿泊施設を備えた複合商業施設「千客万来施設(6街区)、仮称『豊洲江戸前市場』」(2020年10月着工、2022年12月完成予定)が開業するまでの暫定事業として開業するため、2023年3月までに閉店する予定。いわば「中継ぎ」としての店舗となる。

万葉倶楽部グループの千客万来施設。(2023年開業予定)

2018年9月に先行開業した豊洲市場は、築地市場と比較し都心部から離れた位置にあり、交通アクセスが良好とは言い難いため、観光客の取込みに苦戦している。また、築地市場時代から課題となっていた水産物取扱量も依然として減少傾向にあり、当初期待されていた新市場移転効果が数字として現れていない現状がある。
江戸前場下町には、豊洲市場賑わい創出の新たな起爆剤としての役割が期待される。

江戸前場下町のテナント一覧
店舗名 業種
うどん   おにやんま豊洲店 うどん
市場海鮮焼き海味   「うまみ」 海鮮焼き
WILD   KINGDOM TOYOSU バーベキュー
ねいろ屋 ラーメン
鈴富 寿司
つきぢ神楽寿司豊洲場外店 寿司
寿司菜 寿司
炭火焼専門食処白銀屋   豊洲分店 炭火焼食堂・居酒屋
北斎茶房 甘味処
ガーデンスタンド場下町茶寮 甘味処
築地海鮮丼   大江戸場下町スタイル 海鮮丼
みやげ処豊洲 ICHIBAN おみやげ
和田久
豊洲場下町店
だし
山茂マルシェ 塩干物
杉本刃物   豊洲店 刃物
にしかわ スイーツ
佃宝 佃煮
吉岡屋 漬物
吟海 鮮魚加工品
本まぐろ直売所 鮮魚店
海の幸   福笑 飲食店
江戸前場下町

住所: 東京都江東区豊洲6丁目東京都市計画事業豊洲土地区画整理事業地区内5街区の一部
営業時間:9:00〜18:00(一部店舗〜21:00)

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イオン天王町店、2020年2月9月閉店-旧・マイカル天王町サティ、2022年に再出店目指す

神奈川県横浜市保土ヶ谷区の相鉄星川駅・天王町駅近くにあるショッピングセンター「イオン天王町店」が、建替えのため2020年2月9月をもって閉店する。

イオン天王町店。

イオン天王町店、老朽化で建替えへ

イオン天王町店は1977年11月に「ニチイ天王町ショッピングデパート」(ニチイ天王町店)として開店。1992年にマイカルグループの生活百貨店「天王町サティ」に業態転換し、2011年にマイカルがイオンに経営統合されたことに伴い現在の店名となった。
店舗面積は15,951㎡で、売場は2階まで。テナントとして、ロッテリア、ダイソー、パリーミキ、カーブス、コナミスポーツクラブなどが出店する。
閉館は建物の老朽化による耐震性不足のため。同店は横浜市により耐震性不足であることが指摘されており、対応を迫られていた。

2022年の再出店めざす-規模、業態などは未定

イオン天王町店は閉店後に建物を解体し、2022年の新店舗完成を目指して工事が進められることになる。
新店舗はイオングループの店舗となると思われるが、規模や業態については11月時点では発表されていない。なお、中核テナントの1つである「コナミスポーツクラブ天王町」は閉店より前の2019年12月29日に営業終了する予定となっている。
(写真:浅葱さん
(2019年12月9日更新)

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マルキョウ久留米インター店、2020年4月開店-ミスターマックスのマミーズ跡に

福岡県久留米市のJR久大本線久留米大学駅裏に立地するショッピングセンター「久留米インタープラザ」に、リテールパートナーズグループの食品スーパー「(仮称)マルキョウ久留米インター店」が2020年4月に開店する。

(仮称)マルキョウ久留米インター店。

久留米IC近くのミスターマックスに食品スーパー復活

久留米インタープラザは1994年7月に、福岡地盤の大手ディスカウント「ミスターマックス」と北部九州地場大手食品スーパー「オレンジチェーン本部」の複合店舗1号店「久留米OMプラザ・ヴォーデス久留米ショッピングセンター(VODS久留米SC)」として開業。建物は地上3階建、売場面積は約6,909㎡。

マミーズ時代の久留米インタープラザ。
(オリジナル画像。画像提供はしていないはずだが…)

開業当初は食品核としてオレンジの旗艦店「ヴォーデス久留米インター店」が出店していたが、2002年12月に運営会社が民事再生法を申請し経営破綻したため、2003年8月に後継会社が運営する「マミーズ久留米インター店」に店名を変更、オレンジ時代から20年以上営業を続けていたが、大黒天物産傘下入りに伴い2018年11月30日をもって閉店していた。

マミーズ時代と変わらない食品スーパーに期待

マルキョウ久留米インター店の売場面積は約1,604㎡。リテールパートナーズ傘下となって初の新規出店となる。
かつてのマミーズ部分にはダイソー、ベーカリー、眼鏡店など複数のテナントが出店していたため、そのほかのテナントの出店も期待される。

(仮称)マルキョウ久留米インター店

住所:福岡県久留米市御井旗崎1丁目6−50(マミーズと同じ
営業時間:9時30分~21時30分(マミーズより30分早い

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西友ザ・モール安城、2020年5月31日閉店

愛知県安城市のJR東海道本線安城駅近くにある西友のショッピングセンター「ザ・モール安城(THE MALL 安城)」が、2020年5月31日をもって閉店する。

安城のザ・モール、24年の歴史に幕

ザ・モール安城は1996年5月に、クラボウ(倉敷紡績)安城工場の社宅跡地に開業。建物本館は地上2階建、大型専門店2館は平屋建、店舗面積は22,818㎡。ザ・モールとしては5施設目。
開業前の名称は「スプリングサーカス安城(仮称)」であった。

ザ・モール安城。

西友の総合スーパー「西友 ザ・モール安城店」を核に、総合スポーツ用品店「スーパースポーツゼビオ」、「無印良品」、「ライトオン」、「キャンドゥ」、「いけだ書店」、「オートバックス」、「ロッテリア」などが出店しており、西友は食品売場を中心に24時間営業を行っている。
建物は遠近法を利用して実際よりも広く見えるような造りが特徴であった。

建物はクラボウが所有-跡地は未定

隣接地には2020年現在もクラボウの工場があるが、施設周辺には1988年に開業した東海道新幹線・東海道本線の三河安城駅もあり、都市化が進行している。
建物は倉敷紡績が所有しているが、跡地の活用方法などについては2020年1月現在は発表されていない。
西友のショッピングセンター「ザ・モール」は5年間で5施設が閉館することになり、残る店舗は5施設のみとなる。

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ベン&ジェリーズららぽーと豊洲店、2020年1月13日閉店-ユニリーバの高級アイス、カップアイス含め日本から撤退

ユニリーバ・ジャパン傘下の「ユニリーバ・ジャパン・カスタマーマーケティング」(東京都目黒区)は、高級アイスクリーム専門店「BEN&JERRY’S ららぽーと豊洲店(ベン&ジェリーズ)」を2020年1月13日に閉店、同年3月を目処に首都圏・関西圏を中心に展開するカップアイス卸売事業を終息し、日本におけるベン&ジェリーズ事業から撤退する。

BEN&JERRY’S ららぽーと豊洲店。

環境保護を謳い急成長した自然派アイスクリームブランド

ベン&ジェリーズは1978年5月に、米国バーモント州バーリントンのガソリンスタンド跡に創業。
創業初期より地域コミュニティや環境保護、遺伝子組換え反対、積極的なボランティア活動への参加を掲げるなど、自然派路線のアイスクリームブランドとして急成長し、欧米諸国を中心に多店舗展開していた。
日本では、1998年に大手コンビニ「セブンイレブン」への商品供給を通し日本市場に進出。1999年には米国法人が出資する「ベン&ジェリーズ・ジャパン」を設立し、販路拡大や各種チャリティイベントの開催を打ち出したが、2000年4月に米国法人が英国ユニリーバ傘下となる経営環境の変化もあり、2003年までに日本市場から撤退していた。

日本再進出からわずか8年で市場から完全撤退

その後、2012年にユニリーバ・ジャパン・マーケティング運営のもと日本市場に再進出。2012年4月には日本初となる直営店を渋谷区の「表参道ヒルズ」に出店、同年12月には武蔵野市の「コピス吉祥寺」に出店、2013年1月には江東区の「ららぽーと豊洲」にフードコート対応型店舗を出店していた。
2014年3月には「ミニカップアイス」の卸売事業を首都圏の高級食品スーパー120店舗を皮切りに開始、首都圏・関西圏の大手スーパー、宅配チェーンを中心に販売網を順次拡大していた。
直営店事業・卸売事業の拡大に合わせ、ベン&ジェリーズの特徴である「人工着色料や成長ホルモン剤の不使用」「国際フェアトレード認証」を謳うテレビCMを積極的に放映するなど、自然派高級アイスクリームブランドとしての知名度向上を目指したが、2017年12月の表参道ヒルズ店閉店以降、国内の直営店はららぽーと豊洲店1店舗のみとなっていた。

BEN&JERRY’Sのアイスクリーム。

高級アイスクリーム専門店、なかなか日本に根付かず…

日本では2013年4月に高級アイスクリーム最大手「ハーゲンダッツ」が直営店を全店閉鎖、ホットランド(築地銀だこ)傘下の「コールド・ストーン・クリーマリー」も5年で半数近い店舗を閉鎖するなど、2020年現在は不二家とダンキンブランズ(ダンキンドーナツ)傘下となっている「B-R 31アイスクリーム(バスキンロビンス)」を除けば、日本市場においてアイスクリーム専門店の多店舗化を成功させているブランドはわずかといえる。
ベン&ジェリーズは、直営店事業と卸売事業の両輪により積極的な拡販を打ち出していたが、わずか8年で撤退することとなった。

ユニリーバ・ジャパンが手掛ける食品・飲料ブランドは、ベン&ジェリーズ事業の終息に伴い、リプトン(紅茶)事業のみとなる。

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コープさっぽろとサツドラHD、2019年12月に包括業務提携を締結-物流など統合へ

北海道最大手の生活協同組合「コープさっぽろ」(札幌市)と北海道の大手ドラッグストア「サツドラホールディングス」(札幌市)は、2019年12月20日に包括業務提携を締結したことを発表した。

サツドラの店舗。

意欲的な事業展開で知られる「コープ」と「サツドラ」

コープさっぽろは1965年7月に「札幌市民生活協同組合」として創立。2019年現在の主力事業は店舗、宅配(トドック)、共済の3事業で、組合員数は国内最多となる約170万人。
道内ではイオン北海道、アークス(ラルズ)に並ぶ大手流通グループであり、2009年11月には函館の地場大手食品スーパー「魚長」(生鮮げんき市場)と業務提携、2011年7月には提携関係にあった苫小牧市の「志賀綜合食料品店」を直営化、2019年6月には留萌市の「中央スーパー」との業務提携の検討を開始するなど、経営規模の拡大を推し進めている。

コープさっぽろの旗艦店。(北海道函館市・湯川店)

サツドラHDは1972年12月に「サッポロドラッグストアー」として創業。2016年4月の「サツドラ」改称に合わせ、同年8月に純粋持株会社に移行した。2019年5月期の連結売上高は846億4900万円。
2019年8月現在は主力のドラッグストア業態のほか、インバウンド需要にも対応した店舗「札幌薬粧」、駅ビル・繁華街立地の生活提案バラエティ型店舗「クレアーレ」、北海道物産品ショップ「北海道くらし百貨店」を展開する。

サツドラの店舗。

サツドラは近年道外への展開も推し進めており、2016年4月に道外1号店を沖縄県豊見城市の「沖縄アウトレットモールあしびなー」に出店、同年11月からは本州の大都市圏及び観光地に出店開始。2017年1月には海外1号店を台湾・台中市の「麗寶アウトレットモール」に出店し、台湾各地に薬と道産品を販売する店舗を展開して人気を呼ぶなど、観光客の取込みに向けた店舗開発を本格化している。
また、2013年8月にブルーチップとの共同出資で「リージョナルマーケティング」を設立し、北海道独自の共通ポイントサービス「EZOCA」及び中国スマホ決済「WeChatPay」(微信支付)の拡販を開始。AI関連企業への出資やトヨタ自動車、モバイク(中国シェアバイク大手)との提携、フィットネス事業への参入を進めるなど、積極的な事業拡大を行っている。

台北市中心部にあるサツドラ・札幌薬粧の店舗。

物流を統合へ-ニチリウ加盟だが結び付きは薄かった

コープさっぽろとサツドラと包括業務提携に関する検討及び協議は2019年8月3日に開始されていたもの。
両社は、2021年をめどに食品分野を「コープさっぽろ」主体に、非食品分野を「サッポロドラッグストアー」(サツドラHD子会社)主体に、物流を「北海道ロジサービス」(コープさっぽろ系)とするかたちで、商流と物流を統合していく計画。
コープさっぽろとサツドラは、流通事業者17社及び3生協により構成される共同仕入機構「ニチリウグループ」に加盟しているが、コープさっぽろは直営ドラッグストア「コープドラッグ」(旧・シーズドラッグ)もしくはテナントとして「サンドラッグ」を導入しており、これまで両社間の結び付きは希薄だった。

今後は電子マネーなども統合か

両社が設置する「サツドラ・コープさっぽろ業務提携検討会議」は、商品・システムの開発や決済・ポイント等の各種サービス、関係会社の事業統合、地域的課題解決に向けたCSR活動等の連携を検討するとしており、その準備段階として、両社が任意団体「北海道MD機構」を設立したことも発表されている。
今後は、コープさっぽろ直営ドラッグストアのサツドラ転換、ノウハウ投入や共通ポイントサービス「EZOCA」及び電子マネー「EZOマネー」の導入なども想定される。
(一部写真:otarubaycityさん

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ユニー、ドン・キホーテ電子マネー「majica(マジカ)」の取扱いを2020年4月6日開始-ユニー・ファミマHD共通電子マネー「uniko(ユニコ)」は廃止

パン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH、旧・ドン・キホーテHD)傘下の総合スーパー「ユニー」は、ドン・キホーテが発行する独自電子マネー「majica(マジカ)」を2020年春に導入し、ユニー・ファミリーマートHD共通電子マネー「uniko(ユニコ)」を2020年4月30日をもってサービス終了する。
追記:新たに「UNY majica」を発行、利用開始日は2020年4月6日となる。

電子マネー「majica」を主導するドン・キホーテ。

ドン・キホーテのマジカ、PPIHグループ共通電子マネーに

majicaは2014年3月にサービスを開始。発行主体はドン・キホーテ、累計発行枚数(会員数)は約800万(2019年6月時点)、利用可能店舗は日本国内の「ドン・キホーテ」「長崎屋」「ドイト」UDリテールが運営するダブルネーム店舗「ドン・キホーテUNY」など約400店舗(驚安堂、高知ヴィアン店など除く)と一部のmajica加盟店。
majicaは電子マネー入金時のポイント1%付与に加えて、以前よりドンキ店頭レジにて行われていた支払金額端数切捨てサービス「円満快計」の自動適用(1,000円以上購入者限定)や会員価格での商品販売、年間購入金額に応じたランク特典を会員向けサービスとして展開、2017年2月から約1年間最短58分有料宅配サービス「majica Premium Now(マジカプレミアムナウ)」を提供するなど競合他社にはみられないサービスを行っている。
majicaを主導するドン・キホーテHDは2017年8月にユニーと資本業務提携を締結、2019年1月にユニーの全株式を取得し、同年2月にPPIHグループを発足したが、ユニー運営店舗ではUDリテールに移管された一部店舗を除きmajicaを利用することができなかった。

ユニークな電子マネー「ユニコ」は消滅

ユニーはmajicaの取扱開始に合わせて、旧ユニー・ファミリーマートHD共通電子マネー「uniko(ユニコ)」のサービスを2020年4月30日をもって終了する
電子マネー「uniko」を主導するユニー。

unikoは2013年11月にサービスを開始。発行主体はユニー完全子会社のUCS、累計発行枚数(会員数)は約203万7000人(2018年2月時点)、利用可能店舗はユニーの「アピタ」「ピアゴ」「ラ・フーズコア」、コンビニエンスストア「ファミリーマート(旧・サークルKサンクス)」、UDリテールが運営するダブルネーム店舗「ドン・キホーテUNY」など約18,000店舗。
unikoは購入金額200円につき1ポイント付与、アピタ・ピアゴでの特定曜日ポイント2倍付与・5%OFFなどを実施するなど競合他社と同等なサービスを行っている。2018年4月からは全国のファミマ店舗でも取扱いを開始し導入店舗を約1,700店舗から約17,500店舗拡大、事実上のグループ共通電子マネーとなった。
競合他社が発行する非接触型ICカードと異なり、旧態依然とした磁気カードを採用するなどユニークな電子マネーだったが、同社、2020年4月30日をもってサービスを終了する
unikoは全国のファミマでも利用可能だったが存在感は薄かった。

ユニードンキ・ファミマの決済手段における連携、希薄化

ユニー・ファミマHDが2016年9月に発足した当時、ユニーが大株主として出資する「UCS」(2018年5月完全子会社化)と伊藤忠商事・ファミマが株式の8割を出資する「ポケットカード(旧・マイカルカード)」の経営統合など決済手段における連携強化が囁かれたが、ユニー・ファミマHDがわずか2年ほどで解体に至ったことから、ファミマへのuniko導入を除き相乗効果は生まれなかった。
ドンキはファミマが主導するスマホ決済サービス「ファミペイ」及びクレジットカード「ファミマTカード」を採用しておらず、ファミマもunikoの後継となるmajicaの採用を発表していないため、決済手段における両社の連携は薄れることとなる。

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