新所沢パルコ跡、2025年5月より解体開始ー閉店発表から4年半・閉店から約1年半、活用方法は未だ発表されず

埼玉県所沢市の西武新宿線新所沢駅前にあり、2024年2月29日に閉館したJフロントリテイリング系(旧西武セゾン系)ファッションビル「新所沢パルコ」の解体が、閉店から1年半を経てようやく開始された。

ありし日の新所沢パルコ。

首都圏有数のニュータウンとして発展した新所沢

現在の新所沢駅周辺は、1957年の日本住宅公団(現:UR都市機構/都市再生機構)による北所沢ニュータウン計画発表を契機として、1958年より新所沢団地の分譲が本格化。1959年2月には西武鉄道北所沢駅が新所沢駅に改称し、西武ストアー(のちの西友)をはじめとする西武系企業による開発がおこなわれ、首都圏有数のベッドタウンとなった。
「新所沢パルコ」はそうしたなか、西武セゾングループによって1983年6月に開業したものだった。

新所沢パルコ。

新所沢パルコの建物は「パルコ館」「レッツ館」の2館体制・地上5階・地下1階建で店舗面積は18,144㎡。両館ともに自社所有物件だった。
中央にシンボル空間「ガレリア」を配するなど、セゾングループがとくに力を入れた店舗の1つとして知られたが、2021年2月に親会社のJフロントリテイリングとの連名で「継続的な競合店の開業・増床リニューアル」「隣接する所沢駅周辺での大規模再開発」を理由とした「2024年2月29日付での営業終了」を発表。
2024年2月に閉店したのちも、建物はそのまま放置状態となっていた。

閉店式典のようすはこちら
閉店から1年半でようやく解体、跡地は未発表

建物前に掲げられた表示によると、新所沢パルコの解体は2025年5月から2026年11月までと1年半にも亘る。
一方で、跡地の活用方法については、2025年春時点では発表されていない。
跡地に関して所沢市は2024年12月に「地権者団体との合意形成に向けて方向性を整えている」としている。
新所沢の象徴的存在だったパルコだけに、新たな地域の象徴となるような利便性が高い施設の登場が望まれる。

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