ダイエー塚口店、2025年10月5日閉店-塚口さんさんタウン1番館の核、47年の歴史に幕おろし「専門店ビル」に

兵庫県尼崎市の阪急塚口駅前にある複合商業施設「塚口さんさんタウン1番館」の核店舗「ダイエー塚口店」が2025年10月5日午後6時をもって閉店する。
塚口さんさんタウン1番館/ダイエー塚口店(2025年現在)。

塚口さんさんタウンの核「ダイエー」

塚口さんさんタウンは、1978年7月に尼崎市施行の再開発プロジェクト「阪神間都市計画事業塚口南地区第一種市街地再開発事業」(2.62ha)の一環として開業。建物は3棟で売場面積は32,514㎡。
開業以来長らく、尼崎市出資の第3セクター「尼崎都市開発」が管理運営する複合施設3棟中2棟(1番館及び3番館)に、流通大手「ダイエー」が商業核として衣食住フルライン型総合スーパーを展開していた。
塚口さんさんタウン3番館/ダイエー塚口店3番館(2017年閉店)。

ダイエー塚口店は、2004年12月の運営会社産業再生機構傘下入りにともなう不採算部門縮小、2015年1月のイオンによる運営会社完全子会社化を乗越え、兵庫県内有数の規模を誇る総合スーパーとして営業を続けたが、2017年2月に野村不動産施行による「さんさんタウン3番館」建替えが決議、同年11月に3番館(直営食品+生活用品・専門店)を全面閉店し1番館2~3階衣料品フロア跡に売場を集約することとなった。

ダイエー塚口店売場集約リニューアルの告知。

塚口ダイエー、2022年からソコラとの2店舗体制だった

現在のダイエー塚口店(1番館)は2017年11月に新装開店。
イオングループが持つ生活提案型売場の開発ノウハウを活かした新業態「AEON FOOD STYLE by daiei」として、2階に直営食品、3階に化粧品・日用消耗品や肌着・靴下・ファッションアクセサリー・調理家電フロアを展開。2018年1月には5~6階に自治体保健福祉事務所「尼崎市役所北部保健福祉センター」が移転するなど、従来から営業する4階自治体サービス窓口「尼崎市阪急塚口サービスセンター」とともに地域拠点性を高めた。
ダイエー塚口店3番館跡地では、2022年11月に野村不動産系複合商業施設「SOCOLA塚口クロス」が開業し、食品核としてダイエーの大型食品スーパー「イオンフードスタイルソコラ塚口店」が開店したが、1番館は従来通りの業態で営業を継続。
2023年5月閉店の1階ヤマダデンキ系家電量販店「マツヤデンキ塚口ダイエー店」跡に大型ファッション雑貨店「パレットダイエー塚口店」が同年11月に開店するなど、直営衣料削減を補完する専門店の導入を図ったが、2025年7月に直営フロアを「2025年10月5日(日)18時をもって営業を終了」する方針を発表。ダイエー塚口店は47年の歴史に幕をおろすこととなった。
SOCOLA塚口クロス。

ダイエー塚口店跡は「専門店ビル」に転換

ダイエーは塚口店2~3階直営フロア跡の活用方法に関して、2025年中に新たな専門店を導入することで「専門店ビルとして新たに生まれ変わります」との方針を示しているが、新施設の運営主体や専門店の詳細に関しては未発表となっている。

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