兵庫県尼崎市の国道2号線沿い、ダイエートポス尼崎店跡にあるフライフィッシュの大型食品スーパー「スーパー玉出尼崎店」が2024年6月20日をもって閉店する。
関西最後のトポス
ダイエートポス尼崎店は、1966年11月に「ダイエー尼崎店(ダイエー尼崎ショッパーズプラザ)」として開店。
ダイエー尼崎店は、関西有数の商店街「尼崎中央・三和・出屋敷商店街」を代表する大型店のひとつであったが、近隣に同業店舗(ダイエー三和店含む)が多数あったため、1982年3月に同社のディスカウント業態「トポス尼崎店」として新装開店した。
その後、トポス尼崎店は2004年12月のダイエーの産業再生機構入りにともない閉鎖対象に指定。関西最後の「トポス」屋号を維持しつつ、総合スーパー業態の店舗としてリニューアルすることで営業継続を図ったが、2010年2月をもって閉店することとなった。
スーパー玉出の兵庫県1号店だった
スーパー玉出尼崎店は2010年11月に開店。建物は地上5階地下1階建で営業フロアは1~2階、店舗面積は3,695㎡。
大阪地場大手食品スーパー「スーパー玉出」兵庫初となる店舗であり、2011年6月に開店した衣料スーパー「イトウゴフク」とともに衣食住をフルラインで展開していた。
スーパー玉出尼崎店閉店と駐車場解約のお知らせ。
スーパー玉出尼崎店は、2018年7月に新会社「フライフィッシュ」に運営を移行し、従来からの激安イメージを踏襲しつつ、尼崎店を含む全社全店規模で「PayPay」を始めとするスマホ決済導入やインバウンド対応、SNS発信強化を図ったが、2023年から始まった店舗整理もあり、2024年6月20日をもって閉店することとなった。
スーパー玉出尼崎店閉店のお知らせ。
玉出系高級スーパーも閉店、兵庫県内から全面撤退
フライフィッシュは、2022年4月に兵庫県内2号店として高級食品スーパー「F.F.マルシェ芦屋店」を開店したが、同店は2023年2月から無期限休業、2024年4月に関西地場大手自転車店「ダイワサイクル芦屋店」となったため、同社は兵庫県内から全面撤退することとなった。
近隣ではマンション建設計画多数、老朽店の行く末は?
近隣では2023年10月に閉店した大型衣料スーパー「パレット尼崎店(旧イズミヤ尼崎店)」跡や近隣駐車場で大規模分譲マンションの建設計画がみられている。
スーパー玉出尼崎店もダイエートポス開店から60年近く経過する老朽店舗であり、立地を活かした再開発が進むとみられる。
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