府中天満屋、2021年7月21日リニューアル開業-大型公共施設「いこーれ(i-kore)」併設に

広島県府中市のJR府中駅近くにある百貨店系ショッピングセンター「府中天満屋」が、2021年7月21日に全面リニューアルオープンした。

府中天満屋。

日本初「道の駅×ショッピングセンター」の府中天満屋

府中天満屋は岡山市に本社を置く天満屋百貨店系の「天満屋ストア」が運営するショッピングセンターで、1985年4月に開店。建物は3階建てで、店舗面積は12,036㎡。JR府中駅の裏側、国道486号線を挟んで府中市役所の向かいに立地している。
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改装前の府中天満屋。

テナントとしてワールドのアパレル「シューラルー」、フィットネス「カーブス」、そして地元テナントによる「ソシア専門店街」などが出店するほか、2017年には西側の青果市場跡地に「道の駅 びんご府中」が開業している。道の駅の建物は府中市が整備し、天満屋グループが指定管理者として運営。府中天満屋とは連絡通路が設けられている。
なお、近年まで「ドムドムハンバーガー」の広島県下最後の店舗「ドムドムハンバーガー府中FC店」が営業していたが、2019年8月に閉店している(現:ソフトバンク)。
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ドムドムハンバーガー府中FC店。(閉店済)

全館改装、2階の半分「公共施設化」で集客はかる 

今回の改装の目玉は、2階の半分を公共施設としたこと。
改装に先駆け、天満屋ストアと府中市は「まちづくりに関する協定書」を2020年2月に締結。この締結に基づき、2階の約半分(4300㎡)を府中市に譲渡し、公共施設「いこーれ ふちゅう(i-kore FUCHU」が開業した。

いこーれふちゅう・ロゴタイプ。

「いこーれふちゅう」は府中市が商業施設デザイン大手「スペース」(東京都中央区)の協力のもとで開設したもの。
子育てイベントや子育て相談、育児手帳の交付など休日も利用できる窓口などを設置した子育てステーション(府中版ネウボラ:フィンランド語で“相談の場”)や、施設中央にシンボリックツリーを設置した屋内広場多目的室、そして広島県内の商業施設初の屋内5G Wi-Fiの完備(いこーれふちゅう内のみ)など、若者・子育て層を中心に幅広い世代が憩いの場のようにできる環境を整えたという。
なお、館内の机や椅子などには「府中家具」が用いられている。

いこーれふちゅう・エントランス。


いこーれふちゅう・フロアガイド(府中市)。

天満屋の館内は全館に亘って売場のリニューアル・移設を実施。
1階には地元産品を集めた銘店街「天満屋ふるさと館」、2階には100円ショップ「セリア」などが新規出店している。
これにあわせ、建物の内外装も全面更新されている。

館内内装は白系から落ち着いた色調に変更された。

開業初日、2階に驚く客も-館内5G Wi-Fiは快適

リニューアルオープン初日となった7月22日は、朝から多くの人が来店。とくにリニューアル期間中に休業していた食品売り場には買い物客で賑わいを見せた。
また、リニューアル前と比べて大きく変化している2階部分に驚いている客の姿も多くあった。ちなみに、いこーれふちゅう内の5G WiFiの通信状況は快適であった。

開業当日のいこーれふちゅう(開業時間前)。


開業記念式典のようす。

先述したとおり、府中市と天満屋ストアはかねてより協力関係を結んでおり、府中天満屋に隣接する「道の駅びんご府中」の運営も天満屋ストアが担っている。

道の駅びんご府中。

今回の公共施設の開設により今後も天満屋ストアと府中市の提携関係はさらに深まっていくと考えられ、さらに天満屋グループの他店舗においても行政と協業でのショッピングセンター活性化に取り組む可能性もあろう。

府中天満屋 フロアガイド

府中天満屋

住所:府中市府川町186-1
営業時間:午前9時から午後8時(いこーれも同時間)

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