カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

イトーヨーカドー金町店、2022年9月4日閉店-東金町一丁目西地区再開発で、タワマン核の複合施設に

東京都葛飾区の金町駅前にある総合スーパー「イトーヨーカドー金町店」が、2022年9月4日に閉店する。

イトーヨーカド金町店。

日本初・自動車教習所併設の総合スーパーだった

イトーヨーカドー金町店は1973年7月に開店。店舗面積は8,983㎡で、テナントとして100円ショップ「ダイソー」、「アイン薬局」、「手芸ドリーム」などが出店する。このほか、一時はセブンアイグループの「セブンホームセンター」の売場が設けられていた。
また、店舗屋上には日本初の商業施設屋上教習所(現在も都内で唯一)となった金町自動車教習所が設けられている。

屋上に自動車教習所がある。

金町駅前再開発でタワマン・商業施設などに

閉店は金町駅前再開発事業のため。
跡地で行われる再開発事業名は「東金町一丁目西地区第一種市街地再開発事業」で、中核企業は三菱地所、三菱地所レジデンス、三井不動産レジデンシャル、総事業費は約700億円。イトーヨーカドー・自動車学校跡地に加えてその周辺地区や貨物線跡も敷地に含まれるとみられる。

再開発イメージ。(三井不動産より)

地上40階・地下2階のタワーマンション棟(約860戸)を核に、下層階には商業施設を、中層階には自動車学校を開設する予定となっているが、2022年度中に着工する予定の第一期部分はそのうち商業施設・自動車教習所などが設けられる地上5階・地下2階の低層部分となる。

イトーヨーカドー金町店・閉店告知。

金町駅前ではヨーカドーと別の街区でも大型再開発が計画されており、数年後には風景が一変することとなる。
再開発後にイトーヨーカドーが再出店するかどうかなどについては、2022年3月時点では発表されていない。

再開発エリア。

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ドン・キホーテ船橋南口店、2022年3月18日リニューアル開業-ふなっしーとコラボなっしー!

千葉県船橋市の京成船橋駅近くのパン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH、ドンキ)のディスカウントストア「
ドン・キホーテ船橋南口店」が2022年3月18日にリニューアルオープンする。

ドン・キホーテ船橋南口店。

2021年6月閉店のドンキ、約9ヶ月の改装を経て再出店

改装前の船橋南口店は2010年5月14日に開店し約11年営業していたが2021年6月27日に閉店、改装を行っていた。
同店周辺には京成船橋駅、JR船橋駅、東武船橋駅など多くの人が使う大型駅が集まるターミナルで、東武百貨店船橋店や再開発ビルのフェイス船橋など多くの競合が出店している。

コスメと輸入菓子強化-限定「ふなっしーグッズ」も

改装後の船橋南口店の売場面積は968㎡。
駅前に立地し、女性客が多い店舗ということでコスメ・カラコン・理美容品の品揃えを強化しているほか、輸入菓子や輸入食品などSNSで話題の商品を多く取り揃える。
また、改装リニューアルを記念して、当店限定のふなっしーとドンペンのコラボ商品を限定発売する。

コラボグッズ(右側)を販売する。
ふなっしー×ドンペンコラボぬいぐるみ(大) 2,420 円(税込)
ふなっしー×ドンペンコラボマスコット(小) 1,430 円(税込)

ふなっしーは今回のリニューアルに際して

ドン・キホーテ船橋南口店、リニューアルオープンおめでとうなっし~! リニューアル前の船橋南口店には、ふなっしー、もう 100 回以上は買い物に行ったなっし~な! 南極にロケに行く前にここで時計買った思い出があるなっし~な。いや~懐かしいなっし~な~!

と述べているという。

ドン・キホーテ船橋南口店

住所:千葉県船橋市本町 1-7-6
営業時間:午前9時~翌午前4時

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ダイソーマロニエゲート銀座店、2022年4月15日開店-旧プランタンのニトリ跡、「THREEPPY」「Standard Products」併設のダイソー世界旗艦店に

東京都中央区銀座3丁目の百貨店「マロニエゲート2(旧プランタン銀座)」6階に、大手均一ショップ「大創産業」(本社:広島県東広島市)のグループ旗艦店「ダイソーマロニエゲート銀座店」が2022年4月14日に開店する。

ロードサイド型チェーンの都心進出支えるマロニエゲート

マロニエゲート2は、1984年4月にフランス大手高級百貨店「オ・プランタン」のフランチャイズ百貨店「プランタン銀座」として開業。開業当初はダイエー傘下であったが、2002年に読売新聞社と三越の傘下に運営母体が移行した。
同店は2015年4月に家具インテリア雑貨店「ニトリ」(本社:札幌市北区)の東京都心1号店を導入するなど生き残りを図ったが、経営方針の相違や売上減もあり、2016年12月の商号使用契約満了にあわせ一時閉店、2017年3月より現在の施設名となった。
その後、2020年6月に大手ファストファッション「ユニクロ」(本社:山口市)としては世界最大となるグローバル旗艦店「UNIQLO TOKYO」が1~4階に出店したことで、施設の大部分をユニクロが占める事実上のユニクロビルとなった。

マロニエゲート銀座2。

ちなみに、同店は日本百貨店協会に加盟し続けているため、現在も百貨店として営業しており百貨店共通商品券が利用できる(ダイソーで利用可能かは不明)。

大創産業初の銀座出店・3ブランド共同出店に

ダイソーマロニエゲート銀座店は、2022年1月に閉店した「ニトリマロニエゲート銀座店」跡に出店するもので、売場面積は約1,645㎡。
ダイソーマロニエゲート銀座店。

マロニエゲート銀座店は、同社としては創業以来初となる銀座エリアへの出店、300円ショップ「THREEPPY」とサステナブルな新業態「Standard Products by DAISO」を加えた3ブランドによる複合店舗となる。
Standard Productsマロニエゲート銀座店。

300円ショップ「THREEPPY」もリブランディング

大創産業では、マロニエゲート銀座店の開店にあわせ、THREEPPYのリブランディングを実施する。
THREEPPYマロニエゲート銀座店。

リブランディングでは、THREEPPYが2018年の立ち上げ当初に掲げたテーマ「300円ではじまるハッピーな生活」を受け継ぎつつ、新たなコンセプト「あいらしい。そして私らしい。」を打ち出し、大人可愛い雑貨の追求と全商品ラインナップをオリジナル化をめざす。
(現時点では約2,400品中約9割がオリジナル商品)

ダイソーマロニエゲート銀座店

住所:東京都中央区銀座3-2-1
営業時間:午前11時~午後9時
休業日:なし※マロニエゲート銀座に準じる

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イオン島原ショッピングセンター、2022年3月18日開業-旧ユニードダイエー跡地、浜屋百貨店など18店舗出店

長崎県島原市中心部の島鉄霊丘公園体育館(旧・島鉄本社前)駅前に、イオン九州のショッピングセンター「イオン島原ショッピングセンター」が2022年3月18日に開業する。

島原のイオン、約2年ぶりに復活

イオン島原店ショッピングセンターの前身となる九州地場大手総合スーパー「ユニード島原店」は1973年7月に開店。建物は地上3階建で売場面積は5,831㎡。土地建物は島原鉄道が所有していた。
ユニード島原店は運営会社の度重なる再編により、1994年3月に「ダイエー島原店」に改称、2015年9月には「イオン島原店」に改称したが、建物の老朽化や狭小な駐車場を背景に2020年5月をもって一時閉店した。

ダイエー島原店。

なお、隣接する島鉄バスターミナルも2021年2月をもって閉鎖、同年3月には一部機能を島原駅・島鉄総合案内所に移転したが、同年9月にはコロナ禍を背景に島原市内線の大半を廃止している。

浜屋や長崎初・島原初のチェーン出店

イオン島原ショッピングセンターの敷地面積は16,449㎡、売場面積は4,677㎡。駐車場台数は162台。
more into your life.

コンセプトに「“あなたのくらしの真ん中に。”みんなが集まる情報ステーション」を掲げ、イオン九州の総合スーパーを核に、長崎地場百貨店のサテライト店舗「浜屋島原サロン」や長崎県内初となるイオングループのドラッグストア「ウエルシア薬局」、靴量販店「ABC-MART」、眼鏡店「メガネのヨネザワ」、100円ショップ「キャンドゥ」、ファストフード店「KFCケンタッキーフライドチキン」「ミスタードーナツ」「ビアードパパの作りたて工房」、理美容室「ヘアーサロンIWASAKI」など18店舗(ATM2行含む)が出店する。
イオン島原ショッピングセンターのフロアガイド。

直営売場のうち、食料品売場では地場農産市場「じげもんの郷 雲仙岳の恵み」の展開や島原市創設の「島原スペシャルクオリティ商品」といった”じもの商品”を強化、衣料品コーナー「inner&casual(インナー&カジュアル)」ではレディスシャツや靴下など普段着カジュアルを中心に取扱う。また、館内には島原市の行政サービス拠点「しまばらん窓口とるっと」やコミュニティスペースを併設し、住民票や戸籍謄本など各種証明書の発行、印鑑登録、パスポートの申請・交付・切替などに対応。島鉄バスの代替となるコミュニティバス「たしろ号」(2021年10月にデマンド型に移行)の停留所を備える。
コミュニティスペース。

イオン九州は新店舗開業に際して「お買物と地域のお客さまが集まる情報ステーションとしての役割を両立し、暮らしと地域の“真ん中”で島原の皆さまとともに島原の魅力を創造してまいります。」とコメントしており、ユニードダイエー時代と同様に島原市中心部随一の大型総合スーパーとしての役割を担うことが期待される。

イオン島原ショッピングセンター

住所:長崎県島原市弁天町1丁目7080-1
営業時間(イオン):午前9時~午後10時
営業時間(専門店):午前10時~午後9時

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イオンモール平塚プロジェクト(仮称)、2023年春開業-開業延期続いたツインシティ大神の商業核、新業態の可能性も

神奈川県平塚市のツインシティ大神地区に、イオンモールの複合商業施設「(仮称)平塚プロジェクト」が、2023年春に開業する。

(仮称)平塚プロジェクト。

新幹線新駅まちづくりの商業核としてイオン進出

ツインシティ大神地区は、東海道新幹線相模新駅(仮称)の誘致を契機とする組合施行の土地区画整理事業「ツインシティ大神地区土地区画整理事業」の一環によるもので、施行期間は2015年度~2029年度、施行面積は約68.8ha、総事業費は約218億円。
同地区は平塚市のマスタープランにおいて「北の核」と位置付けられるプロジェクトであり、イオンモールの商業施設に加えて、大和ハウスや三井不動産による大型物流施設、市立相模小学校(国道129号線沿いから移転)や交流型情報ステーションといった公共施設、住宅地の開発が進行中。平塚市に隣接する寒川町の「ツインシティ倉見地区」との連絡橋を介した接続により、一体的な「環境共生都市」の形成をめざすとしている。

ツインシティの商業核となる。

新業態として開業する可能性も?

イオンモールによる(仮称)平塚プロジェクトの敷地面積は約131,000㎡、総賃貸面積は約33,000㎡、延床面積は約67,000㎡。駐車台数は約3,300台。
同施設は当初、2018年に「(仮称)イオンモール平塚」として開業する予定であったが、度重なる開業延期を経たのち、2021年1月に着工にあわせて現在のプロジェクト名に変更となった。
同社は2018年4月に(仮称)西風新都プロジェクトの一環としてアウトレットモール新業態「THE OUTLETS HIROSHIMA」を、2021年10月に(仮称)ノリタケの森プロジェクトの一環としてオフィス融合の都市型ショッピングモール新業態「イオンモールNagoya Noritake garden」を相次ぎ開業しており、平塚の同施設も従来と異なるコンセプトの商業施設となる可能性がある。
なお、同社はプロジェクトに対して「ツインシティ大神地区のまちづくりの中核となる施設として、地域の賑わいや交流を生み出し、新しいライフスタイルやエクスペリエンス(体験)を発信する商業施設を創造して参ります。」とコメントしている。

3号公園そばの(仮称)平塚プロジェクト。

イオンモール(仮称)平塚プロジェクト

住所:神奈川県平塚市大神
(ツインシティ大神地区土地区画整理事業地内)

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やまき三春屋、2022年4月10日閉店-新会社により店舗改装中、新型コロナ影響で

新会社のもとで改装中だった青森県八戸市の百貨店「三春屋」が、2022年4月10日に閉店する。

三春屋百貨店。

三春屋、2019年より新会社が改装を進めていたが…

三春屋は1953年3月に開業。1985年にダイエーの傘下となった。現在の売場面積は15,584㎡。徒歩圏にあるさくら野百貨店八戸店とともに、永年に亘って八戸市の中心商業地の核となってきた。

八戸市中心部に立地。

2019年11月からは運営していたダイエーの子会社「中合(中合は2020年8月閉店)」の撤退により、不動産会社・商業コンサルタント「やまき」(東京都港区)によって設立された「やまき三春屋」の運営となった。
やまきは(運営撤退も含めて)「ミナーラ」(旧・奈良そごう)、「アルピコプラザ」(旧・イトーヨーカドーアリオ松本店)、「いせはらcoma」(旧・東急ストア伊勢原店)、「ラクーン沼津」(旧・沼津西武)、「エキータ」(旧・イトーヨーカドー前橋店)、下館スピカビル(旧・下館サティ)、「スパークルシティ木更津」(旧・木更津そごう)などといった多くの商業施設の再生・再活用を手がけているが、百貨店自体を運営するのは初だった。
「やまき三春屋」は2019年にコト消費をテーマとした大型コミュニティサロンやバーチャルショップを導入する計画を発表しており、改装を進めていた。

館内のようす。

しかし、新型コロナ禍により「三密が避けられない」「客の接触が起きてしまう」として、当該フロアの改装を一時中止していた。同社ウェブサイト等によると、その影響もあって合わせて行う計画であった他フロアの改装についても予定通り進めることができない状況となっていたという。

徒歩圏「チーノ八戸」も閉館か

閉店は複数の地元メディアが報じたもので3月4日中にも正式発表するという。
八戸市中心部では、徒歩圏(向かい)にある大型ショッピングビル「チーノ八戸(旧イトーヨーカドー)」も近く閉館・再開発する方針を示しており、八戸市の商業空間は大きく変わることとなる。

関連記事:三春屋百貨店、2019年11月からやまきの運営に-中合、福島県内のみに
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ドン・キホーテ唐津店、2022年3月18日開店-西日本エリア初の「肉」特化型店舗

佐賀県唐津市の県道202号線近くに、パン・パシフィック・インターナショナル・ホールディングスHD(PPIH、ドンキ)のディスカウントストア「ドン・キホーテ唐津店」が2022年3月18日午前9時にオープンする。

ドン・キホーテ唐津店。

閉店したパチンコ店の駐車場敷地内に出店

ドンキが出店する敷地にはパチンコ店のP-ZONE唐津店の駐車場があった。P−ZONEは佐世保に本社を置くパラダイスによって運営されており、長崎県、福岡県、佐賀県などで14店舗が営業していたが、2017年10月31日に全店が一斉休業、その後13店舗はパラダイスを買収した東北・関東地方でパチンコ店D`STATIONを展開するNEXUSに引き継がれたが、唐津店はそのまま閉店、解体されていた。

西日本エリアでは初となる「肉」に特化した生鮮コーナー

ドンキ唐津店は地上1階建、売場面積は2283.1㎡。90台の平面駐車場を設置する。
同店は肉の専門店をテーマに、精肉・肉総菜に特化した独自ブランドの「久善」を西日本エリアでは初めて導入する。精肉は肉に精通した従業員が高品質かつ新鮮な素材のみを仕入れるとしている。また「地産地消」をコンセプトに、佐賀県産の「佐賀牛」をはじめ、九州産の素材を取り扱う。肉総菜では店内で挽いた挽き肉で作られたメンチカツやボリューム満点のチャーシュー丼など、肉の旨味を最大限に引き出す店内調理によって、家庭の食卓を彩る肉料理のラインアップを提供するとしている。

店内装飾の一例。

また、同店が出店する唐津市で有名な祭りである唐津くんちの山車の「曳山(やま)」をイメージにした店内装飾を設置、まるで祭りに来たかのような「高揚感」と共に約6万点の商品に囲まれながら、ワクワク・ドキドキを体験できる空間を演出する。また、メイン通路の幅を2m確保し、回遊しやすい売場構成にするともしている。

半径600m以内にイオンとAコープ、競争激化に

店舗の半径600mにはイオンの大型商業施設であるイオン唐津店の他、スーパーのAコープ虹の松原店が出店しているほか、唐津市内には地場スーパーのまいづる百貨店が本社を置き市内に11店舗を展開している。また、市内にはディスカウントストアとしてイオン系列の・ビッグやディスカウントストアのトライアルなど競合が多くある。
個性的な店舗と価格破壊で知られるドンキが進出することで、さらなる競争の激化が予想される。

ドン・キホーテ唐津店

住所:佐賀県唐津市鏡4727-1
営業時間:午前9時〜翌午前1時

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ABCマート、オッシュマンズを2022年3月1日買収-セブン&アイHD傘下の米国発祥スポーツ用品店、ABC傘下で拡大めざす

大手靴量販店「ABCマート」(東京都渋谷区)は、セブン&アイHD傘下のスポーツ用品店「オッシュマンズ・ジャパン」を2022年3月1日付で買収した。オッシュマンズ吉祥寺店。

ヨーカドーとの提携で日本進出した米スポーツ用品店

オッシュマンズ・ジャパンは、大手総合スーパー「イトーヨーカ堂」と米国大手スポーツ用品店「OSHMAN’S」(米国内店舗は2000年代に廃業)の業務提携により1984年12月に設立。1985年7月に日本1号店を原宿駅前の原宿第1マンションズ(現ウィズ原宿)に出店した。
西武池袋本店内に入居するオッシュマンズ池袋店。

設立の経緯もあり、2000年代初頭までヨーカドー系百貨店「ロビンソン百貨店」(宇都宮・春日部)など首都圏近郊に限った店舗展開を行っていたが、2015年10月に関西1号店をルクア大阪に出店、2017年4月に名古屋1号店をJR名古屋高島屋(タカシマヤゲートタワーモール)に出店するなど、店舗網の拡大を試みていた。2022年2月時点での店舗数は国内9店舗、うち2店舗はセブン&アイHD系の商業施設(西武池袋本店・グランツリー武蔵小杉)となっている。

ABCマート、スポーツ分野全般に事業領域拡大へ

ABCマートは以前からコロナ禍による生活様式の変化を背景にアウトドア分野やパーソナルスポーツ分野(ウェア・グッズなど)への参入を検討、セブン&アイHDは2021年7月の中期経営計画においてオッシュマンズの他社との提携を含めた検討を重ねていたという。

OSHMAN’S関西1号店のルクア大阪店。

ABCマートは2010年8月のセレクトショップ「UNITED ARROWS」売却後も、スポーツ・カジュアルウェアを取扱う新業態「ABC-MART SPORTS」やスポーツパフォーマンスに特化した新業態「ABC-MART ATHLETE」を開発するなど靴一本からの脱却を模索しており、オッシュマンズの買収でスポーツ分野全般に事業領域を拡大することとなた。今後は自社の出店関連データや店舗運営システムの活用により、オッシュマンズのブランド価値や世界観を変えることなく、発展拡大と運営効率化を図るとしている。 

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DCMグループ、2022年3月から順次「DCM」に店名統一へ-「ホーマック」「カーマ」「ダイキ」「サンワ」「くろがねや」屋号消滅

ホームセンター大手の「DCM」(東京都品川区)は2022年3月1日、運営するホームセンターの店名を「DCM」に統一し、ロゴマークも「DCM」に変更すると発表した。
これにより、DCMが現在展開するホームセンター「ホーマック」「カーマ」「ダイキ」「サンワ」「くろがねや」の店名は消滅することになる。
追記:屋号の完全統一は2022年9月1日。「DCM」へ店名統一後の店舗外観。

「ホーマック」「カーマ」「ダイキ」が源流のDCM

DCMは「ホーマック」(北海道札幌市)、「カーマ」(愛知県刈谷市)、「ダイキ」(愛媛県松山市)の3社を源流としている。
ホーマックは1951年、北海道釧路市で「石黒商店」として創業。1976年にホームセンター1号店「石黒ホーマ」を釧路市に出店した。1995年に「ホーマック」へと社名を変更。以来北海道を中心に店舗を展開している。DCMホーマック名寄店(北海道名寄市)。

カーマは1970年「大高商事」として設立、1971年に「カーマ」へと社名を変更した。当初はドラッグストアのチェーン展開を目指していたが1973年にホームセンター事業へ進出。以来東海地方を中心に店舗を展開してきた。DCMカーマ高岡駅南店(富山県高岡市)。

ダイキの前身は1958年に創業したタイル・衛生陶器専門店の「大亀商事」。1978年にホームセンター事業を営む「ディック」を設立し、「ディック」の名称で中四国地方を中心にホームセンターを展開した。2003年から「ダイキ」のブランドでホームセンターを展開、「ディック」も順次「ダイキ」へと改称された。DCMダイキなんば店(大阪市浪速区)。

2003年にカーマ、ダイキ、ホーマックと三井物産が共同物流会社として「DCM Japan」を設立。2006年にはカーマ、ダイキ、ホーマックの3社が経営統合し「DCM Japanホールディングス」(現・DCMホールディングス)を設立、3社はDCM JapanHDの傘下となった。2015年には青森県を地盤とする同業の「サンワドー」(現・DCMサンワ)を完全子会社化。2016年12月には山梨県地盤の「くろがねや」(現・DCMくろがねや)を完全子会社化した。
また2017年には首都圏地盤で「ケーヨーデイツー」を展開する「ケーヨー」の株式19%を取得し、資本業務提携を結んでいる。ケーヨーデイツー三田店(東京都港区)。

DCMホーマック、DCMカーマ、DCMダイキ、DCMサンワ、DCMくろがねやの各社はDCMHD傘下となった以後も各々ホームセンターを運営していたが、2021年3月に会社を統合、ホームセンター事業会社の「DCM」となった。2021年の事業会社の統合以後もホームセンターの店舗名として名前は残っていたが、今回の店名統一で「ホーマック」「カーマ」「ダイキ」「サンワ」「くろがねや」の名前は消えることとなる。

2年間で約510店の店名を統一

DCMは全国の約510店舗の店名や看板・サインなどを2022年3月から約2年間かけて「DCM」に統一する。
追記:屋号の完全統一は2022年9月1日。一部店舗は看板の塗り替え等を継続中。
また、2022年3月17日開店予定の「DCM大垣鶴見店」(岐阜県大垣市)から新たな「DCM」ロゴを使用するという。なお、工具・作業用品専門店の「ホダカ」と北海道や東北・茨城県の人口が少ない地域を中心に展開する小型ホームセンター「ホーマックニコット」は店名を変更しない。

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牧志公設市場衣料部・雑貨部、2022年2月28日閉鎖-71年の歴史に幕、再開発の新市場は2023年に開業延期

沖縄県那覇市の平和通り沿いにある公設市場「牧志公設市場衣料部」「牧志公設市場雑貨部」が2022年2月28日をもって閉鎖する。

呉服と衣料雑貨の公設市場、71年の歴史に幕

牧志公設市場雑貨部は1951年4月に開業、衣料部(きもの市場)は同年8月に開業。平和通りのアーケード設置に前後して、1982年4月に那覇市が現在の建物を建設した。衣料部・雑貨部は、同時期開業の「第一牧志公設市場」(建替えのため2019年6月閉鎖)と同様、闇市の整理や経済安定化を目的に発足したものであり、マチグヮーの中心的役割を長らく果たしていたが、生鮮食品が主体の第一牧志公設市場と異なり空き店舗が増加していた。

那覇市牧志公設市場雑貨部。
日用衣料や化粧品・雑貨などを取扱っていた。

そういった背景もあり、1995年4月には雑貨部2階に地元商業団体向け会議・研修室「なは商人塾」を開設、2011年には衣料部2階に大衆劇場「ひやみかちマチグヮー館」(複数回休業のち2018年2月終了)を開設、2014年4月には雑貨部1階にマチグヮー向け案内所「まちぐゎー案内所ゆっくる」を開設するなど、市場機能の集約と複合施設への業態転換を進めた。

那覇市牧志公設市場衣料部。
呉服や沖縄織物など取扱っていた。

一方、牧志公設市場衣料部・雑貨部の土地は民間が所有しており、土地所有者との30年間の賃貸借契約(2022年3月満了)更新時期を迎えるため、2019年10月の那覇市中心市街地活性化委員会答申において市場の廃止や民営化といった提言が表面化。2021年9月に市場の閉鎖が正式決定し、71年の歴史に幕をおろすこととなった。

第一牧志公設市場の新市場は「開業延期」

第一牧志公設市場(2019年7月仮設市場に移転)は、衣料部・雑貨部の閉鎖と関係なく従来どおり営業を継続するが、工事の遅れもあり、新市場への移転時期を計画当初の2022年4月から2023年4月を目処に延期している。

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