上川郡清水町清水にあるイオン北海道傘下のスーパーマーケット「プラザ。いちまる清水店」が2021年8月31日に閉店する。
これにより、半世紀以上に亘って十勝に根付いてきた地場スーパー「いちまる」は歴史に幕を下ろす。
十勝の地場大手「いちまる」、2015年より「イオン化」
「いちまる」は1969年6月にスーパーマーケット1号店「いちまる西5条店」を開店。同時期に成長した「福原」「ダイイチ」と並び、十勝支庁を代表する地場大手スーパーとなった。
2000年1月には道内大手スーパー「ラルズ」と資本業務提携。しかし2003年2月に僅か3年でラルズとの提携を事実上解消。2005年からは全日食グループとなり、さらに2011年には地場スーパー「ダイイチ」との業務資本提携を発表したものの、2013年7月にダイイチがセブンアイグループとなると、袂を分かつ形で2013年10月にはイオングループの「マックスバリュ北海道」と資本業務提携を発表。その後、2015年10月1日付でいちまるのスーパーマーケット事業がマックスバリュ北海道へと継承された。
そして、法人としての「いちまる」は不動産管理や、旧いちまる店舗内外での衣料品店、飲食店の経営などを行う企業となった。
イーストモールいちまる(MV北海道サイトより)。
2016年に「マックスバリュ」に転換している。
マックスバリュ北海道に継承されたいちまる店舗は、2016年3月18日に「プラザ。いちまる」(帯広市)がマックスバリュの十勝1号店「マックスバリュ稲田店」に改装・屋号変更されたのを皮切りに「マックスバリュへの改装」と「不採算店の閉鎖」が進められた。
そして、2019年7月31日に「ルーキーいちまる」(音更町)が閉店して以降、いちまる屋号で営業を続ける店舗は「プラザ。いちまる清水店」のみとなっていた。
マックスバリュに転換した「パルティいちまる」(MV北海道サイトより)。
いちまる最後の店舗は清水店-19年の歴史に幕
「プラザ。いちまる清水店」は2002年12月に開店、店舗面積は4,033㎡。
店舗内には、いちまるグループの「レストランひまわり」「フランスベーカリー」のほか「サツドラ清水店」も出店していたが、いずれも既に閉店している。
プラザ。いちまる清水店。
近年は同店の特徴であったネオン看板を撤去したほか、2020年3月には運営会社のマックスバリュ北海道がイオン北海道(旧マイカル北海道)に吸収合併されたため、同社の運営に移っていた。
メイン看板の撤去により屋号変更やリニューアルなどが行われることが期待されたものの、2021年8月31日での閉店を発表。僅か19年の歴史に幕を下ろす。8月時点では店舗の跡地利用方法などは発表されていない。
プラザ。いちまる清水店の閉店により、いちまる屋号のスーパーは全店消滅。「一に○」のマークも見納めとなる。
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