ゆめタウン松永、2021年3月21日閉店-「福山競馬」名残りの場外馬券場も閉鎖

広島県福山市のJR山陽本線松永駅近くにあるイズミのショッピングセンター「ゆめタウン松永」が、2021年3月21日をもって閉店する。

ゆめタウン松永。

旧・松永市内で最大のショッピングセンターだった

ゆめタウン松永は1991年3月に開業。建物は地上4階建で、店舗面積は約10,795㎡、村上絹錦が所有する。
2021年現在はイズミ直営の総合スーパーを核に、地場大手眼鏡店「メガネの田中」、地場カメラ・写真現像店「フォトランドトクナガ」、地場玩具店「おもちゃのピエロ」、100円ショップ「ダイソー」、ハンバーガーショップ「マクドナルド」、ゲームコーナー「アミューズメントパークMG」など専門店18店舗が入居している。

ゆめタウン松永の館内。

ゆめタウン松永が開業して以降、1992年には松永に隣接する尾道市東尾道に同店より大きな「フジグラン尾道」が開業したほか、松永駅北側の国道2号線沿いにはホームセンターユーホーや大黒天物産ラ・ムーが開店、ニチエーさんらいずショッピングセンターが増床リニューアルを実施。松永駅南側にはハローズやナフコ、鮮Do!エブリイ(業務スーパー併設)が開店するなど、松永駅~東尾道周辺では大型店の進出が顕著となった。
一方で、ゆめタウンは国道2号線バイパスから遠いため、商圏はかなり狭かったと思われる。

場外馬券場は「3月21日撤退」を先行発表

ゆめタウン松永では2004年の大規模リニューアルにあわせて、同年11月に福山競馬場運営の場外馬券場「シャトル柳津」を導入。2013年3月の福山競馬場廃止後も、同年6月に兵庫県競馬組合(園田・姫路競馬場)が施設の一部を引き継ぐかたちで新たな場外馬券場「DASH柳津」を開業させており、2階の核テナントとなっていた。
しかし、兵庫県競馬組合は2021年1月15日に“諸般の事情”を理由に3月21日付での撤退を発表。
さらに、店舗の近隣では家電量販店(エディオン)やゲームセンター(MG福山/旧・ナムコプリッズ)が相次ぎ閉店したこともあり、ゆめタウン松永の今後を危惧する声があった。

ゆめタウン「初の閉店」-跡地の活用方法は未定

ゆめタウン松永を運営するイズミは「今後は近隣のゆめタウン福山・ゆめタウン蔵王へのご愛顧を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます」とコメントしており、2021年2月現時点では施設の跡地活用は未定であり、松永地区への再出店するかどうかなどについても明らかにしていない。
イズミは同社が開発・運営する「ゆめタウン」業態の商業施設では、ニコニコドーからの譲受店舗(大村・鳥栖)、居抜き店舗(小野田)を除けば完全閉店したことがなかった。
1999年11月に開業したゆめタウン宗像(現・ビバモール赤間)もLIXILビバに施設を譲渡した一方、直営食品売場は引続き「ゆめマート」として営業しているため、ゆめタウン松永の閉店は「プロパーのゆめタウンとしては初の完全閉店」となる見込み。
(写真協力:全国スーパーめぐりさん/だいにち別館さん

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