神奈川県川崎市の東京建物系複合商業施設「川崎DICE(川崎ダイス)」の5階で営業する大型雑貨店「東急ハンズ川崎ダイス店」が、2020年12月31日をもって閉店する。
川崎小美屋跡地に開業した東京建物の大型複合施設
川崎DICEは、2003年9月に「川崎駅北口地区第3西街区市街地再開発」の一環として開業。建物は地上11階地下2階建、商業フロアは地上9階~地下2階、店舗面積は22,232㎡。東京建物が所有、同社傘下のプライムプレイスが運営する。
川崎ダイス。
当地はマイカル系(のちの「さくら野百貨店」)の地場老舗百貨店「ダックシティ小美屋」跡地であり、再開発計画当初は百貨店・ファッションビル「川崎ビブレ」と映画館「ワーナマイカルシネマズ」を核とする複合商業施設を建設する予定であったが、2001年9月のマイカルグループ民事再生法申請により工事が中断。
東京建物グループによる大型専門店主体の商業施設として計画を見直したうえで再開業した。
小規模・多店舗化の「エリアブロック運営」1号店
東急ハンズ川崎ダイス店は、2003年9月の開業にあわせて「東急ハンズ川崎店」として開店。2018年2月のアトレ川崎店開店を機に現在の店名に改称した。店舗面積は約2,440㎡、営業面積は約1,750㎡。同社としては2000年3月の名古屋店(三交グループFC店舗)に次ぎ国内15店舗目、関東では8店舗目であった。
川崎ダイス店は「エリアブロック運営1号店」として、従来同社が特徴としていた「大型店舗」「全店独立型運営」から脱却。既存大型店(東急ハンズ横浜店)を母店、中型店(川崎ダイス店)をデポ店として位置づけることで、多店舗展開可能な事業モデルを構築、運営の効率化を図った。
同社は1976年11月の1号店(藤沢店)開店以来、市街地立地の多階層型店舗を特徴としており、新宿駅・名古屋駅ビル出店時にも同様の店舗構造を踏襲していたが、川崎ダイス店を機にワンフロアの中型店や小型店(ハンズビー)主体に出店戦略を転換。大都市圏のファッションビルやモール、地方都市に出店地域を拡大することとなった。
一方で、東急ハンズは2018年2月にアトレ川崎にも出店。徒歩圏で2店舗が併存するかたちとなっていた。アトレ川崎店は店舗面積1,700㎡とダイス店よりも少し狭いものの、ダイス店の後継店舗となる。
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