カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

ライフ東日暮里店、2021年3月13日開店-JR鶯谷駅近くの松坂屋物流センター跡地に

東京都荒川区の尾竹橋通り沿いに、ライフコーポレーションの総合スーパー「ライフ東日暮里店」が2021年3月13日に開店する。ライフ東日暮里店。

「衣食住」が揃うライフ、松坂屋流通センター跡地に

ライフ東日暮里店が出店するのは、JR山手線・京浜東北線鶯谷駅より北へ約400m、尾竹橋通り沿いにあった百貨店「松坂屋」の流通センターの跡地。同センターは大丸松坂屋の経営統合による合理化の一環で閉鎖されたとみられる。
松坂屋流通センター。(写真中央)

建物は大丸松坂屋が設置者で、地下1階・地上4階建てで、売場面積は2,430㎡。そのうち、地下1階が食品売場、地上1階が衣料品・日用品売場、2~4階が駐車場となる。
年間売り上げは35億円を目標としている。

単身者向け簡便食品・総菜を強化-「健康志向」商品も

ライフ東日暮里店の周辺は単身者を中心に少人数世帯の割合が高い。そのため地階ではレンジ調理可能な干物・冷凍ミールキットなどの簡便商品や、アジアンコーナーを設置するなど、総菜に力を入れる。また、有機野菜や健康志向のプライベートブランド、「BIO-RAL(ビオラル)」を品揃え。インストアベーカリー「小麦の郷」ではフルーツサンドやナポリピッツァを取り揃える。
1階にはドラッグコーナーと衣料品コーナーを設置。衣料品コーナーではおしゃれで可愛い雑貨がそろう「ブリーズガーデン」を導入する。

日暮里プリン。

ライフ東日暮里店では、オープン記念特別商品として店長が監修したライフオリジナルの冷凍スイーツ「日暮里プリン」を販売する。パッケージには日暮里にある、美しい夕焼けを眺めることができる階段「夕焼けだんだん」が描かれている。

ライフ東日暮里店

住所:東京都荒川区4-36-20
営業時間:9時30分~24時

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スーパーでの「台湾産パイナップル」販売が拡大(取扱店舗を掲載)-2021年3月からの「中国による禁輸」で

中華人民共和国が2021年3月1日より台湾産パイナップル(鳳梨)を禁輸したことに伴い、日本国内で台湾産パイナップルを買い支えようという動きが起きている。
それに伴い、全国各地のスーパーマーケットで台湾産パイナップルの取り扱いが開始されている。
(順次更新/3月28日更新)

パイナップルの一大産地である屏東県(屏東市・屏東公園)。

台湾パインの取り扱い拡大-地方スーパーも

台湾のパイナップル大規模栽培・輸出は日本統治時代にハワイから移入するかたちで始まったもの。一時はその輸出量は世界一となっていたが、次第にフィリピン産などに押される存在となった。

高雄市の九曲堂駅前には、台北の商人である葉金塗氏が1925年に設立した台湾鳳梨工場が保存されており、当時の繁栄を偲ぶことができる。

当時のパイン缶詰のラベル(台湾鳳梨工場HPより)。

台湾産パイナップルの特徴は、芯まで甘く柔らかいこと。
台湾の政府系通信社「中央通訊社」などによると、2021年に台湾産パイナップルの輸入・販売を決めている日本のおもなスーパーは以下の通りとなっている。

  • 西友・サニー(本社:東京都北区)
    :3月7日より都内から順次拡大、西日本は中旬以降
    (去年も取り扱い)
  • イトーヨーカドー(本社:東京都千代田区)
    :3月末ごろから販売開始予定
  • イオン(本社:千葉県千葉市)
    :3月8日ごろから/イオンリテール運営の一部店舗?
  • ダイエー(本社:東京都江東区)
    :3月中旬から
  • 三徳(本社:東京都新宿区)
    :以前から不定期で販売中
  • 東急ストア(本社:東京都目黒区)
    :3月中旬より販売
  • サミットストア(本社:東京都杉並区)
    :3月下旬より販売
  • ベルクス(本社:東京都足立区)
    :3月5日ごろから販売中、カットパイン100円から
  • マルエツ(本社:東京都豊島区)
    :3月中旬から販売
  • いなげや(本社:東京都立川市)
    :3月中旬から販売(去年も取り扱い)
  • 食生活♥♥ロピア(本社:神奈川県川崎市)
    :3月5日ごろから販売中
  • 相鉄ローゼン(本社:神奈川県横浜市)
    :3月中旬から発売
  • ツルヤ(本社:長野県小諸市)
    :3月はじめから販売中
  • イズミヤ(本社:大阪府大阪市)
    :3月末から販売(同社発表)
  • ライフ(本社:大阪府大阪市)
    :一部店で3月上旬から
  • オークワ(本社:和歌山県和歌山市)
    :3月下旬より販売
  • エブリイ(本社:広島県福山市)
    :3月上旬から販売中
  • マックスバリュ西日本/マルナカ(本社:広島県広島市)
    :一部店で販売との情報あり
  • イズミ ゆめタウン・ゆめマート(本社:広島県広島市)
    :3月7日から順次販売
  • まいづる百貨店(本社:佐賀県唐津市)
    :3月下旬から販売中
  • トキハ/トキハインダストリー(本社:大分県大分市)
    :3月下旬から販売中
    (3月28日更新/追加情報があれば追記します/いずれも一部店を除く

この他にも、高島屋伊勢丹・クイーンズ伊勢丹など一部の大手百貨店などでは以前から台湾産パイナップルを高級フルーツとして販売している。販売価格はおおよそ1玉500円台~800円台程度となる。

イズミ本社・ゆめマート。

なお、楽天市場など大手ECサイトでも、加工品を含めて通信販売を承っている例がある(下記、一例)。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

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台湾・中央通訊社によると、2020年の日本の台湾産パイナップルの輸入額は2144トンだったのに対し、2021年は5000トンを超える見込みとなっている。

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ツクモ博多店、2021年3月5日開店-福岡空港前・ベスト電器博多南店の免税店跡に九州再進出

福岡県福岡市博多区の都市高半道橋IC・福岡空港国際線ターミナル近くにあるヤマダデンキグループの家電量販店「ベスト電器博多南店」3階に、ヤマダデンキグループの総合PC専門店「ツクモ博多店(TSUKUMO 博多店)」が2021年3月5日に開店した。

ベスト電器博多南店。

福岡空港そばのベスト、コロナ禍で戦略見直し進めていた

ベスト電器博多南店は、2000年11月に「ベスト電器博多南本店」(コンピュータウン併設店舗)として開店。店舗面積は4,081㎡。
開店当初は、福岡市内の同社運営店舗としては旗艦店のベスト電器福岡本店に次ぐ規模であった。2009年には同社のアウトレット業態旗艦店「MEGAアウトレットベスト博多南店」に転換、3階に100円ショップ「ダイソーベスト博多南店」を導入するリニューアルを実施したが、2012年12月のヤマダ電機(当時)との資本業務提携もあり、2013年には標準業態「ベスト電器博多南店」に再転換している。
2018年9月には直営売場を1~2階に集約し、3階にはALEXANDER & SUN運営の総合免税店「A-Connectionベスト電器店」と大信薬局運営の観光客向けドラッグストア「大信薬舗」を導入するリニューアルを実施。訪日外国人観光客によるインバウンド消費獲得を図ったが、2020年にはコロナ禍もあり免税店が撤退していた。

コロナ禍で大規模リストラのツクモ、実験店で福岡再進出

ツクモ(旧・九十九電機)は1947年に東京・秋葉原で創業。
創業以来、秋葉原電気街のシンボル的存在であったが、2009年3月には経営悪化のためヤマダ電機(当時)の完全子会社「ProjectWhite」による経営に移行していた。
ヤマダ傘下入り後は、2014年12月に同じくヤマダ傘下となったベスト電器の福岡本店8階に「ツクモ福岡店」を出店するなど、スケールメリットを活かした事業展開を推し進めていた。
しかし、2020年5月14日には「オンライン・B2Bビジネス強化」「好調なWEB販売部門、法人営業部門及びオリジナルPC開発部門への人的リソース投入」を理由として首都圏店舗半数超の閉鎖を伴う店舗統廃合計画を発表。同年6月30日には「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による影響」を理由としてツクモ福岡店を追加閉店、あわせて法人営業拠点も廃止するなど、九州進出からわずか5年で全面撤退していた。

オープン告知。

九州再進出1号店となるツクモ博多店は「既存店舗とは大きく立地条件の異なるチャレンジ店舗」として、従来同社が得意としてきた駅前・駅近立地ではなく、コロナ禍やネット通販の利用拡大といった消費生活の変化を考慮したロードサイド型店舗として出店。ツクモらしい専門店作りに努めるとしている。

ツクモ博多店(ベスト電器博多南店3階)

住所:福岡県福岡市博多区東那珂2丁目31-1
営業時間:午前10時~午後8時
(ベスト電器の営業時間に準ずる)

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イオンスタイル西陣小町、2021年3月10日開店-ジャスコから21年ぶり再出店、店舗や品揃えに「京都らしさ」

京都府京都市上京区の今出川通り近くに、イオンリテールの食品スーパーマーケット「イオンスタイル西陣小町」が2021年3月10日午前10時に開店する。

久々の復活「西陣のイオン」、外観にも「京都らしさ」

イオンスタイル西陣小町は今出川通りの一本北、五辻通沿いに位置し、地上2階建て、売場面積は約906㎡。
もともとこの場所にはラーメン店や小規模なオフィスビル等があった。
「西陣織」で知られる西陣地区に位置しており、付近には同志社大学のキャンパスが複数立地するなど学生も多いため、幅広い層の来店を想定するとしている。
建物は織物工房や町屋が立ち並ぶ西陣ならではの景観に合わせて「町屋風」の外観をしており、犬矢来風の装飾も施された。

イオンスタイル西陣小町。

なお、イオンは2000年まで西陣小町店から歩いてすぐの場所にある「メガロプラザ西陣(現在の核店舗は業務スーパー)」に「ジャスコ西陣店」として出店しており、実質「21年ぶりの再出店」となる。

京都ならではの伝統野菜、西利の漬物、小川珈琲など販売

イオンスタイル西陣小町のコンセプトは「食と健康のコンビネーションストア」。
食料品を中心に日用品も扱う。なお、面積が狭いため衣料品は扱われない。
生鮮食品は京都中央卸売市場から直送の野菜に加え、近隣の生産者が育てた「九条ねぎ」「京みずな」といった伝統野菜や「京の雫いちご」、舞鶴漁港から仕入れた鮮魚を品揃えする。

野菜コーナー。

また地元の漬物店「西利の漬物」や銘菓店「バイカル」のイオン限定スイーツ、京風だし巻きを使ったサンドイッチやホットドッグを取りそろえるという。
さらに、京都珈琲商工組合と連携し「小川珈琲」「三喜屋珈琲」「ワールドコーヒー」など12社のコーヒーも販売する。
さらに、インストアベーカリーも設置、約40種類のパンを提供するとしている。

インストアベーカリー。

付近にイオン系食品スーパー、差別化図れるか

イオンスタイル西陣小町の約700m西には、イオングループの光洋が運営する食品スーパー「光洋(KOHYO)上七軒店」が2020年7月に開店したばかり。
KOHYO上七軒店が今出川通に面し駐車場を備えているのに対し、イオンスタイル西陣小町は今出川通りから奥まった場所にあり、また併設駐車場はなく、売場面積もわずかながら小さい。
開店後、KOHYOとどのように差別化を図っていくかも注目される。

徒歩圏にあるKOHYO上七軒店。
(写真はニュースリリースと公式サイトより)

イオンスタイル西陣小町

住所:京都府京都市上京区五辻町54番外
営業時間:8時30分~22時

店舗周辺図。

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ドン・キホーテ日吉店、2021年3月28日閉店-アピタテラス横浜綱島との2店舗体制に幕

神奈川県横浜市港北区の神奈川県道2号線(綱島街道)沿いにあるパン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH)系ディスカウントストア「ドン・キホーテ日吉店」が、2021年3月28日をもって閉店する。

ドン・キホーテ日吉店。(ドンキより)

コジマ跡に2013年オープンしたドンキ

ドン・キホーテ日吉店は2013年10月に開店。建物は地上4階建、営業フロアは2~3階、売場面積は2,850㎡。
2002年2月に開店した家電量販店「コジマNEW横浜日吉店」(2013年6月閉店)跡への出店であり、開店当初はドンキ初となるプロテインバーカウンターを導入するなど意欲的な試みを行っていた。

アピタテラス横浜綱島と共存図るも7年で撤退

ドンキの至近距離では、2018年3月にPanasonicと野村不動産が主導する次世代都市型スマートシティ「Tsunashima サスティナブル・スマートタウン(Tsunashima SST)」が誕生。SSTの商業核として、ドンキと資本業務提携関係にあったユニーのショッピングセンター新業態「アピタテラス横浜綱島」(核店舗:アピタ横浜綱島店/旧・アピタ日吉店からの事実上移転扱い)が開業していた。
ドンキは2019年1月にユニーを完全子会社化したため、アピタテラスのフードマーケットが食品を、ドンキ日吉店が衣料品や日用消耗品・バラエティ雑貨など非食品を中心に取扱うかたちで棲み分けを図っていた。しかし、ドンキ日吉店はわずか7年で撤退することとなった。
2021年3月現時点は、後継店舗や店舗跡の活用方法、「アピタのドンキ化」などについて未定となっている。

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スーパーセンタートライアル千葉ニュータウン店、2021年3月28日閉店-千葉NT中央駅前から「24時間スーパー」消滅

千葉県印西市の北総鉄道北総線(成田スカイアクセス線)千葉ニュータウン中央駅近くにある「スーパーセンタートライアル千葉ニュータウン店」が2020年3月28日午後8時をもって閉店する。

千葉NT中央駅前で唯一の24時間スーパー

トライアル千葉ニュータウン店は2007年12月に開店。建物は地上2階建、1階は駐車場、売場は1階の一部と2階で、店舗面積は3,165㎡。

トライアル千葉ニュータウン店。

2002年2月に開店した家電量販店「ケーズデンキ千葉ニュータウン店」跡への出店であり、2007年の開店当初は同社としては異色の“生鮮食品売場を備えない店舗”であった。
その後、2009年のリニューアルを機に生鮮を導入するなどの改装により標準的なスーパーセンター業態の店舗に刷新。千葉ニュータウン中央駅前では唯一となる24時間営業の大型ディスカウント総合スーパーとなった。

至近距離に大型店が相次ぎ進出していた

千葉ニュータウン中央駅周辺では、2000年9月に開業した現在のイオンモール千葉ニュータウンが数度にわたる増床リニューアルを実施。2007年11月にはイオンモールエンジョイライフ棟の核としてドン・キホーテが出店したが、生鮮食品を取扱う大型スーパーは2002年5月のダイエー撤退からトライアルの生鮮扱いまでイオン1店舗のみとなっていた。
しかし、2013年には駅2km圏内にカインズモール千葉ニュータウン(ベイシア)とコストコが、2016年4月にはヤオコー千葉ニュータウン店、2021年1月にはフォルテ千葉ニュータウンといった食品スーパーが出店するショッピングセンターが相次ぎ開業しており、競争が激化していた。
2021年3月現時点では、トライアル千葉ニュータウン店跡の活用方法について未定となっている。店舗は老朽化しており、解体してマンションなどが建設される可能性もあろう。

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紀伊國屋書店西武渋谷店、2021年3月16日リニューアル開店-”アート強化”掲げパーキング館からA館に移転

東京都渋谷区の渋谷駅近くにある「紀伊國屋書店西武渋谷店」が2021年3月3日をもって一時閉店し、3月16日に移転リニューアル開店する。

紀伊国屋書店西武渋谷店。(2021年3月3日閉店)

カフェコムサとの“BOOK&CAFE”として開店

紀伊國屋書店西武渋谷店は、2014年12月に西武渋谷店の立体駐車場棟「西武パーキング館」1階に開店。再開発のため2015年3月に閉店となる東急プラザ渋谷5階「紀伊國屋書店渋谷店」の後継店舗としての出店だった。
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閉館直後の東急プラザ渋谷。(現・渋谷フクラス)

紀伊國屋屋書店店西武渋谷店の店舗面積は170坪(約561㎡)。同年11月に閉店したファイブフォックスの旗艦業態「COMME CA STYLE(コムサスタイル)」跡への出店だった。コンセプトに“日本の食をアートする”を掲げるフルーツカフェ「Café comme ca(カフェコムサ)」とのブック&カフェ業態として、従来の同社店舗とは一線を画するモノトーンな内外装を採用。
渋谷という立地特性を活かした雑誌・ファッション・アート関連書籍中心の品揃えを展開していた。

移転を機に「ファッション」「アート」さらに強化

紀伊國屋書店西武渋谷店(新店舗)の営業フロアは百貨店A館7階、店舗面積は153.45坪(約507㎡)。
新店舗への移転を機に、西武渋谷店がコンセプトとして掲げる「Art meets Life」を反映させた売場づくりを推進。多様な感性を持つ若年層を意識したファッション・アート関連書・趣味実用書や隣接する学生服売場の顧客を意識した児童書・学習参考書を強化する。
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西武渋谷店。

なお、2021年3月現在、西武パーキング館1階の跡地活用については未定となっている。

紀伊國屋書店西武渋谷店(新店舗)

住所:東京都渋谷区宇田川町21番1号 西武渋谷店A館7F
営業時間:午前10時~午後8時

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イトーヨーカドー旭川店、2021年5月9日閉店-市支援で再生めざす

北海道旭川市のセブン&アイHD系総合スーパー「イトーヨーカドー旭川店」が2021年5月9日をもって閉店する。

イトーヨーカドー旭川店。

旭川のヨーカドー、40年の歴史に幕

イトーヨーカドー旭川店(大成ファミリープラザ)は1980年7月に開店。建物は地上4階地下1階建、営業フロアは地上2階~地下1階、店舗面積は15,335㎡、所有者は交洋不動産。
ヨーカドー旭川店は、直営フロアを核にオーダーメイド紳士服店「銀座山形屋」や旭川市内に本店を置く眼鏡店「中里メガネ」、東京ブックセンター開発運営の「くまざわ書店」、100円ショップ「ダイソー」、セブンアイグループのファストフード「ポッポ」などが出店。さらに、旭川市が管理運営する体育館・会議室「大成市民センター」を併設するなど、複合商業施設としての側面を持っている。
また、セブン&アイHDの旭川における旗艦店として、同社が30.04%を出資する食品スーパー「ダイイチ」旭川市内7店舗とともに、チラシ配布やセールなど共同販促を行っていた。

館内の吹き抜け。

旭川市は、2017年11月にはヨーカドーと「地域活性化包括連携協定」を締結、2018年6月には情報発信スペース「旭川市情報コーナー」を設けるなど連携を強めていたが、同じくヨーカドーと連携協定を締結していた釧路店と同様に撤退を引き止めることはできなかった。

建物は耐震改修へー市支援のもと再生めざす

イトーヨーカドー旭川店の建物は、2002年3月に札幌市に本社を置く北洋銀行グループの交洋不動産が取得している。

イトーヨーカドー旭川店の閉店告知。

交洋不動産は2021年3月に旭川市と「大成ファミリープラザに関する連携協定」を締結。2021年度中の耐震改修を経て、市による支援のもと後継店舗を誘致、新たな商業施設として再生する方針を示している。
(撮影:アイビスさん

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ナイスフォンテAKITA店、2021年4月下旬開店-ザ・ガーデン自由が丘西武秋田店跡に

秋田県秋田市のJR秋田駅前にある商業施設「フォンテAKITA」地下1階の高級食品スーパー「ザ・ガーデン自由が丘西武秋田店(ザ・ガーデン自由が丘・西武」跡に、秋田市に本社を置く地場食品スーパー「ナイスフォンテAKITA店」が2021年4月下旬に開店する。

ヨーカドーから複合施設に転身した「フォンテ」

フォンテAKITAは、1980年11月に「秋田ショッピングセンター」として開業。建物は地上7階地下1階建、売場面積は15,117㎡。
開業以来長らく、総合スーパー「イトーヨーカドー秋田店」を核とするショッピングセンターであったが、2010年10月にヨーカドーが閉店したため全館一時休業。同年12月の第1期リニューアル(一部フロアの営業再開)にあわせて現在の施設名に改称した。
フォンテAKITA。

リニューアル後は、地場化粧品店「マインなかよし」やセブン&アイHD系の飲食店「ファミール」「芝のらーめん屋さん」(現在は閉店)といったヨーカドー時代からのテナントに加え、セブン&アイHD系の総合雑貨店「秋田ロフト」や地場衣料生活雑貨スーパー「ニューライフカネタ」、靴量販店「東京靴流通センター」、100円ショップ「Seria」、クラフトハートトーカイの手芸用品店「クラフトパーク」、「宮脇書店」、アニメショップ「アニメイト」といった新規テナント、公共施設などが入居する。

「西武百貨店が運営」するザ・ガーデンだった

ザ・ガーデン自由が丘西武秋田店は2010年12月に開店。
開店当初は、そごう・西武傘下(当時)の高級食品スーパー「シェルガーデン(店名:ザ・ガーデン自由が丘)」運営であったが、同社としては異色の“ヨーカドー食品売場の居抜き店舗”かつ“遠隔店舗”であったため、2013年8月に一時休業。同年9月にはそごう・西武運営のFC店舗に転換、2014年には減床リニューアルを実施した。
ザ・ガーデン自由が丘SEIBU秋田。

ザ・ガーデン店舗としては唯一、屋号に「ザ・ガーデン自由が丘・西武」を採用するなど、隣接する百貨店「西武秋田店(旧・本金西武)」の別館であることを前面に打ち出していた。ヨーカドー跡への出店だったため、デイリーユースに対応した価格設定やセブンプレミアム(シェルガーデン直営は一部店舗のみ)の導入も特徴であったが、そごう・西武の百貨店事業整理にあわせて2021年2月28日をもって閉店していた。
西武秋田店。

地場スーパー「ナイス」フォンテの新たな核に

ナイスは1963年6月に現在の秋田県大仙市(大曲)で創業。1992年2月に現在の社名に変更した。2020年2月期の売上高は175億円、店舗数は秋田市内を中心に10店舗。ロードサイド立地の総合スーパーや大型食品スーパーを主力業態としており、秋田駅前への出店は初となる。
同社は従来からの県内スポーツ大会協賛に加え、2014年4月からプロセスセンターを順次稼働開始、2016年8月からは地元民放で料理番組を開始、2018年4月に由利本荘アリーナ(同年10月開館)のネーミングライツ取得、2019年5月には由利本荘市に初出店するなど、店舗拡大にあわせて物流拠点の整備や知名度向上のための投資を続けていた。
秋田駅周辺では、駅ビル(トピコ・アルス)やエリアなかいち、秋田市民市場(グロサリー専門の業務スーパーが2017年11月開店)といった施設に食関連店舗が出店しているが、ザ・ガーデンの閉店により、生鮮品からグロサリーまでワンストップで購入可能な食品スーパーが消滅していた。
ナイスの出店により、秋田駅前から食品スーパーが消滅する事態が回避されることとなった。

ナイスフォンテAKITA店

住所:秋田県秋田市中通2丁目8-1
営業時間:午前9時30分~午後8時(予定)
(ザ・ガーデン自由が丘と同等)

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ミカヅキモモコ、2021年3月1日から新会社の運営に-Shoichiが一部店舗を引き継ぐ

大手300円ショップの「ミカヅキモモコ」は、新会社のもとで首都圏3店舗・関西1店舗・九州2店舗の営業を2021年3月1日に再開した。

2月に一時全店閉店したミカヅキモモコ

ミカヅキモモコは1999年に大阪で創業。「月曜日から日曜日まで毎日三百円で女の子が楽しめるお店」を掲げ、京都駅前地下街ポルタの1号店を皮切りに全国各地で300円ショップを70店舗超展開していた。
同じ大阪の3COINS、サンキューマート(390円均一)などと並び、業界を牽引する存在だったが、競合店増加で店舗網の拡大が停滞。2020年にはコロナ禍もあり全店舗の3割にあたる約20店舗を閉店するなど、厳しい経営状況となった。

閉店したミカヅキモモコの店舗。

2021年2月7日には当時の運営会社「三日月百子」(本社:大阪市西区)が破産申請準備のため残る全47店舗を閉店
2月9日には在庫買取販売サービス「Shoichi」(本社:東京都千代田区)に商標と一部店舗を譲渡した。

類似のビジネスモデルを特徴としていたShoichi傘下に

Shoichiは2000年にブランドユーズドアパレルを取扱うECショップとして創業。2005年に現法人を設立。
2021年現在は法人在庫処分サービスを主力事業として展開、あわせて国内外の百貨店(伊勢丹・そごう・近鉄・天満屋など)やショッピングモール(イオン・イズミなど)にオフプライスストア「Colors(カラーズ)」「Colorsu(カラス)」を30店舗ほど展開している。
ミカヅキモモコは創業以来、Shoichiと同様に“メーカー在庫処分品のアウトレット販売”という類似のビジネスモデルを特徴としていたため、Shoichiはミカヅキモモコ事業の譲受により、低価格雑貨のアウトレット販売という新たな強みが加わることとなった。

最盛期「1/10」から再生めざす

なお、Shoichiによる2021年3月1日時点におけるミカヅキモモコの営業再開店舗は、最盛期の“1/10”ほどとなる「荻窪タウンセブン」「ミエルかわぐち」「アクロスモール新鎌ヶ谷」「イオン長吉」「チャチャタウン小倉」「マリノアシティ福岡」の6店舗に留まるが、今後も順次営業再開店舗を拡大していく方針を示している。

2021年3月1日に営業再開したミカヅキモモコの店舗
  • ミカヅキモモコ荻窪タウンセブン店(東京都杉並区)
  • ミカヅキモモコミエルかわぐち店(埼玉県川口市)
  • ミカヅキモモコアクロスモール新鎌ヶ谷店(千葉県鎌ヶ谷市)
  • ミカヅキモモコイオン長吉店(大阪市平野区)
  • ミカヅキモモコチャチャタウン小倉店(北九州市小倉北区)
  • ミカヅキモモコマリノアシティ福岡店(福岡市西区)

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