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藤丸百貨店、2023年1月31日閉店-創業122年の老舗、「再生」に望みを繋いだ最終営業日

北海道帯広市の百貨店「藤丸」が、2023年1月31日の営業を以て閉店し、122年の歴史に幕を下ろした。

最終営業前日の藤丸百貨店。

藤丸、122年の歴史に一旦幕

藤丸百貨店は1900年に富山県の商人が下帯広村(現店舗近く)で呉服太物店として創業。1930年に鉄筋コンクリートの大型店となり、百貨店化した。
現在の建物は1982年3月に新築移転したもので、建物は地上9階・地下3階(地下2階~地下3階は駐車場)、店舗面積は19,852㎡。地権者の組合「ふじまるビル」が所有する。
テナントとして「くまざわ書店」「ミニプラ」「COACH」「帯広市市民活動交流センター」「勝毎サロン」(十勝毎日新聞社の文化サロン)などが出店する。8階の帯広市市民活動交流センター。

藤丸は道東唯一の百貨店となっていたものの、新型コロナウイルスの感染拡大などによりテナントの撤退が相次ぐとともに業績が悪化。閉店するに至った。

シャンデリアが並ぶ館内。

以前の記事はこちら。

多くの人が訪れた最終営業日

営業最終日は氷点下の気温となったものの、開店から多くの人が詰めかけた。

混みあう店内。

セールでは「最大7割引き」と謳っていたが実際は8割、9割引の商品も。
また、7階催事場では「藤丸122年間のあゆみ展」が開催されており、とくに創業期の「藤丸呉服店」時代の書類や建物の屋根瓦などは多くの客から注目を浴びていた。

「藤丸122年間のあゆみ展」の案内。

閉店を迎えた19時前からは、正面入口の前で閉店セレモニーが行われた。 
藤丸1階エレベータ前のシャンデリア下で行われた閉店の挨拶。

セレモニーでは、藤丸の藤本長章社長が新会社が藤丸の運営を引き継ぐ計画(後述)について触れ、「藤丸にいただいたご愛顧を繋げてもらえるようにお力を頂戴したい」と述べたのち「藤丸の歴史は帯広・十勝の歴史そのもの」「本当に長い間、ありがとうございました」と最後の挨拶。
多くの客が見守るなか、19時40分ごろにシャッターが下ろされ、藤丸は一旦眠りにつくこととなった。

藤丸百貨店、また会う日まで。

多くのテナント、帯広から消滅

藤丸の閉店により、十勝エリアから百貨店の売場は姿を消す。
食品売場責任者の女性は都商研の取材に対し「お客様からは『贈答品を買う場所が無い』と言う声を多数頂く。近隣店舗として釧路昭和のエムアイプラザ(札幌丸井三越エムアイプラザイオン釧路昭和店=イオン内のサテライト百貨店)を紹介している。」と残念そうに話す。
また、おもに百貨店に出店する大手アパレルの婦人服ブランドは「本当は続けたかった。物件も探して貰ったけど条件に見合わずやむを得ず撤退。」、同じく主に百貨店に出店する大手アパレルの紳士服ブランドは「場所がない。」「十勝管内の商圏は魅力的なので続けたい。でも広小路は建物が古すぎてダメ。復活して早くて1年かかる。」と話した。

再生めざす動きも―ー具体的な構成は未定

先述したとおり、藤丸は再生の動きもある。
帯広市内で起業支援や経営支援などをおこなっているベンチャー企業「そら」(本社:帯広市)を主体として何らかのかたちで経営を引き継ぐことを検討しており、2022年12月には新会社が設立されている。
具体的な店舗内容などは発表されていないものの、今後は耐震補強などを含めた改装工事をおこなうとしており、再生をめざして動き始めることとなる。
現在の藤丸の食品担当者は取材に対して「新店舗でも食品売場を作る話は出ているようだが、東京名店街や九州屋といった大手のテナントに今のところ話は来ていないらしい。」「新店舗では十勝の食材(魚、肉、果物、野菜)が豊かなので、あくまでそこを優先した売場作りを進めたいようだ。」としており、十勝の百貨店需要を満たしつつも、地域住民にも観光客にも親しまれる十勝の強みである「食」に力を入れた店舗の誕生が期待される。

藤丸から移転予定のおもなテナント(一部)
  • 帯広市市民活動交流センター
    :道新帯広ビル(仮移転)
  • 美容室ジャングルジャップ
    :帯広市西19条南3丁目4-12 レインボーヴィレッジ
  • 補聴器館
    :JR帯広駅 エスタ帯広
  • 珈琲専科ヨシダ
    :藤丸向かい
  • アヴェニュー
    :イオン帯広店
  • そば処一ぷく
    :サンバード長崎屋 帯広店「そば処一休」に統合

また、藤丸発行の全国百貨店共通券は他店舗での通用を停止。
4月30日まで貸金決済法に基づく払い戻しがおこなわれ、5月1日以降は失効することとなる。

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東急百貨店渋谷本店・文化村、2023年1月31日閉店-多くの客が惜しんだ最終営業日、再開発で解体へ

東京都渋谷区の百貨店「東急百貨店渋谷本店」と東急グループ系複合施設「Bunkamura(東急文化村)」が、再開発のため2023年1月31日の営業を以て閉店。最終営業日は多くの人が閉館を惜しんだ。

最終営業日を迎えた東急百貨店渋谷本店。

56年の歴史に幕を下ろした東急百貨店本店

東急百貨店渋谷本店は渋谷区立大向小学校跡地に1967年11月に開店。
建築から半世紀を経て老朽化がすすむなか、2021年に東急グループの「東急」「東急百貨店」、高級ブランドを傘下にもつLVMHグループルイヴィトン・モエヘネシー)の不動産投資会社「L Catterton Real Estate(LCRE)」が再開発をおこなう方針を発表していた。LCRE社は「GINZA SIX」の運営にも関わっている。

詳しい経緯はこちら

多くの人が惜しんだ最終営業日

最終営業日は朝から多くの人が詰めかけ、店舗内外の写真を撮る人も多くみられた。閉店が近づいた17時半ごろからは入店客に店員から花が贈られ、店員と話し込む客の姿もあった。

閉店セールのテーマは「THANKS & LINK」。

閉店時間を過ぎた19時すぎ、正面玄関前では多くの客が見守るなか、稲葉満宏東急百貨店本店店長が「55年もの素敵な出会いへの感謝」の言葉を述べたあと「東急百貨店本店を支えてくださった皆さま、本当にありがとうございました。」と挨拶。
拍手のなかシャッターが下ろされ、東急百貨店本店はその歴史に幕を下ろした。

55年の歴史に幕が下ろされた。

東急本店跡、解体後に164m高層ビル-文化村復活へ

東急百貨店本店跡地は「東急」「東急百貨店」、高級ブランドを傘下にもつLVMHグループルイヴィトン・モエヘネシー)の不動産投資会社「L Catterton Real Estate(LCRE)」により再開発がおこなわれる予定で、建物は近く解体される。
跡地には、2027年度中の竣工をめざして高さ164メートル、地上36階・地下4階建ての超高層ビル「Shibuya Upper West Project(仮称)」が建設される予定となっており、文化村はこの建物に再入居する予定としている。

(ニュースリリースより)

なお、低層階は商業施設となるものの、東急百貨店が再出店するかどうかについては2023年1月時点では未発表となっている。

一部売場・施設はヒカリエなどに移転

東急百貨店では、本店の閉店に伴い「東急渋谷ヒカリエ ShinQs」に複数の売場を移設することを発表。具体的には地階に「シャネル(化粧品)」「ゲラン」などのコスメ類、2階と5階に「グランドセイコー」「citizen」などの高級時計、5階にお客様サロンなどが順次移転・開業することとなっている。
また、ワイン売場は松濤のオクシブビル1階に「THE WINE by TOKYU DEPARTMENT STORE」として移転オープンする。
なお、文化村の施設のうち「オーチャードホール」は営業を継続。ル・シネマは渋谷東映プラザ内に移転して「Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下」に、美術・アート関連はヒカリエ内に移転するとしている。

東急本店の売場移転先案内。

なお、渋谷随一の書店として人気を集めた7階の書店「MARUZEN&ジュンク堂書店 渋谷店」はそのまま閉店することとなった。

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メイチカ、2023年3月閉店-名古屋駅地下街の1つ、中央新幹線工事に伴う設備更新で

愛知県名古屋市中村区の名古屋駅地下街の1街区「メイチカ」が、2023年3月末に閉店する。

66年の歴史もつ名駅の地下街「メイチカ」

メイチカは1957年に開業、延床面積は約3,000㎡。名古屋交通開発機構が管理をおこなっている。
2023年現在は百貨店「松坂屋」の小型店(お茶や食品など)、ドラッグストア「アマノ」、老舗喫茶店「コンパル」などが出店している。

メイチカ。

中央新幹線工事に伴う設備更新で-2026年度中に完成

閉店はリニア中央新幹線名古屋駅の建設に伴う工事の一環。閉店を報じた日経新聞によると、中央新幹線の工事に合わせて換気空調設備を刷新するためだとしている。
工事の終了後(2026年度予定)も新たな地下街が設けられるものと思われるが、規模や再び「メイチカ」の名称が使われるかどうかなどの詳細については2023年時点では発表されていない。

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羽田エアポートガーデン、2023年1月31日開業-3年遅れで、空港直結・バスセンター併設

東京都大田区の羽田空港第三ターミナル駅前に、住友不動産の大型複合施設「羽田エアポートガーデン」が2023年1月31日に
グランドオープンする。

羽田エアポートガーデン。

羽田の大型複合施設、コロナ禍により3年遅れの開業

羽田エアポートガーデンは羽田空港の第3ターミナル(旧国際線ターミナル)ビルに直結する複合施設で、地上12階建て。敷地面積は約43,000㎡、延床面積は約91,519㎡。徒歩園(天空橋駅近く・徒歩15分)には2020年に「HANEDA INNOVATION CITY(羽田イノベーションシティ)」が開業している。
当初は2020年4月の開業をめざしていたが、新型コロナウイルスの感染拡大により全面開業が延期。ホテル棟は海外からの帰国者と入国者の待機施設などとして使われていた。

空港・バスターミナルで全国に繋がる複合施設

羽田エアポートガーデンは、バスターミナル「羽田エアポートガーデン バスターミナル」、ホテル「ヴィラフォンテーヌ プレミア羽田空港・グランド羽田空港」、温浴施設「泉天空の湯 羽田空港」、そして商業施設などで構成される。運営は住友不動産グループがおこなう。
国際線が多く発着していた第三ターミナルに直結。1階のバスターミナルからは青森から大阪まで全国各地への高速バスが発着することになる。

羽田エアポートガーデン バスターミナル。

なお、羽田空港船着場も隣接しているため、将来的には船とバスの乗り継ぎも可能となるかも知れない。

商業ゾーンは約80店-紀ノ国屋など出店

羽田エアポートガーデン内の商業施設は1階と2階。
ターミナルビルと直結する館内2階は、土産品や旅行に便利な品を販売する「Japan Promenade」、「羽田参道」、「HANEDA COLLECTION」の3つのエリアで構成される。

羽田エアポートガーデン商業棟。主に2階は物販、1階は飲食。

館内2階にはスーパーマーケット紀ノ国屋の「上質な食を通して、より良い旅行を」をコンセプトにした新業態「KINOKUNIYA」、コクヨ直営のコクヨ製品販売店「KOKUYODOORS(コクヨドアーズ)」、蜂蜜などを販売する「杉養蜂園」、骨伝導イヤホンなどで知られる「boco STORE」、スマホ用品等の「Anker Store」、コンビニ「ローソン」等が出店する。

紀ノ国屋の空港型新業態「KINOKUNIYA」。

1階には飲食ゾーンとして「Haneda Food Selection」、「大江戸フードホール」が設けられる。総テナント数は約80店舗となる。
このほか、イベントホールの「ベルサール羽田空港」(約1,000名収容、そのほか会議室併設)が設けられる。

巨大ホテルに「天然温泉」の温浴施設も併設

ホテル棟は住友不動産系の「ヴィラフォンテーヌ プレミア羽田空港/グランド羽田空港」となる。
ホテルは2022年12月に先行開業済みで、客室数は1717室と空港併設型ホテルとしては国内最大となる。

ヴィラフォンテーヌ プレミア羽田空港・グランド羽田空港。

屋上の温浴施設「泉天空の湯 羽田空港」は天然温泉をひいており、露天風呂からは富士山や飛行機を望むことができるという。
空港併設施設に天然温泉の露天風呂が設けられるのは国内初となる。
温浴施設は24時間営業で、サウナなども設けられる。

泉天空の湯 羽田空港。
(画像は公式サイトより)

羽田エアポートガーデン

東京都大田区羽田空港二丁目7番1号
営業時間:10:00~20:00(KINOKUNIYA)など
泉天空の湯は24時間営業(浴場は10時~13時まで清掃休業)

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スーパーみらべる、ハナマサ運営の「JMホールディングス」が2023年3月1日買収ー都内店舗網を強化へ

食肉中心の食品スーパーを展開する「JMホールディングス」(茨城県土浦市・JMHD)は、同業の「スーパーみらべる」(東京都板橋区)を2023年3月1日付で買収し完全子会社化すると発表した。スーパーみらべる練馬春日町店(東京都練馬区)。

ハナマサ・ジャパンミートのJMHD、近年は買収に積極的

JMHDの前身である「丸八肉店」は1945年創業。1964年に「霞ストアー」(現・カスミ)との取引を開始し業績が急伸。1978年に卸売店舗を出店する際、カスミとの混同を避けるため「ジャパンミート」を設立した。1993年にホームセンター内にテナント出店したのを機に小売業に本格参入した。
2013年9月には全日本食品(東京都足立区)から「肉のハナマサ」を展開する「花正」(東京都港区)を買収。2019年5月には「タジマ」(埼玉県越谷市)を買収するなど近年はM&Aに積極的。2020年2月には持ち株会社に移行した。傘下に花正やジャパンミートのほか、外食店を展開するジャパンデリカを抱え、2022年度の売上高は連結で約1408億円。ハナマサプラス根岸店(東京都台東区)。

スーパーみらべるは、板橋区に1977年10月に開店した「フルーツミラベル」が前身。「ミラベル」はフランスの杏の一種から命名された。当初は果物を中心とした青果店だったが次第に取り扱い品目を拡張し1981年に有限会社「ミラベル」を設立。1997年に株式会社化し現社名に改称した。練馬区や北区を中心に17店舗を展開し、2022年度売上高は155億円。

JMHD、都内北部の店舗拡充へ

JMHDはスーパーみらべるの全株式を2023年3月1日付で取得し、連結・完全子会社化する。取得金額は非公表。JMHDにおいては「肉のハナマサ」が東京23区を中心に店舗展開しているが、スーパーみらべるの買収により東京都北部の店舗網が拡充される。また、商品調達や販売ノウハウについても「当社グループとのシナジー効果が期待できる」としている。スーパーみらべる中井店(東京都新宿区)。

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フジ今治店、2023年1月31日建替え閉店-2023年11月に食品スーパーとして再開業へ

愛媛県今治市の国道317号線沿いにある総合スーパー「フジ今治店」が、店舗建て替えのため2023年1月31日に閉店する。

フジ今治店。(公式サイトより)

フジ今治店、規模縮小か

フジ今治店は1993年2月開業、建物は2階建てで店舗面積は4,000㎡。テナントとして100円ショップ「ダイソー」、宝くじ売場などが出店する。なお、同市内の中心部近くには1997年にショッピングセンター「フジグラン今治」も開業している。
新店舗は食品を中心とした店舗になるとしており、現在よりも店舗規模を縮小するものとみられる。
なお、建て替え中も別棟のガソリンスタンドは営業を続けるとしている。

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ヨークタウン桑野、2023年1月27日開業-ヨークベニマル・無印良品を核に

福島県郡山市のうめね通り沿いに、セブン&アイ系のショッピングセンター「ヨークタウン桑野」が2023年1月27日に開業する。

ヨークベニマル跡、ヨークタウンに

ヨークタウン桑野が出店するのは旧「ヨークベニマル桑野店」の跡。
同店は1989年に開店したが屋上駐車場が閉鎖されるなど度重なる地震などによる老朽化が顕著で、2021年11月に閉店して建て替え工事が行われていた。

2階の無印良品は「東北最大級」

ヨークタウン桑野の建物は2階建てで、店舗面積は4448㎡。核店舗として「ヨークベニマル桑野店」が再出店する。
ヨークベニマルは郡山市18店舗目で、店舗面積は2206㎡。
少人数世帯が多い地区であることから少量商品や簡便性の高い商品を充実。買い物しながら商品をスキャンし、会計時間が短縮できる「スキャンカート」を導入する。

ヨークタウン桑野。(ニュースリリースより)

また、2階は「無印良品郡山桑野」となる。
無印良品は郡山市3店舗目で、同店は2023年3月に開業する予定で、無印良品としては東北最大級の大型店となる。
このほか「クリーニングベル」が出店する。

ヨークベニマル桑野店

住所:福島県郡山市桑野四丁目3番4号
営業時間:9時30分~22時

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誠品信義店、2023年12月閉店-誠品書店の旗艦店、契約終了で

台湾・台北市信義区の台北101近くの統一国際大楼にある誠品書店・誠品生活を核とする大型複合書店「誠品信義店」が2023年12月に閉店する。

統一国際ビルの下層階に出店する誠品信義店。(台北市信義区)

アジア有数の大型書店だった

誠品信義店は2006年1月に開業。書店面積は約1,110坪、蔵書数は約17万冊で、アジアでも有数の大型書店で、日本語や英語の書店も多く販売されていた。
また、MIT(メイドイン台湾)雑貨をはじめ、文具や土産品、体験コーナーも充実しており、誠品敦南店が閉店した2020年からは24時間営業も実施されていた。

誠品跡、統一グループ出店-時代百貨・カルフールか?

閉店は契約満了のため。誠品書店は台湾の大手企業「統一グループ」の本社がある建物の下層階に出店。統一グループは、昨年12月には2023年6月までに誠品の所有する床を統一グループが引き継ぐことを発表していた。
閉店後、誠品の跡は統一グループが使うとしている。統一グループは2023年中に台湾カルフールを完全子会社化する予定であるほか、誠品の徒歩圏では「統一時代百貨店」(旧阪急百貨店)を運営している。そのため、誠品の跡には統一時代の別館、もしくはカルフールが出店する可能性が高いであろう。

統一時代百貨。

なお、誠品書店は今後も24時間営業を続けるとしている。
後継となる24時間営業店舗はまだ発表されていないが、台北市内の松菸(松山)・南西・西門のどれかになる可能性が高いであろう。

誠品生活松菸店。

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小田急モザイク通り・モール2階、2023年3月25日閉店-新宿ミロードも2025年閉館、西口再開発で

東京都新宿区の小田急新宿駅にある小田急SCディベロップメントが運営する商業エリア「小田急モザイク通り」とこれに面したモール2階部分が、2023年3月25日に閉店する。

小田急モザイク通り。

新宿西口を南口を結ぶ小田急のオープンモール

小田急モザイク通り・モール2階は新宿ミロードの開店に合わせて1984年10月に開業。
新宿西口と南口を結ぶ場所で、多くの通行客があり、カフェなどが出店していた。
閉店は再開発のためで、3月25日の閉店後は工事により通行ができなくなる。

新宿ミロードも2025年までに閉館へ

小田急グループは閉店企画として、新宿ミロード公式Twitterで思い出エピソードを募集。これをイラストレーター・さかがわ成美氏によって1月上旬から閉店までモザイク通りの壁面パネルに掲出するとしている。

モザイク通りと新宿ミロード。

なお、小田急グループは新宿ミロードについても再開発のために2025年4月までに閉店させる計画を発表しており、ミロード全体もあと2年ほどで見納めとなる。

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小田原EPO、2023年4月16日閉館-元西友系商業施設、隣接するアプリ跡とともに再開発へ

神奈川県小田原市の小田原駅近くにある都市型ショッピングセンター「小田原EPO」が、2023年4月16日に閉館。隣接して立地していたファッションビル「小田原アプリ」跡地とともに再開発がおこなわれる。

小田原EPO。

西友系商業ビル「エポ」最後の店舗だった

小田原EPOは赤羽・木更津(いずれも閉店)に次ぐ西友直営のファッションビル業態3号店として1993年4月に小田原駅から徒歩5分ほどのダイヤ街商店街に開業した。地上5階地下1階建で、店舗面積は10,206㎡。

西友・無印良品が出店していた頃の小田原EPO。

しかし、2015年9月に大型テナントであった西松屋が、2016年3月31日に核店舗であった西友に加えて地階の飲食街、無印良品などが閉店。核店舗を失ったことから小型テナントも閉店が相次ぎ、空き店舗が目立つ状態となっていた。また、2016年8月には隣接するファッションビル「小田原アプリ」(旧小田原ビブレ)も閉館していた。
一方で、その後EPOでは2016年9月にはオビーオフが、2018年6月にはクリエイトSDを核とした食品館が、2019年2月にはUSランドが開店するなどしており、空き床は大幅に減っていた。

再開発でタワマン建設へ-下層階は商業施設

小田原EPOの閉館は再開発のため。
跡地には隣接していたファッションビル「小田原アプリ」とともに再開発が行われ、2028年3月までに19階建てのタワーマンションが建設される。

旧・小田原アプリ。

タワーマンションの下層階には7区画の商業施設が設けられる予定となっているが、出店するテナントなどは2023年時点では未定となっている。

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