栄町ビル、2021年9月30日閉館-名古屋中心部の複合商業ビル、興和が再開発へ

愛知県名古屋市中区にある丸栄所有の複合商業ビル「栄町ビル(さかえまちビル/通称:えいちょうビル)」が、2021年9月30日に閉館した。

名古屋国際ホテル・星野書店など出店した栄町ビル

「栄町ビル(さかえまちビル/通称:えいちょうビル)」は1964年に開業。建物は地上15階、地下1階建て。

栄町ビル・名古屋国際ホテル。

高層階は「名古屋国際ホテル」、低層階は商業施設となっており、さらに1969年には別館として「ワシントンホテル」が開業した。このワシントンホテルのほうは藤田観光と提携して大手ビジネスホテルチェーンとなったことにより、現在もワシントンホテルグループに属する。(なお、ワシントンホテル1号店は現在「東京第一ホテル錦」となり営業を継続している)
栄町ビル本館には、近年は「名古屋国際ホテル」のほか「星野書店」「エクセルシオールカフェ」「レストランキャンドル」などが出店していた。

57年の歴史に幕、興和が再開発へ-ニューサカエビルも

栄町ビルは2003年に隣接する百貨店「丸栄」が買収。その後、丸栄は2010年に医薬品事業などで知られる商社「興和」(名古屋市中区)の子会社となったため、建物は興和グループの丸栄が所有している。
建物は築57年で老朽化しており、興和グループは近隣の「丸栄」跡や、「ダイソー」「洋服の青山」や企業オフィスなどが出店する複合商業ビル「ニューサカエビル」と合わせてと一体的な再開発をおこなうためにビルの閉館を発表。2020年9月30日に名古屋国際ホテルが閉館し、商業ゾーンについても順次退店が進んでいた。

丸栄跡(2020年撮影)。

栄町ビルは近く解体され、興和グループが再開発して新たなビルを建設することになる。
丸栄跡については建物の解体が進んでおり、大型再開発までは暫定的に低床の商業施設として活用する計画としている。
一方で、栄町ビル周辺の再開発検討街区にはニューサカエビルを含めまだ複数の建物が残っており、周辺一帯の大型再開発には時間がかかりそうだ。

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