カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

ミナモア、2025年春開業-広島駅新駅ビル正式名称「minamoa」決定、専門店200店舗集うターミナルに

広島県広島市南区のJR広島駅に新駅ビル「minamoa(ミナモア)」が2025年春に開業する。

広島駅新駅ビル、5年の工事期間経てまもなく完成

ミナモアはJR西日本グループが推進する「広島駅ビルの建替え計画」の一環として、2020年3月閉館の旧駅ビル「ASSE(アッセ)」跡地周辺一帯に整備中の建物で、地上20階地下1階建、建築面積は約14,000㎡、延床面積は約111,000㎡。JR西日本系不動産ディベロッパー「中国SC開発」が運営を担う。
同施設は「広島・瀬戸内の玄関である広島に新たな賑わいや交流、感動を創出する新駅ビル計画」として、商業フロア(約25,000㎡)やJR西日本系上級シティホテル「ホテルグランヴィア広島サウスゲート」(約17,000㎡/客室数380室)、松竹系シネマコンプレックスを展開。JR西日本各線に加え、広島電鉄が施設2階に乗り入れるなど、一大ターミナルを形成する。

広島駅新駅ビル「minamoa」。

県民参加の検討会で正式名称決定

ミナモアの施設名称は、広島県民参加型ワークショップや広島出身専門家との検討会を経て決まった「水面」「みんな」「もっと」を組合せた造語によるもので、名称ロゴデザインに関しても地元デザイナー参加による選考会を経て決まったものとなる。

広島県民参加型ワークショップ。

ekieザッカマルシェと一体的な施設に

JR西日本は、広島駅新駅ビルの正式名称(minamoa)発表にあわせ、2024年秋を目処に既存商業施設「ekieザッカマルシェ」を増床リニューアルする方針を発表した。
同社は「ekie ザッカマルシェは「minamoa」の一部として、新駅ビルと接続しフロアがシームレスに繋がります。」 と発表しており、広島駅周辺一帯の商業集積が従来以上に高まる見込みだ。

広島駅新駅ビル「minamoa」に乗り入れる広島電鉄の路面電車。

minamoa(ミナモア)

住所:広島県広島市南区松原町2-37

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いろは蔵パーク、2025年春開業-「ト一屋」「無印良品」核の施設、旧山形県立酒田商業高校跡地に

山形県酒田市の「酒田商業高校」跡地に、地元不動産会社「丸高」が参画する複合商業施設「いろは蔵パーク」が2025年春に開業する。

いろは蔵パーク。

本間家由来の土地で長年親しまれた商業高校

山形県立酒田商業高等学校は、1907年5月に「酒田尋常高等小学校附設商業補修学校」として開校。1917年12月に「酒田本間家」から寄進を受けた土地である当地に移転し、1962年3月に「山形県立酒田商業高校」となった。2012年4月には山形県による高校統廃合により「酒田市立亀城小学校」仮校舎兼学童保育所に転換、同年8月に酒田市が近隣高校旧校舎との交換により土地建物を取得したが、施設老朽化などを理由として、2019年3月までに段階的に閉鎖していた。
なお、酒田本間家は当地を代表する豪商で、地場大手スーパーの本間物産(マルホンカウボーイ/現秋田伏見屋HD系)や本間ゴルフ(現中国系)の源流となっている。

地元建設会社参画の公民連携型ショッピングセンター

いろは蔵パークは、酒田市による「酒田商業高校跡地整備事業」の一環として、地元建設会社「丸高」が代表法人を務める同名企業が、事業用定期借地権契約(30年契約/年間2,138万円)のもと建設するもので、建物は平屋建2棟で敷地面積は約21,375㎡、建築面積は約7,260㎡(A棟約4,316㎡/B棟約2,944㎡)、店舗面積は約6,700㎡。

いろは蔵パークの建物構成。

施設名は、現在の大阪府泉佐野市を本拠とした廻船豪商「食野家(めしのけ)」の米蔵「新井田蔵(俗称:いろは蔵)」48棟が軒を連ねていたことに由来するもので、「生活利便性が向上する日常生活の拠点、山居倉庫と連携したにぎわいの拠点、自然と人が集まり、出会い、交流と日常的なにぎわいが生まれる商業施設」を目指すとしている。 

ト一屋と無印良品を核に県内外有名店を展開

いろは蔵パークには、山形庄内地場大手食品スーパー「ト一屋(といちや)」とライフスタイルストア「無印良品」を核に、輸入食品店「カルディコーヒーファーム」や眼鏡店「JINS」など、県内外の有名専門店が入居する予定。
このほか、地元物産協会の「(仮称)酒田観光物産館」や地元イカ加工食品会社「山形飛鳥」直営店、地元都市ガス事業者「酒田天然ガス」が入居する方針を示しており、地域に長年親しまれた高校跡地が衣食住を幅広くカバーするショッピングセンターとして生まれ変わることとなる。

いろは蔵パーク。

いろは蔵パーク

住所:山形県酒田市上本町7-10(旧酒田商業高校)

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イオン鹿児島鴨池店、2024年8月31日閉店-旧ダイエー、イオングループとして再開発めざす

鹿児島県鹿児島市の鹿児島市電郡元電停前にあるイオン九州の大型総合スーパー「イオン鹿児島鴨池店」が2024年8月31日に閉店する。
イオン鹿児島鴨池店の閉店に先駆け、6月7日より「閉店売りつくしセール」が始まる。

鴨池動物園跡地に生まれた県内随一の大型店

イオン鹿児島鴨池店は、1975年7月に「ダイエー鹿児島ショッパーズプラザ」として開業。建物は地上2階建で店舗面積は20,420㎡。
開業当初はダイエー鹿児島初となる直営店として、市立鴨池動物園跡地を活かし、県内随一のショッピングセンターを展開。九州初の専門店や有名芸能人の来店で賑わいをみせた。
2015年9月にはダイエーの九州撤退にともない、イオン九州の総合スーパー「イオン鹿児島鴨池店」に店名変更した。

ダイエー鹿児島店(現イオン鹿児島鴨池店)。

2024年6月現在も産直系生鮮グローサリー「わくわく広場」を始め、旧ダイエー系婦人服店「ロベリア」や生活雑貨店「コスタコート」、靴量販店「ABC-MART」「グリーンボックス」、100円ショップ「キャンドゥ」、300円ショップ「イルーシー300」、複合書店「アシーネ」(文具雑貨取扱店舗)、カフェ「タリーズコーヒー」といった専門店39店舗(ATM除く)が入居するなど、電停前という好立地を活かし、高い集客力を維持している。

ダイエー鹿児島店(現イオン鹿児島鴨池店)。

老朽化顕著、イオングループとして再開発めざす

イオン鹿児島鴨池店は、2024年6月現時点においても「イオンモール鹿児島」「山形屋」「アミュプラザ鹿児島」に次ぐ規模の大型店であるが、開業から49年が経過するなど「経年劣化による店舗老朽化」が進んでいたという。
イオン九州は同店の跡地に関して「イオングループとして再開発」を行うとしているが、詳細は明らかとなっていない。

「49」にちなんだセールも

イオン鹿児島鴨池店では閉店に先駆け、2024年6月7日より「閉店売りつくしセール」を始める。
閉店セールでは「49年分のありがとう」と題して、本体価格均一セール(490円・49円)や衣料品最大30%OFF、トップバリュ商品の先着配布を実施。閉店まで様々なイベントを開催する予定となっている。

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エースワン愛南店、2024年6月6日新装開店-旧エーマックス、DCMとの複合店に

愛媛県南宇和郡愛南町の旧エーマックス愛南店が、四国地場大手食品スーパー「エースワン愛南店」と大手ホームセンター「DCM愛南店」との複合店舗として2024年6月6日に新装開店した。

エースワン愛媛1号店

エースワン愛南店は、2006年10月に同社旗艦業態「エーマックス愛南店」として開店。建物は平屋建で店舗面積は6,000㎡。
同社としては愛媛県内初の店舗であり、南宇和郡内随一の店舗面積を誇る大型店として、生鮮食品から衣料雑貨、ホームセンター商品までフルラインで揃うスーパーセンター型の店舗づくりを打ち出した。2024年4月には新コンセプト店舗「AceOne」として業態転換を実施、非食品フロアに愛媛発祥の大手ホームセンター「DCM(旧DCMダイキ)」を導入する準備を進めていた。

DCMとの複合店に

DCM愛南店の建物は平屋建で店舗面積は約3,259㎡(986坪)。
旧来のエーマックスが取扱っていた非食品フロアの事実上の後継として、生活用品・園芸植物・木材・レジャー用品・自転車・ペット用品・キッチン用品・清掃用品・インテリア用品・家電製品・エクステリア用品など幅広く展開。愛南町近隣の海が「多くの釣人が訪れる人気スポット」であるという立地特性を活かし、釣具の取扱いを拡充するとしている。

DCM愛南店(写真手前)とエースワン愛南店(写真奥)

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ビギHD、三井物産が完全子会社化-2024年6月発表、アパレル関連事業・海外展開強化

三井グループ系大手商社「三井物産」は、大手アパレル「ビギHD」を完全子会社化したことを、2024年6月3日に発表した。

日本のファッション文化を牽引した大手アパレル

ビギは1970年7月に大楠祐二・稲葉賀恵・菊池武夫(1984年3月退社)により創業。DCブランドブームを追い風にインテリア雑貨や飲食店経営、ホテル・リゾート開発にまで業容を拡大した。その後も1997年8月には欧州系ファストファッションブランド「ZARA」と合弁会社を設立(2005年12月まで段階的に合弁解消)するなど、日本のアパレル業界を牽引した。2024年6月現在も大手アパレルとして、国内550店舗を展開する。

MEN’S BIGIの店舗イメージ。

2018年より三井物産系と連携強化

ビギは大手アパレルとなる過程で、三井物産とアパレル製品OEMやブランドライセンス面で親密な関係にあり、2018年1月にはMSDファンド(三井物産/三井住友銀行/日本政策投資銀行)がビギHD株式の66.6%を取得、三井物産がビギHD株式の33.4%を取得するかたちで資本業務提携を締結していた。
ビギは新体制となって以降、三井物産系との連携を活かし、2018年4月には英国老舗ニットブランド「JOHN SMEDLEY」日本正規代理店を系列下に収めるなどファッション雑貨事業を拡大。主力ブランド「PINK HOUSE」海外展開を本格化していた。

JOHN SMEDLEYのイメージ。

三井物産は「ビギHDが強みとする創造力、販路や顧客基盤に、三井物産が有する業界横断的な連携、経営・DXのノウハウや国内外のネットワークといった総合力を掛け合わせることで、ビギHDはライフスタイル事業者として、更なる成長を目指します」としており、今後も同社全面支援のもと積極的な事業展開が図られるとみられる。

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ドン・キホーテむつ店、2024年6月27日開店-本州最北端に王道ドンキ、ウエルマート・亀屋みなみ・マックスバリュ・ビッグ・佐藤長跡に

青森県むつ市のJR大湊線下北駅近くにある大湊興業の商業施設「セントラルショッピングセンターむつ」に、パン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH)のディスカウントストア「ドン・キホーテむつ店」が2024年6月27日に開店する。

ドン・キホーテむつ店。

下北初のイオン系商業施設として開業

セントラルショッピングセンターむつは1995年4月に開業。建物は平屋建で店舗面積は2,750㎡。
開業当初は地場不動産ディベロッパー「大湊興業」によるイオン系大型食品スーパー「ウエルマートむつ中央店」核の施設として、近隣の大湊興業系施設とともに一大商業集積を形成した。

下北初の亀屋みなみとなるも短期間で再びイオン系に

セントラルショッピングセンターむつは、1998年4月に青森地場流通大手系食品ディスカウント「亀屋みなみチェーンKバリューむつ中央店」(JVA加盟店)核の施設として新装開店したが、2001年10月に亀屋が民事再生法適用を申請、亀屋経営再建の過程でイオン系への追加承継対象となったため、2002年に再びイオン系大型食品スーパー「マックスバリュむつ中央店」となった。

下北初の佐藤長、松木屋名物引継ぐも閉店していた

マックスバリュむつ中央店は、マックスバリュ東北(旧ウエルマート東北/現イオン東北)の下北半島における中核店舗として、2009年7月には食品ディスカウント「ザ・ビッグむつ中央店」に業態転換したが、2011年10月に同社が下北から撤退したことで、同年12月より近隣店舗(むつ新町店)とともに青森地場大手系スーパー「さとちょうむつ中央店」として新装開店した。
さとちょうむつ中央店は、2021年4月に佐藤長系百貨店「むつ松木屋」から名物飲食店「松木屋名物そば・うどん」を移設するなど、下北駅徒歩圏内という立地を活かしたリニューアルを進めていたが、佐藤長が2023年6月に民事再生法適用を申請10月20日に全店閉店後に同社の受け皿会社「青森トライアル」の承継対象とならなかったため、空きテナントとなっていた。

下北初のドンキ、本州最北端で「王道」提案

ドン・キホーテむつ店の建物は平屋建で直営売場面積は1,904.9㎡。同社本州最北端の店舗となる。
ドンキむつ店は「娯楽施設のような感覚を味わえる、ワクワク・ドキドキを届ける王道ドンキ」を掲げ、同社が得意とするトレンド商品や美容関連商品(フェイスマスク・アジアンコスメ)、ブランド衣料を展開。家庭用雑貨3品同時購入割引コーナー「3itz toc(ミッツトック)」やカップ麺・袋麺コーナー「ラーメン横丁」といった独自コーナーや自治体PRキャラクター「ムッシュ・ムチュランⅠ世」とのコラボ演出を打ち出す。
これらの施策により、むつ市街地の「スーパーマーケットやドラッグストアなど日常使いできる店舗は複数営業している」という競争環境で同業他社との差別化を図る。

ドンペンとムッシュ・ムチュランⅠ世のコラボも。

ドン・キホーテむつ店

住所:青森県むつ市中央2-7-2
営業時間:9時~24時

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ドン・キホーテ安曇野インター店、2024年6月26日開店-スワンガーデン安曇野のロン都・ニトリ跡、タイパがいいドンキに

長野県安曇野市の大和ハウス工業系ショッピングモール「スワンガーデン安曇野」に、パン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH)のディスカウントストア「ドン・キホーテ安曇野インター店」が2024年6月26日に開店する。

ロン都の旗艦店級店舗として開店

ロン都安曇野インター店として1997年10月に開店。
甲信越地場大手ファッションストア「ロン都ファッショングループ」が展開する郊外型ロードサイド店舗のなかでも大規模な部類にあり、同社旗艦店(川中島店・イーストプラザ店)と同等の売場面積を活かし、高価格帯の婦人服を中心にフルラインの衣料品を展開した。
2010年代には同社初となるプチプラ雑貨業態「at Room」を導入するなど客層拡大を図ったが、ロン都の経営悪化にともない2016年8月をもって閉店していた。
ロン都は2019年3月に民事再生法適用を申請、同年5月にマツオインターナショナル運営となり、マツオ主導のもとグループ内外有名高級婦人服ブランドのインショップ導入や店舗整理を進めている。

ロン都の後継「ニトリ」も短命店舗に

ニトリ安曇野インター店は、2018年3月にロン都安曇野インター店跡を居抜くかたちで開店。売場面積は760坪/約2,512㎡。
開店当初は安曇野市内最大の家具インテリア雑貨店であったが、2022年8月に「ニトリあづみ野インターパーク店」(店舗面積約3,973㎡/1,202坪)として事実上増床移転したため、ニトリ安曇野インター店跡は約2年間空きテナントとなっていた。

タイパ重視のドンキに

ドン・キホーテ安曇野インター店の建物は平屋建で売場面積は2,433.1㎡。
同店は「1店舗で衣食住すべて揃うから普段使いしやすい、はしごせずとも家族皆のお買い物が完結する=タイパがいい店」として、ドンキが得意とする驚安価格の食品・日用品・コスメを始め、若い世代向けの流行商品(グミ・駄菓子・マカロンカラーのキャリーケース)、おとな世代向けの睡眠改善商品を展開するなど、全世代のニーズに対応した「タイパがいい店づくり」をめざす。

ドン・キホーテ安曇野インター店。

ドン・キホーテ安曇野インター店

住所:長野県安曇野市豊科南穂高1115
営業時間:9時~25時(翌1時)

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ドン・キホーテ寝屋川店、2024年6月25日開店-エディオン跡、2000年代意識した関西ヤング向け店舗に

大阪府寝屋川市の旧国道1号線沿いにあるエディオン寝屋川店跡に、パン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH)のディスカウントストア「ドン・キホーテ寝屋川店」が2024年6月25日午前9時に開店する。

関西地場大手家電量販店として開店

エディオン寝屋川店は、2001年11月に関西地場大手系家電量販店「ミドリ寝屋川店」として開店。建物は地上3階建で店舗面積は2,844㎡。
開店当初はミドリ電化運営店舗であったが、2009年10月のエディオングループ会社再編にともないエディオンWEST運営に移行、2012年10月に店名を「エディオン寝屋川店」に変更した。
同店は開店以来、寝屋川市内最大規模の家電量販店であったが、島忠ホームズのショッピングセンター「ホームズ寝屋川店」(26,159㎡)への移転にともない、2021年11月をもって閉店していた。

関西ヤング向けドンキ、平成レトロや金色アイテムも

ドン・キホーテ寝屋川店の建物は地上3階建で営業フロアは2~3階、売場面積は2,239.8㎡。
ドンキ寝屋川店は「大阪市のベッドタウン」「大学も近くヤング層も多いエリア」という立地特性を活かし、フェイスマスク約300種類を始めとする美容グッズや2000年代を意識した“平成レトロ”なファッションアイテムを展開。ドンキ近隣店舗で「“金色”アイテム」を購入する客が多い傾向にあることから、金色のアクセサリーや財布など幅広い価格で取り揃えるとしている。

ドン・キホーテ寝屋川店。

ドン・キホーテ寝屋川店

住所:大阪府寝屋川市池田新町 6-3
営 業 時 間:9時~26時(翌2時)

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成城石井近鉄和歌山店、2024年6月12日開店-近鉄百貨店、成城石井FCを全店舗に導入完了

和歌山県和歌山市の近鉄グループ系百貨店「近鉄百貨店和歌山店」に、ローソン系高品質食品スーパー「成城石井近鉄和歌山店」が2024年6月12日に開店する。

近鉄と縁の深い成城石井

近鉄グループは2003年8月以来、流通中核会社「近鉄リテールサービス(現近鉄リテーリング)」を通して高品質食品スーパー「成城石井」とFC契約を締結し、関西圏の同社沿線を中心に積極的な店舗展開を打ち出すなど親密な関係にあった。
近鉄百貨店は2016年9月に新事業の一環として、グループ企業と同様に成城石井とFC契約を締結し、三重県内初となる「成城石井近鉄四日市店」を開店。自社直営日配・グロサリー売場をブランド力の高い成城石井として刷新することで、売場の活性化や集客力の向上を図った。

近鉄百貨店、全店に成城石井導入

成城石井近鉄和歌山店の店舗面積は251.1㎡。
近鉄百貨店FCの成城石井は2024年4月の東大阪店に次ぎ11店舗目、和歌山県内初の店舗となる。取扱商品数は約7,500アイテム。
同店の開店により、近鉄百貨店は全店舗に成城石井を導入することとなった。

成城石井近鉄和歌山店。

成城石井近鉄和歌山店

住所:和歌山県和歌山市友田町5-18
営業時間:10時~19時

近鉄百貨店による成城石井FC店舗(11店舗)
  • 2016年9月:成城石井近鉄四日市店(近鉄百貨店四日市店)
  • 2017年6月:成城石井近鉄生駒店(近鉄百貨店生駒店)
  • 2018年3月:成城石井近鉄百貨店奈良店(近鉄百貨店奈良店)
  • 2018年4月:成城石井近鉄草津店(近鉄百貨店草津店)
  • 2019年4月:成城石井近鉄橿原店(近鉄百貨店橿原店)
  • 2019年7月:成城石井あべのand店(あべのand/Hoop)
  • 2021年4月:成城石井あべのハルカス近鉄店(近鉄本店)
  • 2021年9月:成城石井名古屋近鉄パッセ店(近鉄パッセ)
  • 2022年6月:成城石井近鉄百貨店上本町店(近鉄百貨店上本町店)
  • 2024年4月:成城石井近鉄東大阪店(近鉄百貨店東大阪店)
  • 2024年6月:成城石井近鉄和歌山店(近鉄百貨店和歌山店)
    ※成城石井近鉄四日市店は三重県1号店
    ※成城石井近鉄草津店は滋賀県1号店
    ※上記以外の「近鉄〇〇店」は他事業者(近鉄リテーリング含む)による運営

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キムラヤ秋葉原店、2024年6月2日閉店-ヤマダデンキ系ディスカウント、同業態は新橋・神保町の2店舗のみに

東京都千代田区の秋葉原駅東西自由通路にあるヤマダデンキキグループのディスカウントストア「キムラヤ秋葉原店」が2024年6月2日をもって閉店した。

ヤマダデンキ系の老舗ディスカウントストア

キムラヤは1955年2月に東京都台東区上野で初代法人を設立。1960年2月に1号店となる「キムラヤ神保町店」を開店。1999年5月に開店した旗艦店「セレクト・イン キムラヤ新橋本店」(地上8階地下2階建/延床面積8,055㎡)開店を機に事業領域を大幅に拡大し、首都圏の繁華街や大型商業施設に家電・モバイル機器や化粧・衣料・宝飾品、輸入ブランド品、各種映像メディアを取扱う大型ディスカウントストアを展開するようになった。
一方、同社は急速な拡大路線や競争激化が災いし、2004年9月に民事再生法手続きを開始。2005年7月には新会社「キムラヤセレクト」への運営移行と同名新業態の全国展開により生き残りを図ったが、2007年9月にヤマダ電機(現ヤマダHD)傘下となり、新橋本店を始めとする旗艦店数店舗がヤマダ本体に編入された


ヤマダデンキLABI新橋(旧キムラヤ新橋本店)。

キムラヤセレクトはヤマダHD傘下で店舗整理を加速。2015年7月には新会社「ワイズセレクト」運営となり、2017年3月にはヤマダ自社開発化粧品製販会社「プインプル」を吸収合併するなど、コスメ・ドラッグに特化した事業会社に転身したもの、2023年6月のグループ再編にともないヤマダHDの事業会社(ヤマダデンキ)に吸収合併された。

キムラヤは残り2店舗に

キムラヤ秋葉原店は2012年6月に「ドラッグ・イン・キムラヤ秋葉原店」として開店。
キムラヤとしては2006年4月のモレラ岐阜店以来約6年ぶり、ヤマダHD傘下入り後初となる新店舗であり、店舗看板においても「YAMADA」グループであることを全面に打ち出した。
同店は2019年10月の秋葉原駅東西自由通路新装開業にあわせて店舗を全面刷新。開店当初からの医薬品に加え、訪日外国人観光客のインバウンド需要に対応した土産品の拡充を進めたもの、12年で閉店することとなった。

キムラヤ秋葉原店。

キムラヤ秋葉原店の閉店により、キムラヤブランドの店舗は「ドラッグ・インキムラヤ新橋日比谷口店」「ドラッグストアキムラヤ神保町店」の2店舗のみとなる。

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