JR広島駅ビル、20階建てに建替えへ-ASSEは2020年春閉館、広電「2階乗り入れ」に

JR西日本グループは、広島県広島市南区にあるJR広島駅の駅ビル「ASSE」(アッセ)を2020年春に閉館させ、20階建ての新駅ビルに建て替えることを発表した。

JR広島駅ビル「アッセ」。

現在の駅ビル「ASSE」2020年春閉館へ

広島駅ビルの建て替えはJR西日本、広島電鉄、広島市が計画していたもの。現在の駅ビル「ASSE」(アッセ)は1965年に建設されたもので、老朽化が進んでいた。建物は地上7階地下1階建てで、イズミグループの食品スーパー「ユアーズLIVI」を核に、地場書店「廣文館」などが出店している。
JR広島駅では、高架下などに新たな商業ゾーン「ekie(エキエ)」が整備されるなど改装が進められている。

エキエ。

現在の駅ビルは、建て替え工事のため2020年3月に閉館。
その後解体され、2025年の新駅ビル完成を目指して工事が進められる。

大型商業施設、シネコンなど併設-広電は2階に

新たな広島駅ビルは地上20階・地下1階建てで、高さは約100メートル。

駅ビルイメージ。

商業施設として店舗面積約25,000㎡のショッピングゾーン、宿泊施設としての400室規模のJR西日本系ホテル、映画館として松竹系のシネマコンプレックスなどが入居する。このほか、立体駐車場も新設される。運営は、エキエと同じJR西日本子会社の「中国SC開発」となる。
コンコースに広電が乗り入れる。

また、広島電鉄はかねてから計画されていた「駅前大橋線」を新設し、広島駅電停は駅ビルの2階に設けられる。路線の付け替えに伴い、猿猴橋町電停は廃止される方針となっている。

フロア構成イメージ。


現在の広島駅電停。2階に移設される。

広島駅ビルの建て替え計画はバブル期にも持ち上がっており、当初は三越などが出店する案があったものの、景気の低迷に加えて広電の乗り入れ方法の検討などもあり、棚上げされていた。
なお、駅前大橋については着工時から広島電鉄の電車が通行できるように設計されている。

配置図イメージ。

開発すすむ駅周辺、フタバ図書も間もなく再開発か

JR広島駅周辺ではビックカメラが核店舗の「ビックフロント」、エディオン蔦屋家電が核店舗の「エキシティ」が建設されるなど大型再開発が続いている。

エキシティと再開発が計画されるフタバ図書(旧イズミ)。
左側は広電の広島駅電停とカープ電車。

今後も4月1日には広島テレビなどが入居する「GRANODE(グラノード)広島」が開業するほか、マツダスタジアム横では「東横イン」が大型ホテルを着工。さらに、フタバ図書(旧イズミ広島駅前店)周辺、広島東郵便局周辺などでも再開発が計画されており、JR広島駅ビルの建て替えによって更に開発の流れに拍車がかかりそうだ。

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