さとちょう(佐藤長)、2023年10月20日全店閉店-青森地場大手、トライアルが大半に出店も「むつ松木屋」など未定

青森県津軽地方を中心にスーパー「さとちょう」を展開する流通地場大手「佐藤長」(青森県弘前市)は、2023年10月20日を以て全ての店舗を閉店する。
追記:最終営業日20日は15時までに閉店予定。

津軽大手のスーパー、前社長逮捕などにより倒産していた

佐藤長は1897年に佐藤商店として創業。1978年に弘前市に「さとちょう」1号店を出店した。
さとちょう城東店(青森県弘前市)。
店舗跡にトライアルが出店する予定。

さとちょうは2023年6月時点で津軽地方と下北半島に計26店舗を展開していたが、競争の激化や前社長の逮捕による信用低下などから6月26日付で青森地裁弘前支部に民事再生法を申請・受理され、すでに一部店舗を閉店している。
これまでの経緯はこちら

さとちょう閉店後、過半数の店舗跡にトライアル

さとちょうの全店閉店にともない、18店舗と関連会社「青森食研」、鮮魚テナント「魚三」が、10月23日付で大手総合スーパー「スーパーセンタートライアル」などを運営する「トライアルホールディングス」(福岡県)のグループ会社2社に事業譲渡される。
トライアルはこれらさとちょう18店舗の跡に出店する予定としている。

「さとちょう」の看板は消滅する。

魚三は他社スーパーにもテナント出店しており、以前より東北地方のトライアル店内にも店舗を構えている。
地元メディアの報道によると、従業員約800人強の雇用は維持されるという。

改装した「むつ松木屋」閉店へ-今後のテナントなど不明

青森県むつ市の田名部駅跡前にあり、まちづくり会社が改修、2021年10月にさとちょうが運営するかたちで再生された百貨店「むつ松木屋も閉店するとみられる。(レストランも佐藤長グループ運営)
むつ松木屋の今後の活用方法などは10月時点で発表されていない。

閉店する百貨店「むつ松木屋」。

現時点で譲渡が決まらず閉店するとみられる店舗
  • さとちょう松森町店(弘前市、本店)
  • エコさとちょう小比内店(弘前市)
  • さとちょうヒロロ店(弘前市):1月閉店済み
  • エコさとちょう大鰐店(大鰐町):9月閉店済み
  • エコさとちょう平賀駅前店(平川市):9月閉店済み
  • さとちょうむつ中央店(むつ市)
  • むつ松木屋(むつ市、松木屋百貨店)

複数の地元メディアによると、以下は子会社運営のため交渉中とのこと。

  • さとちょう樹木店(弘前市):ヱスヱス商事の運営
  • さとちょう寿町店(黒石市):ヱスヱス商事の運営

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