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ダイエーグルメシティ西大路店、2022年10月31日閉店-大国屋西大路店跡、僅か10年で

京都府京都市南区のJR京都線西大路駅近くにあるイオングループの食品スーパー「ダイエーグルメシティ西大路店」が2022年10月31日午後6時をもって閉店する。

西大路駅前の狭商圏型グルメシティ

ダイエーグルメシティ西大路店は、2012年10月に京都地場食品スーパー「大国屋西大路店」跡を居抜きするかたちで開店したもので、建物は地上2階建で営業フロアは1階のみ、売場面積は約580㎡。
開店当初はダイエーの地域子会社「グルメシティ近畿(旧サカエ)」による運営店舗であり、グループとしては京都府内で約6年ぶりとなる新規出店であった。
同店では「少人数世帯の冷蔵庫代わりの店舗」を掲げ、生鮮食品・惣菜の少量・小規格商品を同規模店舗の約1.3倍展開。狭商圏型という店舗特性を活かした毎日低価格(EDLP)の取組みや簡便商品を拡充することで差別化を図った。

ダイエーグルメシティ西大路店

その一方、同店徒歩圏内は以前よりイオングループの大型総合スーパー「イオン洛南ショッピングセンター」や関西地場大手の食品スーパー「フレスコ九条店」が営業、2014年には京都地場食品ディスカウント「新鮮激安市場!洛南店」が建替リニューアル(業務スーパーから業態転換)するなど激戦区であり、10年の歴史に幕をおろすこととなった。

営業終了のお知らせ掲示中の西大路店

同店は閉店に際し、店頭にて「お客さま・会員さまには当店の営業終了後もぜひダイエー桂南店をご利用頂きますよう、お願い申し上げます。」と告知しており、1km圏内にあるグループ店舗(イオン洛南)ではなく3km圏内にある同社店舗が後継店舗となった。

ダイエーグルメシティ西大路店の後継は桂南店となった

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フォレストモール岩出、2022年10月28日開業-サティ→ミレニアシティ跡地、「メッサオークワ」「無印良品」核に

和歌山県岩出市の国道24号線(和歌山バイパス)沿いにあったオークワの大型総合スーパー「オークワミレニアシティ岩出」跡地に、オークワと無印良品を核とするショッピングセンター「フォレストモール岩出」が2022年10月28日に開業する。

岩出サティ引継ぎ生まれた「ミレニアシティ」が前身

オークワミレニアシティ岩出は、1980年12月にニチイの総合スーパー「ニチイ岩出店」として開店。建物は地上2階建で売場面積は13,812㎡、直営売場面積は7,773㎡、大阪府阪南市に本社を置く辻野開発が所有していた。

オークワミレニアシティ岩出。

1990年代中盤にはマイカル(旧ニチイ)の生活百貨店業態「岩出サティ」となったが、マイカルグループの経営悪化や競合店の出店もあり1999年をもって閉店。2000年11月に和歌山地盤のオークワが店舗を引継ぎ「オークワミレニアシティ岩出」として増床新装開業した。

マイカル岩出サティを引継いだ店舗だった。

オークワミレニアシティ岩出は、サティ時代から引続き市内随一の大型店であったが、2020年8月に売場を1階に集約したのち、同年9月をもって全館閉店。跡地は解体となった。

閉店告知。

オークワ・無印良品を核に13店舗出店予定

フォレストモール岩出の建物は平屋建で敷地面積は約41,959㎡、延床面積は約10,549㎡。サンドラッグ創業家が設立した商業不動産デベロッパー「フォレストモール」が開発運営を担う。フォレストモールは2022年9月開業の佐久平に次ぎ14施設目となる。

フォレストモール岩出。

フォレストモール岩出は、オークワの高級総合スーパー「メッサオークワ岩出店」と良品計画のライフスタイルストア「無印良品フォレストモール岩出」を核に、ドラッグストア「サンドラッグ」や100円ショップ「Seria」、手芸用品店「手芸センタードリーム」、飲食店「すき家」「ジョリーパスタ」など13店舗が出店。(13店舗中1店舗は出店時期未定)
既存のフォレストモール同様に「アメリカ西海岸の商業施設」をモデルとした近隣型ショッピングモールとなる。

フォレストモール岩出のフロアマップ。

オークワは建替前より高級化、衣料も継続展開

メッサオークワ岩出店の建物は平屋建で直営売場面積は2,989㎡、延床面積は4,433㎡。
岩出店は基本コンセプトに「こだわり良質、ちょっとプラスの満足感」を掲げるメッサ業態の店舗として、近海産丸魚や店内加工のローストビーフ・生ハム、シェフ監修惣菜を展開。
インストアベーカリーでは同業態初となる「店内で生地からつくった食パンやベーグル」、グロサリーでは自社最上位PB「オークワプレミアム」の新商品を取扱うなど、店内製造商品やこだわり商品を拡充する。
そのほか、ミレニアシティ岩出時代と同様に衣料品売場を展開。視認性の高い什器(リーチインケース)、セミセルフレジ・セルフレジ・ゆっくりレジ、ペットボトル回収機を設けるなど、「お客様の生活に寄り添った便利なお店」をめざす。

フォレストモール岩出

住所:和歌山県岩出市中迫147
営業時間:午前9時~午後9時45分(メッサオークワ)

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マックスバリュ瑞穂桜山店、2022年10月28日開店-ユニーピアゴラフーズコア桜山店跡地のマンションに、Uber Eatsにも対応

愛知県名古屋市の名古屋市営地下鉄桜通線桜山駅近くに、イオングループの大型食品スーパー「マックスバリュ瑞穂桜山店」が2022年10月28日午前7時に開店する。

ラフーズコア跡地、3年ぶりスーパー復活

マックスバリュ瑞穂桜山店は、2019年11月閉店のユニー系高級食品スーパー「ピアゴ ラフーズコア 桜山店」跡地に2022年7月竣工したスターツグループ系賃貸マンション「ヴィルクレア桜山」(桜山プロジェクト)1階に開店するもので、建物は地上14階建、営業フロアは1階、敷地面積は約1,798㎡、直営売場面積は700㎡、建築面積は約1,255㎡、延床面積は約6,438㎡。イオングループ食品スーパー地域子会社のマックスバリュ東海が運営を担う。

マックスバリュ瑞穂桜山店。

マックスバリュ瑞穂桜山店の生鮮売場(農産・水産・畜産)では、地場野菜や丸魚・切身・お造りに加えて、自社開発じもの商品「トップバリュ 愛知県豊橋産 三河米豚」といったこだわりの食材や冷凍商品・簡便商品を展開。
デリカ売場(惣菜・寿司・ベーカリー)では、店内調理の弁当・ホットデリカ・焼き上げパンに加えて、地元名古屋めしや健康志向ニーズに対応した商品を展開する。
また、ステーブル売場(グロサリー・デイリー・ノンフーズ)では、糖質オフ・大豆ミート・フリーフローム・オーガニックといった健康に配慮した商品、じもの商品やチーズ・酒など多様なニーズや生活シーンにあわせた商品を展開する。
その他、名古屋市内という立地特性を活かした宅配アプリ「Uber Eats」(2,500品目)による店舗商品の配達、キャッシュレスセルフレジを導入するなど、新しい生活様式への対応を図る。

マックスバリュ瑞穂桜山店

住所:愛知県名古屋市瑞穂区桜見町一丁目5番地の1
営業時間:24時間営業

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「東急ハンズ」2024年3月までに消滅-「ハンズ」新屋号・ロゴを2022年10月26日から順次使用、ベイシア・カインズ傘下で

ベイシアグループ傘下の大手生活雑貨店「ハンズ」(旧東急ハンズ/本社:新宿区)は、新たな屋号とロゴマークと2022年10月26日に発表した。

ハンズ渋谷店のイメージ。

新たな屋号とロゴは発表同日から順次使用開始し、「東急」「TOKYU」などを含む商標・標章は2024年3月までに廃止となる。

ベイシアグループ傘下となった旧東急ハンズ

ハンズは1976年8月に「東急ハンズ」として設立。同年11月に1号店を神奈川県藤沢市に開店。
東急ハンズは東急不動産による渋谷の社有地活用策の一環として創業に至った経緯もあり、長年東急不動産傘下として都市型インテリア雑貨・ホームセンターを展開していたが、新型コロナウイルス感染拡大により客足が減少。
2020年12月からは旗艦店(池袋・三宮)を含む店舗の相次ぐ閉鎖を打ち出すなど、経営基盤の再構築に取組んだが、2021年3月期の売上高は前の期に比べて35%減少の631億円、71億円の最終赤字であった。
東急ハンズ池袋店(閉店済)。

そのため、東急不動産HDは東急ハンズの売却を決定し入札を実施。2022年3月31日付でベイシア系ホームセンター「カインズ」の完全子会社となり、同年10月1日に社名を変更していた。
カインズ福岡新宮店。

また、社名変更にあわせ、2022年10月1日からハンズクラブ会員を対象に「カインズとハンズのオリジナル商品で叶える ちょっといい暮らしプレゼントキャンペーン」を開催するなど、カインズとの連携を打ち出していた。

東急色一掃、nendoによる新ロゴに

ハンズの屋号・ロゴ変更は東急不動産ホールディングスとの資本関係解消によるもの。
新ロゴはデザインオフィスnendoのチーフデザイナー「佐藤オオキ」が、ハンズの原点「」をモチーフに一筆書きで表現したもので、主力業態「ハンズ」(63店舗)に加えて美容・文具・雑貨業態「ハンズビー」(20店舗)も順次、同様の一筆書きロゴとなる。
新生ハンズのロゴマーク。


新生ハンズビーのロゴマーク。


新生・台隆ハンズのロゴマーク。(台湾FC)

また、屋号・ロゴ変更にあわせて新たなブランドメッセージ「手でソウゾウしよう。手でワクワクしよう。」を展開。「過去を継承しながら次へと繋げていく。」という姿勢をアピールする。

新生ハンズのブランドメッセージ。

ブランドリニューアルキャンペーンも

ハンズでは10月27日から11月6日まで「ブランドリニューアルキャンペーン」を開催し、ハンズクラブ会員新規入会者を対象とした500ポイントの付与や全品ポイント10倍(一部商品は11月13日まで10倍、期間限定店舗除く)の付与、紙袋の無償配布を行う。
また、2023年4月からはハンズクラブ会員制度を刷新し、会員ステージに応じた進呈ポイント数の増減や買物以外(レビュー投稿・店舗チェックインなど)でのポイント進呈、有効期限変更などを行う。

新生ハンズのペーパーバック。

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マツモトキヨシ銅鑼湾店、2022年10月21日開店-「TOKYO CHAOS」掲げた香港旗艦店、10のテーマエリアも

香港島湾仔区銅鑼湾百徳新街の港鉄MTR港島線銅鑼湾駅近くにあるハンルングループの複合商業施設「恒隆中心(ハンルンセンター/HangLungCentre)」に、マツモトココカラ&カンパニーのドラッグストア「マツモトキヨシ銅鑼湾店」が2022年10月21日に開店した。

2022年5月に香港進出したマツキヨ

マツモトキヨシ銅鑼湾店の営業フロアは2フロアで売場面積は約792㎡。
松本清香港股份有限公司(マツモトキヨシ香港)は、2022年5月開店の1号店「マツモトキヨシapm観塘店」を皮切りに新城市廣場店、屯門市廣場店を開店しているが、4店舗目となる同店は香港の旗艦店(松本清香港銅鑼灣旗艦店)となる。

マツモトキヨシ銅鑼湾店。

銅鑼湾店はコンセプトに「TOKYO CHAOS」を掲げた「香港にいながら、TOKYOの今を感じていただける、Tokyo Culture Japan Beauty 体験型ショップ」として、10のテーマエリアを展開。

1階「TOKYO STREET」。

1階には顔画像解析データにより自分のテイストにあった花やコスメをレコメンドする「NAKED FLOWERS FOR YOU BLOOMING GARDEN」や PB 商品を展示する「Private Brand 専⾨ショップ」を展開。

1階「NAKED FLOWERS FOR YOU BLOOMING GARDEN」。

2階にはカネボウ化粧品グローバルメイクアップブランド「KATE」独自ロジックによるメイクレコメンドデバイス「KATE – TOKYO TWO FACES」を展開。あわせて、デジタル肌チェック可能なスキンケアコーナーやメイクアップバー、サプリメントバーを配置するなど、マツモトキヨシの「美と健康へのこだわり」を世代・性別問わず身近に楽しんでいただける空間を提供するとしている。

2階「Makeup Bar」。

また、店舗外装に「」のロゴと大型サイネージをあしらうことで「日本の素晴らしい文化や流行・刺激が交差し、 美と健康の最先端テクノロジーの実体験によりお客様ご自身をアップデートできる新しい店舗形態」をめざす。

オープニングセレモニー。

マツモトキヨシ銅鑼湾店(松本清香港銅鑼灣旗艦店)

住所:ShopG03-04&ShopF02-06,HangLungCentre,2-20PatersonStreet,CausewayBay HongKong
営業時間(日~木):11時~22時
営業時間(金~土):11時~23時

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ヨークフーズwithザ・ガーデン自由が丘中野店、2022年10月21日開店-セブン&アイ新業態、高級商品やヨーカドー・ベニマル商品を展開

JR中央線中野駅・東京メトロ東西線中野駅近くにある複合商業施設「なかのサンクォーレ」地下1階に、セブン&アイHDの高級食品スーパー新業態「ヨークフーズwithザ・ガーデン自由が丘中野店」が2022年10月21日午前10時に開店した。

ヨークフーズwithザ・ガーデン自由が丘中野店。

食品館イトーヨーカドーとして開店

ヨークフーズwithザ・ガーデン自由が丘中野店は、2014年6月閉店の東急グループ系食品スーパー「中野東急ストア」跡を居抜きするかたちで、同年10月にセブン&アイHD系食品スーパー「食品館イトーヨーカドー中野店」として開店。開店当初の売場面積は約1,520㎡。ヨーカドー直営の食品館業態としては8店舗目であった。
食品館イトーヨーカドー中野店では「都市型小型スーパー最大の売場面積」を掲げ、食品館最大級となる生鮮売場やレストスペースを展開。あわせて、同業態初となる即食コーナーや対面接客販売の強化を打ち出した。
同店舗は中野駅前有数の大型食品スーパーであったが、2020年6月に発足したセブン&アイHDの首都圏食品スーパー運営会社「ヨーク(旧ヨークマート)」への運営移行を機に店名を「ヨークフーズ中野店」に改称。2022年10月2日には改装のため閉店していた。

グループのシナジー結集した新業態に

ヨークフーズwithザ・ガーデン自由が丘中野店の売場面積は1,145㎡。同店は「シェルガーデンとの初コラボ!新たな品揃えでお客様の日常を楽しく!」を掲げ、ヨークが2020年6月に完全子会社化した「シェルガーデン」(ザ・ガーデン自由が丘/旧そごう・西武系)との初のコラボ店舗として、同社過去最大規模となる酒売場(売場面積改装前比約3倍、酒約1,260点)を展開。
ガーデンが得意とする「新宿高野」「御茶ノ水小川軒」「銀座千疋屋」「CHEESE STAND」といったバイヤーセレクト商品・銘店商品の拡充を図る。

ヨーク過去最大規模という酒売場。

また、デリカコーナーはサテライトキッチンの活用やセブン&アイHD系企業などとの共同開発により商品数を改装前比約1.3倍に拡大。西武池袋本店デリカテッセン売場(リトルシェフ)との共同開発による惣菜シリーズ「One Up Deli」を新たに展開するほか、ヨークベニマルの洋風惣菜シリーズ「Restaurant Deli(レストランデリ)」、イトーヨーカドーの時短簡便ミールキット「Chef’s RECIPE(シェフズレシピ)」を取扱うなど、グループのシナジーを結集した新業態となった。

商品数改装前比約1.3倍のデリカコーナー。


フロアマップ。

ヨークフーズwithザ・ガーデン中野店

住所:東京都中野区中野4丁目3-1 中野サンクォーレ B1F
営業時間:10時~22時

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福岡パルコ、2026年閉店-「旧岩田屋本館」建替再開発で90年近い歴史に幕、仮店舗出店も検討

福岡県福岡市中央区天神の西鉄福岡(天神)駅・福岡市営地下鉄天神駅に直結するJ・フロントリテイリング系のファッションビル「福岡パルコ(福岡PARCO)」が2026年をもって閉店する。

福岡パルコ

九州初のターミナルデパートとして開業した旧岩田屋本館

福岡パルコの建物は、1936年10月に地場老舗呉服店を前身にもつ百貨店「岩田屋」本店として開業。2022年10月現時点での本館の建物は地上8階地下1階建で延床面積は23,873㎡、新館の建物は地上6階地下3階建で延床面積は13,895㎡。
岩田屋は九州鉄道福岡駅(現西鉄福岡(天神)駅)に併設する「九州初のターミナルデパート」として開業した経緯もあり、西鉄とともに九州有数の繁華街である天神の形成に大きな役割を担った。また、1976年3月には隣接地に新館(現福岡パルコ新館/地上12階建地下3階建)を開業し、立体駐車場を備える駅直結の都市型百貨店として、地域一番店としての確固たる地位を築いた。
しかしその後、岩田屋は1991年9月に西鉄と締結した「ソラリアターミナルビル(ソラリアステージ)」への出店合意を1992年12月に白紙撤回したことで、両社の関係性が一時悪化。

旧岩田屋本店本館

1996年9月にはソラリアへの増床の代替として、セゾングループ(西武百貨店/ロフト)との共同出店を検討していたNTT福岡中央支店跡地に百貨店新業態「岩田屋Z-SIDE」を開業したが、Z-SIDEへの過剰投資が災いとなり私的整理ガイドラインに基づく再建を余儀なくされた。
再建の一環として、1999年8月に百貨店創業の地である本館(岩田屋A-SIDE)と隣接する新館(岩田屋A-LIVE)の建物を都築学園グループに売却し、2004年2月をもって同地での営業を終了した。(岩田屋本館は旧Z-SIDEに移転)

旧岩田屋Z-SIDEに移転した岩田屋本店本館

都築学園グループは2004年2月の岩田屋本店全面移転後、旧岩田屋本店本館を隣接する旧新館(都築学園ビル/天神ハッチェリービル)同様に同学園運営の専門学校とする構想を掲げていたが、地元の反対の声や同学園の不祥事が重なり断念。2005年の大手雑貨店「ロフト」出店も福岡西方沖地震を背景に断念となるなど長期間空きビル状態となった。
その後、都築学園グループは2008年2月に大手ファッションビル「パルコ」と賃貸借予約契約を締結。パルコとの賃貸借契約締結にあわせて、建物を全面改修したことで、2010年3月に福岡初となるパルコが開業した。

好調な業績背景に拡大続けてたパルコ

福岡パルコは競合施設も数多いなかでの開業であったが、開業1年間(2010年3月19日~2011年3月18日)の売上高は当初目標110億円を25.4%上回る約138億円、入館客数は当初目標1,000万人を40%上回る約1,400万人を記録するなど好調な業績と集客を維持。

開業当日の福岡パルコ

2013年3月には都築学園グループから旧岩田屋本店2館の建物を取得し、同年5月に新館の減築リニューアルを開始。2014年11月に「福岡パルコ新館」を開業した。その後も2015年3月に西鉄からソラリアステージの一部(西鉄福岡駅ビル/コトブキヤ福岡天神・タワーレコード福岡店跡)を賃借し増床、2017年12月には新館一部フロア(フタバ図書跡)をシェアオフィスに転換したもの、天神ビッグバンによる施設の相次ぐ閉店も重なり、2022年10月現在は天神地区最大のファッションビル(店舗面積27,555㎡)となっている。

再開発で一旦閉店

福岡パルコの閉店は再開発によるもの。
福岡パルコ本館は1936年10月に開業した旧岩田屋本店本館の建物一式、新館は1976年3月に開業した旧岩田屋本店新館の地下部を引継いでおり、本館は戦前の百貨店建築に由来する天井の低さやエスカレーターホールの段差も課題となっていた。
パルコは再開発中の仮店舗として、同社の同じくJ・フロントリテイリングに属する百貨店「博多大丸(大丸福岡天神店)」を検討しているが、仮店舗の詳細や再開発後の営業形態など明らかにしていない。
J・フロントリテイリングは2022年10月11日の「2023年2月期第2四半期決算発表会」にて、2024年以降の中長期的な成長につながる開発プロジェクトとして「福岡・天神地区の大型プロジェクト」を挙げており、現店舗開業から50年近く経過する大丸福岡天神店との一体的な店舗再編も予想される。

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ダイエー寝屋川中神田店、2022年10月22日開店-近畿3ヶ月連続出店第1弾、市内に約17年ぶりダイエー復活

大阪府寝屋川市の京阪本線萱島駅近くに、イオングループの食品スーパー「ダイエー寝屋川中神田店」が2022年10月22日午前9時に開店する。

寝屋川と縁が深かったダイエー

ダイエーは1968年10月に寝屋川市内の京阪本線香里園駅近くに総合スーパー「ダイエー香里店(香里ショッパーズプラザ)」を開店。
ダイエー香里店は日本初となる郊外型商業施設のひとつであり、香里ダイエー本通商店街の核としての役割を担ったが、同社の産業再生機構傘下入りにともない2005年8月をもって閉店。同社は寝屋川市内から撤退していた。

新店では食品8カテゴリーを重点展開、デジタル強化も

ダイエー寝屋川中神田店の建物は平屋建で店舗面積は1,127㎡、直営売場面積は約1,064㎡(322坪)。
寝屋川中神田店は2022年1月の計画発表当初、同社の食品スーパー「(仮称)イオンフードスタイル中神田店」として同年9月を目処に開店する予定であったが、ダイエー屋号での開店となった。同店開店により、同社店舗は約17年ぶりに寝屋川市内に復活することとなる。

ダイエー寝屋川中神田店。

同店はダイエーによる「10月から3か月連続で京阪神地域に新店オープン」の第1弾として、食品8カテゴリーを「名物カテゴリー」と位置付け強化する。
8カテゴリーのうち「野菜」は購買頻度が高いバナナなど10品目を毎日低価格で展開。「牛肉」は内食需要を背景に黒毛和牛「さつま姫牛焼肉用セット」など焼肉を種類豊富に展開。「魚屋の寿司」は鮮度・価格・ボリュームにこだわり約20品目展開。

ダイエー寝屋川中神田店青果売場イメージ。

弁当」はグループの光洋(KOHYO)との共同開発によるオリジナルだし使用「だし巻き&焼鳥重」やコストパフォーマンスを意識した弁当(本体価格298円)など幅広く展開。「インストアベーカリー」は自社オリジナルブランド「D’s Bakery」を掲げ、店内焼き上げパン約70品目を展開する。
また、「冷凍食品」は生鮮食品(馬刺し・ホルモン・塩干など)や人気商品(餃子・パスタ・米飯・弁当惣菜)、ワンプレート商品、レストラン専門店商品など、地域最大級となる約380品目を展開する。

ダイエー寝屋川中神田店惣菜売場イメージ。


ダイエー寝屋川中神田店ベーカリー売場イメージ。

名物カテゴリーに加え、ヘルス&ウェルネス商品や地域密着商品を拡充。買物客もしくは貸出用のスマートフォンでバーコードスキャンや会計が可能な「レジゴー」、高い視認性やスマホでの商品情報取得を特徴とする「ESL(Electronic Shelf Label/電子棚札)」を導入するなど、デジタル設備を展開することで「地域にお住まいの方々の日々の暮らしを支え、最もご支持いただける店舗」をめざすとしている。

ダイエー寝屋川中神田店

住所:大阪府寝屋川市中神田町1番10号
営業時間:9時~22時

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バロー千音寺店、2022年10月21日から順次開店-ホームセンター複合店、千音寺土地区画整理事業の商業核に

愛知県名古屋市中川区にバローホールディングス(バローHD)のショッピングセンター「バロー千音寺店」が2022年10月21日から順次開店する。

千音寺土地区画整理事業の核「バロー」開店

バロー千音寺店は「名古屋市中川区千音寺土地区画整理事業」の商業核(千音寺商業施設)として整備された施設で、スーパーマーケット・テナント棟の建物は平屋建で敷地面積は約29,329㎡、建築面積は約4,785㎡、店舗面積は約4,676㎡、延床面積は約4,676㎡。ホームセンター棟の建物は地上2階建で建築面積は13,963㎡、店舗面積は11,588㎡、延床面積は14,856㎡。

バロー千音寺店。

バローHD系食品スーパー「スーパーマーケットバロー千音寺店」と同社系ホームセンター「ホームセンターバロー千音寺店」を核に、バローHD系ドラッグストア「Vドラッグ」や眼鏡店「眼鏡市場」、100円ショップ「ダイソー」、ペットショップ「アミーゴ」、カフェ「珈琲元年」、アイスクリーム店「サーティワン」、歯科医院「千音寺やまだ歯科」など10店舗近い専門店が入居する。

ホームセンターでは女性向けDIYワークスペースも

スーパーマーケットバロー千音寺店は、青果・鮮魚・精肉全部門を専門店として位置づけることで鮮度にこだわった商品を展開する一方、グループの調達・製造・加工機能を活かした商品や折込チラシ原則廃止により毎日低価格(EDLP)型の店舗とする。

ホームセンターバロー千音寺店ではテーマに「お客様の困り事解決をお手伝いします」を掲げ、既存の部門別専門エリアやガソリンスタンド・タイヤ市場の展開に加え、同社初の試みとして女性向けDIYワークスペース「テラリエ」を展開。
商品だけではなく、モノとコトでお客様との接点を大切にし、お客様の暮らしに欠かせない店舗を目指すとしている。

スーパーマーケットバロー千音寺店

住所:愛知県名古屋市中川区千音寺土地区画整理組合41街区1番
営業時間:午前10時~午後8時
※土日は午前9時30分開店

ホームセンターバロー千音寺店

住所:愛知県名古屋市中川区千音寺土地区画整理組合92街区仮1番
営業時間:午前9時~午後8時(本館)
営業時間:午前10時~午後7時(タイヤ市場)
営業時間:午前6時30分~午後8時(資材館・ガソリンスタンド)
※資材館は10月31日まで営業時間「午前9時~午後8時」
※ガソリンスタンドは10月26日の営業時間「午前9時~午後8時」

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マックスバリュエクスプレス熱海咲見町店、2022年10月20日開店-熱海駅近くにイオン系スーパー、買物環境さらに改善へ

静岡県熱海市のJR東海道線熱海駅近くに、マックスバリュ東海の食品スーパー「マックスバリュエクスプレス熱海咲見町店」が2022年10月20日午前7時に開店する。

熱海駅近くの分譲マンションにマックスバリュ

マックスバリュエクスプレス熱海咲見町店は、2002年10月竣工の日商岩井不動産・明豊エンタープライズ共同分譲マンション「ソフィア熱海デイサス」2階に出店するもので、直営売場面積は467㎡。同社としては熱海市内4店舗目で小型店は熱海小嵐店に次ぎ2店舗目。同社店舗は233店舗体制となる。
熱海咲見町店は店舗コンセプトに「わたしにうれしいとっても便利なお店」を掲げ、農産物売場ではJAふじ伊豆・地元生産者直送の地場野菜、惣菜売場では店内製造の弁当・寿司・ホットデリカや中華惣菜に加え「熱海ほていや」の蒸しパンなど展開。時短・簡便商品や小容量商品を拡充する。

マックスバリュエクスプレス熱海咲見町店。(開店前)

同店は小型店ではあるもの、カウンターレジの採用や陳列棚の最適化により、多様なニーズやライフスタイルの変化に対応した「欲しい時に欲しい商品をお買い求めいただける売場構成」「便利で地域に密着した店舗運営」を目指すとしている。

近隣住民から観光客まで便利な店舗に

熱海市の中心市街地は以前より食品スーパーが少なく、2016年11月に市街地西部の小嵐町にマックスバリュ熱海の小型食品スーパー「マックスバリュエクスプレス熱海小嵐店」が開店、熱海駅ビルに高品質食品スーパー「成城石井ラスカ熱海店」(生鮮冷凍品非取扱い)が開店するなど買物環境が向上したもの、熱海駅周辺に生鮮惣菜をフルラインで取扱う食品スーパーは依然として1軒もなく、徒歩15分~20分ほどの距離にある「マックスバリュ熱海店」が最寄りだった。
マックスバリュエクスプレス熱海咲見町店は熱海駅徒歩10分圏内という好立地に加え、駅ビルを上回る長時間営業を行うため、近隣住民はもちろん駅利用客や観光客からも重宝される店舗となりそうだ。

マックスバリュエクスプレス熱海咲見町店

住所:静岡県熱海市咲見町3-8
営業時間:7時~23時30分

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