鳥取県米子市のJR境線後藤駅近くにある大型ショッピングセンター「ホープタウン」が2022年1月31日に閉店する。
ホープタウン。
マイカルグループの店舗だった
ホープタウンは3階建て、店舗面積は11,763㎡。「宮脇書店」や100円ショップの「キャン★ドゥ」、ゲームセンター「モーリーファンタジー」、玩具店「キディランド」、「手芸の丸十」など44店舗が入居している。ホープタウンのフロアガイド(2020年12月時点)。
ホープタウンの前身となる地場衣料品店「菊屋」は1962年創業。その後菊屋が移転する形でホープタウンが1982年7月9日に開店した。ホープタウンは菊屋の子会社が運営する店舗であったが、1993年に近隣のニチイ系8社と合併し「サンインニチイ(後のマイカルサンイン)」を設立。ホープタウンも増築の上業態転換され、マイカルのグループ会社として「ホープタウンサティ」「米子サティ(2代目)」(初代米子サティはのちの米子ビブレ、現在のイオン米子駅前店)と名前を変え営業していた。2001年のマイカルの経営破綻を機にマイカルグループから独立、再びホープタウンの名称で営業していた。
独立以降は地域教育や福祉に関わるなど地元密着型の商業施設として親しまれていた。
競争激化のなか、8月に核店舗が撤退
ホープタウンは開店から40年が経過しており老朽化が深刻化。それに加えて周辺には「イオンモール日吉津」やディスカウントストアの「トライアル」「PLANT-5」などの大型商業施設が出店するなど競争が激化していた。
そうしたなか、コロナ禍による需要の低下も追い討ちをかけるかたちで2021年8月22日に核テナントの1つであった食品スーパー「マルイホープタウン店」が閉店、専門店で提供していたスタンプカードも終了するなど今後の動向に注目が集まっていた。
山陰の大型商業施設の草分け的存在、今後どうなる?
ホープタウンは広大な敷地に多層型の建物と大きな駐車場を持った店舗で、山陰地方の郊外型ショッピングセンターの草分け的存在として永年親しまれていた。マイカル破綻後もマルイ営業時には広い年齢層の人々が来店して地域の憩いの場のような性格も帯びていた。
地元では施設が他の企業に譲渡されるという噂も聞かれるなど、地域を代表する老舗だけに、再び住民の「ホープ」を集める街となることができるのか、今後に大きな注目が集まっている。
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