大手ドラッグストア「サンドラッグ」は、四国地場大手流通グループ「大屋」(本社:愛媛県西条市)を完全子会社化する方針を2022年9月1日に発表した。
大屋グループのドラッグストアmac。(高知県安芸市)
サンドラッグは大屋創業家(伊藤慎太郎)や同社関連会社(一番)から同社株を2022年10月3日に譲受する。
ドラッグストアを中核とする四国地場流通大手
大屋は1937年に「伊藤洋服店」として創業、1951年3月に現法人「ダイヤ」を設立。1973年10月にはグループの旗艦店となる百貨店「大屋デパート」を西条市に開業した。
同社は1984年のディスカウントストア「DMAC」(後に生鮮ディスカウント食品スーパーに移行)出店開始を機に、複合書店「TSUTAYA」や居酒屋「養老乃瀧」FC加盟といった事業多角化を開始。1999年にはDMACをドラッグストア「mac」に転換し、同事業を主力とする経営体制に移行した。
同社は2008年にサンドラッグと業務提携(商品供給など)を締結しつつ、2010年には食品ボランタリーチェーンのCGCに加盟。2015年に生鮮食品導入新業態「mac FOOD&DRUG」を出店開始し、同社運営のお宝市場満Q(総合リサイクルショップ)やTSUTAYAとの複合店舗を形成するなど、「大屋グループ」として生鮮食品・ディスカウント・ドラッグ調剤といった強みを活かした事業展開を打ち出している。
サンドラッグ、四国での事業展開強化
サンドラッグは、大屋の完全子会社化について「厳しさを増す昨今の事業環境下において、当社と連携し相互に競争力を強化する目的」を挙げている。サンドラッグは従来、四国において直営ドラッグストアを展開しておらず、ディスカウントストア「ダイレックス」(徳島14店舗・香川13店舗・愛媛13店舗・高知5店舗)を通した事業展開にとどまっていた。
四国でも数多いダイレックスの看板。(写真は福岡県北九州市)
サンドラッグは、大屋グループと同社運営のドラッグストアmac(50店舗超)を傘下に取込むことで「四国地方におけるサンドラッググループとしての強固な経営基盤構築」を進めるとしている。
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