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全国パン共通券、2021年12月9日開始-ベーカリーの共通ギフト券、3年後に3000店の加盟めざす

全国のベーカリー共通商品ギフト券「全国パン共通券」の発売・利用が、2021年12月9日に開始された。

企業を跨いだ「ベーカリーの商品券」

全国パン共通券を主催するのはパン配達事業「パンフォーユー」(群馬県桐生市)。
この共通券はスマホなどで購入、電子ギフトのURLを発行する形式で、メールやLINEなどでプレゼントすることもできる。ラインナップは200円、500円、1000円の3種類。

「全国パン共通券」は3種類。

12月時点ではヴィドフランスなどの山崎製パングループ神戸屋アンデルセンなどの大手企業(一部店除く)を中心に、約300店舗が加盟している。
パンフォーユーは、今後個人店舗を含めて3年以内に3,000店の加盟を目指すとしている。

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DON DON DONKI MBK Center、2021年12月21日開店ー東急百貨店跡、「百貨店跡にドンキ」タイでも

タイ王国の首都・バンコクの商業施設「MBK  Center」内に、パン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH)のディスカウントストア「DON DON DONKI MBK Center」が2021年12月21日午前11時(タイ時間)に開店する。

DON DON DONKI MBK Center

バンコクの老舗商業施設にドンキ出店

MBKセンター(MBK Center)は1985年8月に開業、開業当時はアジア最大のショッピングセンターで、ドゥシュタニ・グループ(Dusit Thani Group)が管理・運営を担う。
バンコクの人気商業施設として知られており、地上7階建ての建物にタイのスーパー「Tops market」、ドゥシュタニ・グループが運営するホテルなど約2500の店舗が出店、そのほとんどが小規模な店となっている。

MBKセンター/東急百貨店(提供:東急グループ)。

このほか、バンコク東急百貨店がタイ1号店としてMBK Center開業時より営業していたが、競争の激化と新型コロナウイルスの流行により2021年1月31日に閉店しており、これにより東急百貨店は海外から完全撤退となった。

「即食」と「ギフト」で「日本感」強い売り場づくり

「DON DON DONKI MBK Center」はバンコク東急百貨店が営業していた一部の地上2階部分に出店。売場面積は2,146㎡。
24時間営業で、買ってすぐ食べられる肉惣菜、スイーツなどを中心に取り扱う。

店内のようす。

このうち、肉惣菜では日本産の和牛を使ったメンチカツや佐賀県産A5和牛の肉寿司を販売、スイーツではDON DON DONKI他店でも人気が高い苺大福のほか北海道産生クリームを使用したエクレアやシュークリームを販売、そのほかには海鮮釜めしや屋台コーナーとしてソフトクリームやリンゴあめを販売することで気軽に食べれる「即食」で日本文化を味で体験できる環境を整えるとしている。
また、タイに進出しているドンキ系店舗としては初のギフトコーナーを設置、贈り物が盛んなタイ文化に合わせて、日本産フルーツの詰め合わせやおせち風食材など日本らしいギフトセットを揃える。
さらに「Cosmetic DONKI」コーナーも展開、試供ブースを設けるとともにプロモーターによる接客で日本のスキンケア商品の魅力を伝えるとしている。

百貨店とディスカウントストアの明暗、海外でも

タイにはかつて大丸、そごう、伊勢丹など多くの日系百貨店が出店していたが、バブル崩壊やアジア通貨危機などによる需要の変化、他資本の百貨店やモールとの競合によりほとんどが撤退。現在では「サイアム高島屋」のみが営業している。それとは対照的に、イオングループは店舗数を増やしているほか、一昨年タイ初進出を果たしたドンキは独自の品揃えと売り場構成を武器に、大きな人気と話題を集めている。
日本国内でも百貨店売り上げが振るわないなか、ディスカウントストアの攻勢が続いており、百貨店跡にドンキが出店する例もみられる。今回の「日系百貨店跡へのドンキ出店」は、海外でも百貨店とディスカウントストアの明暗が分かれた象徴的存在となった。

DON DON DONKI MBK Center

営業時間:24時間(予定)
所在地:444 MBK Center, 2nd Floor, Unit No. PLA. F02. K001000, Phaya Thai Rd., Wang Mai, Pathum Wan, Bangkok



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JR九州×呪術廻戦、2022年2月下旬まで開催-ラッピング列車や目玉企画の特急も

JR九州(本社:福岡市博多区)は、アニメ「呪術廻戦」とのコラボキャンペーンを2021年12月1日から開始。コラボの“目玉企画”として、1日限りの特急「呪術廻戦(JUJUTSU KAISEN)」を12月4日に運行した。

特急「呪術廻戦(JUJUTSU KAISEN)」。
883系はアニメ、885系は劇場版ビジュアルが採用されたという。

1日限りの特急と同じラッピングを施した車両は2022年2月下旬まで運行、コラボは同年2月28日まで開催される予定。

呪術テーマの注目作品

呪術廻戦は2018年に週刊少年ジャンプで連載開始。呪術高等専門学校(呪術高専)を舞台に呪術師が呪霊を祓うストーリーが話題を集め、2020年10月にはTBS(MBS)系全国ネットでアニメ化。同時期のジャンプ連載作品「鬼滅の刃」に匹敵する注目作品として一大ムーブメントを引き起こしている。

映画化にあわせ九州全域でコラボ展開

コラボキャンペーンは呪術廻戦の前日譚を映画化した「劇場版 呪術廻戦 0」(12月24日公開予定)に合わせたもの。コラボの一環として、11月24日からは「885系かもめ・ソニック」、12月1日からは「883系ソニック」を活かしたラッピングトレインの運行を開始。(博多~長崎/博多~大分・佐伯間)
加えて、GPSチェックインによるデジタルスタンプラリーやARアプリ(COCOAR)によるAR記念撮影、D&S列車(デザイン&ストーリー列車)へのリアルスタンプ設置といった企画を実施している。

4日には特急「呪術廻戦」運行、記念式典も

今回のコラボキャンペーンを記念して、12月4日には1日限りの特急「呪術廻戦(JUJUTSU KAISEN)」(博多~長崎/1往復)を運行。運行に先駆け、午前10時から博多駅ではJR九州上符友則営業部長、鐘ヶ江理恵博多駅長らが参加する「特急「呪術廻戦」出発式」が行われた。

特急「呪術廻戦」出発式。

式典では1日限りの特急を“目玉企画”としてアピール。JR九州担当者は「(東宝との調整を経て)イメージ以上のものが仕上がって本当によかった。」「このプロジェクトを通して、列車や駅を色々な方にご利用いただきまして、九州のいろいろな所にお出かけいただいて、地域を元気にできれば。」、東宝映像事業部担当者は「集英社やmappa、委員会各社と大きなプロジェクトにしたいと考えていたが想像を超える勢いで感慨深い。」「呪術廻戦号のようにいいスタートをきりたい。」と期待を寄せた。

いいスタートをきった特急「呪術廻戦」。

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ホープタウン、2022年1月31日閉店ー旧米子サティ、40年の歴史に幕

鳥取県米子市のJR境線後藤駅近くにある大型ショッピングセンター「ホープタウン」が2022年1月31日に閉店する。

ホープタウン。

マイカルグループの店舗だった

ホープタウンは3階建て、店舗面積は11,763㎡。「宮脇書店」や100円ショップの「キャン★ドゥ」、ゲームセンター「モーリーファンタジー」、玩具店「キディランド」、「手芸の丸十」など44店舗が入居している。ホープタウンのフロアガイド(2020年12月時点)。

ホープタウンの前身となる地場衣料品店「菊屋」は1962年創業。その後菊屋が移転する形でホープタウンが1982年7月9日に開店した。ホープタウンは菊屋の子会社が運営する店舗であったが、1993年に近隣のニチイ系8社と合併し「サンインニチイ(後のマイカルサンイン)」を設立。ホープタウンも増築の上業態転換され、マイカルのグループ会社として「ホープタウンサティ」「米子サティ(2代目)」(初代米子サティはのちの米子ビブレ、現在のイオン米子駅前店)と名前を変え営業していた。2001年のマイカルの経営破綻を機にマイカルグループから独立、再びホープタウンの名称で営業していた。
独立以降は地域教育や福祉に関わるなど地元密着型の商業施設として親しまれていた。

競争激化のなか、8月に核店舗が撤退

ホープタウンは開店から40年が経過しており老朽化が深刻化。それに加えて周辺には「イオンモール日吉津」やディスカウントストアの「トライアル」「PLANT-5」などの大型商業施設が出店するなど競争が激化していた。
そうしたなか、コロナ禍による需要の低下も追い討ちをかけるかたちで2021年8月22日に核テナントの1つであった食品スーパー「マルイホープタウン店」が閉店、専門店で提供していたスタンプカードも終了するなど今後の動向に注目が集まっていた。

山陰の大型商業施設の草分け的存在、今後どうなる?

ホープタウンは広大な敷地に多層型の建物と大きな駐車場を持った店舗で、山陰地方の郊外型ショッピングセンターの草分け的存在として永年親しまれていた。マイカル破綻後もマルイ営業時には広い年齢層の人々が来店して地域の憩いの場のような性格も帯びていた。
地元では施設が他の企業に譲渡されるという噂も聞かれるなど、地域を代表する老舗だけに、再び住民の「ホープ」を集める街となることができるのか、今後に大きな注目が集まっている。

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ディズニーフラッグシップ東京、2021年12月5日開店-日本最大のディズニーストア、新宿に

東京都新宿区の新宿駅近くに、ディズニーストア日本最大の旗艦店「ディズニーフラッグシップ東京」が2021年12月5日に開店する。

ディズニーフラッグシップ東京・イメージ。

日本最大のディズニーストア、ここだけの限定商品も

「ディズニーフラッグシップ東京」が出店するのは、紀伊國屋書店本店の隣接地に2021年に開業した「新宿大通りT&TⅢビル」の地階から2階。
店舗面積は3フロア合わせて約1,700㎡で、日本最大のディズニーストアとなる。

「ディズニーフラッグシップ東京」館内。

店内では限定アートやオーダーメイド商品、また海外のディズニーランド限定商品なども販売するほか、期間限定イベントなども開催するとしている。
(画像は公式サイト/リリースより)

ディズニーフラッグシップ東京

住所:東京都新宿区新宿三丁目17番5号 T&TⅢビルB1~2F
営業時間:10:00-21:00

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メガセンタートライアル旭川店、2021年12月1日開店-イトーヨーカドー跡に北海道初「スマートストア」

北海道旭川市のセブン&アイHD系総合スーパー「イトーヨーカドー旭川店」跡に、トライアルHDの総合ディスカウントストア「メガセンタートライアル旭川店」が2021年12月1日に開店した。

メガセンタートライアル旭川店のイメージ。

前身はヨーカドーを核とする施設だった

イトーヨーカドー旭川店は「大成ファミリープラザ」の核店舗として1980年7月に開店。
建物は地上4階地下1階建で営業フロアは地上2階~地下1階、店舗面積は15,335㎡、所有者は交洋不動産。

イトーヨーカドー旭川店。(撮影:アイビスさん

ヨーカドー旭川店は直営衣食住フロアや各種専門店(銀座山形屋・くまざわ書店など)を展開。ヨーカドーが30.04%を出資する食品スーパー「ダイイチ」旭川市内7店舗とともに、チラシ配布やセールなど共同販促を行うなど、セブン&アイHDの旭川における旗艦店としての役割を担っていた。
また、同店では旭川市が管理運営する体育館・会議室「大成市民センター」を併設。2017年11月に旭川市と締結した「地域活性化包括連携協定」の一環として、2018年6月には情報発信スペース「旭川市情報コーナー」を設けるなど、地域を代表する複合商業施設のひとつとして連携を強めていたが、2021年5月9日をもって閉店した。

イトーヨーカドー旭川店の閉店告知。(撮影:アイビスさん

イトーヨーカドー旭川店の閉店に先駆け、2021年3月に旭川市と施設所有者の交洋不動産は「大成ファミリープラザに関する連携協定」を締結。交洋不動産主導のもと、2021年度中の耐震改修を経て、市による支援のもと後継店舗を誘致、トライアルを核とする商業施設として再生する方針を示していた。

わずか半年で再生

メガセンタートライアル旭川店の営業フロアは地上2階~地下1階で店舗面積は15,335㎡。駐車場台数は730台。トライアルカンパニーが運営を担う。
旭川店は道内初となる「スマートストア」として、同社独自開発のセルフレジ付買物カート「次世代型スマートショッピングカート」(約200台)や「リテールAIカメラ」(約100台)、デジタルサイネージといったIoT技術やAI技術を導入する。
また、生鮮食品や衣料品・日用品・家具家電インテリア雑貨・レジャー用品・玩具といった幅広いジャンルの商品を同社最新の売場でフルライン展開。
同社が強みとする惣菜に関しては「小樽仕込み北見産たまねぎ天」「でっかい鶏ザンギ弁当」「十勝風豚丼」といったローカライズ商品を打ち出す。(惣菜は旭川店と近隣2店舗(永山店・神楽店)で限定販売)
また、専門店として100円ショップ「ダイソー」が再出店するほか、北海道地場大手アミューズメント施設「スガイディノスでぃのぱ!旭川」と北海道地場大手カプセルトイ専門店「トーシン #C-pla」が新規出店する。

#C-plaメガセンタートライアル旭川店。

メガセンタートライアル旭川店

住所:北海道旭川市6条通14丁目64
営業時間:24時間営業

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イトーヨーカドー函館店、2022年7月3日閉店-新たなテナントを誘致へ

北海道函館市の産業道路沿いにあるショッピングセンター「イチイビル」の核店舗「イトーヨーカドー函館店」が、2022年7月3日に閉店する。

イトーヨーカドー函館店。

函館郊外随一の商業集積地にあるヨーカドー

イトーヨーカドー函館店は1980年9月に開業。店舗面積は15,658㎡で、地元企業「一位物産」が所有する。テナントとしてABC-MART、マクドナルドなどが出店する。

店内のようす。

店舗周辺は函館最大の郊外商業集積地であり、隣接地には同時期の1980年8月に開業した「MEGAドン・キホーテ函館店(長崎屋が運営)」やアニメイト、コムサストアなどが出店している。

隣接地にはドン・キホーテ(長崎屋運営)が出店。

函館店の閉店により、道内の札幌都市圏外にあるイトーヨーカドーは帯広店、北見店のみとなる。

新規テナントを誘致へ

イトーヨーカドーが出店するイチイビルは2021年に耐震補強工事をおこなっており、今後も新たな核テナントを入居させて営業を続けるとみられる。
地元メディアの報道でも新規テナントの誘致方針が伝えられているが、12月時点では後継テナントなどの詳細は発表されていない。
(撮影:アイビスさん

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アンスリー、京阪沿線から2023年度中までに全店撤退-多くは京阪ストア「もより市」に転換

関西地方の電鉄系中堅コンビニ「アンスリー」の店舗のうち、半分以上に当たる京阪ザ・ストア系のアンスリー全店(大阪府・京都府)が2023年度中までに閉店し、そのうち19店舗を京阪ストアのミニ食品スーパー「もより市」に転換する。

京阪のアンスリー(八幡市)。

「京阪」「南海」「阪神」のコンビニだったアンスリー

アンスリーは1997年に「京阪」「南海」「阪神」の「AN」が付く3社系列による共同ブランドのコンビニとして発足。
3社のエキナカ・駅構内・駅チカで展開していたが、阪急阪神の経営統合により2009年に阪神グループの店舗が離脱し、阪急系のアズナス(現在はブランド消滅、ローソン)に屋号を変更した。
そのため、2021年現在は京阪・南海沿線の店舗のみとなっていた。

京阪アンスリー、京阪のミニスーパー「もより市」に

京阪沿線のアンスリーは「京阪ザ・ストア」(大阪府大阪市)運営であった。
京阪ザ・ストアによると、これらの店舗を2023年度までに順次同社が展開する食の商店(ミニスーパー)「もより市」に転換する。

「もより市」イメージ。

もより市は2018年12月に枚方市駅に1号店を出店。「即食」を商品テーマとした食料品を多数品揃えしている。
京阪ザ・ストアは「もより市」への転換を新型コロナで食需要が高まったことにより「同社にて展開しているスーパーマーケット事業における厨房機能を活用した“高品質”かつ“独自性”の高い“食”を提供する駅ナカ新業態店舗」にするためだとしており、これまでよりも食品スーパー色が強い店舗になるとみられる。
これにより、アンスリーの店舗は南海沿線のみとなる。

南海アンスリー最新店舗(和歌山市駅改札、2020年開店)。

なお、アンスリーの店舗のうち「もより市」に転換するのは19店舗。残る13店舗は完全閉店し、他社に賃借するなどするとしている。

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ラオックス BEAUTY AIRPORT自由が丘店、2021年12月3日開店-LaOX「アジアコスメ専門」新業態

東京都世田谷区の九品仏川緑道沿い、東急東横線・大井町線自由が丘駅(目黒区)近くに、ラオックスのアジアコスメ専門店「LAOX BEAUTY AIRPORT自由が丘店」が2021年12月3日に開店する。LAOX BEAUTY AIRPORT自由が丘店。

ラオックスの新業態1号店、自由が丘に

店舗は自由が丘南口徒歩1分に立地するビルの1階に入居。売場面積は約112㎡。韓国コスメ83ブランドを中心に、中国コスメ9ブランド・タイコスメ5ブランド・台湾コスメ3ブランドの計100ブランド、1200アイテムを品揃えする。
店舗のコンセプトは「空港」で、「アジアコスメとの新しい出会いがあり、美への旅立ちがある場所」を表現。内装は韓国のデザインハウスに依頼したという。店内の様子。空港をイメージした内装となっている。

客層は若い女性だけではなく、10代から50代以上の幅広い層を想定。「関心はあるけど店頭のつくりや客層、雰囲気が若者向けで入りにくい」という中高年の顧客でも気軽に入れるような店舗づくりを目指した。
実店舗では日本初上陸となる商品として、タイの「4U2(フォーユーツー)」のアイシャドー・チークなど、韓国の「beplain(ビープレイン)」のスキンケア商品、中国の「joocyee(ジューシー)」の夏禅シリーズ・遊染シリーズ、韓国の「keenonics(キノ二クス)」の美容液・ファンデーションなど、韓国の「Matier(マティエ)」のマルチパレットを揃えている。入ってすぐに、左からbeplain、joocyee、4U2の商品を品揃え。

実店舗でコスメ専門店を開いた理由について、ラオックスは「コスメは使ってみないとわからない。いろいろ発色や使い心地を試して使えるのが実店舗の利点」(広報担当者)と語り、店内には座って試せるタッチアップスペースが設けられている。タッチアップスペースはコックピットをイメージしたという。

ラオックスの2つの新業態、成長なるか

ラオックスは2009年より外国人向けの免税店を展開、中国人観光客の「爆買い」などにより業績を伸ばしていたが、コロナ禍で外国人観光客が激減し苦しい経営状態となっている。打開策として吉祥寺にアジアン食品専門店を2021年11月に開店しており、このアジアコスメ専門店は2つ目の新業態となる。アジアコスメ専門店については「2号店の場所はほぼ決まっている」(ラオックス社長)と言い、順調に進めば2022年1月末から2月あたりに開店するとしている。
2つの新業態でラオックスは再び成長することができるか、この店舗はラオックスの将来を占う試金石となるであろう。取材に応じるラオックス飯田健作社長。

LAOX BEAUTY AIRPORT自由が丘店

住所:東京都世田谷区奥沢5丁目26番12号
営業時間:11時~19時30分

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マルナカ、関西各店舗を2021年12月1日に「ダイエー」転換-2019年からダイエーが運営する14店

イオングループの大手スーパー「ダイエー」(東京都江東区)は、2019年3月より同社の運営となっている「マルナカ」の大阪府周辺にある14店舗の屋号を2021年12月1日付で「ダイエー」に変更した。

旧マルナカのダイエー(ダイエー泉佐野店、旧山陽マルナカ)。

2011年にイオン入りしていたマルナカ

マルナカは1926年に高松市で創業。1960年に現在の本店を開店させた。1980年には岡山市のスーパー「福屋」を傘下に収めて本州に進出、のちに山陽マルナカとした。

マルナカ本店(田町店)。

マルナカは2011年にイオングループ入りし、その後はイオンタウンなどイオン系ショッピングセンターへの出店も積極的に行っている。

なお、マルナカHDはスーパー事業を切り離したのち、マルナカ店舗の不動産を所有・賃借するなどして不動産業などをおこなっている。2014年には同社が朝鮮総連本部を買収したことでも話題となった(のちに北朝鮮系企業へと転売)。

マルナカHD本部。
現在同社はスーパー「マルナカ」を運営していない。

マルナカ・山陽マルナカはイオングループ入り後、2019年3月にマックスバリュ西日本の子会社となったのち2021年3月に吸収合併されており、多くのマルナカは現在同社の運営となっている。
一方、「山陽マルナカ」の店舗のうち大阪府周辺にある14店は2019年3月にダイエーの運営となっていた。

大阪周辺のマルナカ14店、屋号をダイエーに

今回屋号を変更する店舗は、先述のダイエー運営となっているマルナカ14店舗。すでに各店舗の看板は12月1日より「ダイエー」に変更されている。
ダイエーでは、これに伴い近畿エリアの110店舗で「新生ダイエー誕生祭」を12月5日まで開催する。

一の市も開催される。

ダイエーに転換するマルナカ店舗(14店)

和泉・新在家・富雄南・三国・此花・住之江・泉大津・東大阪・泉佐野・摂津・大東寺川・貝塚・堺・西宮

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