カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

上海新天地ビル・ラオックス大阪日本橋店、2020年5月解体開始-LaOX中国企業傘下入りの発端だったチャイナモール

大阪府大阪市中央区日本橋のでんでんタウン近くにある中国系複合商業施設「上海新天地ビル」(チャイナモール上海新天地)が2020年4月をもって全館を閉店した。建物は5月から解体工事が行われている。

上海新天地ビル。

ラオックス免税店化のきっかけとなった上海新天地

上海新天地ビルの前身となる大型家具・インテリア専門店「ワールドインテリアビル」は1975年12月に開業。建物は地上7階建、店舗面積は2,945㎡。
開業当初は施設の大部分を輸入家具店が占めていたが、1990年代に低層フロアを他業種に賃貸。1997年8月に台湾発祥の大手PCメーカー「Gateway2000」(現在はエイサーが買収)直営店「大阪ゲートウェイカントリー」が出店、2002年には大阪・日本橋に本店を構える家電量販店「中川ムセン」のバラエティ雑貨店「ナカヌキヤなんば店」が出店するなど電気街ならではのテナントがみられるようになった。
その後、2004年5月には高層フロアに中文産業グループ(社長:羅怡文)の大型中国物産・食品専門店「チャイナモールOSAKA上海新天地」が開業。2006年1月には東京・秋葉原に本社を置く家電量販店「ラオックス」の関西直営1号店・免税専門店新業態「ラオックスDUTY FREE 大阪」が出店するなど、上海新天地ビルとして中国系住民や中国人観光客を対象とした施設として方向転換を図った。

上海新天地。

ラオックスは2009年6月に羅怡文氏が経営する中国大手家電量販店「蘇寧電器(現・蘇寧易購)」と中文産業グループの「日本観光免税(旧・上海新天地)」傘下となっており、上海新天地ビルはラオックスの中国傘下入り及び免税店化のきっかけとなった施設といえる。

再開発構想あった新天地、新型コロナで計画加速か?

上海新天地ビルは、2010年9月に日本最大級の総合免税店「ラオックス大阪日本橋店」を核とする施設に全面リニューアルを実施した。それに前後して、施設周辺には中国系住民を対象とした食料品店や雑貨店が相次ぎ開店するなど、中華街としての様相を強めた。

ラオックス大阪日本橋店。

その一方、2018年には地主ビジネスで知られる大手不動産会社「日本商業開発」が将来的な再開発を視野に建物を取得。2020年3月には新型コロナの感染拡大を発端とした訪日外国人観光客の減少を受けてラオックスが撤退(当初は一時休業)、4月には上海新天地が中華食品専門店「新天地」として、近隣の松屋町筋の天下一品近く(浪速区下寺1-1-3)に縮小移転したため、施設の解体が早まったとみられる。
再開発を主導する日本商業開発は、上海新天地ビルの跡地利用などについての詳細を2020年7月現在明らかにしていない。
日本橋では近年、訪日外国人観光客をターゲットにしたホテルの開業が相次いでいたが、訪日外国人観光客によるインバウンド需要の消滅もあり、再開発の難航が予想される。

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ダイエー向ヶ丘店、2020年9月30日閉店-半世紀の歴史に幕、建替え・再出店めざす

神奈川県川崎市多摩区の向ヶ丘遊園駅南口・民家園通り商店街にあるショッピングセンター「ダイエー向ヶ丘店」が、老朽化による店舗建て替えのため2020年9月30日に閉店する。

ダイエー向ヶ丘店。

向ヶ丘遊園のシンボル、50年の歴史に幕

ダイエー向ヶ丘店は岡田屋(モアーズ)傘下のスーパー「サンコー向ヶ丘ショッピングワールド」として1970年3月に開業。
サンコーとダイエーの提携により、1971年にダイエーの店舗に、1972年にダイエーの直営店となった。
建物は地上3階、地下1階で店舗面積は10,166㎡。ダイエーが所有する。

ダイエー向ヶ丘店。屋上には駐車場を備える。

テナントとしてダイソー、ノジマ、コメダ珈琲店などが出店。かつてはウェンディーズやドムドムも出店していた。

建て替え・再出店めざす-規模縮小か?

閉店は築50年となった建物の老朽化によるもの。ダイエーは閉店後に建物を解体し、建て替え・再出店する方針を示している。
その一方で、現在ダイエーは「ダイエー」の店名での出店はおこなあっておらず「ダイエー向ヶ丘店」としての歴史は半世紀で幕を閉じることになるとみられる。
また、近年同社が建て替え・再出店をおこなった店舗はいずれも店舗面積が旧店と比較すると大幅に小さな商業施設となっており、マンション併設型店舗となる例を含めて建物の大部分が住宅用地となる例も多い。
向ヶ丘店も駅前立地であり、広い土地を有することからマンション併設など、ダイエー時代の「ショッピングセンター」とは全く異なった小規模の商業施設となる可能性も高いであろう。
(撮影:昭和日記さん

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成城石井さんすて岡山店、2020年6月29日開店-岡山駅に中国地方1号店

岡山県岡山市北区のJR岡山駅ビル「サンステーションテラス岡山(通称:さんすて岡山)」南館2階に、高品質食品スーパー「成城石井さんすて岡山店」が2020年6月29日に開店する。

出店予定地となる「さんすて岡山」。

日本最西端の店舗ながら自家製惣菜やスイーツも展開

成城石井さんすて岡山店の売場面積は181.49㎡。同社店舗としては184店舗目、日本最西端の店舗となる。
2020年3月にリニューアルを実施した岡山駅ビル改装の目玉として出店するもので、「成城石井の中国エリア拡大へのスタート地点」として、6000アイテムを展開。

成城石井さんすて岡山店。

菓子・グロサリー商品、自社輸入のワインに加えて、プレミアムチーズケーキや自家製惣菜といった商品の常設販売も行う。

成城石井、さらなる店舗網の拡大なるか

成城石井は長らく、同社の主力商品である自家製惣菜やパン・スイーツを製造する「セントラルキッチン」(神奈川県横浜市・町田市など)からの商品配送の都合上、東名阪三大都市圏・東海道を中心に店舗のドミナント出店を行っており、競合他社と比べ地方都市への新規出店が出遅れていた。
この問題を解決すべく、2015年3月に既存店と異なる商品展開・物流システムの構築を基盤とする「遠隔地単店オペレーション」を打ち出し、山梨県甲府市や宮城県仙台市の駅ビルといった従来の店舗網から離れた地域への新規出店を開始している。
同社は今後も出店地域を拡大していくとしており、これら遠隔店舗を母店とした新規出店も予想される。
(撮影:ヨークセブンさん 

成城石井さんすて岡山店

住所:岡山県岡山市北区駅元町1番1号 さんすて岡山南館2階
営業時間:10時~22時

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太陽家具、福岡西店・福岡筑紫野店を2020年6月30日までに閉店-福岡都市圏から完全撤退、東京インテリア家具に

山口県に本店を置く家具店「太陽家具百貨店」は、旗艦店である福岡市西区福重の「太陽家具福岡西店」を2020年6月7日に、福岡県筑紫野市塔原東の「太陽家具福岡筑紫野店」を6月30日に閉店する。
2020年7月追記:福岡筑紫野店は7月中旬に閉店を延期、両店は閉店後に東京インテリア家具(本部:栃木県鹿沼市)が取得して福岡西店は「東京インテリア家具福岡西店」として2020年秋を目処にリニューアル開業する。「東京インテリア家具福岡筑紫野店」については未定。

太陽家具福岡筑紫野店。

事業立て直しを進めていた太陽家具

太陽家具百貨店は1947年4月に山口県宇部市で創業。2020年5月時点では、郊外型大型家具店「Life Stage TAIYO」、地域密着型家具店「太陽家具」を12店舗展開している。(熊本地震以来休業扱いのインテリア専門店「ANBIENCE+」1店舗を除く)
同社は1990年8月に、大型店舗1号店「太陽家具北九州西店(Life Stage TAIYO 北九州西店)」を百貨店「井筒屋本城店」跡に出店して以来、郊外型大型家具店とインテリア専門店の出店を加速。最盛期となる2008年には全国27店舗を展開していたが、低価格家具店などとの競争激化や事業立て直しの一環として、2012年1月までに首都圏・関西圏から全面撤退、2018年10月には大型店1号店の北九州西店を閉店、社員数を削減するなどリストラ策を進めていた
太陽家具北九州西店。(2018年10月閉店)

旗艦店閉店で福岡都市圏から完全撤退

太陽家具福岡筑紫野店は1997年2月に開店。建物は地上3階建。
九州自動車道筑紫野IC近くの幹線道路沿いへの出店であり、福岡都市圏初となるライフステージ業態の店舗であった。
近年は直営売場を縮小し、大分県別府市発祥の免税店「JTC生活広場福岡店」(2017年9月開店)や西部ガスグループのマンションデベロッパー「エストラスト」のショールームをテナントとして導入していた。
太陽家具福岡西店は2000年10月に開店。建物は地上4階建。
開店以来、太陽家具グループ最大の売場面積(12,354㎡)を備えることから、同年8月に開店した福山店(10,000㎡)とともに同社の旗艦店としての役割を担っていた。
近年は筑紫野店と同様に直営売場を縮小し、エストラストのショールームや女性専用30分健康体操教室「カーブス」をテナントとして導入していた。
両店舗の閉店により、太陽家具の営業店舗数は10年前の1/3となる10店舗、1万㎡級の店舗は福山店のみとなる。

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ユニー元朗ショッピングセンター、2020年6月20日開業-ユニー、約10年ぶり「新規出店」

香港新界元朗区教育路に、ユニーの大型スーパー「ユニー元朗店(ユニー生活創庫元朗店・ユニー元朗ショッピングセンター)」が2020年6月20日にグランドオープンした。
中文摘要:「香港UNY元朗店」將於2020年6月20日正式開幕。

ユニー生活創庫元朗店。

ユニー香港、現在は地元企業がFCとして運営

ユニー香港は1985年12月に創業。同社は1987年6月に太古城シティプラザに百貨店業態1号店「ユニー生活創庫太古城店」を出店して以降、2007年に同社1号店を高級総合スーパー「アピタ太古城店」に業態転換、2010年6月にはジャスコの後継店舗として「ユニー生活創庫楽富店」を、12月には「ピアゴ徳生店」を出店するなど、新規出店や既存店のリニューアルを積極的に推し進めた。
また、2014年からはユニーの地元でもある岐阜県発祥の大手100円ショップ「Seria」との提携により、1990年代に消滅した高級インテリア雑貨専門店「私と生活」の屋号を用いて12香港ドルショップとして再生し、大型スーパーと同様に多店舗化を推し進めた。

アピタ太古城店。

経営規模の拡大を続けていた同社であったが、2018年5月のユニー・ファミマHD(当時)によるユニー香港株全株売却及び2018年6月に実施した「ユニコーンストア(UnicornStore」への社名変更に前後して、ピアゴ及び私と生活ブランドの全店舗を閉店、既存店の売場減床を実施した。
2020年現在、香港の大手不動産ディベロッパー「恒基兆業地産(Henderson Land/ヘンダーソンランド)」傘下となっており、「アピタ太古城店」「ユニー生活創庫楽富店」の2店舗のみを日本のユニーのフランチャイズ店舗としてユニーの屋号・CIなどをそのままに運営している。

久々の新規出店となる「ユニー元朗」

ユニー元朗店は、1989年に恒基兆業系百貨店「千色CITI STORE」1号店として開業した都市型ショッピングセンター「荃灣千色匯(KOLOUR MALL)」地下1階の長江和記実業(Hutchison)・百佳(PARKnSHOP)系高級食品スーパー「TASTE」跡に出店するもので、売場面積は約1,672㎡。10年ぶりのスーパーマーケット新規出店となる。
青果売場。

ユニー元朗店では、同社初となる食品・和雑貨専門店「沢屋」や海鮮丼専門店を導入。沢屋では量り売りのナッツ・ドライフルーツコーナーを販売するなど、日本の買物体験や日本のスーパーならではの品揃えを目指すとしている。
沢屋。

グランドオープンに先駆け、6月11日のプレオープン期間からは香港地場大手ステーキレストラン併設高級スーパー「Feather & Bone」、KEY COFFEE・バンダイナムコ傘下の「イタリアントマトケーキショップ」、「厨神 マスターシェフ ~濃厚の正宗港式~」、イタリアの高級ハムブランド「FERRARINI(フェラリーニ)」、うなぎ専門店「鰻喜」など6店舗がユニーのテナントとして常設店舗を出店。

店内・カネキュウ。

そのほか、「日本食品節」と題し、6月17日から29日まで東海地方のアピタ・ピアゴを中心に店舗展開する塩干物専門店「塩干の太助」や福井・北前船のカワモトのだし商品を取扱う「日本めちゃうま本舗さつき堂」、天后駅前のテイクアウト寿司専門店「中村屋 なかむらや」といったブランドが催事店舗を出店する。
また、6月20日から29日まで数量限定商品として、日本米専門店「香港精米所・三代目俵屋玄兵衛」が手掛ける「オコメール(米賀卡)」の開業記念バージョン(北海道夢美人/ゆめぴりか)や日本ブランド福袋など販売、あわせて記念品の配布もおこなっている。

店舗減少続いたユニー香港、復活なるか

ユニー香港の店舗は減少傾向にあったが、今後も恒基兆業地産グループの商業施設への新規出店、グループの百貨店との共同出店が見込まれる。
一方で、香港では、ユニーの日本国内店舗を傘下に収めたパン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH/旧・ドン・キホーテHD)が展開する「DON DON DONKI」が店舗を増やしており、ユニーとは競合関係となっているため「ユニーFC」として日本と同じ屋号での運営がこのまま続くかどうかは不透明であるといえる。

ユニー生活創庫元朗店(ユニー元朗ショッピングセンター)

住所:香港 新界元朗教育路1號 元朗千色匯地庫1層
営業時間:9時~21時

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コムボックス佐賀駅前、2020年6月20日開業-西友跡地、Aコープなど出店

佐賀県佐賀市のJR佐賀駅前にあった西友佐賀店跡地に大和ハウスグループのショッピングセンター「コムボックス佐賀駅前」が2020年6月20日に開業する。

コムボックス佐賀駅前。

西友佐賀店跡地、大和ハウス系商業施設に

コムボックス佐賀駅前の前身となる総合スーパー「西友佐賀店」は1979年11月に開店。建物は地上4階建、売場面積は8,341㎡で、佐賀駅前の核として永年親しまれた。しかし、郊外型ショッピングセンターとの競合により2009年6月に無印良品が撤退するなど空き床が増え、末期には営業フロアを1~2階に集約していたが、建物の老朽化などもあり2018年3月に閉店した。

西友佐賀店。

跡地は佐賀市がJR佐賀駅前の一体再整備を目的に土地建物を取得する方針を示したが、大和ハウスグループなど民間企業主体の再開発が決定し、コムボックスが建設されることとなった。

佐賀駅前の商業と観光の拠点に

コムボックス佐賀駅前は地上2階建、売場面積は3,224㎡。
1階には核店舗として、Aコープ九州とJA佐賀市中央(佐賀市中央農業協同組合)が運営する食品スーパー「JAファーマーズAコープ街かど畑店」が出店する。野菜・青果売場は生産者直売コーナーを設けるほか、精肉は「佐賀牛」「肥前さくらポーク」「骨太有明鶏」など地元産品を中心に品揃えする。
また、全農直営のカフェ「みのりカフェ季楽」、産直・ギフト館「さが風土館 季楽」が併設される。みのりカフェでは国産米を使用したおにぎりを中心に100パーセント国産食材のドリンク、スイーツなどを提供。駅前に居ながら地元の名産を味わうことができる。なお、街かど畑・さが風土館は市内大財からの移転となるほか、JA佐賀市中央は本店・本部を4月にコムボックスすぐそばの駅前中央1丁目に新築移転させており、駅前にJAの拠点が集約されることとなった。
また、その隣には駅前という立地を活かし佐賀市観光協会とさが県産品流通デザイン公社による観光案内所「SAGA MADO」が設けられる。コンセプトは“目的地として集い、また来たくなる観光・県産品情報発信拠点”で、上質でおしゃれな佐賀らしい県産品の展示やテストマーケティングをおこなうとしている。

SAGAMADO。

このほか、1階には「NBCラジオ佐賀」の本部とスタジオなどが移転。2階にはドラッグストア「マツモトキヨシ」、100円ショップ「セリア」が出店するほか、7月には医療モールが開業する。
西友の撤退以降、JR佐賀駅近くにはスーパーマーケットが存在しない状況となっていたほか、佐賀駅の商業施設「えきマチ1丁目佐賀」にも空き店舗が目立つ状況となっていた。そのため、コムボックスは新たな駅前の商業・観光拠点として期待される。
(画像はニュースリリースと公式サイトより)

コムボックス佐賀駅前

住所:佐賀県佐賀市駅前中央1丁目4番17号
テナント・営業時間:

  • JAファーマーズ Aコープ街かど畑 (9:30 ~ 21:00)
  • さが風土館季楽 直販本店 (9:30 ~ 19:30)
  • みのりカフェ 季楽 (10:00 ~ 20:00)
  • SAGA MADO
    :Information Hub & Lounge (9:00 ~ 20:00)
    :観光案内 (9:00 ~ 18:00)
    :県産品展示・販売 (10:00 ~ 20:00)
  • 宝くじ佐賀駅前チャンスセンター(10:00 ~ 18:30) 
  • NBCラジオ佐賀
  • ドラッグストア マツモトキヨシ(9:00 ~ 21:00)
  • セリア(6月29日オープン予定)(10:00 ~ 20:00)
  • アートネイチャー(7月10日オープン予定)
  • あじさいクリニック(7月1日オープン予定)
  • のぐちクリニック(7月1日オープン予定)
  • 溝上薬局(7月1日オープン予定)

外部リンク:西友佐賀店
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gooz JR横浜タワー店、2020年6月24日開店-スリーエフ「新型フォーマット」として久々の新規出店

神奈川県横浜市西区のJR横浜駅に、首都圏地盤の中堅コンビニエンスストア「スリーエフ」の直営店舗「gooz JR横浜タワー店」が2020年6月24日午前8時に開店する。
gooz JR横浜タワー店。

スリーエフ唯一の直営ブランドとして生き残った「gooz」

goozは、スリーエフの「インストアファストフード強化型業態」として2004年2月に誕生。
コンセプトに「従来のコンビニに不足している“出来立て感”の訴求による、あたたかさ、和み、やすらぎを感じて頂ける店」を掲げ、従来型店舗と一線を画する商圏立地に応じた品揃えと店内調理の弁当・惣菜・焼き立てパン・コーヒーを特徴とした高級路線のコンビニとして、首都圏の繁華街を中心に多店舗展開を推し進めた。
しかし、スリーエフが2016年4月にローソンと資本業務提携を締結、9月から直営店舗の「ローソン・スリーエフ」への業態転換及び合弁会社(LTF)への運営移管を始めたため、gooz業態の店舗も大半が閉店することとなった。
その一方、スリーエフはgoozの運営継続を目的として、2017年12月に国分グローサーズチェーン(コミュニティストア)との業務提携を開始。2018年1月31日をもって全店舗が消滅した「スリーエフ」「q’s mart」と異なり、横浜市内のgooz(1店舗)と高速道路SA・PA立地のgooz EXPRESS(2店舗)はスリーエフ直営店舗として存続することとなった。
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2018年1月31日をもって全店閉店したスリーエフ。

スリーエフは2019年9月に、gooz業態1号店かつ唯一の路面店舗「gooz いちょう並木通り店」の増床リニューアルを実施。焙煎機「gooz Roastery」を導入する新型フォーマット店舗として売場の再活性化を図り、同業態を再び多店舗化する方針を示していた。これに合わせて、2020年4月には「goozブランド特設サイト」を開設している。

できたてパスタなど新商品を展開

gooz JR横浜タワー店は、JR横浜タワーの12階に出店するもので、店舗面積は162.03㎡、売場面積は121.85㎡。
出店立地の多様化を目指した新たな位置づけの店舗」として、店内厨房面積を大幅に削減。基幹店(母店)であるgoozいちょう並木通り店で製造した日替わり弁当(約10アイテム)を当日昼に配送するなど、オフィスランチ需要への対応とコスト削減を図る。
その一方、注文後に製造するパスタメニューを新たに開発、土日祝日には店舗横の屋上庭園「うみそらデッキ」(新型コロナウイルスにより閉鎖の場合あり)で楽しめるソフトクリームやオリジナルサイダー、クラフトビールを展開するなど、従来のコンセプトを変えることなく、細部に至るまで様々な工夫を凝らした店舗をめざすとしている。

スリーエフgooz JR横浜タワー店

住所:神奈川県横浜市西区南幸1丁目-1-1 JR横浜タワー12F
営業時間:午前8時~午後9時(平日)
営業時間:午前9時~午後7時(土日祝日)

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無印良品 直江津、2020年7月20日開店-エルマールに世界最大級のMUJI

新潟県上越市の直江津駅近くにあるショッピングセンター「直江津ショッピングセンター・エルマール」の2階に、世界最大級の無印良品「無印良品 直江津」が2020年7月20日に開業する。
(7月16日・画像追加)

エルマール(良品計画の公式サイトより)。

2019年までイトーヨーカドーが出店していたエルマール

直江津ショッピングセンターはイトーヨーカドー直江津店を核にエルマール専門店街を併設するかたちで1987年6月に開店。売場面積は13,630㎡で、建物は同市に本社を置く頸城自動車(1971年以前は頸城鉄道自動車)系列の「マルケーエスシー開発」が所有。店前には頸城自動車のバス停があるほか、館内には系列の旅行代理店も入居している。

エルマール。

しかし、核店舗であったイトーヨーカドーは2019年5月に閉店。その後は1階の新たな核店舗として地場スーパー「ピアレマート直江津店」が2019年10月25日に開店するなど改装が進められ、1階は約40店舗のテナントで構成されるショッピングセンターへと生まれ変わっていた。また、無印良品は出店に先立ち館内1階に期間限定のポップアップストアを開設していた。

エルマール(イトーヨーカドー時代)。

世界最大級の無印良品、「バスで移動販売」も

「無印良品 直江津」のテーマは「地域の“くらしの真ん中になる”こと」。店舗面積は4,934㎡で、同社最大の旗艦店「無印良品 銀座」に匹敵する世界最大級の広さの店舗となる。

無印良品 直江津のコンセプト(良品計画の公式サイトより)。


無印良品・銀座に匹敵する面積となる。

店内では無印良品ブランドの殆ど全て、約7000アイテムの商品を扱うほか、農産物直売所「あるるん畑」(「JAえちご上越」が運営)と提携し、上越産の旬や不揃い・規格外の野菜・米・地酒・加工品などを販売する「なおえつ食品市場」と「みんなの顔を見て食べるからおいしい」をコンセプトに定食・カレー・ラーメン・スイーツなどを食べることができる「なおえつ良品食堂」を開設。上越市後援のコミュニティスペースとして、無料の休憩スペース兼自習スペース「Open MUJI」を店舗内に設ける。

なおえつ良品食堂(良品計画の公式サイトより)。


自由に使える休憩スペース(良品計画の公式サイトより)。

また、「無印良品の家 陽の家」のショールーム機能も備えるほか、アウトドアの楽しみが盛りだくさんな上越地域ならではの新しい取り組みとして「MUJI CAMP TOOLS」のコーナーを展開する。
さらに、2020年秋からはエルマールを所有する頸城自動車と連携し、上越市内で同社のバスを活用した移動販売「MUJI to GO プロジェクト」も実施する計画だという。

無印良品の移動販売車(良品計画の公式サイトより)。

「スタバ」「カルディ」なども出店

このほか無印良品内(2階)にはテナントとしてカフェ「スターバックスコーヒー」、食品グロサリー「カルディコーヒーファーム」、食品グロサリー「久世福商店」が出店。スタバは書籍売場「MUJI BOOKS」に隣接しており、ブックカフェとしての機能も併せ持つ。

スターバックスとMUJI BOOKS(良品計画の公式サイトより)


久世福商店(良品計画の公式サイトより)

無印良品の出店に合わせ、エルマール館内もベビールームやトイレなどの改装を進めるとしている。

2階の館内構成。

直江津ショッピングセンターエルマール/無印良品 直江津

住所:新潟県上越市西本町3-8-8
営業時間:10時~20時/ピアレマートなどは21時まで

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MEGAドン・キホーテUNY砺波店、2020年6月23日開店-アピタ跡にインショップ風直営衣料強化型店舗

富山県砺波市の北陸自動車道砺波IC近くに、パン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH)の総合ディスカウントストア「MEGAドン・キホーテUNY砺波店」が2020年6月23日午前9時に開店する。

MEGAドン・キホーテUNY砺波店。

自動車学校跡地のアピタ、MEGAドンキUNYに

MEGAドン・キホーテUNY砺波店の前身となるユニーの総合スーパー「アピタ砺波店」は、砺波中央自動車学校移転に伴う跡地再開発の一環として1999年7月に開店。建物は地上2階建、店舗面積は17,237㎡。
市内有数の大型商業施設として、ユニー直営売場を核に50を超える専門店が出店していたが、ドンキへの業態転換のため、2020年3月15日をもって直営売場を閉店、一部専門店のみ営業を継続していた。

直営のインショップ風衣料3ブランドを新たに導入

MEGAドン・キホーテUNY砺波店の営業フロアは1~2階、直営売場面積は7,617㎡。PPIH完全子会社のUDリテールが店舗運営を行う。
1階直営フロアでは、アピタ時代から引続き生鮮4品(青果・鮮魚・精肉・惣菜)の取扱いを行うほか、衣料品売場では新たにインショップ風の専門コーナーソリカラ」「Tシャツ屋」「さんだるや」を導入する。
ソリカラでは、約60点のシャツ・スウェット・パーカーを展開。Tシャツ屋では、富山県が舞台のアニメやマンガが多いという立地特性を活かし、約1,500点のキャラクターTシャツ・ロゴTシャツを展開。さんだるやでは、屋号の通りサンダル約900点を展開する。
2階直営フロアでは、ドンキが強みとする化粧品・カラーコンタクトレンズ・日用消耗品・ペット用品・家電製品・スポーツ用品に加え、玩具・ゲーム・キッズ衣料売場と遊具設置スペースを併設した「キッズゾーン」を展開するなど、従来からのシニア層に加え、ニューファミリー層や若年層の取込みをめざす。
また、テナントとしてファミリーファッションブランド「コムサイズム」やユニーの呉服を前身に持つ「さが美」100円ショップ「Seria」、富山地盤の書店「BOOKSフナキ」、エディオングループの家電量販店「100満ボルト」、新潟地盤のフードコート飲食チェーン「ピーコック」、東北・北陸甲信越地盤の「石焼ステーキ 贅」など、専門店約30店舗が営業を継続する。

かつての地域一番店、ドンキ化で再生なるか

アピタ砺波店が開店した当時、砺波市内には「コスモタウン21」(ジャスコ砺波店)や「砺波ニチマ」(砺波サティ食品館)などがあったが、アピタはそれらよりも広い“地域最大のショッピングセンター”であり、2000年代以降も別棟飲食店の新設をおこなうなど拡張を続けていた。
しかし、2013年2月に閉店した旧・ジャスコ砺波店が、2015年7月に「イオンモールとなみ」として建替による増床リニューアル開業したことで、地域一番店を明け渡すこととなった。
アピタは北陸自動車道砺波ICからも近く、アルビスイータウンとなみ(旧・砺波ニチマ)とともにロードサイドの商業核としての役割を担っていたが、イオンモール開業後は様々な業種のテナント撤退が顕著となっており、業態転換により施設の集客力を高める狙いがあるとみられる。

MEGAドン・キホーテUNY砺波店

住所:富山県砺波市太郎丸三丁目69番地
営業時間:午前8時~翌午前0時
(23日~25日まで営業時間を「午前9時~午後10時」に短縮)

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大塚家具、直営7店舗を「IDC OTSUKA×YAMADA」として2020年6月19日リニューアル開業-新宿・横浜・名古屋栄ではヤマダ電機専用フロアを展開

家電量販店最大手「ヤマダ電機」子会社の家具販売大手「大塚家具」は、IDC OTSUKA新宿・横浜・名古屋栄ショールームなど直営7店舗にヤマダ電機の売場を設置し、コラボレーション店舗「IDC OTSUKA×YAMADA」として2020年6月19日にリニューアル開業する。

IDC OTSUKA×YAMADA 大塚家具有明本社ショールーム。

ヤマダ電機の子会社となったIDC大塚家具

大塚家具は、2019年2月にヤマダ電機と資本業務提携を締結して以降、3月には両社間での人的交流を開始。5月にはヤマダ電機の大型直営店「LABI」「家電住まいる館」への商品供給を開始、7月には群馬県前橋市のヤマダ電機直営店「インテリアリフォームYAMADA」を大塚家具とのコラボ店舗に転換するなど、両社間での連携をすすめていた。
その後、同社は2019年12月30日付の第三者割当増資によりヤマダ電機の子会社(議決権比率51.74%)となっている。 ヤマダ電機家電住まいる館。

ヤマダ電機は、2020年2月に直営の旗艦店4店舗「LABI品川大井町」「LABI1日本総本店池袋」「LABI IFE SELECT千里」「LABI1 なんば」を大塚家具とのコラボ店舗にリニューアルするなど、家電製品と家具・インテリア商品の併売強化を推し進めている。
その一方で、これまでの大塚家具の直営店では、ヤマダ電機の商品は取扱われていなかった。
IDC OTSUKA×YAMADA LABI1なんば

大塚家具直営店の半数超、ヤマダコラボ店舗に

大塚家具は、2020年6月現在営業する直営店(11店舗+1営業所)のうち半数超となる、旧新宿三越南館の新宿ショールームをはじめとして、横浜みなとみらい・名古屋栄・有明本社・大阪南港・神戸・福岡ショールームの7店舗をヤマダ電機コラボ店舗へと転換させる。

IDC OTSUKA×YAMADA となる大塚家具新宿ショールーム。
(旧・新宿三越南館)

大塚家具は今回の直営7店舗コラボ店舗化について、「消費者は住宅取得や結婚に際し、家具・インテリアと同額以上の家電を購入している」「住宅取得や結婚を機にした家具・インテリアの購入は当社店舗売上の約3分の1を占める」ことを理由として挙げており、新宿・横浜みなとみらい・名古屋栄ショールームでは、家具と家電がワンストップで揃う「日本最大級の家具×家電コラボ店舗」として家電専用フロアを展開する。

IDC OTSUKA×YAMADA 大塚家具新宿ショールーム。
(フロアイメージ)

また、残る直営4店舗でもヤマダ電機の家電コーナーを設け「暮らしの新しい選び方」を提案・提供する店舗とする。

16日から全国でCM放映、大規模販促も実施

大塚家具は、今回の直営7店舗リニューアル・ヤマダ電機の売場出店に合わせて、6月16日より全国ネットでのCM放映を開始。
19日には大塚家具直営7店舗やヤマダ電機LABI新宿東口館・LABI新宿西口館で家具+家電同時購入特典やポイントアップ、折込チラシの配布など特別企画を実施する。

IDC OTSUKA×YAMADA テレビCM。


IDC OTSUKA×YAMADA テレビCM。

大塚家具の「IDC OTSUKA×YAMADA」コラボ店舗
ヤマダの家電専用フロア設置店舗
(暮らしの新しい選び方を提案する店舗)
  • 大塚家具新宿ショールーム
  • 大塚家具横浜みなとみらいショールーム
  • 大塚家具名古屋栄ショールーム
ヤマダの家電コーナー設置店舗
(暮らしの新しい選び方を提供する店舗)
  • 大塚家具有明本社ショールーム
  • 大塚家具大阪南港ショールーム
  • 大塚家具神戸ショールーム
  • 大塚家具福岡ショールーム

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