カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

いかり井原店おいしい館、2023年10月31日閉店-いかり岡山県から完全撤退、わずか2年で

岡山県井原市の国道313号線(ロマンチック街道313)沿い、井原鉄道井原線いずえ駅と子守唄の里高屋駅の中間地点にある高級食品スーパー「いかり井原店おいしい館(おいしいやかた)」が2023年10月31日17時をもって閉店する。

いかりならではの「おいしい」発信し続けた「やかた」

いかり井原店おいしい館(おいしいやかた)は2021年11月に新築開店。建物は平屋建で店舗面積は約330㎡。関西地場大手高級食品スーパー「いかりスーパーマーケット」のグループ会社「有楽調理食品」が運営を担う。
同店はいかりスーパーマーケット創業者の行光博志代表取締役会長が岡山県井原市出身であり、同店徒歩圏内の家電量販店「ダイイチ井原店」跡にグループの食品製造工場「有楽調理食品岡山工場」があったため、鳥取県智頭町の「いかり楽粹智頭店」同様の方式で出店に至った経緯があった。

いかり井原店おいしい館。

いかり井原店おいしい館ではいかりが強みとする自社グループ製造食品・輸入食品や有楽調理食品が強みとする冷凍の生鮮食品・弁当惣菜などを展開。店内厨房やイートインスペース、冷凍自販機を設け、同店独自開発商品を提供するなど、井原市内では唯一無二といえる店舗づくりを行っていたが、わずか2年で営業を終了することとなった。

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ガイア、2023年10月30日民事再生法申請-パチンコ店で過去最大の倒産、グループ負債総額1600億円

全国各地でパチンコホール「ガイア」「メガガイア」「アイオン」などを運営する「ガイア」(本社:東京都中央区日本橋横山町)が、2023年10月30日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請して倒産した。

ガイア郡山駅前店。

パチンコホール過去最大の倒産

ガイアは1984年に創業。倒産を報じた東京商工リサーチと帝国データバンクによると、ピークとなる2006年5月期には年収入高約5853億500万円を計上していた。当時は全国各地の駅前一等地への出店も多く、閉店することが多かった百貨店や総合スーパー跡の建物へ出店する例もしばしば見られた。

ガイア小田原駅前店。(旧マルイ/丸井小田原店)

しかし、新型コロナウイルスの感染拡大により経営が悪化。2023年5月期の年収入高は約1895億4200万円に減少していた。
負債総額はガイアが約851億円(2023年5月期決算時点)、グループ7社合計約1,600億円。(各社の決算期時点、東京商工リサーチによる。帝国データバンクによると約1133億円。)
パチンコホールの倒産としては過去最大だという。

メガガイア和光駅前店。(2022年閉店)

ガイア、再建へ-「Jトラスト」がスポンサーに

ガイアは、グループ企業を含めて、Jトラストグローバル証券などで知られる金融大手「Jトラスト」とスポンサー支援に関する基本合意書を締結。同社が事業再建支援にあたるとしている。
Jトラストは、グループ会社で乃木坂46SKE48などの運営企業の株式を持つことでも知られる「KeyHolder」がかつてゲームセンターなどアミューズメント施設の運営をおこなっており、ガイア倒産前にも同社がガイアの一部建物を購入するなどしていた。

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ベルシティ新津、2023年10月31日閉店-旧長崎屋、建物の老朽化で38年の歴史に幕

新潟県新潟市秋葉区新津の新津温泉近くにある大型ショッピングセンター「ベルシティ新津」が、2023年10月31日に閉店する。

ベルシティ新津。(リオンドール公式サイトより)

サンバード長崎屋新津店だったベルシティ新津

ベルシティ新津は1984年10月に大手スーパー「サンバード長崎屋新津店」として開店。長崎屋は経営再建に伴い2009年9月に閉店。その後は地場老舗建設会社「鈴木組」が取得して、「ベルシティ新津」として2009年11月にリニューアルオープンした。休業期間は僅か2ヶ月のスピード再生であった。

ベルシティ新津(公式サイトより)

建物は2階建てで、店舗面積は6,555㎡。核店舗は長崎屋時代から出店している地場スーパー(現在はリオンドール傘下)の「にいつフードセンター」で、そのほかにココカラファイン(旧くすりのコダマ)、セリアカーブスなどが出店している。
なお、隣接地には「新津温泉」がある。

老朽化で閉店-フードセンターは新津市街地から消滅

ベルシティ新津の閉店は建物の老朽化によるもの。
跡地の活用方法などについては2023年10月時点で発表されていない。
また、にいつフードセンターは2020年に近隣にあった「にいつフードセンター三の町店」(本店)を閉店したばかり。創業の地であった旧新津市中心部から完全撤退となる。

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スタイルワン、2024年3月までに終売-ユニーはPPIH(ドンキ)開発商品の取扱開始

ユニー」(愛知県稲沢市)を中心とした大手スーパー各社による共同開発プライベートブランド商品「スタイルワン」(「Style ONE」「Prime ONE」)が、2024年3月までに終売となることが都商研の取材で分かった

スタイルワンの売場。

ユニー・イズミヤ・フジの共同PBだったスタイルワン

スタイルワンは、東海地方を地盤とする「ユニー」、近畿地方を地盤とする「イズミヤ」(大阪府大阪市北区)、中国・四国地方を地盤とする「フジ」(愛媛県松山市)の3社による共同開発プライベートブランド商品として2009年に登場。キャッチフレーズは「わたしのお気に入り。」で、かつてはユニー傘下のコンビニの「サンクス」「サークルK」、同じくユニー傘下の首都圏を地盤とするミニスーパー「ミニピアゴ」でも販売されていた。

スタイルワンを展開する主要4社。

2019年3月からは九州・中国地方を地盤とする「マルショク・サンリブグループ」(福岡県北九州市小倉南区)でも販売が開始されたほか、かつてミニピアゴとして展開されていたG-7グループのミニスーパー「リコス」(神奈川県横浜市神奈川区)でも販売が継続されている。

当初の加盟3社、業界再編で別々の大手と統合

ユニーはスタイルワンの中核企業であったが、2019年1月にドン・キホーテを展開する「パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス」(PPIH)の完全子会社となった。

ユニーはドンキ傘下に。

さらに、小型スーパー「ミニピアゴ」は2020年4月1日からはユニーグループを離脱し、業務スーパーなどを運営するG-7ホールディングス傘下に。のちに「リコス」と改称された。

ミニピアゴはG-7傘下に。

また、他の加盟企業も、ユニー系コンビニであった「サンクス」「サークルK」は2016年9月にファミマと経営統合(のち屋号消滅)。
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サークルKサンクスはファミマに合併。

「イズミヤ」は2014年6月に阪急百貨店や阪神百貨店・阪急オアシスなどを運営するエイチ・ツー・オー リテイリング(H2O)と株式交換により経営統合。

イズミヤはH2O(阪急阪神)と経営統合。

そして「フジ」は、2018年にイオンと資本業務提携したのち、2022年3月にイオン子会社であり「マックスバリュ」「マルナカ」などを運営する「マックスバリュ西日本」(広島県広島市)と経営統合していた。

フジはイオングループに。

フジはイオン系、ユニーはドンキ系開発PBに

フジは2023年9月よりPB商品をイオンの「トップバリュ」へと切替済み。スタイルワンの取り扱いを終了している。
また、ユニーはPPIH入りにともない、2023年2月から一部のユニー店舗で「」の文字をデザインしたドン・キホーテのオリジナルブランド「情熱価格」の販売を開始。スタイルワンについてはPPIHグループで開発した新PB商品「UNY」などへと切り替えられる。
また、「マルショク・サンリブグループ」は、一部商品のみ以前からある自社PB(「くらしらく」など)の拡充にて賄うとみられる。

マルショク・サンリブグループ。

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イオンそよら浜松西伊場、2023年10月28日開業-JR浜松工場近くのJT跡「一条タウン」、スタバ・コーナンなど出店

静岡県浜松市中区(2024年1月合併予定:浜松市中央区に改名)のJR東海浜松工場近くのニュータウン「一条タウン西伊場」に、イオンリテールのショッピングセンター「イオンそよら浜松西伊場」が2023年10月28日に開業する。

イオンそよら浜松西伊場。

JR浜松工場近く、JT工場跡「一条タウン」にイオン

「そよら」はイオンの都市型店舗で、由来は「そら、寄って、楽しんでって!」。
イオンそよら浜松西伊場が出店するのは、JR東海浜松工場横にあったJT(旧専売公社)浜松工場の跡地に一条工務店が開発したニュータウン「一条タウン西伊場」の商業施設棟。そよらの建物は一部2階建て、店舗面積は約6,300㎡で、コンセプトは「エコ&サステナブル」。イオンリテール初となる全館環境配慮型のショッピングセンターとしている。
近隣にはイオングループの商業施設が複数あり、1キロほど西にはイオン浜松西ショッピングセンターも立地している。

イオンスタイルを核にユニクロ、スタバなど出店

核店舗の「イオンスタイル浜松西伊場」は30代から40代の主婦・主夫や単身層をメインターゲットにした総合スーパーで、コンセプトは「日々の暮らしを便利に、地域のオアシスとして『食と健康』を提案するお店」。コスメ・ドラッグコーナーのグラムビューティークではジェンダーレスコスメやボタニカルコスメを導入する。

テナントとしては、ユニクロダイソーJINSスターバックスコーヒー、医療モールなどが出店。
さらに、来春までにバーガーキングちきゅうのにわ“ぽっぷ”(イオンファンタジーのプレイランド)、ホームセンターコーナンが順次オープン。合計で約10店舗が出店する予定となっている。

そよら浜松西伊場

静岡県浜松市中区西伊場町79ー2
営業時間:8時~22時

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マックスバリュ山鼻店、2023年10月25日開店-イオン北海道、アークスのお膝元に大型食品スーパー

札幌市中央区の石山通沿いに、イオン北海道の食品スーパー「マックスバリュ山鼻店」が2023年10月25日に開店した。

こだわり商品拡充、独自ロゴも

マックスバリュ山鼻店の建物は地上2階建で営業フロアは2階(1階は駐車場)、売場面積は約1,740㎡。
コンセプトに「毎日の生活に楽しさを提供する便利ストア」を掲げ、生鮮売場(農産・水産・畜産)では産地直送品(産直野菜・小樽近郊産魚介類)やオーガニック商品、銘柄牛・豚(BLENDED BEEF・道南レッドポーク)、冷凍肉(馬刺し・エゾシカ)などこだわり商品を展開。
惣菜売場(デリカ)では町の洋食屋をイメージした「ふらいぱん亭」や「健康×環境」をテーマにした商品、ローストビーフを使ったサラダなど店内製造を拡充する。

マックスバリュ山鼻店。

また、日配品売場ではコンセプトに「おうちバル」を掲げ、剣淵町の「ゴトウくんせい」や余市町の「南保留太郎商店」の燻製おつまみ、輸入チーズアソートなど“お洒落でおいしいおつまみ”を品揃え、冷凍食品売場では簡便調理のスンドゥブ・ラーメン・米飯類に加えて、冷凍野菜や冷凍パンといった商品を導入する。
このほか、グロサリー売場ではオーガニック商品や特定保健用食品、糖質オフ商品、アレルギー対応商品といったヘルス&ウエルネス商品を拡充。リカー売場では「澄川麦酒」「小樽ビール」「ルピシア羊蹄山麓ビール」といった道内各地のクラフトビールやワインを取り揃え、選ぶ楽しさを届けるとしている。

マックスバリュ山鼻店フロアマップ。

対アークスの試金石に

マックスバリュ山鼻店の500m圏内には、北海道を本拠とする流通大手「アークス」の本社があり、1km圏内には同社の旗艦業態店舗「スーパーアークス山鼻店」を始め、グループの総合スーパー「東光ストア行啓通店」や食品スーパー「ラルズマート中島公園店」も数多く集積している。
イオン北海道は札幌市近郊で「マックスバリュ」「まいばすけっと」の出店を強化しており、山鼻店は対アークスの試金石といえる店舗となりそうだ。

マックスバリュ山鼻店

住所:札幌市中央区南10条西11丁目1番4号
営業時間:9時~24時

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成城石井成城店、2023年11月14日リニューアル開業-「開店100年」を前に

東京都世田谷区の成城学園前にある老舗スーパー「成城石井」の本店・創業店である「成城石井成城店」が、2023年11月14日にリニューアルオープンする。

成城石井成城店。

現在はローソン傘下の成城石井

成城石井成城店は1927年に「石井食料品店」として開店。
1976年に成城石井に改名、1988年よりチェーン展開を開始した。
2014年には大手コンビニエンスストア「ローソン」の子会社となっている。

成城石井成城店、開店100年を前に刷新

成城石井成城店は平屋で、店舗面積は454㎡。
開業100年を前にしたリニューアルのテーマは「温故知新」で、新たな旗艦店にするという。
成城石井は「改装を機に商品、店づくり、おもてなしの水準を一層上げていくことで知見を蓄積、他の路面店でも活用して成城石井の新しい価値をお客に届ける。」としている。

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サンリブマルショク二島店、2023年10月31日閉店-奥洞海駅前の超小型総合スーパー、43年の歴史に幕

福岡県北九州市若松区のJR筑豊本線(若松線)奥洞海駅近くにあるサンリブグループ(本社:北九州市若松区)の総合スーパー「サンリブマルショク二島店」が2023年10月31日午後8時をもって閉店する。

奥洞海駅前のマルショク、43年の歴史に幕

マルショク二島店は1979年に開店。建物は地上2階建で営業フロアは1階(ワンフロア)、店舗面積は578㎡。
二島店は同社店舗のなかでも極めて狭小な店舗であったが、食品売場では精肉部門に「明治屋産業」、惣菜部門に「むすんでひらいて」といった外部の有力生鮮業者を配置し、衣料品や日用雑貨・家庭用品を幅広く取り揃え、100円ショップ「Watts with(旧meets.)」を専門店スタイルで展開していた。

サンリブマルショク二島店。

一方、店舗徒歩圏内のスーパーセンター「トライアル二島店(とみやま若松店跡)」が老朽化著しい食品売場を大規模リニューアルするなど、競合店の優位性が高まりをみせており、地元若松で「コンビニのようなスーパー」として親しまれていたマルショク二島店は43年の歴史に幕を下ろすこととなった。

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ピアレマートフォンジェ店、2023年10月29日閉店-ツチダ跡の旧良食生活館、柏崎中心部から食品スーパー消滅

新潟県柏崎市の複合商業施設「柏崎ショッピングモール風のまちフォンジェ」の核となる大型食品スーパー「ピアレマートフォンジェ店」が2023年10月29日をもって閉店する。

ピアレマートフォンジェ店。

中心部の食品核担い続けたスポット、23年の歴史に幕

フォンジェは、1998年10月22日に柏崎市が特定商業集積法調査地区に指定されたことを機に進められた「東本町まちづくり事業」の一環として開業。建物は地上3階地下1階建で店舗面積は5,755㎡、総事業費は約200億円。
開業当初は長岡市の地場食品スーパー「スーパーツチダ(フレッシュマートツチダ)」を核とする施設であったが、2000年5月にツチダが業績不振を理由に撤退。同年8月に柏崎市の地場大手食品スーパー「スポット(良食生活館)」が後継として進出したもの、2001年8月に運営会社の第3セクター「柏崎ショッピングモール」が再開発事業の遅れや専門店誘致の難航を背景に民事再生法を申請し事実上倒産した。

柏崎ショッピングモール風のまちフォンジェ。

スポットは施設運営会社の民事再生法申請後も「良食生活館柏崎ショッピングモールフォンジェ店」から店舗名を「パルMart1フォンジェ店」「ピアレマートフォンジェ店」に改称しつつ営業を継続していたが、2023年10月13日に「諸般の事情」を理由に閉店する方針を発表した。

ピアレマートフォンジェ店(同社公式より)。

柏崎市中心部から大型食品スーパー消滅

柏崎駅裏には地場大手食品スーパー「ウオロク柏崎店」を核とする施設があるもの、柏崎駅前では2018年8月に「イトーヨーカドー丸大柏崎店」が閉店しており、市中心部から大型食品スーパーが消滅することとなる。

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スーパーマーケットバロー中小田井店、2023年10月27日開店-11月17日には無印良品の大型店も

愛知県名古屋市西区の名鉄犬山線・名古屋市営地下鉄鶴舞線上小田井駅近くに、バローHD(本部:岐阜県多治見市)の大型食品スーパー「スーパーマーケットバロー中小田井店」が2023年10月27日午前9時30分に開店する。

中小田井にバロー

スーパーマーケットバロー中小田井店の建物は平屋建で敷地面積は約16,085㎡、建築面積は約7,062㎡、直営店舗面積は約2,284㎡、延床面積は約6,776㎡。駐車場(377台相当)を併設する。
中小田井店の開店により同社スーパーマーケットは243店舗、愛知県内バローは60店舗(グループ含め74店舗)となる。
同店では直近開店した「スーパーマーケットバロー堺豊田店」を始めとする標準店舗同様に、食の専門店をめざした青果・鮮魚・精肉や出来立て・美味しさにこだわったベーク・デリカを展開する。
あわせて、グループの調達・製造・加工機能を活かしたバローオリジナル商品やEDLP(エブリデーロープライス)型の販売促進策を打ち出すことで、折込チラシを原則出さず、鮮度・品質にこだわった商品をお求めやすい価格で提供するとしている。

11月には無印良品の大型店も

スーパーマーケットバロー中小田井店では、11月17日に大型ライフスタイルストア「無印良品バロー中小田井」を導入する。無印良品の店舗面積は約2,256㎡(バロー直営食品と同規模)で、名古屋市内では19店舗目、西区内では3店舗目となる。
加えて、別棟に厚切りとんかつと京風おばんざい(和スイーツ)を強みとする「かつひろ」を導入することで、衣食住をワンストップで揃えることができる施設とする。

スーパーマーケットバロー中小田井店。

バロー中小田井店の近隣には「イオンスタイル」「ヤマナカ」「フィール」「平和堂」といった大型店が立ち並んでおり、さらなる競争激化が予想されそうだ。

スーパーマーケットバロー中小田井店

住所:愛知県名古屋市西区中小田井4丁目380番地
営業時間:午前10時~午後8時
※日曜日は午前9時30分~午後8時
※オープン3日間(10月27日~29日)は午前9時30分~午後8時

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