スタイルワン、2024年3月までに終売-ユニーはPPIH(ドンキ)開発商品の取扱開始

ユニー」(愛知県稲沢市)を中心とした大手スーパー各社による共同開発プライベートブランド商品「スタイルワン」(「Style ONE」「Prime ONE」)が、2024年3月までに終売となることが都商研の取材で分かった

スタイルワンの売場。

ユニー・イズミヤ・フジの共同PBだったスタイルワン

スタイルワンは、東海地方を地盤とする「ユニー」、近畿地方を地盤とする「イズミヤ」(大阪府大阪市北区)、中国・四国地方を地盤とする「フジ」(愛媛県松山市)の3社による共同開発プライベートブランド商品として2009年に登場。キャッチフレーズは「わたしのお気に入り。」で、かつてはユニー傘下のコンビニの「サンクス」「サークルK」、同じくユニー傘下の首都圏を地盤とするミニスーパー「ミニピアゴ」でも販売されていた。

スタイルワンを展開する主要4社。

2019年3月からは九州・中国地方を地盤とする「マルショク・サンリブグループ」(福岡県北九州市小倉南区)でも販売が開始されたほか、かつてミニピアゴとして展開されていたG-7グループのミニスーパー「リコス」(神奈川県横浜市神奈川区)でも販売が継続されている。

当初の加盟3社、業界再編で別々の大手と統合

ユニーはスタイルワンの中核企業であったが、2019年1月にドン・キホーテを展開する「パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス」(PPIH)の完全子会社となった。

ユニーはドンキ傘下に。

さらに、小型スーパー「ミニピアゴ」は2020年4月1日からはユニーグループを離脱し、業務スーパーなどを運営するG-7ホールディングス傘下に。のちに「リコス」と改称された。

ミニピアゴはG-7傘下に。

また、他の加盟企業も、ユニー系コンビニであった「サンクス」「サークルK」は2016年9月にファミマと経営統合(のち屋号消滅)。
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サークルKサンクスはファミマに合併。

「イズミヤ」は2014年6月に阪急百貨店や阪神百貨店・阪急オアシスなどを運営するエイチ・ツー・オー リテイリング(H2O)と株式交換により経営統合。

イズミヤはH2O(阪急阪神)と経営統合。

そして「フジ」は、2018年にイオンと資本業務提携したのち、2022年3月にイオン子会社であり「マックスバリュ」「マルナカ」などを運営する「マックスバリュ西日本」(広島県広島市)と経営統合していた。

フジはイオングループに。

フジはイオン系、ユニーはドンキ系開発PBに

フジは2023年9月よりPB商品をイオンの「トップバリュ」へと切替済み。スタイルワンの取り扱いを終了している。
また、ユニーはPPIH入りにともない、2023年2月から一部のユニー店舗で「」の文字をデザインしたドン・キホーテのオリジナルブランド「情熱価格」の販売を開始。スタイルワンについてはPPIHグループで開発した新PB商品「UNY」などへと切り替えられる。
また、「マルショク・サンリブグループ」は、一部商品のみ以前からある自社PB(「くらしらく」など)の拡充にて賄うとみられる。

マルショク・サンリブグループ。

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