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西友サニー福岡桧原店、2022年6月23日開店-「九州独自商品」拡充で出店加速

福岡県福岡市南区桧原7丁目に、西友(本社:東京都北区)の食品スーパー「サニー福岡桧原店」が2022年6月23日に開店した。

サニー2022年初の店舗は油山・桧原に

サニー福岡桧原店(ひばる店)の建物は平屋建で売場面積は1,395㎡。
福岡桧原店では「南区エリアの中でも戸建て住宅やマンションが密集したマーケット」という立地特性を活かし、青果部門では糸島近郊野菜や契約農家による野菜・果物を中心に展開。水産部門では「福岡市中央卸売市場」「唐津漁港」即日仕入れの魚介類に加え、大分県佐伯市の水産会社「高橋水産」による地魚フライ・干物といった冷凍食品を新たに品揃えるなど簡便ニーズにも対応する。畜産部門では「福岡県産はかたもち豚」「鹿児島黒豚」「九州産若どり」といった精肉ブランドに加え、老舗醤油屋「ジョーキュー」商品や簡便調理品を新たに展開。惣菜部門では「阿蘇高菜巻&かしわいなり」「九州産なすとおくらの天ぷら」といった九州独自商品や出店エリアの客層を意識した年配世帯・ファミリー世帯向け商品を展開する。

西友サニー福岡桧原店。

デイリー食品・加工食品・菓子部門では、学校給食パンとして知名度がある地場製パン会社「唐人ベーカリー」商品や練物「志岐蒲鉾」「長崎杉永蒲鉾」商品を展開。あわせて、西友PB「みなさまのお墨付き」商品を集めたコーナーや楽天西友ネットスーパー、セルフレジ9台(セミセルフ3台含む)を導入するなど、西友ならでは価格訴求性・サービスと九州ならではの独自性の両立を図る。

サニー「12年ぶり新規出店」後、1年で3店を出店

西友は2021年2月に福岡県内12年ぶりの新店舗「サニー福岡長浜店」(キテラタウン福岡長浜)を出店、同年4月には「サニーガーデンズ千早店」を出店するなど、外資系+楽天傘下という新体制のもと、福岡市内で積極的な新規出店を進めている。
同社はウォルマート完全子会社時代には、西友を含めて九州内での店舗閉店が相次いだため九州エリア撤退も懸念されていたが、今後も既存店の刷新を含め、積極的な投資を図っていくものとみられる。

サニー福岡桧原店

住所:福岡県福岡市南区桧原7丁目59番1号
営業時間:午前9時~午後11時

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TREE&TREE’s by DOMDOM 新橋店、2022年6月26日閉店-ドムドム高級業態1年で消滅、銀座に新業態出店も発表

東京都港区新橋にあるドムドム系高級ハンバーガーショップ「TREE&TREE’s by DOMDOM 新橋店(ツリーアンドツリーズ新橋店)」が2022年6月26日をもって閉店する。

コロナ禍で誕生したドムドム新業態、1年で消滅

ツリーアンドツリーズ新橋店は2021年8月に開店。ドムドムとしては2015年10月の「DEAN’S BURGER(ディーンズバーガー)」以来約6年ぶりとなるハンバーガー新業態であり、東京都心の旗艦店としての役割を担う店舗でもあった。
新橋店ではショップコンセプトに「3Things・3Times」を掲げ、時間帯に応じた商品や完全キャッシュレス決済による独自のオーダーシステムを導入。看板商品のプレミアムバーガー「和牛バーガー」を始め、ドムドムが過去に展開してきた期間限定商品(丸ごと!!カマンベールバーガー/まるごと!!カニバーガーなど)や厚揚げバーガー、バル系メニュー、ドムドムファン向けの土産商品を取扱うなど、都心勤務のオフィスワーカーが多い立地特性を活かした高価格高付加価値型の新業態をめざした。

TREE&TREE’s.

その一方、緊急事態宣言発令期間中の開店だったこともあり、2021年10月に酒類提供開始時期が延期。店舗利用客を対象としたドリンクサービス券の配布といった販促を継続的に打ち出したが、関係者からも客数の伸び悩みやバル需要低迷を懸念する声が度々聞かれていた。

TREE&TREE’s B1 Floor.

「ドムドムPLUS」として銀座に移転

ツリーアンドツリーズ新橋店を運営するドムドムフードサービスは、同店の閉店理由として「入居するビルの改装」を挙げている。
同社は新橋店の後継として、ツリーアンドツリーズに代わる新業態「ドムドムハンバーガーPLUS銀座店」を2022年7月16日に開店する。新業態ではドムドムの屋号を前面に押し出しつつ、ツリーのモチーフを併記し和牛バーガーや期間限定メニューの販売継続を打ち出すなど、ツリーアンドツリーズが事実上移転リニューアルするかたちとなった。今後は従来以上に「ドムドムの旗艦店」としての役割を鮮明にし、ファンの獲得を図っていくものとみられる。

ドムドムハンバーガーPLUSとして銀座に事実上移転する。

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丸広百貨店坂戸店、2022年8月21日閉店-忠実屋→ダイエー跡、開店20年で

埼玉県坂戸市の東武東上線北坂戸駅近くにある百貨店「丸広百貨店坂戸店」が、2022年8月21日に閉店する。

丸広百貨店坂戸店(公式サイトより)。

忠実屋→ダイエー跡の百貨店だった

丸広百貨店坂戸店の建物はもともと総合スーパー「忠実屋坂戸店」として1976年12月に開店したもの。1994年に忠実屋がダイエーに合併されたことで「ダイエー坂戸店」となったのち、2002年に閉店。その後、2002年10月に郊外型百貨店「丸広百貨店坂戸店」となった。
建物は地上3階建てで、店舗面積は7,194㎡。百貨店直営売場以外にテナントとして「アンデルセンベーカリー」「イタリアントマト」「JTB」「カーブス」などが出店していた。

丸広、2年連続の閉店に

閉店は公式サイトで発表されたもの。
丸広百貨店坂戸店は駅から少し距離がある郊外立地であり、無料駐車場も備えていた一方、建物は築50年近く、老朽化も閉店の一因になったと思われる。
坂戸市周辺では近隣商圏の競争激化により、2016年以降老舗大型店の撤退が相次いでいた。

2021年には丸広日高店も閉店。

跡地の活用方法などは2022年6月時点で発表されていない。

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そごう広島店新館、2023年夏閉店-NTTクレド基町ビルの核店舗、本館は営業継続

広島県広島市中区基町の広島電鉄紙屋町西電停近くにある百貨店「そごう広島店新館」が2023年夏に閉店する。

そごう広島店新館。

西日本唯一となった「そごう」、建物は築50年

そごう広島店本館は、1974年10月に複合商業施設「広島センタービル(広島バスセンター/広島センター街)」の核店舗「広島そごう」として開業。本館の建物は地上10階・地下3階建で営業フロアは地上10階~地下2階、売場面積は32,000㎡。旧そごうグループとしては全国7店舗目だった。

そごう広島店本館。

そごう広島店新館は、1994年4月に複合商業施設「NTTクレド基町ビル」商業棟の核店舗「広島そごう新館(廣島そごう新館)」として開業。新館の建物は地上11階建地下1階建で営業フロアは1~9階、売場面積は23,000㎡。90年代の開業であるため、豪華な内装を特徴としている。広島そごうは新館開業以降、本館と新館を別法人とする運営体制を敷いていたが、そごうグループ民事再生法適用による運営会社再編を機に「そごう(現そごう・西武)」運営となった。
2004年3月には運営会社再編にあわせ、新たなコンセプト「「自分」発見専門館」を掲げ、生活雑貨店「ロフト」や家電量販店「ベスト電器」(現そごうインテリアスタジオ・エディオン・山野楽器)の導入を目玉とする総額47億円規模の全館リニューアルを実施。2020年8月の「そごう西神店(現エキソアレ西神中央)」閉店後は西日本唯一のそごうとなった。

そごう本館は2023年秋までに全面改装

そごう広島店新館の閉鎖は契約満了によるもの。
そごう広島店全館の売場面積は55,000㎡(2022年6月現在、本館32,000㎡、新館23,000㎡)であり、開業直後を除き50年近く市内最大の百貨店という地位を貫いているが、2023年夏の新館閉鎖により売場面積を従来の6割ほどに減床することとなる。
同店では新館閉鎖にあわせ、新たなコンセプト「豊かな広島の暮らしを体験できる百貨店」を掲げ、2022年末頃より順次リニューアル開始。2023年秋までに本館1階2階の増床(4,000㎡)を行いリニューアル開業する予定となっている。
一方、同店のリニューアル後の売場面積は36,000㎡であり、市内最大の百貨店という地位を「福屋広島駅前店」(エールエールA館/40,825㎡)に明け渡すこととなった。

福屋広島駅前店。

本館への売場集約を打ち出したそごう広島店であるが、本館が入居する広島センタービルは築50年と老朽化が進んでおり、「そごう・西武」「NTTアーバンソリューションズ」「広島バスセンター」など数社が参加する研究会はセンタービルを「更新時期を迎えつつある」と指摘していいる。また、そごう・西武は外資系ファンドへの売却が視野に入っており、依然として長期的な運営方針は不透明となっている。
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本館は築50年を迎える。

新館跡に関しても、所有者のNTT都市開発は2022年6月現在、活用方法を明らかにしておらず、隣接する専門店フロア「パセーラ」の増床や新たなテナントの誘致を含め未定となっている。

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和光エイノビル、2023年2月開業-西友・セリアなど出店、和光市駅前のサミット・メガガイア跡に

no埼玉県和光市の東武東上線・東京メトロ有楽町線副都心線和光市駅近くに、都市型ショッピングセンター「和光エイノビル」が2023年2月を目処に開業する。
追記:西友和光駅前店は2022年12月15日に開業する。

サミット核の商業施設として開業した和光エイノ

和光エイノビルは1983年に開業。建物は地上6階地下1階建で延床面積は7,810㎡。
同施設は開業以来長らく、住友商事グループの総合スーパー「サミットストア和光店」として、サミット最大規模となるフルラインの衣食住売場に加え、同社が大手ベーカリー「アンデルセン」との業務提携に基づき展開するインストアベーカリー1号店を併設していた。
サミットストア和光店は、1989年にグループ会社(サミットGMS→サミットコルモ)運営に移行したが、同店は競争激化などを背景に数年で食品スーパー業態に転換。サミットを核に専門店としてカラオケ店「歌広場和光市駅前店(後のカラオケマック和光店)」やツカダプランニングのテニス教室「テニススクェア和光」が入居する複合商業施設となったが、2001年にサミットが完全閉店。

和光エイノビル。

サミットの後継として、2002年からは福岡地盤のパチンコ店「BEAM WAKOU」、2004年からは首都圏地盤の大手パチンコ店「ガイア和光店(後のメガガイア和光店)」が新たな核となったが、2018年7月にテニススクェア、2021年5月にカラオケマック、同年12月に風風ラーメン、2022年1月にメガガイアがが閉店したため全館閉館状態となった。

娯楽施設を一掃、商業施設として原点回帰

和光エイノビルは2023年2月を目処にリニューアル開業予定。営業フロアは1~4階で店舗面積は2,398㎡。2020年12月にトータルシティビル管理がプロパティマネジメント・コンサルティング業務を受託、2022年7月現在は大規模改修工事中となっている。
同施設1~2階には外資系+楽天傘下の大手スーパー「西友」の24時間営業店舗、3階には100円ショップ「Seria」、4階には医療関連施設「和光駅前こばやし内科・内視鏡クリニック」が入居する予定。施設の大部分を占めていた娯楽関連店舗を一掃し、スーパーを核とするショッピングセンターとして原点回帰することとなった。
和光エイノビル周辺でには、東武鉄道和光市駅ビル「エキアプルミエ和光」(2020年全面開業/食品核:成城石井)を始め、市内随一の大型総合スーパー「イトーヨーカドー和光店」(1994年開店)や伊藤忠シーアイハイツ和光低層階の総合スーパー「サミットストアシーアイハイツ和光店」(2003年開店/和光東急ストア跡/コルモピア併設)といった競合店が数多くあるが、和光市駅100m圏内という好立地と長時間営業で顧客の取込みを図るものとみられる。

エイノビルからシーアイハイツに事実上移転したサミット。

和光エイノビル

住所:埼玉県和光市本町6-5
営業時間:24時間(予定)

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本店タカハシ本店、2022年6月閉店-北関東の地場大手衣料スーパー本店、老朽化で

群馬県高崎市のさくら橋通りにある衣料品スーパー「本店タカハシ本店」が、2022年6月中に閉店する。

高崎にあった本店タカハシの本店が閉店

本店タカハシは1875年に創業した衣料品店で、現在は北関東から埼玉県にかけてディスカウント衣料品店等を11店舗を展開する。
本店タカハシ本店の現在の建物は1972年に建てられたもの。建物は5階建てで、現在の売場は1階と2階、店舗面積は1,458㎡。
近隣にはアーケード商店街があり、高崎の中心商業地における核店舗の1つとして永年親しまれてきた。

本店タカハシ本店。

閉店は建物の老朽化によるもの。また、複数の地元メディアによると、商品が無くなり次第閉店するといい、また店舗は建て替えなどを行わず、土地と建物は売却されるとしている。
周辺ではスズラン百貨店高崎店が建て替えを発表しているなど、複数の開発計画が進行しており、高崎市の中心商業地は大きく姿を変えることとなる。

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イオン東淀川豊新、2022年秋開業-名鉄運輸跡地に「イオンスタイル東淀川」核、かみしんプラザも改装で対抗

大阪府大阪市東淀川区の東淀川区役所近くに、イオンリテールのショッピングセンター「イオン東淀川豊新」が2022年秋に開業する。
追記:2022年11月22日に開業する。

イオンスタイル東淀川。(完成イメージ)

名鉄グループ再開発の商業核

イオン東淀川豊新は、名鉄グループの総合物流事務所「名鉄運輸旧淀川支店」跡地に出店するもので、建物は地上3階建、営業フロアは1~2階、駐車場フロアは3階~屋上階、敷地面積は約11,190㎡、店舗面積は11,474㎡、延床面積は21,823㎡。東淀川区内ではホームセンターコーナン東淀川菅原店(13,475㎡)に次ぐ大型店となる。
施設の核となる総合スーパー「イオンスタイル東淀川」は、「“買物に行く楽しさ”を提案する「体験型ライフスタイルGMS」」をテーマに掲げ、生鮮4品(青果・鮮魚・精肉・惣菜)をはじめとする食料品に加え、化粧品や日用消耗品、文具、家電、ホームファッション(家具・寝具)など幅広く展開。イオンネットスーパーのサービスも提供される予定となっている。

イオンスタイル東淀川。(2022年7月)

イオンリテールは阪急淡路駅・上新庄駅やJR淡路駅から徒歩10分圏内、施設隣接地に名鉄都市開発による分譲マンション「メイツ上新庄SHIN-CITY」が建設中という立地特性を背景に、「ワンストップショッピングを叶え、地域のお客さまが毎日来て楽しいと感じていただけるお店」を目指すとしている。

1万㎡級店舗でイズミヤ利用客取込みも

イオンリテールは2020年以来、大都市圏を中心に小商圏都市型ショッピングセンター「そよら」の展開を進めているが、イオン東淀川豊新はそよら1号店の海老江(約3,916㎡)2号店の新金岡(4,419㎡)3号店の上飯田(約6,300㎡)と比べ2~3倍ほどの規模となるなど、同社が近年出店した商業施設としては最大規模となる見込み。
イオン東淀川豊新はフルラインの総合スーパーを核とするため、徒歩圏内にあったH2Oリテイリング系総合スーパー「イズミヤ上新庄店」(2021年8月閉店)利用客の受け皿となりそうだ。

かみしんプラザも対抗か

イオン東淀川豊新と競合関係になる東淀川区内の商業施設「かみしんプラザ」(旧ダイエーレインボープラザ上新庄/旧シーオンプラザ)では、2022年5月8日までに大型複合書店「アバンティブックセンターアミーゴ書店」や飲食店「ファーストキッチン」「はなまるうどん」「わが家」といった店舗が相次ぎ撤退し、地階専門店街(フードコートなど)の大部分が閉鎖状態となった。

かみしんプラザは2022年春から改装中。

同施設では2016年6月の地階刷新(平和堂導入)、2017年9月の1~2階刷新、2020年11月の24時間フィットネスジム(FIT365/三菱UFJ銀行跡)導入以来となるリニューアルを進めており、食物販系店舗の拡充や館内移転を含むフロア再編でイオンに対抗するかたちとなった。

イオン東淀川豊新(イオンスタイル東淀川)

住所:大阪府大阪市東淀川区豊新2丁目12-3
営業時間:未定

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ヨークタウン鹿沼千渡、2022年6月17日開業-ヨークベニマルを核にダイソーなど出店

栃木県鹿沼市の県道4号線バイパス沿いにセブン&アイ系の近隣型ショッピングセンター「ヨークタウン鹿沼千渡」が、2022年6月17日に開業する。

ヨークタウン鹿沼千渡・ヨークベニマル鹿沼千渡店。

ベニマル、鹿沼市4店目-ダイソーなども出店

ヨークタウン鹿沼千渡が出店するのは、2021年に開通したばかりの県道バイパス沿いの農地跡。建物は平屋で、店舗面積は 2,247㎡となる。
核店舗は「ヨークベニマル鹿沼千渡店」で、ベニマルの鹿沼市への出店は4店目、店舗面積は1,623㎡。特徴として精肉売場では地元のおいしい牛肉「かぬま和牛」を新規導入する。

このほか、テナントとして100円ショップ「ダイソー」とクリーニング店、セブン銀行ATMが設けられる。

ヨークベニマル鹿沼千渡店

住所:栃木県鹿沼市千渡1842
営業時間:9時30分~21時30分

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マックスバリュJU米子高島屋店、2022年6月18日開店ーマックスバリュ鳥取1号店、デパ地下に

鳥取県米子市にある高島屋のライセンス方式の百貨店「JU米子高島屋」地下1階の食料品売場に、イオングループの「マックスバリュ西日本」(広島市南区)の食品スーパー「マックスバリュJU米子高島屋店」が2022年6月18日に開店する。米子高島屋。

米子高島屋、2020年から地元企業が運営

米子高島屋は1964年4月に開店。山陰唯一の高島屋として鳥取・島根両県から広域的な集客がある一方、近年は郊外店との競争激化などにより客足が伸び悩んでいた。米子高島屋東館は2017年に米子市に無償譲渡され、島根県安来市に本社を置く「トイボックス」の子会社「ジョイアーバン」(JU)が2019年11月に「グッドブレスガーデン」として再生。 2020年3月にはJU社が米子高島屋の全株式を取得し、JU社の運営の下で高島屋のライセンス方式の店舗「JU米子高島屋」として再スタートを切ることになった。旧・米子高島屋東館。

JU米子高島屋地下1階には直営食料品売場やグロサリー「明治屋」があったが2022年2月20日をもって閉鎖、2022年3月25日には米子高島屋本館隣のロッテリア跡(2020年1月閉店)に「フードスタジオカクバン」が開店、一部食品テナントは本館1階の宝飾売場跡に移転するなど改装が続いていた。

高島屋地階に鳥取初マックスバリュ、開店記念フェアも

マックスバリュJU米子高島屋店」は米子高島屋本館地下1階に出店。売場面積は約1,689㎡。
運営する「マックスバリュ西日本」は2019年に鳥取県初の店舗として「ザ・ビッグ境港店」を出店しており、
JU米子高島屋店はマックスバリュ西日本の店舗として鳥取県2店舗目、「マックスバリュ」ブランドでは鳥取県初の店舗となる。マックスバリュJU米子高島屋店。

鮮魚売場では境港から直送された新鮮な魚を使用した寿司を販売。総菜売場では郷土料理の「いただき(ののこめし)」や「大山おこわ」などの郷土料理も扱う。また、地元商材や地元ブランド、伝統商品を取り揃えるほか、焼き立てパン売場では店内で粉から製造した「ホテルブレッド」を販売する。
マックスバリュ西日本が展開しているセルフスキャンシステム「マイピスキャン」も導入するという。なお、6月18日から6月30日までの間、「マックスバリュ×フードスタジオカクバン オープン記念フェア」を実施する。

スーパーが閉店した地域で「デパ地下をスーパー転換」

イオングループの「マックスバリュ」が、大手百貨店の食料品売場跡に出店する事例は初めてのこととみられる。
高島屋には隣接してスーパー「やよいデパート」があったものの、こちらは2016年に倒産。一方の高島屋は18時閉店(現在は延長)である期間が長かったため、営業時間が延長されることで地域住民の利便性が向上することとなる。
厳しい経営環境にあえぐ地方百貨店にとって集客策の1つになるのか、今後に注目していきたい。

マックスバリュJU米子高島屋店

住所:鳥取県米子市角盤町1ー30 JU米子高島屋地下1階
営業時間:9時~20時

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亜州太陽市場浜田山店、2022年7月22日開店ーラオックス傘下となったシャディ運営のアジア食品店3号店

東京都杉並区の京王井の頭線浜田山駅前にギフト用品大手「シャディ」が運営するアジア食品専門店「亜州太陽市場浜田山店」が、2022年7月22日に開店する。亜州太陽市場浜田山店。

ラオックスが開発した新業態、子会社に譲渡していた

亜州太陽市場は免税店大手の「ラオックス」(東京都港区)が開発したアジア食品専門店業態で2021年11月に東京都武蔵野市・吉祥寺に1号店を開店した。2022年5月に売り上げ・コストでのシナジー効果を理由に「亜州太陽市場」事業などをラオックス傘下のギフト用品大手「シャディ」に譲渡していた。亜州太陽市場吉祥寺店(東京都武蔵野市)。

14カ国・2000種類の品揃え、新たに生鮮食品も導入

亜州太陽市場千歳船橋店は吉祥寺店、千歳船橋店(東京都世田谷区/7月8日開店)に続く3号店となる。売場面積は約175㎡。
店内では吉祥寺店で従来扱っていた中国・韓国・台湾・タイ・ベトナムなどの食品に加え、新たにスリランカやミャンマーなどの食品を導入。計14カ国・約2,000種類の商品を取り揃える。取り扱い商品はインスタント麺・調味料・菓子・ソフトドリンク・アルコール・冷凍食品・レトルト食品など。吉祥寺店で人気だった茶葉・紅茶・コーヒー・冷凍食品のカテゴリーは品揃えを強化するほか、新商品としてフルーツやハーブなど生鮮食品を導入する。また、米・飲料・冷凍食品など店頭で購入した重たいもの・かさばるものを自宅へ当日配送するサービスも開始する。亜州太陽市場の茶葉コーナー(写真は吉祥寺店)。

なお、シャディの飯田社長によると半導体不足の影響から冷蔵庫・冷蔵庫の設置が開店までに間に合わないといい、冷凍食品などは後日販売を開始するとみられる。

ラオックスグループ、亜州太陽市場の出店続くか

免税店で知られるラオックスはコロナ禍以後、ターゲット層を訪日観光客から日本人へとシフトさせており、2021年11月には新業態として亜州太陽市場のほか、アジアコスメ専門店を出店している。
ラオックス秋葉原本店が2022年6月から長期休業するなど免税店業態の売り上げが未だ見込めないため、売り上げが好調な亜州太陽市場の出店を続けることで生き残りを図る。
2022年7月7日には世田谷区千歳船橋に亜州太陽市場の2号店を出店する。

亜州太陽市場浜田山店

住所:東京都杉並区浜田山3-30-6
営業時間:10時~20時30分

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