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KONAN食彩館、2022年9月30日閉店-震災被災の新甲南市場が前身、食品館アプロが11月に神戸初出店へ

兵庫県神戸市東灘区の JR神戸線住吉駅と摂津本山駅近くにある市場型食品スーパー「KONAN食彩館(甲南食彩館)」が2022年9月30日をもって閉店する。

小売市場が前身だった「甲南食彩館」

甲南食彩館を運営する「新甲南協同組合」は1996年7月に設立、1997年11月に再開発ビル「リヴロ新甲南」1階の商業フロアに開店した。建物は地上8階建で営業フロアは1階、売場面積は874㎡。運営会社の組合員数は11名。

KONAN食彩館。

同店は1995年1月の阪神淡路大震災で壊滅的被害を受けた小売市場「新甲南市場」を前身とする食品スーパーとして、「ちょっとおしゃれな自遊市場」「プロ集団型のスーパーマーケット」を掲げ、果物部「伊予屋」、精肉部「いろは精肉店」、鶏肉部「遠藤商店」、鮮魚部「魚祥」、塩干部「新甲南昆布店」、惣菜部「松井商店」、製麺部「福原製麺所」(直営製麺所併設)、ホルモン焼肉部「焼肉安べェ」、食品部「ジーアンドディ」など、市場時代から続く各部門の強みを活かした売場を展開。

各部門の強みを生かしたフロア構成だった。

徒歩圏内にはコープこうべ旗艦店(コープシーア・コープリビング甲南など)を始めとする競合大型店が数多くある激戦区ながら、近隣小学校(神戸市立魚崎小学校)の社会科見学受入れやイベント主催といった地域密着の取組みに加え、 組合Webサイトでの積極的な情報発信やネットスーパー「e食彩館」の展開、神戸開港150周年を記念した動画配信など意欲的な取組みで差別化を図っていた。

店舗跡には食品館アプロが神戸市内初出店

甲南食彩館跡には、2022年11月下旬を目処に関西地場大手食品スーパーのカノーによる「食品館アプロ甲南店」が開店する予定。カノーは公設小売市場を前身にもつ大阪府内・兵庫県内の食品スーパー運営受託や引継ぎで店舗網を拡大しているが、神戸市内には店舗を展開していなかった。同店開店により同社店舗は52店舗体制となる。
食品館アプロ甲南店ではテナントとして、精肉部のいろは精肉店と鮮魚部の魚祥が営業を継続するとしており、同社他店舗と同様に市場型食品スーパーの特徴を備えた店舗となることが予想される。

食品館アプロ甲南店(旧甲南食彩館)

住所:兵庫県神戸市東灘区甲南町3-6-12
営業時間:未定

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フレッセイ沼田ビバタウン店、2022年9月25日閉店-田原屋パシオスも同日閉店、フレッセイは移転再出店検討

群馬県沼田市の複合商業施設「ビバタウン沼田ショッピングセンター」本館のアクシアルリテイリング系大型食品スーパー「フレッセイ沼田ビバタウン店」と田原屋の大型ファッションストア「パシオス沼田店」が2022年9月25日をもって閉店する。

沼田市内有数の規模を誇るビバタウン

ビバタウン沼田ショッピングセンターは1985年6月に開業。建物本館は地上2階建で店舗面積は4,200㎡。
開業当初は地場食品スーパー「サンエー」を核とする同社主導の店舗であったが、数度にわたる増床と専門店棟新設により市内有数のショッピングセンターとなった。
一方、サンエーの経営悪化にともない運営母体が地場建設会社に移行。サンエーの小売業廃業後はフレッセイと田原屋(現パシオス/当初はFC店舗)を核とするショッピングセンターとなったが、2006年11月に施設の管理運営を担っていたサンエービルが民事再生法を申請した。

ビバタウン沼田ショッピングセンター。

2022年9月現在は「地域密着型ショッピングセンター」を掲げ、本館の「フレッセイ」「パシオス」を核に、ドラッグストア「マツモトキヨシ」や100円ショップ「ダイソー」、靴量販店「東京靴流通センター」など25店舗が入居するなど、市内ではセキチュー沼田恩田店(7,316㎡)、沼田モール(カインズ5,670㎡、ベイシア5,000㎡)に次ぐ大型店としての役割を担っている。

フレッセイは新店出店検討、ビバタウン専門店は営業継続

フレッセイは沼田ビバタウン店の閉店理由を「移転の為」としているが、2022年9月時点では後継店の出店計画を明らかにしていない。
沼田市では2002年8月のマイカル沼田サティ(グリーンベル21/現沼田市役所・沼田テラス)閉店により市内から1万㎡級の商業施設が消滅したこともあり、市内最多の専門店を擁する沼田ビバタウンショッピングセンターの今後を危惧する声もみられるが、2022年9月には専門店棟別棟にiPhone修理店が新規出店するなど、フレッセイとパシオスを除く多くの専門店が営業を継続する方針を打ち出している。
その一方、ビバタウン沼田ショッピングセンターの徒歩圏内にスーパーはなく、2km近く離れた沼田市中心部のフレッセイ沼田店と利根郡昭和村のスーパーこいけ昭和店が最寄りとなるため、従来のフレッセイ・パシオスに代わる新たな核店舗の導入が必要となりそうだ。
(写真は施設公式より)

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ファミリーガーデン花園、2022年9月17日開業-ライフ花園中央公園店を核に、東大阪市花園ラグビー場改修に合わせて

大阪府東大阪市の大阪府道・奈良県道702号大阪枚岡奈良線沿いにある東大阪市の大型複合公共施設「花園中央公園」に、ライフコーポレーションの食品スーパーを核とする複合商業施設「ファミリーガーデン花園( FAMILY GARDEN HANAZONO)」が、2022年9月16日にプレオープン、2022年9月17日にグランドオープンする。

「日本初のラグビー場」核の花園中央公園

花園中央公園の核を担う「花園ラグビー場」は、1929年11月に大阪電気軌道(現近畿日本鉄道)運営による日本初のラグビースタジアム「大軌花園ラグビー場」として同社競馬場跡地に開業。
戦後も長らく、近鉄グループ運営による「近鉄花園ラグビー場」として全国高校ラグビー大会の会場となるなど、“ラグビーの聖地”として親しまれた。

その一方、近鉄グループは2014年7月に施設老朽化にともなう高額な改修費用負担などを理由として東大阪市への無償譲渡を決定。2015年4月に東大阪市運営による「東大阪市花園ラグビー場」となった。東大阪市は施設取得を機に「ラグビーワールドカップ」試合開催を見据えた大規模改修に着手、2018年9月に完了した。
その後、東大阪市は花園ラグビー場に都市公園法に基づく「公募設置管理制度(Park-PFI)」を導入。花園ラグビー場は2020年10月1日から2040年3月31日まで「東大阪花園活性化マネジメント共同体(東大阪スタジアム(HOS)・F.C.大阪・天正)」により運営されることとなった。

エントランスにライフ核の新施設

ファミリーガーデン花園は「(仮称)花園中央公園北側エリア新築計画」として、花園中央公園北側のエントランス部分に建設が進められていたもので、建物は地上2階建で店舗面積は1,492㎡、売場面積は1,492㎡。
ファミリーガーデン花園。

1階には核店舗としてライフコーポレーションの食品スーパー「ライフ花園中央公園店」が入居する。花園中央公園店は2018年4月の八戸ノ里店(西友跡地)以来約4年ぶりとなる東大阪市の同社新店で、同社店舗は293店舗体制となる。
ライフ花園中央公園店のフロアマップ。

ライフ花園中央公園店では時短簡便商品に加え、水産部門では和風だしの炊き込みご飯に海鮮具材をのせた「お魚屋さんの漁師めし」、惣菜部門では季節の御膳など弁当40種類超、インストアベーカリー「小麦の郷」ではサンドイッチや高温窯によるナン・カレー、生活関連部門ではペットフードや玩具、マナーウェアを拡充するなど、公園利用客による飲食やドッグランを見据えた商品展開を打ち出す。そのほか、農家直営スープ専門店「たんとスープ」が入居する。
ライフ公式キャラクター「ララピー」も花園仕様に。

2階にはHOSグループの複合スポーツ施設「HOS 花園スポーツスクエア」が入居。近隣の系列施設(HOS花園スタジアム)と連携を図り、従来のフィットネスクラブやテニススクール、ジュニアスクール、カルチャー教室(英会話教室・ロボット教室・バレエ教室)に加え、バスケ・フットサル・卓球・ダンス・レクリエーションなど多目的利用可能なレンタルコート(1時間あたり6,600円~8,800円)、ランニングステーション(1回あたり更衣室ロッカー使用料500円)を提供する。
HOS花園ガーデンスクエア。

花園中央公園内には9月9日より障害者福祉サービスを手掛けるノーサイド運営による「ひとつなぎカフェ」も営業開始(10月以降グランドオープン予定)しており、日本有数のラグビー場を擁する公園は東大阪市地盤のスポーツクラブ運営のもと新たな一歩を踏み出すこととなった。

ファミリーガーデン花園

住所:大阪府東大阪市松原南1-1-25
営業時間:午前9時30分~午後10時(ライフ花園中央公園店)

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しらゆりセントラルモール、2022年9月23日開業-旧北上済生会病院跡地、ユニバース北上花園町店を核に

岩手県北上市花園町の旧北上済生会病院跡地に、アークスグループ系地場大手食品スーパーを核とする複合商業施設「SHIRAYURI Central Mall(しらゆりセントラルモール)」が2022年9月22日午前9時にプレオープン、9月23日午前9時にグランドオープンする。

地元出資の病院を前身とする旧北上済生会病院

北上済生会病院は1928年5月に伊藤治郎助氏出資による「黒沢尻病院」として設立。1936年11月の伊藤治郎助氏による恩賜財団済生会への施設寄付により「済生会黒沢尻病院」に改称、1975年8月に現在の施設名となった。
同病院は「北上地域の中核的病院」としての役割を担ったが、2014年度より施設の老朽化と耐震性の課題を理由とした新病院建設の検討を開始。2020年11月に旧岩手県立北上病院跡地(九年橋三丁目)へ移転することとなった。
岩手県済生会は新病院開業後の2020年12月より「北上済生会病院移転後の土地等の利活用事業」を始動。2021年2月には公募型プロポーザルにより地場不動産会社「伊藤治」主導による「(仮称)北上市花園町複合商業施設」となることが決まった。

北上市初「ユニバース」核の施設に

しらゆりセントラルモールは上記利活用事業の一環として建設された商業施設で、建物は平屋建、核店舗となるアークス系食品スーパー「ユニバース北上花園町店」の店舗面積は2,583㎡。
アークスは北上市中心部に「ジョイス北上中央店」「スーパーアークス北上店」(ともにベルジョイス運営)を展開しているが、ユニバース運営店舗は市内初となる。

スユニバースの出店自治体マップ。

ユニバース北上花園町店では、生鮮3品を中心に岩手県産品を拡充するほか、惣菜部門では鉄板焼ハンバーグや「いわて減塩・適塩の日」(毎月28日)を意識した「おっ!だしシリーズ」、大船渡サーモン使用の寿司、インストアベーカリーの石窯焼本格ナポリピッツァを展開。
あわせて、冷凍食品や健康配慮食品の強化、イートインスペース「くつろぎコーナー」での充電用コンセント・フリーWi-Fi整備、セレフレジ・セミセルフレジ・キャッシュレス専用セルフレジの導入などを打ち出す。
同店別棟にはコインランドリー・クリーニング店「星光舎オリーブユニバース北上花園店」が9月22日に開店、100円ショップ「Seria 北上しらゆりセントラルモール店」が9月26日に開店する予定。

ユニバース北上花園町店。

北上市中心部にはアークス系食品スーパー2店舗に加え、さくら野百貨店(ツインモール)に「いわて生協Belf北上店」「Seria北上ツインモール店」「ダイソーツインモール北上店」が営業しており、既存同業店舗との差別化が鍵となりそうだ。

スーパーアークス北上店。(ベルジョイス運営)

しらゆりセントラルモール

住所:岩⼿県北上市花園町⼀丁目6番12号
営業時間:午前9時~午後10時(ユニバース)

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イオンタウン伊勢ララパーク、2022年9月23日新装開業-全館改装で無印良品・宮脇書店など新規出店

三重県伊勢市のイオングループ系商業施設「イオンタウン伊勢ララパーク」が2022年9月23日に新装開業する。

伊勢有数の大型店「ララパーク」

イオンタウン伊勢ララパークの前身となる「伊勢ショッピングセンターララパーク」は1981年10月に開業。開業当初の建物は地上2階建で店舗面積は8,800㎡。
伊勢ショッピングセンターララパークは、三重県発祥の大手総合スーパー「ジャスコ(現イオン)」を核とする商業施設として、複数回にわたる増床リニューアルを実施したが、イオンとの契約満了や競争激化を理由に2022年5月31日をもって閉店。
同施設は約1年半の建替え期間を経て、2003年9月に「イオンララパークショッピングセンター」として再開業した。その後、2012年4月の運営会社再編にあわせて現在の施設名に改称していた。

イオンタウン伊勢ララパーク。

無印など10店舗が新規出店、21店舗がリニューアル

イオンタウン伊勢ララパークの建物は地上2階建で敷地面積は51,588㎡、総賃貸面積は20,338㎡、延床面積は27,903㎡。イオングループの食品スーパー「マックスバリュララパーク店」(売場面積2,906㎡)を核にレディスファッション「Green Parks fuuwa」「SM2keittio」「Honeys」やカジュアル衣料品「Right-on」など63店舗が入居する。

リニューアルイメージ。

同施設ではリニューアルにあわせて「これからもっと、楽しさも、うれしさも!」を掲げ、伊勢市内初となる大型総合ライフスタイルショップ「無印良品」を始め、イオングループのドラッグストア「ウエルシア」、「宮脇書店」、古本市場のホビーショップ「ふるいち」、ペットショップ「プチマリア」、生餃子工場直売所「一代元」など10店舗を新たに導入する。

イオンタウン伊勢ララパーク1階フロアマップ。


イオンタウン伊勢ララパーク2階フロアマップ。

また、大創産業の100円ショップ「ダイソー」(300円ショップ「THREEPPY」との複合店舗に転換)や家電量販店「上新電機(Joshin)」、飲食店「ロッテリア」「バーミヤン」「スガキヤ」「とんかつ新宿さぼてん×おこわ 専門店さんわ」「杵屋」など21店舗がリニューアルを実施する。

ダイソーイオンタウン伊勢ララパーク店。

核店舗のマックスバリュでは、コンセプトに「『おいしいやん!三重』が勢揃い!じものの魅力が溢れるお店」を掲げ、地場野菜・地域銘産品や店内加工惣菜、簡便・即食・時短対応型半調理品の拡充、健康的な食生活(ちゃんとごはん)の提案を打ち出す。

館内専門店街もサイネージ増設で刷新。

そのほか、施設とバス停の導線やイベントスペースとなる「屋外広場」の新設や共用部分・従業員スペースの再整備(美観向上・照度向上・トイレ改装)、デジタルサイネージの増設、館内各所への「イオンタウンララパークの歴史」展示を行う。

イオンタウン伊勢ララパーク1982年竣工当時写真。


イオンタウン伊勢ララパーク1982年竣工当時写真。


イオンタウン伊勢ララパーク2016年リニューアルオープン写真。

イオンタウン伊勢ララパーク

住所:三重県伊勢市小木曽町曽祢538番地
営業時間(専門店街):10時~21時
営業時間(スーパー):24時間営業

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スーパーアークス千代台店、2022年9月9日開店-道南ラルズ旗艦店、函館市中心部の旧千代ヶ岱小学校跡地に

北海道函館市の函館市電湯の川線堀川町電停と千代台電停近くにある旧千代ヶ岱小学校跡地に、アークスグループの大型食品スーパー「スーパーアークス千代台店」が2022年9月9日午前9時に開店した。

道南ラルズ旗艦店、函館市中心部に

スーパーアークス千代台店の建物は2階建で売場面積は2,656㎡。駐車場台数は266台。
同店はアークスグループの地域子会社「道南ラルズ」が函館市から旧千代ヶ岱小学校跡地を一般競争入札により取得した土地への出店であり、同社最大級の売場面積を誇る店舗として、コンセプトに「便利で、おいしくて、楽しくなるお店」を掲げる。

旗艦店ならではの訴求も

スーパーアークス千代台店1階食品売場のうち、青果コーナーでは地元産品や近郊野菜、カット野菜など簡便加工品を拡充。
水産コーナーでは道南ラルズ初となる「魚屋の惣菜」コーナーを導入し、旬の魚介の焼き物や煮物、いか飯や揚げかまぼこを展開。真空包装機による鮮度向上と食品ロス削減に取組む。
食肉コーナーでは地元産ブランド牛「北斗産おぐに和牛」「七飯町産大沼黒牛」やレンジ・フライパン加熱による簡便調理商品を拡充する。
デリカコーナーでは店内生鮮商品(野菜・肉)を用いた鉄板焼や特製玉子焼きに加え、揚げ物や焼き物といった定番商品、洋風ちらし寿司やアジア料理といったこだわりの商品を展開。
ベーカリーコーナーでは店内焼き立ての商品や小麦にこだわった食パン、季節果実を用いたフルーツサンド、オリジナルバーガーなどの幅広く品揃えする。
また、日配コーナーでも買物客の健康志向に対応した大豆ミート商品や機能性表示食品、特定保健用食品、減塩商品、糖質オフ、有機無添加商品を拡充。道南ラルズ最大の品揃えを誇るアイスクリームコーナーやチルドスイーツコーナーを展開する。

そのほか、テナントとして大創産業の100円ショップ「ダイソー」やフラワーショップ「いしざか」、クリーニング店「エンパイヤー」が9月16日までに順次開店。銀行ATM(北海道銀行・北洋銀行)やヤマト運輸のPUDOステーションを併設する
スーパーアークス千代台店。

スーパーアークス千代台店は函館市中心部の旧千代ヶ岱小学校跡地への出店であることから、外壁に戊辰戦争から現代の函館の歴史を表すアート「函館浪漫散歩」を設置、1階イートインコーナー床材に教室の木板を使用、跳び箱をリメークしたテーブル・椅子を設置、アート作品に小学校校歌を掲載する。また、2階にコミュニティホール「コミュニティ千代ヶ岱」や函館市支給災害用備蓄品(毛布・自家発電機など)を格納する災害備蓄品保管庫を設置するといった意欲的な試みを打ち出す。

スーパーアークス千代台店

住所;北海道函館市千代台町10-7
営業時間(平日):午前10時~午後9時50分
営業時間(土日):午前9時~午後9時50分
※9日~12日は午前9時開店、13日からは通常営業時間に移行

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マルナカ丸亀店、2022年9月30日閉店-法令違反で一時閉店の過去も、44年の歴史に幕

香川県丸亀市の丸亀城近くにあるマックスバリュ西日本運営の総合スーパー「マルナカ丸亀店」が、2022年9月30日に閉店する。

マルナカ丸亀店。

開店44年の老舗総合スーパー-法令違反で一時閉店も

マルナカ丸亀店は1978年4月にマルナカフードセンター丸亀店として開店。出店申請面積は1,480㎡であったものの、店舗面積としていない飲食店スペース部分に商品を陳列・売場を設けていたことが発覚して大店法違反により同年8月に営業休止、1978年9月に再度開店。建物は2階建てで、現在の店舗面積は2,562㎡。テナントとしてダイソーUQモバイルなどが出店する。
マルナカは2011年にイオングループ入り。2021年3月からはマックスバリュ西日本の運営となっていた。

多度津にも「マルナカ」新店建設中

マルナカは市内の海沿いに旗艦店「パワーシティ丸亀」があるほか、隣町の多度津町にも新店舗が建設中となっている。
店舗跡地の活用方法などについては、9月時点で発表されていない。

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イオンウエルシア九州、2022年9月1日設立-ウエルシア九州本格出店、事実上「ワイドマートドラッグ&フード」後継

イオングループの地域子会社「イオン九州」(本社:福岡市)とイオングループ系の大手ドラッグストア「ウエルシアHD」(本社:東京都千代田区)は、合弁会社「イオンウエルシア九州」(本社:福岡市)を2022年9月1日に設立した。

2021年から連携深めていた両社、合弁会社設立

イオン九州は2011年7月以来、食品ディスカウントドラッグ業態として「ワイドマートドラッグ&フード(ワイドマートD&F)」の出店を進め、同業態を九州各地に10店舗ほど展開していたが、2020年3月に永犬丸店(北九州市)、同年8月に新町店(大分市)、2021年1月に森町店(大分市)、同年5月に那珂川店(福岡県那珂川市)、同年8月に宗方店(大分市)、同年9月に和白東店(福岡市)を閉店するなど店舗網を急速に縮小。2022年1月の麻生田店(熊本市)閉店をもって同業態から撤退していた。

WIDE MART Drug&Food.

ウエルシアHDは、2021年9月にウエルシア薬局九州1号店となる大分中央店(大分市)をトキハ本店前に開店。
イオン九州のD&F業態撤退に先駆け、2021年12月にウエルシア薬局福岡1号店となる福岡和白東店(福岡市)、2022年4月にウエルシア薬局熊本1号店となる熊本麻生田店(熊本市)、同年5月には大分上宗方店(大分市)を開店するなど、ワイドマートD&F跡地を通して九州での店舗展開を本格化していた。
また、同社は熊本麻生田店からイオン九州と連携を図り、ウエルシア薬局直営ドラッグストアにイオン九州生鮮食品(青果・鮮魚・精肉・惣菜)・ベーカリー・フローズンを導入するなど、食品部門の強化を打ち出していた。

ウエルシア熊本麻生田店。
ワイドマートF&D跡への出店でイオン九州との協業1号店。

イオンウエルシア九州の出資比率はイオン九州が51%でウエルシアHDが49%。
合弁会社に出資する両社は「生鮮・惣菜を含めたスーパーマーケット運営に関するイオン九州の知見と、調剤薬局の運営を含めたドラッグストア運営に関するウエルシアの知見を相互に共有し、両社の事業を発展的に融合し、双方にとって利益となる新業態の開発と運営を行うこと」を設立の理由として挙げており、今後は不振が続いたワイドマートD&Fに代わり、ウエルシア熊本麻生田店と同様の店舗が九州各地に広がっていくこととなる。

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八重洲ブックセンター本店、2023年3月閉店-再開発で、将来的な再出店も検討

東京都中央区の東京駅八重洲口前にある鹿島グループの大型書店「八重洲ブックセンター本店」が、2023年3月に閉店する。

八重洲ブックセンター本店。

鹿島建設の老舗書店、開業当初「日本最大」だった

八重洲ブックセンター本店は鹿島建設傘下の書店として1978年9月に開業。店舗面積は4,276㎡で、当時は日本最大の書店であった。
その後、首都圏の百貨店などに中小店舗の展開も開始。2022年現在は鹿島建設とトーハンが株式を所有しており、店舗網は最盛期より縮小したものの首都圏に計9店舗を展開する。

仮店舗の開設と再開発後の再出店を検討

八重洲ブックセンター本店の閉店は八重洲口エリア(八重洲二丁目中地区)再開発のため。新たな建物は2028年に完成する。
八重洲ブックセンターの本社は千代田区神田須田町に移転、本店は再開発ビル(高さ223メートル・43階を予定)への再出店を検討しているとしているほか、仮店舗を開設したいとしているが、新店舗や仮店舗の具体的な内容などについては現時点は発表されていない。

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西友亀岡店、2022年10月31日閉店ー47年の歴史に幕、建物は売却へ

京都府亀岡市のJR嵯峨野線(山陰本線)亀岡駅近くにある総合スーパー「西友亀岡店」が2022年10月31日18時に閉店する。西友亀岡店。

西友亀岡店、47年の歴史に幕

西友亀岡店は地下1階・地上4階建てで店舗面積は9,918㎡。地下1階にはフードコートと100円ショップ「ダイソー」が入居。1階は食料品売場、2・3階は衣料品売場、4階は住居用品・家電売場となっている。西友亀岡店地下1階のフードコート。

西友亀岡店は「西友ストアー関西」(のちの関西西友、1988年に西友と合併)が「西友ストアー亀岡店」として1974年11月に開店。開店時は亀岡市内で最大の商業施設だった。1981年には売場面積を増床した。
1994年4月には平和堂の「アルプラザ亀岡」(店舗面積14,359㎡)が亀岡市の郊外に、1994年6月には「マイカル亀岡サティ」(店舗面積12,564㎡、現・イオン亀岡店)が亀岡駅前に相次いで開店し競争が激化。建物が古く、2店に比べ店舗面積が劣る西友亀岡店は1994年度の売上高が前年比19.9%減少するなどしていた。

西友閉店後は土地と建物を売却予定

西友亀岡店は競争激化による売上高減少のほか、開店から約47年が経過し老朽化が進んでいた。
京都新聞の報道によると、西友閉店後土地と建物は売却予定という。11月以降の専門店の営業については「決定次第、各店舗店頭等にて随時お知らせいたします」としている。西友亀岡店の閉店のお知らせ。

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