鳥取県米子市にある高島屋のライセンス方式の百貨店「JU米子高島屋」地下1階の食料品売場に、イオングループの「マックスバリュ西日本」(広島市南区)の食品スーパー「マックスバリュJU米子高島屋店」が2022年6月18日に開店する。米子高島屋。
米子高島屋、2020年から地元企業が運営
米子高島屋は1964年4月に開店。山陰唯一の高島屋として鳥取・島根両県から広域的な集客がある一方、近年は郊外店との競争激化などにより客足が伸び悩んでいた。米子高島屋東館は2017年に米子市に無償譲渡され、島根県安来市に本社を置く「トイボックス」の子会社「ジョイアーバン」(JU)が2019年11月に「グッドブレスガーデン」として再生。 2020年3月にはJU社が米子高島屋の全株式を取得し、JU社の運営の下で高島屋のライセンス方式の店舗「JU米子高島屋」として再スタートを切ることになった。旧・米子高島屋東館。
JU米子高島屋地下1階には直営食料品売場やグロサリー「明治屋」があったが2022年2月20日をもって閉鎖、2022年3月25日には米子高島屋本館隣のロッテリア跡(2020年1月閉店)に「フードスタジオカクバン」が開店、一部食品テナントは本館1階の宝飾売場跡に移転するなど改装が続いていた。
高島屋地階に鳥取初マックスバリュ、開店記念フェアも
「マックスバリュJU米子高島屋店」は米子高島屋本館地下1階に出店。売場面積は約1,689㎡。
運営する「マックスバリュ西日本」は2019年に鳥取県初の店舗として「ザ・ビッグ境港店」を出店しており、JU米子高島屋店はマックスバリュ西日本の店舗として鳥取県2店舗目、「マックスバリュ」ブランドでは鳥取県初の店舗となる。マックスバリュJU米子高島屋店。
鮮魚売場では境港から直送された新鮮な魚を使用した寿司を販売。総菜売場では郷土料理の「いただき(ののこめし)」や「大山おこわ」などの郷土料理も扱う。また、地元商材や地元ブランド、伝統商品を取り揃えるほか、焼き立てパン売場では店内で粉から製造した「ホテルブレッド」を販売する。
マックスバリュ西日本が展開しているセルフスキャンシステム「マイピスキャン」も導入するという。なお、6月18日から6月30日までの間、「マックスバリュ×フードスタジオカクバン オープン記念フェア」を実施する。
スーパーが閉店した地域で「デパ地下をスーパー転換」
イオングループの「マックスバリュ」が、大手百貨店の食料品売場跡に出店する事例は初めてのこととみられる。
高島屋には隣接してスーパー「やよいデパート」があったものの、こちらは2016年に倒産。一方の高島屋は18時閉店(現在は延長)である期間が長かったため、営業時間が延長されることで地域住民の利便性が向上することとなる。
厳しい経営環境にあえぐ地方百貨店にとって集客策の1つになるのか、今後に注目していきたい。
マックスバリュJU米子高島屋店
住所:鳥取県米子市角盤町1ー30 JU米子高島屋地下1階
営業時間:9時~20時
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