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レナウン、2020年5月15日民事再生手続き申請-大手アパレル、新型コロナ影響で倒産

アパレル大手「レナウン」(東京都江東区)が、2020年5月15日に民事再生法の適用を申請し、倒産した。
今後は営業を継続しながら経営再建をおこなうとみられる。

シンプルライフの店舗。

アパレル世界大手だったレナウン

レナウンは1902年に大阪で「佐々木商会」として創業。1923年に英国の巡洋艦「レナウン」に因んで改名された。
その後、全国の百貨店や総合スーパーに「アーノルドパーマー(Arnold Palmer)」や「ダーバン(D’URBAN)」「インターメッツォ(INTERMEZZO)」「シンプルライフ(Simple Life)」「通勤快足」など多くのブランドを展開、CMソングも話題となり、世界有数のアパレル企業へと成長した。

ダーバン。

一方で、1990年に英国ブランド「アクアスキュータム」を買収するなど積極投資をおこなった直後にバブル経済が崩壊、多額の負債を抱えることとなり、2000年代に入るとアクアスキュータムやJ.クルーの展開を終了するなどリストラを進め、2010年には中国の繊維企業「山東如意科技集団有限公司」(山東省済寧市)の傘下となっていた。
2020年現在、同社がレナウンの3割ほどの株式を保有する。

J.CREW

約30年間に亘る経営再建、コロナ後に実を結ぶか

中国企業の傘下となったレナウンであったが東証一部上場を維持したまま経営再建をおこない、山東如意がアクアスキュータムを再買収しレナウンによる販売を再開するなどブランド展開を見直すとともに中国進出を加速させるなど、事業の立て直しを進めていた。2019年には新規開業した「渋谷スクランブルスクエア」にアクアスキュータムのポップアップショップを開設している。
しかし、2020年4月に新型コロナウイルスの影響で国内殆どの百貨店・総合スーパーが休業に追い込まれ、2020年5月15日に民事再生法を申請することとなった。負債総額は約138億円で、債権者は子会社のレナウンエージェンシー。
今後は営業を続けながら経営再建をおこなうとみられる。

レナウン本社が入居する有明・TFTビル。

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ツクモ、2020年6月中までに首都圏店舗の大半を閉店-ヤマダ内は全店閉鎖、都内は秋葉原各店のみに

ヤマダ電機グループのProjectWhiteは、総合PC専門店「ツクモ(TSUKUMO)」首都圏店舗の半数超を、2020年5月中旬から6月上旬にかけて閉店することを2020年5月14日に発表した。

ツクモ・TSUKUMO eX.。

秋葉原を代表するPC専門店だった「ツクモ」

ツクモ(旧・九十九電機)は1947年3月に東京・秋葉原で創業。
創業以来長らく、秋葉原に本社を置く家電量販店「石丸電気」「サトームセン」とともに電気街のシンボル的存在として親しまれていたが、2008年10月の民事再生法適用に伴う経営再建の一環として、2009年3月からはヤマダ電機の完全子会社「ProjectWhite」による経営となった。
ツクモはヤマダ電機の傘下となって以降、屋号を維持したまま2014年12月には同じくヤマダ電機傘下の大手家電量販店「ベスト電器」の本店8階に九州1号店となる「ツクモ福岡店」を出店。2016年1月からはヤマダ電機の都市型店舗「LABI」に相次ぎ新規出店するなど店舗網を拡大。2020年に入ってからも、1月には秋葉原駅前のヤマダ電機LABI秋葉原パソコン館(旧・サトームセン駅前1号店)を譲受し「ツクモ秋葉原駅前店」として営業開始、2月には関西2号店「ツクモ日本橋店」を出店していた。

日本橋店。

ヤマダ内店舗は全店閉鎖、都内のツクモは秋葉原のみに

今回閉鎖対象となった6店舗は、ヤマダ電機がFC契約を結び運営する「ツクモ池袋店」「ツクモ吉祥寺店」「ツクモ新橋店」「ツクモ新宿西口店」、ツクモが直営店舗として運営する「ツクモDOS/Vパソコン館」「ツクモ12号店」。
そのうちDOS/Vパソコン館(5月15日閉店)のみ業態変更・改装後に再オープンを予定しているが、他5店舗の売場跡地利用については未定となっている。

ツクモ吉祥寺店(ヤマダ電機LABI吉祥寺内、5月17日閉店)。

ProjectWhiteは、店舗統廃合の理由を「オンライン・B2Bビジネス強化の為」「好調なWEB販売部門、法人営業部門及びオリジナルPC開発部門への人的リソース投入」としているが、新型コロナウイルスの感染拡大による実店舗での売り上げ低下などが影響している可能性もある。また、開店したばかりである大型店・ツクモ秋葉原駅前店へ店舗の集約をおこなうことで店側・顧客側双方の利便性の向上を図るねらいもあると思われる。

秋葉原駅前店(旧サトームセン)。

今後、同社の首都圏店舗は「ツクモパソコン本店(1・2・3)」「TSUKUMO eX.」「ツクモ秋葉原駅前店(旧・LABI秋葉原パソコン館、サトームセン駅前1号店)」「DOS/Vパソコン館跡」の秋葉原エリアのみとなる見込み。

ツクモ閉鎖対象6店の閉店スケジュール
FC契約を結んでいる各地区ヤマダ電機LABI内インショップ4店舗
  • ツクモ池袋店(6月上旬閉店予定)
  • ツクモ吉祥寺店(5月17日閉店)
  • ツクモ新橋店(5月下旬~6月上旬閉店予定)
  • ツクモ新宿西口店(6月上旬閉店予定)
ツクモ直営2店舗
  • ツクモDOS/Vパソコン館(秋葉原、5月15日閉店)
  • ツクモ12号店(秋葉原、5月15日閉店)

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京都マルイ、2020年4月7日最終営業-5月12日閉店予定、新型コロナで営業終了前倒し

京都府京都市下京区の阪急京都河原町駅に直結するファッションビル「京都マルイ」が、当初の予定を前倒し、2020年5月12日をもって閉店した。最終営業日は4月7日となった。

京都マルイ。

京都中心部4番目の百貨店「四条河原町阪急」として開業

京都住友ビル(住友不動産京都ビル)は1976年10月に「四条河原町阪急」を核に開業。建物は地上8階地下1階建、阪急時代の営業フロアは6階~地下1階、売場面積は8,909㎡。
四条河原町阪急は開業以来、阪急を規模面で大きく上回る高島屋や大丸との差別化を目的に、ヤングファッションを中心とした売場づくりを推し進めていた。しかし、1997年のJR京都伊勢丹開業を境に河原町地区の求心力が低下、2000年代には大阪・梅田駅周辺の百貨店が相次ぎ増床リニューアルを実施、郊外型商業施設との競合による売上低迷もあったため、2010年8月をもって閉店していた。

インバウンド取込み目指した丸井、コロナで閉店前倒し

京都マルイは2011年4月に四条河原町阪急の後継店舗として開業。営業フロアは阪急時代と同じ6階~地下1階、売場面積は8,765㎡。丸井としては関西3施設目となる店舗であった。
開業当初は、東急ハンズの生活提案型雑貨店(ハンズビー)やふたば書房のBOOK&CAFE新業態など、京都初となるファッション・食物販店舗を中心としたフロア構成であったが、2016年3月の大手免税店「ラオックス」旗艦店導入を皮切りに、ドラッグストアやトラベルバッグブランドなど訪日外国人観光客を主要ターゲットとしたテナント中心のフロア構成に軸足を移していた。

四条河原町阪急時代からシンボルとなっていた「世界時計」。

その一方、2019年秋に競合店との競争激化や賃貸契約期間の満了のため2020年5月31日付での閉店を決定。2020年4月1日に「閉店感謝セール」を開始したもの、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて4月8日以降臨時休業を開始、5月4日に緊急事態宣言の延長が決まったため、当初の予定を前倒しして閉店することとなった。
なお、建物を所有する住友不動産グループが運営する「住友不動産京都ビルFOOD HALL」は、新型コロナウイルス感染症の終息を目処に営業再開を予定している。

京都河原町駅直結の一等地、2度目の再生なるか

京都マルイが出店していた京都住友ビルディングは、阪急京都河原町駅に直結するなど京都有数の立地条件下にあり、施設周辺でも2019年12月に京阪グループの複合商業施設「GOOD NATURE STATION」が開業、さらに2020年5月を目処に「ドン・キホーテ四条河原町店(仮称)」が開店する予定があるため、早期の跡地再生も見込まれる。
また、住友不動産がビルの高層階(7~8階)で運営するレストラン街「住友不動産京都ビルFOOD HALL」は、阪急商業開発が運営していた「モザイクダイニング四条河原町」を一部飲食テナントを含めて引継いだものであるため、住友不動産グループ主導によるビル全館の再生も期待される。

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ヨークフーズちはら台店、2020年5月13日開店-セブンアイの新業態1号店、もりまちちはら台モールに

千葉県市原市にある新昭和グループ系ショッピングセンター「もりまちちはら台モール」に、セブン&アイHDの食品スーパー新業態1号店「ヨークフーズちはら台店」が2020年5月13日午前9時に開店する。
ヨークフーズちはら台店。

ちはら台の新たな商業核「もりまちちはら台モール」

もりまちちはら台モールは2020年4月22日に一部店舗が先行開業。店舗面積は6,165㎡。
クレバリーホームを全国展開する新昭和グループが開発・運営を手掛ける地域密着型ショッピングセンターとして、総合衣料品スーパー「サンキ」やドラッグストア「マツモトキヨシ」、100円ショップ「Seria」、「スターバックス」などが出店する。

ヨークフーズ、暮らし提案型食品スーパーのモデル店舗に

ヨークフーズちはら台店の売場面積は1,987㎡。
生鮮食品部門(精肉・青果・鮮魚・惣菜・ベーカリー)では、オープンキッチンやデジタルサイネージを導入するなど、ライブ感ある提案型の売場を展開。
同社オリジナルの本格時短ミールキット「楽デリ」や日常使い・ハレの日需要にも対応する「店内製造のオリジナル商品」、地場野菜や勝浦・鴨川・天羽漁港で水揚げされた鮮魚、和風食品を中心とした昔馴染みの地元ブランドなど地産地消商品群「千産千消」を拡充し、ふれあいコーナー(休憩スペース)を43席設ける。

ヨークフーズ店内レイアウト(フロアマップ)。

同店は6月1日に発足する新会社「ヨーク(現・ヨークマート)」の運営となる予定で、セブン&アイHDが成長戦略の要と位置付ける「首都圏食品戦略」の具体的施策を象徴する店舗、同社が目指す「暮らし提案型食品スーパーマーケット」のモデルとしての役割を担う店舗となる。

ヨークフーズちはら台店

住所:千葉県市原市ちはら台南2-32-2
営業時間:9時~21時30分(通常時)

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イセタンハウス、2020年8月31日閉店-大名古屋ビルヂングの伊勢丹、僅か4年で

愛知県名古屋市のJR名古屋駅前の大名古屋ビルヂングの核店舗「イセタンハウス(ISETAN HAUS)」が、2020年8月31日に閉店する。dainagoya05
イセタンハウス・エントランス。

名駅の伊勢丹、僅か4年で閉店

イセタンハウスは2016年3月9日の大名古屋ビルヂング建替えリニューアルオープンに合わせて開店。

大名古屋ビルヂング。

店舗は2階から地下1階までで、伊勢丹としては規模が小さいものであったが、名駅を利用するビジネスマンをターゲットにコスメ、服飾雑貨、ビジネスウェアなどを販売。好立地ということもあり、一定の人気を集めていた。
2018年4月にはリニューアルをおこない「クロージングイセタンミツコシ」「藤巻百貨店」などが新規出店したばかりだった。

大名古屋ビル、後継テナントは未定

三越伊勢丹はこうした従来の百貨店よりも規模が小さい中規模店舗の出店を進めるとしていたが、4月に殆どの店舗が休業した影響で「1ヶ月あたり150億円の営業減益となっている」と発表したばかりであり、今後も経営の合理化が続くものと思われる。
大名古屋ビルヂングの後継テナントについては5月時点で決まっていない。

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MEGAドン・キホーテUNY本庄店、2020年5月19日開店-本庄駅南口近くのアピタ跡に

埼玉県本庄市のJR本庄駅南口近くに、パン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH)の総合ディスカウント「MEGAドン・キホーテUNY本庄店」が2020年5月19日午前9時に開店する。

MEGAドン・キホーテUNY本庄店。

本庄駅南口近くのアピタ、MEGAドンキUNYに

MEGAドン・キホーテUNY本庄店の前身となる「アピタ本庄店」は1989年3月に開業。建物は地上2階建、売場面積は11,070㎡。建物はヒューリック(旧・昭栄)が所有する。
開業以来、ユニーの総合スーパー「アピタ」を屋号に冠していたが、ドンキへの業態転換のため、2020年2月16日をもって直営売場を閉店、一部専門店のみ営業を継続していた。

ドンキが強みとするトレンド商品やアウトドア用品を拡充

MEGAドン・キホーテUNY本庄店の営業フロアは1~2階、直営売場面積は6,498㎡。ダブルネーム店舗は埼玉県内2店舗目で、UDリテールが運営する。
1階ではアピタ時代と同様に生鮮食品を取扱うほか、2階ではドンキが強みとするカラーコンタクトレンズや香水、インポートブランド、スポーツ用品、カー用品を新たに導入。埼玉県内屈指の観光スポット「秩父・長瀞」まで車で1時間圏内という立地条件を活かし、キャンプ用品やアウトドアブランドのウェアをまとめたアウトドアコーナーを展開する。

大型モールの進出が相次ぐ本庄で巻き返し目指す

アピタは開業当初、本庄駅北口の総合スーパー「ベルク本庄店」と並ぶ市内有数の大型店であったが、2013年6月に上越新幹線本庄早稲田駅前の商業核としてベイシアグループの旗艦店「ベイシアゲート本庄早稲田」が開業、2019年6月にはベルクが「フォルテ本庄」として建替リニューアル、同年12月には本庄市役所前に「ビバモール本庄」が全面開業するなど、競合店の新規出店や建替リニューアルが相次いでいた。ドンキへの業態転換により、旧態依然としていた売場の若返りを実現し、客層の拡大や集客力の向上を図る狙いがあるとみられる。

MEGAドン・キホーテUNY本庄店のテナント一覧
階数 店舗名 業種・業態
1階 マミーリブレ レディス
1階 Ladies’land CO・CO レディス
1階 靴の店トリオ
1階 フラワーショップラン
1階 化粧品専門店さいとう コスメ・ビューティーケア
1階 メガネステーション メガネ・コンタクト
1階 安くてごめんね 鶏肉惣菜
1階 一口茶屋 たい焼・たこ焼
1階 金井園 お茶・コーヒー
1階 サーティワンアイスクリーム アイスクリーム
1階 珈琲館 喫茶
1階 ミスタードーナツ ドーナツ
1階 ロイヤルカリー カレー
1階 クリーニングホシノ クリーニング
1階 日本旅行サービス トラベル
1階 ハローズガーデン ゲームコーナー
1階 イレブンカット 美容室
1階 Losfeliz ネイルサロン
2階 東京さが美 呉服
2階 Seria 100円ショップ
2階 よむよむ 書籍・文具
2階 げんき堂整体院 整体・整骨
2階 リフォームSANWA ファッションリフォーム
別棟 マクドナルド ファーストフード
別棟 宝くじチャンスセンター 宝くじ
MEGAドン・キホーテUNY本庄店

住所:埼玉県本庄市南1丁目2番10号
営業時間:午前8時~翌午前0時
(19日~21日は営業時間を「午前9時~午後10時」に短縮。)

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MEGAドン・キホーテUNY豊明店、2020年5月12日開店-市中心部のピアゴ跡に

愛知県豊明市の愛知県道57号線沿いに、パン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH)の総合ディスカウントストア「MEGAドン・キホーテUNY豊明店」が2020年5月12日午前9時に開店する。

MEGAドン・キホーテUNY豊明店。

豊明市中心部のピアゴ、MEGAドンキUNYに

MEGAドン・キホーテUNY豊明店の前身となる「ユニー豊明店」は1973年9月に開店。建物は地上4階建、売場は1~2階、売場面積は7,726㎡。
2009年2月には同社の店舗ブランド再編に伴い「ピアゴ豊明店」に改称していたが、ドンキへの業態転換のため、2020年2月23日をもって直営売場を閉店、一部専門店のみ営業を継続していた。
なお、同じ豊明市内の名鉄本線前後駅前・パルネスには「ピアゴ前後駅前店(旧・アピタ豊明店)」が営業していたが、2010年7月をもって閉店。2020年5月現在はコープあいちの食品スーパー「コープとよあけ店」となっている。

業態転換で若年層やニューファミリー層の取込み目指す

MEGAドン・キホーテUNY豊明店の営業フロアは1~2階、直営売場面積は5,987㎡。ドンキとしては愛知県内34店舗目で、ユニー・ドンキ双方のブランドを冠したダブルネーム店舗としては愛知県内15店舗目。UDリテールが店舗を運営する。
ピアゴ時代と同様に生鮮食品を取扱うほか、新たにドンキが強みとするスマートフォンアクセサリーやカラーコンタクトレンズ、香水、インポートブランドなどのトレンド商品、スポーツ用品、カー用品の取扱いを開始。日用消耗品やペット用品、インテリア雑貨、コスメの品揃えも拡充するなど、従来からのシニア層に加え、ニューファミリー層や10代を中心とした若年層の取込みを目指すとしている。

MEGAドン・キホーテUNY豊明店のテナント一覧
階数 店舗名 業種・業態
1階 カットコムズ ヘアカット
1階 コスメベル コスメ
1階 マルミ薬品 薬局
1階 ちかだ屋 銘店
1階 お茶の磯田園 お茶
1階 あかね亭 喫茶
2階 きもの&和装 和わ 呉服
2階 スガキヤ ラーメン
2階 めん処茜亭 めん処
2階 松屋ドライ クリーニング
2階 ゆうゆうパソコン教室 パソコン教室
2階 シエスタ リラクゼーション
店外 宝くじチャンスセンター 宝くじ
MEGAドン・キホーテUNY豊明店

住所::愛知県豊明市三崎町井ノ花5番地の1
営業時間:午前8時~翌午前0時
(5月12日~14日は営業時間を「午前9時~午後10時」に短縮)
※地図のミスはドンキ側によるもの。

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イオンタウン読谷座喜味、2020年5月15日開業-旧・読谷中学校跡地、マックスバリュ・イオンドラッグ核の施設に

沖縄県読谷村の世界遺産座喜味城近く、旧・読谷中学校跡地に、イオン琉球の地域密着型ショッピングセンター「イオンタウン読谷座喜味」が2020年5月15日午前9時に開業する。
イオンタウン読谷座喜味

読谷中跡地のイオン、度重なる開業延期を経てついに開業

イオンタウン読谷座喜味は2010年度以降、読谷村が所有する「読谷村立読谷中学校」(2010年7月移転)跡地を、官民協働事業(PPP)の一環として、イオングループの「イオン琉球」が公募型プロポーザルにより借り受け、定期借地方式により開発を進めてきたもの。
当初は「イオンタウン読谷北(仮称)」として2019年春の開業を目指していたが、度重なる着工の遅れから、開業が延期されていた。

マックスバリュ・イオンドラッグ核の地域密着SCに

イオンタウン読谷座喜味の敷地面積は13,338㎡、店舗面積は3,250㎡、駐車場台数は450台。同社が運営するイオンタウンは「イオンタウン読谷」に次ぎ読谷村2施設目となる。
施設テーマに「Enjoy!Wellness!」を掲げ、イオン琉球直営の食品スーパー「マックスバリュ座喜味店」(1,000㎡、沖縄26店舗目)とドラッグストア「イオンドラッグ座喜味店」(450㎡、沖縄7店舗目)を核に、総合子供服・ベビー服・ベビー用品店「西松屋」や24時間営業のフィットネスジム「エニタイムフィットネス」など8店舗が出店する。

将来的には医療モールも開業、地域医療の一大拠点に

イオンタウン読谷座喜味の隣接地では、建設計画発表当初より医療関連施設を集積させたクリニックモール(開業時期未定)の整備構想がある。
そのため、核店舗のイオンドラッグでは「美・健康」を掲げ、医薬品に加えてウェルネスフーズを拡充、同社初となるセルフ式コラーゲンマシーンの導入や血圧・血管年齢を無料で測定可能な健康チェックコーナーを設けるなど、医療施設との相乗効果を実現可能な店づくりを目指す。
これらの取組みにより、イオン琉球は「地域の中核となるコミュニティの場を提供」「ワンストップでの安心を提供していく」とコメントしている。

イオンタウン読谷座喜味のテナント一覧
階数 店舗名 業種・業態
1階 マックスバリュ 食品スーパー
1階 イオンドラッグ ドラッグストア
1階 西松屋 子供服・ベビー服・ベビー用品店
1階 エニタイムフィットネス フィットネスジム(6月1日開業)
1階 ヘアーサロンIWASAKI 美容室
1階 グッドスマイル コインランドリー
1階 ほけん選科 保険カウンター
1階 イオン銀行ATM ATM
1階 クリニックモール クリニックモール(開業未定)
イオンタウン読谷座喜味

住所:沖縄県中頭郡読谷村字上地205-1 
営業時間(マックスバリュ):24時間営業
営業時間(イオンドラッグ):午前10時~午後11時
営業時間(専門店):各専門店によって異なる

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さいか屋横須賀店、2021年2月閉店-創業店、約150年の歴史に幕

神奈川県横須賀市の京急横須賀中央駅近くにある百貨店「さいか屋横須賀店」が2021年2月に閉店する。
追記:閉店日は2月21日となる。

さいか屋横須賀店。

さいか屋、創業店を閉店-約150年の歴史に幕

さいか屋横須賀店は1867年に呉服店として浦賀で創業。
1872年に横須賀に移転し「雜賀屋呉服店(さいか屋)」となり、1928年に百貨店化した。
創業店である横須賀店は1974年に建て替えられ(大通り館)、1990年に新館・南館を増築していたが、2009年に経営再建のため事業再生ADRを申請し、2010年に本館である「大通り館」を老朽化により閉鎖。新館(百貨店)・南館(飲食街・カラオケ)のみで営業をおこなっていたが、南館は核店舗であったシダックスが2018年に閉店以降大部分が空き店舗となっていた。このほか文化教室がある北別館、立体駐車場を備える。
新館などは自社物件である一方、大通り館跡は売却されている。大通り館跡にはマンション建設計画があったが中止されており、現在は平面駐車場となっている。

手前が大通り館跡、右が南館。

さいか屋の大株主は京急電鉄(約14パーセント保有)であり、京急プレミアポイントの付与が行われるなど連携をおこなっていたが2015年にはさいか屋川崎店も閉店しており、同社は京急沿線から姿を消すこととなる。

さいか屋川崎店。 

さいか屋、百貨店は藤沢店のみに

今後営業を続けるさいか屋の店舗は百貨店「さいか屋藤沢店」、ファッションビル「さいか屋町田ジョルナ」の2店舗と川崎駅前の日航ホテルにあるサテライトショップのみとなる。なお、横須賀市内にもサテライトショップを設ける方針だという。

さいか屋藤沢店。

神奈川県内では都心への流出などにより百貨店の閉店が相次いでおり、神奈川県内の百貨店がある都市は横浜市と藤沢市のみとなる。
横須賀店の新館・南館は築30年とまだ新しい一方、大通り館跡では再開発が検討されており、今後の活用方法などが注目される。

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米・ニーマン・マーカス、2020年5月7日倒産-米国大手高級百貨店初となる新型コロナ関連破綻

米国大手高級百貨店「Neiman Marcus」(ニーマン・マーカス)が、日本の民事再生法に相当する連邦破産法11条の適用を申請し、2020年5月7日に経営破綻した。

Neiman Marcus Dallas – Downtown. (Flagship Store)
(from Official Website)

同社は米国の大手百貨店で初となる新型コロナウイルス関連の経営破綻となった。

米国を代表する高級百貨店、新型コロナで経営破綻

ニーマン・マーカスは1907年9月にテキサス州ダラスで創業。1970年代より全米各地に店舗網を拡大し、1987年にはニューヨーク・マンハッタンの高級百貨店「Bergdorf Goodman(バーグドルフ・グッドマン)」を取得、1998年にはハワイ・ホノルル初となる店舗を(当時)ダイエー系ショッピングセンターだった「Ala Moana Center(アラモアナセンター)」に出店、2019年3月にはマンハッタン初となる直営店「Neiman Marcus Hudson Yards(ハドソンヤード店)」を出店するなど、米国を代表する高級百貨店の一角としての地位を築いた。

Neiman Marcus Hudson Yards. (from Official Website)

2020年現在は米国本土とハワイ・ホノルルに主力業態「Neiman Marcus」43店舗、NYに「Bergdorf Goodman」2店舗(メンズ館・ウィメンズ館)、アウトレット業態「Neiman Marcus Last Call」22店舗、インテリア雑貨通販「Horchow」を展開する。
その一方、2005年に米国投資ファンド「Warburg Pincus(ウォーバーグ・ピンカス)」「TRPGキャピタル」傘下、2013年には「Ares Management (アレスマネジメント)」「カナダ年金制度投資委員会」傘下となったことで債務が膨張、2020年3月には新型コロナウイルス感染拡大により全店舗が休業するなど、財務状況が悪化していた。

コロナウイルス終息を目処に営業再開めざす

米・ニーマン・マーカスグループは連邦破産法11条の適用により、債権者2/3超との合意のもと、6億7500万ドル(約720億円)の一時的な運転資金融資(DIP融資)を受け、負債総額40億ドル(約4200億円)の解消に向けた経営再建を目指すこととなる。

今回の連邦破産法11条適用に対し、ニーマン・マーカスグループのGeoffroy van Raemdonck会長兼最高経営責任者(CEO)は「We are pleased to receive court approvals of our first day motions, which provide us with ample liquidity to operate the business and allow our dedicated associates, together with our brand partners, to continue providing magical experiences to our loyal luxury customers.」、日本人向けサービスを行うニーマン・マーカス・ハワイも「当措置は事業清算とは異なります。」「私共は、企業の再構築と共に、今後もラグジュアリーファッションと顧客サービスを提供し続けて参ります。」とコメントするなど、新型コロナウイルス感染症感染拡大による都市封鎖(ロックダウン)のため、2020年5月現在休業中のグループ各店舗について感染症終息を目処に営業再開する方針を示している。
また、従業員への賃金支払いやギフトカード、クレジットカード、返品サービスに関しても従来どおり継続する見込みとなっている。

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