阪急・阪神、梅田駅・河原町駅など5駅を2019年10月1日改称-「大阪・京都のターミナル」明確化

阪急阪神ホールディングス(大阪府大阪市)の「阪急電鉄」「阪神電鉄」は、2019年10月1日付で「梅田駅」「河原町駅」「石橋駅」「鳴尾駅」など5駅の駅名を「大阪梅田駅」「京都河原町駅」「石橋阪大前駅」「鳴尾・武庫川女子大前駅」に改称した。

駅名看板の交換を終えた阪急大阪梅田駅。(10月1日午前2時)

100年以上の歴史を誇る「梅田駅」、ついに改称

阪神梅田駅は1906年12月に開業、阪急梅田駅は1910年3月に開業。両社が管轄する駅ともに、自社鉄道網の拡大や百貨店を代表するグループ企業各社による沿線開発事業多角化の要としての役割を担っていた。
しかし、訪日外国人観光客を始めとする沿線外からの利用客が乗換する際の利便性向上、そして「大阪の中心部に位置するターミナル駅」であることを分かりやすくするために。2019年10月1日の消費税増税に伴う運賃改定に合わせて「大阪梅田駅」への改称を決めていた。

駅名看板交換中の阪急大阪梅田駅。(10月1日午前2時)


駅名看板の交換を終えた阪急大阪梅田駅。(10月1日午前5時)


駅名看板の交換を終えた阪神大阪梅田駅。(10月1日午前5時)

阪急京都本線の河原町駅についても同様の理由で「京都河原町駅」に改称されている。
こうした背景には、インターネットの乗換案内普及もあろう。これまでは「大阪/OSAKA」「京都/KYOTO」で検索した際に阪急・阪神が候補として表示されなかったが、今回の改称によりそうした問題は解消されることとなる。
このほか、阪急宝塚本線・箕面線の石橋駅は大阪大学の最寄駅にあたり、駅名変更が沿線の価値向上に結び付くが期待できることから「石橋阪大前駅」に改称、阪神本線の鳴尾駅は2018年12月に近隣の武庫川女子大学と包括連携協定を締結したこともあり「鳴尾・武庫川女子大前駅」への改称を決めた。
なお、阪急の切符表記については「梅龱」から「大阪梅龱」へと変更されている。(※機種依存文字)

さらに増加する梅田駅

関西を代表する大手私鉄2社が今回、梅田駅を「大阪梅田駅」に改称した一方で、依然として大阪梅田エリアにはJR西日本の「大阪駅」「北新地駅」、大阪メトロの「梅田駅」「西梅田駅」「東梅田駅」など複数の事業者が管轄する駅が乱立している。

うめきた2期エリアには「北梅田駅」が開業を予定している。

2023年春にはJRおおさか東線やなにわ筋線などを結ぶ「北梅田駅」の開業が控えており、今後も目的駅を探し迷う観光客の姿を目にする機会は減らなさそうだ。

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