松月堂製パン、2025年2月28日破産手続開始-山口県を代表する創業91年の老舗ベーカリー、一部直営店は営業継続

山口県宇部市に本社を置く地場製パン大手「松月堂製パン」が2025年2月28日に破産手続きを開始した。

山口県を代表する地場製パン大手

松月堂製パンは1934年8月に宇部市西岐波で個人創業。
1953年8月の法人化を機に地場食品スーパーへの食卓パン卸事業を開始。1970年の新工場新設を機に直営店1号店を防府市に開店した。
同社は1988年に百貨店内1号店「カトルセゾン下関大丸店(デパートインベーカリーカトル)」を開店するなど業容を拡大。最盛期となる1990年代には山口県・島根県に直営店50店舗ほどを展開したが、県外資本との競争激化や業態改革を背景として近年の店舗数は減少傾向にあった。
2025年2月時点では、直営店「カトルセゾン」「ドロシー」「レコパン」「カナルド」「サン・プランセス」「ラファリーヌ」10店舗と食卓パン卸(山口県・福岡県北九州市・広島県西部の丸久やフジ運営店舗)、学校給食卸中心の事業体制を採っていた。

20年5月には九州初の直営店開店するも91年の歴史に幕

コロナ禍の2020年5月には同社九州初となる高級インストアベーカリー「パン工房ドロシー小倉アイム店(現ドロシーセントシティ店)」を開店、宇部市主導地域活性化事業「まちじゅうエヴァンゲリオン」への参加や地産地消商品「山口のパン」を始めとする食卓パンのブランド化を図るなど、山口県を代表する老舗ベーカリーとして事業存続を図った。

コロナ禍にはベーカリー激戦区の小倉に進出した。

松月堂製パンは2025年2月28日の破産手続開始後、3月1日現時点においても一部直営店(カトルセゾン・ドロシー・レコパンなど)の営業を続けているもの、今後の見通しは不透明となっている。

関連記事:ハローズ小野田店、2024年11月29日開店-同社最西端、おのだサンパーク隣接地に
関連記事:コープやまぐちコープタウンいずみ、2024年7月11日全面開業-旧イズミヤ系老朽店舗から移転、コープここといずみ店を核に
関連記事:文栄堂本店、2024年4月30日閉店-70年超の歴史に幕おろす日販系老舗書店、山口大学前店は駿河屋と教科書専門店に
関連記事:マックスバリュイオンタウン防府店、2024年4月27日開店-ザ・ビッグ防府東店、約13年ぶり食品スーパーに再転換
関連記事:徳山デッキ、2024年4月18日開業-JR徳山駅前の近鉄松下百貨店跡再開発、ビジネスホテルや業務スーパーなど出店
関連記事:ゆめマート三田尻、2019年4月23日開店-隣接する丸久アルクも全面改装
関連記事:サンリブおのだ(仮称)、2019年6月開店-おのだサンパークの新たな核店舗
関連記事:西友・ザ・モール周南、2018年5月から7月にかけて閉店-イズミが取得、「ゆめタウン下松」秋ごろ開店
関連記事:新・徳山駅ビル「蔦屋図書館」、2018年2月3日開業-「駐車場1時間無料」で活性化に期待

 

このエントリーをはてなブックマークに追加