カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

イオンタウン稲城長沼、2019年12月開業-ピーコックストア、約7年ぶりの新規出店

東京都稲城市東長沼のJR南武線稲城長沼駅近くに、イオンタウンのショッピングセンター「イオンタウン稲城長沼」が2019年12月に開業する。

イオンタウン稲城長沼。

稲城長沼駅近くにピーコックストアが核の商業施設

イオンタウン稲城長沼は千代田多摩倉庫跡地に出店。建物は地上2階建で総賃貸面積は約5,820㎡。
コンセプトに「Life Style Supporter」を掲げ、イオンマーケットが運営する食品スーパー「ピーコックストア」を核にコミュニティ&ホームスタイルを中心とした専門店12店舗が出店。クリニック、薬局も併設される。
イオンタウンは東京都内では2館目となる。

ピーコックストア、7年ぶりの新店舗

イオンマーケットは前身となる大丸松坂屋百貨店系の食品スーパー「ピーコックストア」が2012年4月に中野マルイ地下1階に新規出店して以降は既存店の移転を除き一切の新規出店を行っていなかった。
同社が2013年にイオングループ傘下となり、現在の社名に改称して以降、2014年4月には東海地方の旧松坂屋ストア全店舗を「マックスバリュ中部」に譲渡、2016年3月には関西地方の全店舗を「光洋」に譲渡するなど店舗網の減少が続いており、2019年2月には同社の旗艦店かつ都内1号店である総合スーパー「ピーコックストア青山店」を閉店している。

旗艦店であったピーコックストア青山も閉店。

ピーコックストアの新規出店は約7年ぶりとなるが、イオンタウンの核店舗が系列他社ではなく「ピーコックストア」となるのは異例であり、果たしてどういう位置づけの店舗となるのか注目が集まる。

イオンタウン稲城長沼

住所:東京都稲城市東長沼1212-1他
営業時間:未定

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ブランチ大津京、2019年11月開業-「公園の中の商業施設」目指す

滋賀県大津市の大津びわこ競輪場跡地に、大和リースの複合商業施設「BRANCH大津京」(ブランチ大津京)が2019年11月に開業する。
BRANCH大津京。

大津びわこ競輪場跡地に滋賀県初となるブランチ開業

ブランチ大津京の建物は地上2階建2棟、平屋建6棟、延床面積は25,368㎡。
大津市が所有する「大津びわこ競輪場」(2011年3月閉鎖)の跡地を、官民協働事業(PPP)の一環として、大和ハウスグループの「大和リース」が公募型プロポーザルにより借り受け、定期借地方式(事業期間31年6ヶ月)により開発する。大和リースの商業施設ブランド「ブランチ」の出店は滋賀県初。
事業コンセプトに「公園の中の商業施設」を掲げ、地域コミュニティの形成、生涯スポーツの推進と健康支援、未来を担う子どもの教育支援、新規ビジネスと女性雇用の創出という4つのテーマを備えた施設づくりを行う。

核テナントは「マックスバリュ」

ブランチ大津京の核テナントはイオングループのスーパーマーケット「マックスバリュ大津京店(仮称)」。そのほか、登山・アウトドア用品店「モンベル」、BEACHTOWNが手掛けるアウトドアフィットネス施設「Community Park」などが出店する。
そのほか、飲食店や地域交流スペース、託児機能付きオフィススペースも導入される予定となっている。

BRANCH大津京

住所:滋賀県大津市二本松1番1号
営業時間:未定

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WeWork御堂筋フロンティア、2019年6月3日開業-長期放置の御堂筋フロントタワー、大規模シェアオフィスに

大阪府大阪市北区曽根崎新地の御堂筋フロントタワーに、大規模シェアオフィス「WeWork御堂筋フロンティア」が2019年6月3日に開業する。
御堂筋フロントタワー。

開発凍結の御堂筋フロントタワー、WeWorkに

WeWorkは2010年、米国ニューヨーク州で創業。コミュニティ型ワークスペースを称し、世界各国に拠点を設置、独自の会員向けSNS「WeWork Commons」を構築することで、世界的大企業からスタートアップ起業家まで幅広い支持を集めている。
日本法人は2017年7月、ソフトバンクとの合弁により設立。2019年4月現在、国内5都市に22拠点を有する。(開設準備中の拠点を含む)
WeWorkが進出する「御堂筋フロントタワー」は梅田東映会館跡地で進められた再開発の一環により2010年6月に完成、建物は地上20階建で、延床面積は約18,271㎡。

「働く」の概念が変わる場所。

大阪・梅田エリア各駅徒歩10分圏内に位置する地域有数の規模を誇る大規模オフィスビルとして、再開発当初より注目を集めた物件であったが、権利者トラブルにより10年近く開発が凍結状態にあった。
その後2018年に入り、米国ラサールグループの不動産投資会社「ラサール・インベストメント・マネージメント」がビルを取得、全館をWeWorkのシェアオフィスとすることが決定した。WeWorkは2018年に開業した「WeWorkなんばスカイオ」(なんばスカイオ26~28階)に次ぎ2拠点目となる。
関西初のWeWorkが入居する南海難波駅・なんばスカイオ。

長期間空きビル状態が続いていた御堂筋フロントタワーであるが、外資系不動産投資会社により外資系大規模シェアオフィスとして奇跡の再生を果たすこととなった。
今後は大阪梅田の新たなスタートアップの一大拠点として役割を果たすことを期待したい。

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マツモトキヨシHD、ココカラファインと資本業務提携の検討開始-「国内最大手」誕生なるか

大手ドラッグストア「マツモトキヨシHD」(千葉県松戸市)「ココカラファイン」(神奈川県横浜市港北区)は、資本業務提携に関する検討・協議を2019年4月26日に開始したことを発表した。

総店舗数3,000超、最大手ドラッグストア連合誕生なるか

マツモトキヨシは1932年12月に、千葉県松戸市に「松本薬舗」として創業。1951年4月に創業者「松本清」の名前を採った現在の屋号に改称した。1990年代以降、首都圏繁華街への出店を本格化させ、積極的なテレビCMの放映により知名度を全国規模に高めた。長らく首都圏地盤のドラッグストアチェーンであったが、2000年前後以降からはイズミと提携し「ゆめドラッグ」を展開、また九州地盤の「ミドリ薬品」を傘下に収めるなど、地方における店舗網の強化を進めている。
同社の2018年3月期の売上高は5588億7900万円、2019年3月時点での店舗数は1,654店舗。(調剤薬局289店舗含む)。
ドラッグストア業界では国内4位となっている。
マツモトキヨシの店舗。(東京都豊島区)

ココカラファインは2008年4月に、首都圏地盤の「セイジョー」と関西地盤の「セガミ」の経営統合により設立。2010年10月には関西地盤の「アライドハーツHD」(ライフォート・ジップドラッグ)と経営統合し、その後も積極的な新規出店、競合他社の買収を進めるなど規模拡大を続けている。
同社の2018年3月期の売上高は3909億6300万円、2019年3月時点での店舗数は1,354店舗。(調剤薬局292店舗含む)。
ドラッグストア業界では国内7位となっている。
ココカラファインの店舗。(大阪市中央区)

競争激しいドラッグストア、マツキヨ「首位奪還」なるか

マツモトキヨシは長らくドラッグストア業界最大手の座を維持していたが、2017年にイオングループと資本関係を結ぶ「ウエルシアHD」(ウエルシア、ハックドラッグなど)、「ツルハHD」(ツルハドラッグ、福太郎、ウォンツなど)の2社に売上高、店舗数ともに抜かれ、2018年にはディスカウントストア「ダイレックス」を傘下に収める「サンドラッグ」に売上高で、2019年には九州地盤で食料品の取扱いに強みを持つ「コスモス薬品」(ディスカウントドラッグコスモス)に売上高で抜かれる見込みであるほか、業界6位の「スギ薬局」にも肉薄されるなど、競合他社の攻勢によって業界でその立ち位置が揺らいでいる。

郊外型店舗の展開で成長するコスモス。

マツモトキヨシは会員向けサービスの強化、PB商品「matsukiyo」の積極的な拡販に取り組むなど、首位奪還を目指し策を講じていたが、ウエルシア、ツルハ、コスモスともに従来手薄だった都心部への店舗網強化を進めるなど、同社の経営環境は厳しい状況が続いており、新たな一手が求められていた。
仮にマツモトキヨシHDとココカラファインの資本業務提携が結ばれた場合、2019年現在業界最大手となる「ウエルシアHD」の売上高、店舗数を1.5倍ほど上回る国内最大手ドラッグストアチェーン連合が誕生する見込み。
両社は資本業務提携準備委員会のもと、業務提携の具体的な内容を協議し、2019年上期中の合意及び最終契約、2019年12月末日までの資本提携のクロージング及び業務提携の開始を目指すとしている。

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天神ショッパーズ福岡、2019年4月25日開業-旧ダイエー、複合商業施設に

福岡県福岡市中央区の総合スーパー「イオンショッパーズ福岡店」が、複合商業施設「天神ショッパーズ福岡」として2019年4月25日午前9時に新装開業した。

天神ショッパーズ福岡。

天神の変化を見届けたショッパーズ、複合商業施設に

天神ショッパーズ福岡の前身となる総合スーパー「ダイエーショッパーズ福岡」は1971年6月に開業。1973年には隣接する百貨店「福岡松屋」を建替える形で「マツヤレディス」「ショッパーズ専門店街」として増床した。
その後は国内スーパー売上首位の座を獲得し、メディアに露出する機会も数多くあったが、2011年にはダイエーがショッパーズ福岡専門店街の運営から撤退。2015年9月にはダイエーの九州撤退に伴い、イオン九州に経営譲渡され「イオンショッパーズ福岡」となった。

ダイエーショッパーズ福岡店。

2018年には、福岡市の大規模都市再開発プロジェクト「天神ビッグバン」の“受け皿”として「イオン九州」と「福岡地所」により改装計画が発表された。
低層階(地上4階~地下2階)を商業フロア、高層階(5~8階)を福岡地所によるオフィスフロアとして2019年夏から2024年まで運営することが決定した。(詳細は過去記事を参照

イオン直営売場は3フロア、TSUTAYAなど新規出店

天神ショッパーズ福岡の建物は地上8階地下2階建で、同店の商業フロアは地上4階から地下2階、商業施設面積は約12,871㎡。
地下1階は「天神フードスタイルのフロア」として、ダイエーグループ自社牧場産の国産黒毛和牛「さつま姫牛」を展開、店内焼き上げのミニピザや多種多様なおにぎりを販売するなど、天神を楽しむ人々の毎日のキッチンを目指す。

イオン・エントランス。

1階は「ウェルネスのフロア」としてイオンのヘルス&ビューティケア専門ショップ「ピックアップステーション」を導入。
九州初となるくだものかふぇのフレッシュジュース・フローズンヨーグルト専門店「THE JUICE SHOP」では「伊都物語」を使用した商品も提供するという。

ピックアップステーション。

2階は「TSUTAYAのフロア」として、2019年3月31日をもって閉館した福岡ビルから移転した「TSUTAYA 天神ショッパーズ福岡」が新規出店。
コンセプトに「天神の街にあり続ける、変化し続けるTSUTAYA」を掲げ、約30万冊の新刊・中古書籍・雑誌を展開、移転前から定評のあった地元・福岡のカフェ「ハニー珈琲」に加え、コワーキングスペース「BOOK&CO.」を新たに併設するなど、ビジネス需要の獲得を目指す。

TSUTAYA。ハニー珈琲が出店する。

3階は「インナー&カジュアルのフロア」として、イオンが肌着を中心に紳士服、婦人服、鞄、キャリーケースなどを展開する。
4階は「専門店のフロア」として、均一ショップ「ダイソー」「スリーピー」、ホビー専門店「ボークス福岡ショールーム」「トイコレクター」などが出店した。

ダイソー。新ロゴが採用された。

5~8階は「オフィスのフロア」となったが、2019年4月現在入居するテナントは存在しない。
このほか、地下2階は駐車場となる。

オフィスフロアは今後入居する予定。


地下2階は以前と同様に駐車場。

今回の複合商業施設化に伴い、免税カウンターの営業時間を延長、キャリーケースが収納可能な「交通系ICカード対応コインロッカー」(1時間100~200円)を新設するなど、訪日外国人観光客の満足度向上を目指す。
また、イオン九州の店舗としては初となる電子決済サービス「PayPay」「OrigamiPay」「merpay」を他店舗に先駆けて導入する。

天神ショッパーズ福岡に新規出店したテナント
  • TSUTAYA BOOK&CAFE(書店)
  • ハニー珈琲(カフェ)
  • THREEPPY(300円均一ショップ)
  • THE JUICE SHOP(フレッシュジュース)
天神ショッパーズ福岡に引続き出店するテナント
  • Tダイソー(100円ショップ)
  • トイコレクター(ホビー)
  • ボークス(フィギュア・プラモデル)
  • ヘンショーさん(合鍵・靴修理)
  • フェアリーランド(美容室)
  • クイックカラーQ(ヘアカラー)
  • ママのリフォーム(洋服お直し)
  • クリーニング博栄(クリーニング)
全館フロア案内

天神ショッパーズ福岡

住所:福岡県福岡市中央区天神4-4-1
営業時間:地下1階~2階8:00~23:00
営業時間:地上3階~4階9:00~21:00

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ホテル阪急レスパイア大阪、2019年11月開業-阪急阪神ホテルズの新ブランド1号店、ヨドバシ梅田タワーに

大阪府大阪市北区で建設が進められる複合商業施設「(仮称)ヨドバシ梅田タワー」に、阪急阪神ホテルズの「ホテル阪急レスパイア大阪」(Hotel Hankyu RESPIRE OSAKA)が2019年11月に開業する。

(仮称)ヨドバシ梅田タワー

「和」をテーマにした新ブランドホテル1号店

ホテル阪急レスパイアは、阪急阪神ホテルズが新たに設立した宿泊主体型ホテルブランド。ブランド名「RESPIRE」は、心身を癒す「rest」と感性を刺激し活力をもたらす「inspire」の意味を込めた造語となっており、施設は出店する地域の魅力を取り入れた「和」を基調とした空間づくりが行われる。
Hotel Hankyu RESPIRE Logo

同社は既に宿泊主体型ホテル「レム」(remm)を国内6ヶ所に展開、2019年12月には東京・銀座に派生業態「レムプラス」の開設を計画しているが、今後は「レム」をビジネス需要を想定した立地に、「レスパイア」を観光需要やインバウンド需要を想定した立地に展開するとしている。
ホテルフロント・ロビー

インバウンドに対応したサービスを提供、日本庭園も設置

ホテル阪急レスパイア大阪はヨドバシ梅田タワーの9階~35階部分に出店。客室数は1,032室で、附帯施設として宴会室1室、レストラン1店舗、フィットネス施設を設ける。
施設のデザインテーマとして「OSAKA Japan Style」を掲げ、「」「田園」「大阪城」といった3つのカラースキームにより構成された施設客室、日本庭園を整備するほか、チェックイン・チェックアウトの一部手続き自動化、無料Wi-Fi、無料フィットネスの整備、全客室禁煙、中国・韓国で高いシェアを占める「Alipay」「WeChatPay」「新韓カード」への対応といったサービスを提供する。

大阪城がテーマの客室

当施設は当初、2020年初春開業予定とされていたが、「計画が順調に進捗していること」を理由に、2019年11月を目処に開業することとなったという。
当施設は関西最大規模の客室数を有するが、外国人観光客によるインバウンド需要の拡大に加え、既存の「大阪新阪急ホテル」と同様、地下通路もしくはペデストリアンデッキを通じて駅と直結する好立地であることから、高い稼働率が想定される。
9階には日本庭園も整備される

ホテル阪急レスパイア大阪

住所:大阪府大阪市北区大深町1-1

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丸広百貨店川越本店屋上わんぱくランド、2019年9月1日閉園-首都圏最大級の屋上遊園地

埼玉県川越市の丸広百貨店川越本店屋上にある遊園地「丸広百貨店わんぱくランド」が工事の影響で2019年9月1日に閉園する。

丸広百貨店わんぱくランド。

首都圏最大級の屋上遊園地、51年の歴史に幕

丸広百貨店わんぱくランドは中村製作所(現:ナムコ)が1968年に開園。現在もナムコが運営する。

丸広百貨店川越本店。

首都圏では2ヶ所となった屋上遊園地の小型観覧車があることで知られ、多くの百貨店の屋上遊園地が閉園するなかでも営業を続けていた。
しかし、同店の耐震補強工事の実施に伴い、2019年9月1日を以て閉店することが4月23日に発表された。

レトロ遊具が並ぶ。
自衛隊入間基地を離着陸する飛行機を見ることもできた。

「閉園記念イベント」を開催

丸広とナムコでは7階特設会場に「メモリアルホール」を設置してメッセージや思い出写真を募集・展示するほか限定トートバッグを配布するなど、各種イベントを実施する計画だという。
イベントの開催予定は以下の通り(ニュースリリースより)。
営業時間は基本的に10時から19時となる。

【イベントのご案内】
■7階特設会場に「メモリアルホール」を設置し、皆様のメッセージや思い出写真を募集・展示します。
・5月3日(金・祝)~6日(月・振)の期間、インスタント写真「チェキ」撮影イベントを実施。
・5月9日(木)~12日(日)の期間、「母の日」親子写真撮影イベントを実施。
・そのほか、6階玩具売場にて、わんぱくランドでの思い出写真を寄贈いただける方を募集します。

■観覧車へご乗車の方にわんぱくランドオリジナルトートバッグをプレゼント(G.W.期間中、各日先着50組様)

丸広の屋上遊園地閉園後、首都圏に残る「昔ながらの屋上観覧車」は東急プラザ蒲田のみとなる。

東急プラザ蒲田。

丸広の屋上には遊園地のほかに神社も設置されているが、工事終了後の活用方法については4月時点では発表されていない。
地方百貨店では合理化のため屋上が閉鎖状態となる例が相次いでいるが、今後も何らかのかたちで活用されることを期待したい。

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シアトルズベストコーヒー、国内の大半がJR九州系に-2019年4月に首都圏から関西の店舗の3割取得

JR九州グループで、西日本を中心にシアトル系コーヒーチェーン「SEATTLE’S BEST COFFEE」(シアトルズベストコーヒー、SBC)を運営する「JR九州ファーストフーズ」は、「SEATTLE’S BEST COFFEE」の首都圏から関西までの既存店のうち約3割を新たに取得・運営開始したことを2019年4月23日に発表した。
これにより、同店は国内の大半がJR九州傘下となった。

JR九州ファーストフーズ運営のSEATTLE’S BEST COFFEE(大阪市)

シアトルズベスト、一時は日本から姿を消しつつあった

SEATTLE’S BESTは1968年に米国ワシントン州ウィッビーアイランドで創業。1999年10月に日本1号店を東京都渋谷区に出店して以降、最盛期となる2007年には国内に70店舗近くを展開したが、2008年1月に当時の最大手フランチャイジーが経営破綻したことで大半の店舗が閉鎖、営業休止に追い込まれていた。
2010年代に入ると、首都圏の大手フランチャイジー「ブランドパートナーズ」がSEATTLE’S BESTの姉妹ブランドでもあるシナモンロール専門店「CINNABON」(シナボン)、バー・レストラン「VASHON」(ヴァション)との複合業態を出店開始、JR九州ファーストフーズによる九州エリアでの出店強化もあり、2019年現在の店舗網は最盛期となる2007年とほぼ同水準となっている。

復活を遂げたシアトルズベスト、国内店舗の7割がJQ系に

SEATTLE’S BESTの九州地区における最有力エリアフランチャイジーであった「JR九州ファーストフーズ」は2018年4月に最大手シアトル系コーヒーチェーン「STARBUCKS COFFEE」(スターバックスコーヒー)ともFC契約を締結、アミュプラザ小倉に同社運営スタバ1号店を出店しており、SEATTLE’S BESTの今後の店舗展開が危惧されていた。
しかし、同社によるスタバ運営開始後も同年中に阪急阪神東宝グループの「阪急産業」から梅田DTタワー店を取得し本州に初進出、広島県のゆめタウン廿日市にも新規出店するなど、積極的な店舗網拡大を継続している。

2019年3月に出店した別府駅店。

今回同社が取得した店舗は「シナボン六本木店」「シナボン二子玉川ライズ店」「アトレ吉祥寺店」「ヴァション芝公園店」「ヴァション日本橋兜町店」「シナボンさいたまコクーン店」「ヨドバシ京都店」「アパホテル京都店」の8店舗。
SEATTLE’S BEST国内65店舗のうち46店舗、全店舗のうち約7割が同社運営店舗となった。

今回JR九州ファストフーズが取得したシナボン六本木店。

JR九州系、シアトルズベストのさらなる店舗網拡大目指す

JR九州ファーストフーズは「今後も、九州島外での出店を積極的に推進し、全国の皆様に楽しく安らげるひと時を提供してまいります。」とコメントしており、今後も同社によるSEATTLE’S BESTのさらなる店舗網拡大が想定される。

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サンエー浦添西海岸パルコシティ、2019年6月27日開業-パルコ、「郊外型」で沖縄初出店

沖縄県浦添市にパルコとサンエーを核としたショッピングセンター「サンエー浦添西海岸PARCO CITY」(サンエー浦添西海岸パルコシティ)が、2019年6月27日に開業する。

サンエー浦添西海岸パルコシティ。

沖縄浦添西海岸にパルコ初「郊外型店舗」

サンエー浦添西海岸パルコシティは浦添市主導の大規模湾岸開発プロジェクト「那覇港浦添ふ頭地区第一ステージ都市機能用地事業」を、プロポーザル方式により選定された沖縄地場流通大手「サンエー」が事業者となり開発を進めるもの。
2018年に開通した湾岸道路沿いで、那覇空港まで車で約15分ほどの距離となる。

出店地。

開発・運営は沖縄県内で総合スーパーを展開する「サンエー」と大丸松坂屋系のファッションビル運営大手「パルコ」による合弁会社「サンエーパルコ」。合弁会社の出資比率はサンエー51%、パルコ49%。
パルコでは珍しい「郊外型店舗」で、約4,000台収容の大型無料駐車場を備える。

250店のうち約80店が「沖縄初」

サンエー浦添西海岸パルコシティの建物は地上6階建(商業ゾーンは1~3階)、総賃貸面積78,000㎡、店舗面積約60,000㎡。コンセプトに「幸せの共感 ここから未来へ」を掲げる。

フロアプランとフロアコンセプト。

館内には総合スーパー「サンエー」と専門店250店舗、シネマコンプレックスなどが出店。
そのうち、セレクトショップ「URBAN RESEARCH DOORS」、ファストファッション「ZARA」、「島村楽器」、ローソン系の複合書店「HMV&BOOKS」、シネマコンプレックス「ユナイテッド・シネマ」、六本木の高級焼肉店「叙々苑」、豚骨ラーメン「一風堂」、「博多天ぷら たかお」のレストラン業態など約80店舗が沖縄初出店となる。
そのほか、大型雑貨店「東急ハンズ」、「無印良品」、家電量販店「エディオン」がサンエーFC店舗として出店。ファストファッションの「H&M」、「ユニクロ」、「ABCマートグランドステージ」、「アカチャンホンポ」なども大型店として出店する。
東急ハンズは沖縄県3店舗目で、売場面積は2,100㎡となる。

センタープラザ。

また、館内2ヶ所に大型の吹き抜けが設置され、各種イベントスペースとして用いられるほか、無印良品が出店する館内3階は良品計画の全面プロデュースフロアとなる。
屋上には展望デッキも設けられ、沖縄西海岸が一望できる。

無印良品がプロデュースする3階にはシネコンも。

パルコがこうした地場大手と提携して郊外型ショッピングセンターを出店することは史上初のことであり、同店の成否によっては今後もパルコが「郊外店展開」に踏み出す可能性もあろう。

ライカムも増床で「沖縄最大」を維持

同店の開業を控え、迎え撃つ沖縄最大の商業施設「イオンモール沖縄ライカム」も2019年4月26日に増床しニューアルオープンしている。同店の店舗面積は約86,000㎡となり、「GU」、「ニトリ」、「レイバン」など新たに19店舗が出店。「沖縄県最大」の座を維持することとなった。
とはいえ、パルコシティはライカムよりも那覇市街地や空港や港湾に近く、観光客の来館も予想されるうえ、HMVが出店すること、そして空港からのアクセスが良好なことから、芸能人やアーティストを招いたイベントが行われるようになる可能性も高い。
両店の熾烈な争いは今後も続くことになるであろう。

サンエー浦添西海岸パルコシティ

住所:沖縄県浦添市西洲三丁目 1-1
営業時間:全館 10:00~22:00(一部異なる)
サンエー食品館(1F) 09:00~23:00
フードテラス(1F)、フードホール(2F) 10:00~22:00
レストランストリート(3F) 11:00~23:00
上記以外のカフェ・レストラン(1~3F) 10:00~22:00

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ミスターマックス綾羅木ショッピングセンター、2019年5月31日閉店

山口県下関市綾羅木新町の梶栗郷台地駅前に位置する「ミスターマックス綾羅木ショッピングセンター」が、2019年5月31日17時をもって閉店する。MrMax綾羅木ショッピングセンター。

下関のミスターマックス、24年の歴史に幕

ミスターマックス綾羅木ショッピングセンターは1994年12月に「ハイパーモールメルクス綾羅木」として開業。売場面積は9,520㎡。
長らく総合ディスカウント「ミスターマックス」と地場食品スーパー「レッドキャベツ」(後にイオン傘下入り)を核に、100円ショップ「meets.」、ゲームセンター「てくもぴあ」、「マクドナルド」といった複数の専門店が出店、一時期は名古屋地盤のラーメン・甘味専門店「スガキヤ」も出店するなど、近隣の総合スーパー「ジャスコ安岡店」(当時)とともに山口県道248号線沿いを代表する商業集積を形成していた。レッドキャベツ綾羅木店営業当時のMrMax。

しかし、2009年12月にイズミの旗艦店「ゆめシティ」が開業して以降、2013年に近隣の総合スーパー「イオン安岡店」(旧ジャスコ)が総合ディスカウント業態の「ザ・ビッグ安岡店」に転換、2018年には当施設の食品核である「レッドキャベツ」が撤退するなど、競争激化による影響が顕著なものとなっていた。2019年現在、ミスターマックスを除く大半のテナントが撤退している。
今回の閉店の理由として、同社は「賃貸契約の終了」を挙げており、2019年5月9日より「閉店売り尽くしセール」を開催するという。
当施設の閉店に伴い、ミスターマックスは下関市内から撤退する。

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