カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

キラキラドンキ高崎西口店、2025年5月30日開店-JR高崎駅前・オーパ内にドンキ出店

群馬県高崎市のJR高崎駅前にあるイオン系ファッションビル「高崎オーパ(OPA)」にパン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH)の小型ディスカウントストア「キラキラドンキ高崎西口店」が2025年5月30日に開店する。

高崎オーパ。

キラキラドンキ7号店、高崎オーパに

「キラキラドンキ高崎西口店」が出店するのは「高崎オーパ」の4階。店舗面積は約453㎡。キラキラドンキ業態としては全国7店舗目となる。

キラキラドンキ。

若者向けに「推し活」「映え」から「昆虫食」まで展開

キラキラドンキ高崎西口店の店内は「推し活」や「映え」をキーワードとし、「学校の購買部に、こんなものがあったらいいのに!」という声に応えて雑貨・コスメ・菓子など、好きに夢中になれるアイテムとコンテンツをそろえる。また、「推し活コーナー」では、推しキャラやぬいぐるみをデコれるグッズや、ライブ・イベントにぴったりの応援アイテムなどを展開する。
このほか、話題の「昆虫食自販機」を設置。さらに地元の名物「だるま」「高崎パスタ」と「ドンペン」がコラボした店舗限定のTシャツも販売するとしている。

キラキラドンキ高崎西口店

群馬県高崎市八島町46-1(高崎オーパ 4階)
営業時間:10時~20時

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トーアマート、2025年5月18日で歴史に幕-かつて500店を目指した「コロナの落とし子」、秋葉原店閉店で

ヘルスケア関連商品・日用雑貨等の卸売り業「東亜産業」(東京都千代田区外神田)が運営する半額ディスカウントストア「トーアマート」(TOAmart)の1号店であり、最後の1店舗「トーアマート秋葉原店」が、2025年5月18日に閉店。これを以てトーアマートは全店消滅することとなった。

卸売業者の半額専門店、1号店から約1年で100店以上出店

トーアマートは2021年11月に東亜産業の本社が近い昌平小学校近くに1号店「トーアマート秋葉原店」を出店。

TOAmart甲府店。

コンセプトは「24時間営業の半額以下専門店」で、2022年に入ると東亜産業のPCR検査場跡やコンビニ跡などを活用するかたちで全国各地に店舗を展開。卸売りの本業を活かすかたちで安売りを実施し、殆どの店舗で24時間営業を行っていた。
2023年1月時点では約200店舗を展開していたとみられ、東亜産業は「2023年中に500店舗まで店舗網を増やす」としていた。

コロナの落とし子・トーアマート、ついに全店閉店

2022年には全国展開を実現したトーアマートだったが、200店舗ほど展開していた2023年1月から2月にかけて100店舗以上が閉店。なかには開店したばかりの店舗も少なくなく、閉店には驚きの声もあがっていた。
その後も閉店が続き、2024年下半期には秋葉原、久留米の2店舗のみとなっていた。
もともと東亜産業のPCR検査場跡で生まれたコロナの落とし子・トーアマート。秋葉原店の閉店により僅か3年半の歴史に幕を下ろすこととなる。

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三井ショッピングパーク ららテラス川口、2025年5月31日開業-三井不動産がそごう跡をリニューアル、そごうやユニクロなど再出店も

埼玉県川口市のJR川口駅前にあった百貨店「川口そごう」跡に、三井不動産の大型ショッピングセンター「三井ショッピングパーク ららテラス川口」が2025年5月31日に開業する。

ららテラス川口。

川口駅前のそごう跡、4年ぶりに再活用

ららテラス川口が出店するのは「川口駅東口第3工区再開発ビル」の核店舗として1991年10月に開店し、2021年2月に閉店した百貨店「川口そごう」(→そごう川口店)の跡。
川口そごうについてはこちら

店舗面積は店舗面積は37,635㎡。2階はペデストリアンデッキで川口駅と接続される。なお、そごう・西武もの区分所有分は三井不動産に売却されている。

そごう川口店。

外壁には新たに埼玉県で最大となるLEDビジョンが設置されるほか、2階エントランスにあった川口そごうのシンボル「世界の人形時計」も改修して再活用される。さらに、テッポウユリの取っ手なども補修、館内の取り外された大理石も館内設備として再活用しているという。

ららテラス川口、約100店が出店-再出店テナントも

ららテラス川口に出店するのは94店舗(予定)。
ユニクロ」「ABC-MART」が再出店するほか、そごう時代に展開されていたオンワード樫山の百貨店アパレルを扱う「オンワードクローゼットセレクト」も出店する。
このほか、大型テナントとして「グローバルワーク」「GU」「パシオス」「ダイソー」「ノジマ」「ムラサキスポーツ」「GiGO」「西松屋」などが出店。
屋上にはビアガーデン「ワイルドビーチ」、シェアオフィス「ワークスタイリング」も設けられるほか、かつて川の流れるレストラン街があった9階などテナント未定のフロアもある。

地階にはそごう再出店、成城石井やフードコートも

地階は食品館「川口フードマーケット」として「カルディ」「崎陽軒」「淡路屋」「ニュークイック」など約30店が出店。
成城石井」が川口市初出店するほか、同じく川口市初出店となる鮮魚「魚の北辰」はイートインコーナーを併設する。
このほかフードコートも併設。「鶴丸うどん」「貢茶」「札幌みその」などが川口市で初出店する。

そごう・西武川口ショップ。

さらに、地階にはそごうが「そごう・西武 川口ショップ」として再出店。店舗面積は130㎡で、銘菓などのデパ地下グルメを中心に展開する。

ららテラス川口

埼玉県川口市栄町3丁目5番1号
営業時間:10時~21時(店舗による)

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ドン・キホーテ太秦天神川店、2025年5月21日開店-嵐電天神川駅前のパチンコ店跡に

京都府京都市右京区の右京区総合庁舎前・嵐電天神川電停前(地下鉄太秦天神川駅前)にパン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH)のディスカウントストア「ドン・キホーテ太秦天神川店」が2025年5月21日に開店する。

嵐電天神川駅から徒歩1分のドンキ

「ドン・キホーテ太秦天神川店」が出店するのは、嵐電天神川停留所の南側にあった「パチンコ・スロットシアター コード」の跡。ホームから横断歩道を渡ってすぐの場所であり、「駅直結ドンキ」的な存在だ。

ドン・キホーテ太秦天神川店。(ニュースリリースより)

売場は1階建て+立体駐車場・駐輪場(月極あり)、店舗面積は971㎡となる。

観光客・地元住民にも便利な店舗に

ドン・キホーテ太秦天神川店の店内は竹林や時代劇など右京区の観光スポットから連想した和の店内装飾を採用。
近隣には単身者世帯が多いため、少量サイズの食品などを強化する。
また、ご当地グッズとして東映太秦映画村のキャラクター「かちん太君」とドンペンがコラボしたTシャツを太秦天神川店限定で販売するとしている。

ドン・キホーテ太秦天神川店

京都府京都市右京区太秦下刑部町 17-2
営業時間:9時~25時

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まいばすけっと千葉センシティ店、2025年5月16日開店-旧セブン&アイHD系百貨店「そごう千葉店」核の複合商業施設に

千葉県千葉市中央区の千葉駅に直結する複合商業施設「セントシティ」に、イオングループの都市型食品スーパー「まいばすけっと千葉センシティ店」が2025年5月16日午前8時に開店する。

そごうを核に誕生した千葉駅前の代表的複合施設

センシティは1993年4月に「千葉新町地区第一種市街地再開発事業」を経て開業した複合商業施設で、建物は2棟地上23階地下2階建と1棟地上17階地下2階建、延床面積は518,390㎡。
本棟(センシティ)は旧セブン&アイHD系百貨店「そごう千葉店」、駐車場複合棟(パークプラザ)は家電量販店「ヨドバシカメラマルチメディア千葉」を核としており、オフィス棟(センシティビルディング)とともに千葉駅前の顔のひとつとなっている。

センシティと千葉都市モノレール千葉駅。

「そごう」「まいばす」初の同居に

まいばすけっと千葉センシティ店は、外資系金融機関「シティバンク銀行千葉支店」跡に開店するもので、同社としては2024年9月開店の千葉駅南店に次ぎ駅前4店舗目。
隣接するメガバンク「みずほ銀行千葉支店」やカフェ「スターバックスコーヒー千葉センシティタワー店」とともに、ビルに直接入居するかたちを採る。
旧セブン&アイHD系百貨店「そごう」入居施設内に、セブン&アイHD系コンビニ「セブンイレブン」が同居する例はあったが、イオン系都市型食品スーパー「まいばすけっと」との同居は初となる。

まいばすけっと千葉センシティ店

住所:千葉県千葉市中央区新町1000
営業時間:7時~24時

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アカシヤ、2025年5月7日全店閉店-新会社「NEXTINNOVATION」運営移行で再建めざした地場中堅、破産準備で自社電子マネーも使用不可に

大阪府大阪市東淀川区に本社及び本店を置く関西地場中堅食品スーパー2店舗「アカシヤ淡路店」「アカシヤ枚方長尾店」が2025年5月7日をもって全店閉店した。
運営会社「NEXTINNOVATION」は同年5月9日現在、帝国データバンク(TDB)によると破産申請準備にあるという。

阪神間の地場中堅、25年1月には旧法人を廃業していた

アカシヤは1781年に兵庫県出身の明石屋惣兵衛により「明石屋」として創業。1947年4月にスポーツ衣料品店として新創業し、1952年9月に「株式会社アカシヤ」を設立した。
同社は1963年の総合スーパー1号店「アカシヤ淡路店」開店を機に阪神間で多店舗化を開始、最盛期には100億円近い売上高と12店舗体制を敷いたが、新店出店の失敗や競争激化を背景に深刻な経営不振に陥った。その後は経営再建の一環として、既存店の段階的なリニューアルや全日食チェーン加盟による仕入調達の強化、不採算店舗の縮小を進めたもの、2024年12月に兵庫県全面撤退と自社電子マネー「a-ca」のサービス終了を発表。
2025年1月20日をもって兵庫県内2店舗「アカシヤJR西宮駅前店」「アカシヤ尼崎大庄店」を閉店し、法人化から72年の歴史に幕をおろした。

アカシヤJR西宮駅前店。

新体制移行後も機能不全継続、アカシヤ再建ならず

アカシヤは同年1月21日に京都地場青果店「株式会社GreenSmile」傘下の新会社「株式会社NEXTINNOVATION」に対し、優良店2店舗(淡路店・枚方長尾店)を運営移行、同年3月には京都生コンクリート製造「宝ヶ池建材グループ」傘下の投資会社「Jigsaw Holdings株式会社」と業務提携を締結するなど経営基盤の強化を図った。一方、アカシヤ2店舗は新体制移行後も生鮮事業者の休業や撤退、仕入停止といった課題解決に至らず、依然として食品スーパーとしての機能不全に陥っていた。
総合スーパー創業以来の本店である淡路店では、4月30日に2階フロアを閉鎖しており、閉店は秒読みといえる状況であった。

アカシヤ淡路店。

アカシヤは自社電子マネー「a-ca」を展開していたが、2022年9月に自己破産手続きを開始した京阪沿線地盤の地場大手「ツジトミ」同様、運営店舗の全店閉店により使用不可能となった。

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クスリのアオキHD、ミワ商店「ピカソ」を2025年6月2日完全子会社化-瀬戸内流通大手「マルナカ」旧有力FC、ブランドは当面存続

大手ドラッグストア「クスリのアオキHD」(本社:石川県白山市)は、香川地場食品スーパー「PICASO(旧マルナカFC)」運営会社の「ミワ商店」(本社:香川県三豊市詫間町)全株式を取得することを2025年4月3日開催の取締役会で決議したことを同年5月8日に発表した。
取締役会決議により、クスリのアオキHDはミワ商店を2025年6月2日付で完全子会社化する。

多度津本拠の旧マルナカ有力フランチャイジー

ミワ商店は1948年3月に香川県仲多度郡多度津町で「ミワ洋服店」として創業。1961年1月に現法人を設立し、1972年5月にスーパーマーケット1号店「スーパーミワ」を開店、1974年12月に瀬戸内流通大手「マルナカ」とFC契約を締結し、食品スーパーの多店舗化を図った。
一方、2011年11月に業務提携関係にあったマルナカ(現フジ)が流通大手「イオン」傘下となったため、2013年2月に同社とのFC契約を終了、同年3月に自社ブランド「ピカソ(PiCASO)」として新創業するに至った。

2024年4月30日に建替新装した発祥店「ピカソ多度津店」。
テーマに「あしたは、もっとおいしく」を掲げる食品スーパー。

ピカソ新創業当初はマルナカ時代の店舗や営業施策を踏襲していたが、同年12月に創業店である多度津店裏手の住宅跡を用地取得するかたちで増床リニューアル、2017年3月には三野店北西側の空地を用地取得するかたちで増床リニューアルするなど大型化を推進。2020年11月には新創業後初の新店舗「ピカソこんぴら街道店」を開店、2024年4月には発祥店「ピカソ多度津店」を建替新装開店するなど、積極的な設備投資による競争力強化を図っていた。同社の2025年2月期売上高は52億9600万円(営業利益は未発表)。

四国で影響力拡大図るクスリのアオキ

クスリのアオキHDは2020年6月のナルックス(本社:石川県金沢市)完全子会社化を皮切りに、生鮮強化と空白地域解消を目的に全国各地の地場食品スーパーを傘下に収めている。
同社によるM&A本格化当初は、買収企業各社の店舗を自社ドラッグストア「クスリのアオキ」に全面転換し、競合食品スーパー不在地域においても一部店舗では生鮮4品(青果・鮮魚・精肉・惣菜)の取扱いを大幅に縮小していた。
一方、2024年9月の愛媛地場大手「ママイ(フレッシュバリュー)」吸収合併及び香川地場中堅「四季食彩館ムーミー」店舗取得同年12月の伏見屋系4社(トップマート・マルホンカウボーイなど)事業譲渡契約では、地域で長年親しまれた業態や屋号を維持する軟化姿勢に移行。クスリのアオキHDの基幹システムや仕入調達網、有力取引先の惣菜大手「MHホールディングス(むすんでひらいて)」導入を進めつつ、従来と変わらない売場づくりを図っている。

マルナカFCの流れを汲む「ピカソ」当面存続の見通し

マルナカのFC店舗は最盛期には東四国(香川県・徳島県)全域に存在したが、FC加盟店の経営悪化や競争激化により、大多数がマルナカ直営店への移行や廃業により姿を消すに至った。
マルナカFC唯一の生き残りとして存続したミワ商店の法人格とピカソの屋号、食品スーパー業態は、クスリのアオキHDによる完全子会社化後も当面存続する見通しとなっている。

(写真は同社公式より)
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新所沢パルコ跡、2025年5月より解体開始ー閉店発表から4年半・閉店から約1年半、活用方法は未だ発表されず

埼玉県所沢市の西武新宿線新所沢駅前にあり、2024年2月29日に閉館したJフロントリテイリング系(旧西武セゾン系)ファッションビル「新所沢パルコ」の解体が、閉店から1年半を経てようやく開始された。

ありし日の新所沢パルコ。

首都圏有数のニュータウンとして発展した新所沢

現在の新所沢駅周辺は、1957年の日本住宅公団(現:UR都市機構/都市再生機構)による北所沢ニュータウン計画発表を契機として、1958年より新所沢団地の分譲が本格化。1959年2月には西武鉄道北所沢駅が新所沢駅に改称し、西武ストアー(のちの西友)をはじめとする西武系企業による開発がおこなわれ、首都圏有数のベッドタウンとなった。
「新所沢パルコ」はそうしたなか、西武セゾングループによって1983年6月に開業したものだった。

新所沢パルコ。

新所沢パルコの建物は「パルコ館」「レッツ館」の2館体制・地上5階・地下1階建で店舗面積は18,144㎡。両館ともに自社所有物件だった。
中央にシンボル空間「ガレリア」を配するなど、セゾングループがとくに力を入れた店舗の1つとして知られたが、2021年2月に親会社のJフロントリテイリングとの連名で「継続的な競合店の開業・増床リニューアル」「隣接する所沢駅周辺での大規模再開発」を理由とした「2024年2月29日付での営業終了」を発表。
2024年2月に閉店したのちも、建物はそのまま放置状態となっていた。

閉店式典のようすはこちら
閉店から1年半でようやく解体、跡地は未発表

建物前に掲げられた表示によると、新所沢パルコの解体は2025年5月から2026年11月までと1年半にも亘る。
一方で、跡地の具体的な活用方法については、マンション建設などが取り沙汰されているものの2025年春時点では発表されていない。
跡地に関して所沢市は2024年12月に「地権者団体との合意形成に向けて方向性を整えている」としている。
新所沢の象徴的存在だったパルコだけに、新たな地域の象徴となるような利便性が高い施設の登場が望まれる。

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湯沢ニューオータニ、2025年5月6日閉館-越後湯沢の系列唯一「旅館型ホテル」半世紀の歴史に幕

新潟県南魚沼郡湯沢町のJR越後湯沢駅近くにあるニューオータニホテルズ系老舗リゾートホテル「湯沢ニューオータニ」が2025年5月6日をもって閉館する。

越後湯沢温泉屈指の名門ホテル

湯沢ニューオータニは1973年7月に「湯沢ニューオータニホテル」として開業。建物は地上6階建で敷地面積は約4,498㎡、客室数は83室。

湯沢ニューオータニホテル(1973年)。

同館は首都圏からの交通アクセスが良好なスキーリゾートという立地特性を活かし、越後湯沢温泉源泉掛け流し温泉や宴会場、各種娯楽施設(カラオケルーム・卓球場など)を完備。2015年3月の宇奈月ニューオータニ(現オリックス宇奈月杉乃井ホテル)撤退後は「ホテルニューオータニグループ唯一の旅館型ホテル」となった。
その一方で、2017年3月の要緊急安全確認大規模建築物耐震診断結果公表によって耐震改修性能の不足が判明、建替えや大規模改修が喫緊の課題となった。

湯沢ニューオータニ(2025年)。

NASPAニューオータニに一本化

ホテルニューオータニグループは、1987年4月に佐藤工業(当時)との合弁会社「ニューオータニ湯沢開発」を設立し、1992年12月に複合リゾート「NASPAニューオータニ」を開業。近隣同業施設(JR東日本系ガーラ湯沢)と無料シャトルバス運行による相互送客を図るなど、越後湯沢温泉の活性化に取組んでいる。
湯沢ニューオータニに関しても、2023年度のJR東日本越後湯沢駅1日平均乗車人員(2024年7月発表)が直近20年で最多となる3,247人を記録するなど好調な経営環境下にあったが、閉館理由に「経年による設備の老朽化と建物賃貸借契約期間の満了」を挙げ51年の歴史に幕をおろすこととなった。
湯沢ニューオータニの閉館により、同社グループは越後湯沢温泉での施設運営をNASPAに一本化することとなった。なお、好評を得ていた温泉むすめグッズ販売は今後NASPAニューオータニでおこなうとしている。

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イトーヨーカドー、「店舗アクリルスタンドセット」販売-2025年5月11日まで、光る化粧箱入り約15万円

大手スーパー「イトーヨーカドー」は、イトーヨーカドーネット通販において「イトーヨーカドー店舗外観アクリルスタンドコンプリートセット」を2025年5月11日まで予約販売する。

ヨーカドーの店舗アクスタ、ついに「78店セット」登場

イトーヨーカドーは一部店舗で店舗のアクリルスタンドを販売。
当初は閉店する店舗の記念品として販売されることが多かったが、次第に既存店でも販売する店舗が増えてきており、例えば旗艦店の1つである「イトーヨーカドー大森店」では店舗外観アクリルスタンドを1,639円(税込)で販売。好評を得ていた。

イトーヨーカドー大森店のアクスタ。
(以下、アクスタの画像は公式サイトより)

今回の「イトーヨーカドー店舗外観アクリルスタンドコンプリートセット」は、店番号019の高砂店から279のアリオ柏店まで78店舗ぶんをセット。同社が運営する雑貨店の「トイロマート原宿店」なども含む。このセットでしか買えない店舗も多いという。
なお、立石店や千住店などのようにヨークフーズ運営となった店舗は収録されていないほか、朝霞店などのように他社SCに出店する店舗は収録されていないものがある。

 イトーヨーカドー大森店。

アクリルスタンドは「光る」木製化粧箱入りで、ハコから出さなくても楽しめるという。

販売価格は136,000円(税込149,600円)。
イトーヨーカドーからはじまった「店舗アクスタ」ブーム、今後他の流通企業にも広まっていくのだろうか。

過去にはハトフェアレディZミニカーなども販売されている。

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