スギHD、セキ薬品を2025年9月30日に持分法適用会社化-首都圏地場大手ドラッグ株式49%取得、5年後連結子会社化めざす

大手ドラッグストア持株会社「スギホールディングス」(スギHD/本社:愛知県大府市/登記上の本店:愛知県安城市)は、首都圏地場大手ドラッグストア「セキ薬品」(本社:埼玉県南埼玉郡宮代町)37,929株(持株比率34.8%)を2025年9月30日付で取得し持分法適用会社とする株式譲渡契約を同年8月19日に締結した。

チューリップマークでおなじみ「ドラッグストアセキ」

セキ薬品は1973年12月に埼玉県南埼玉郡宮代町で「関薬品」として創業し、1984年1月に法人化した。1994年3月にはドラッグストア1号店「セキ薬品千間台店」を開店、1996年2月には日本最大日本最大のドラッグストアボランタリーチェーン「NID(日本ドラッグチェーン会)」に加盟、1999年5月には北関東地場大手「飯塚薬品」(本社:群馬県前橋市/2008年10月特別清算/スギ薬局が店舗事業会社を吸収合併)と資本業務提携(飯塚薬品がセキ薬品株約15%取得)を締結するなど経営基盤確立を図った。
その後も2002年10月に調剤薬局1号店「チューリップ薬局白岡店」を開店することで調剤併設型ドラッグストアの展開を本格化、2006年8月に旗艦店「セキ薬品久喜本町店」(売場面積420坪)を開店することで食料品や酒類などを取扱う総合ドラッグストアとしての転身を実現した。
同社は2008年7月に店舗ブランドを現在の「ドラッグストアセキ」に変更、2014年12月に創業地である宮代町へ本社を移転した。

スギHD、5年後目処にセキ薬品株51%を取得

スギホールディングスは上記株式譲渡契約によりセキ薬局株式37,929株(持株比率34.8%)を取得、セキ薬品他株主より保有株式15,530株(持株比率14.2%)を取得することで、2025年9月30日の取引実行日に合計53,459株(持株比率49.0%)を取得する見込みであるとしている。これによりセキ薬品はスギHDの持分法適用会社となる。
あわせて、スギHDは5年後を目処に「セキ薬品の株主とセキ薬品の株式を追加取得(2,182株、持株比率2.0%)すること」に合意しており、同合意に基づきセキ薬品はスギHDの連結子会社となる見込みだ。

北関東で根強い「セキ」ブランドは存続

スギHDによる持分法適用会社化後も「特に埼玉県を中心とする北関東エリアでは、すでに強固な地盤を持つセキ薬品ブランドを活用」するという方針を示しており、チューリップマークで親しまれる「ドラッグストアセキ」ブランドは存続となる見込み。
両社はスギHDの強みであるアプリを活用した販売促進策とセキ薬品の強みである接客・カウンセリングといったノウハウの相互共有、物件情報・医療連携・人材育成の共有、商品物流システムの最適化をめざすとしており、首都圏で店舗網の薄いスギHDと商品調達力の強化を図りたいセキ薬品間でシナジー発揮が期待される。

「セキ」ブランドは存続見込み。(千葉県野田市)。

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