アスモ大和郡山、2025年10月31日閉店-西友跡「松源」核の複合商業施設、新駅再開発と運営会社撤退で

奈良県大和郡山市の近鉄橿原線近鉄郡山駅にある複合商業施設「アスモ郡山」が2025年10月31日をもって閉店する。

大和郡山のシンボルだった「SEIYU」

西友大和郡山店は1980年11月に開店。建物は地上5階地下1階建で店舗面積は8,024㎡。
西友大和郡山店は近鉄郡山駅前再開発の中核施設として、西武セゾングループが有する百貨店の運営ノウハウを活かし、レストラン街や文化施設を備えた店舗を展開した。一方、同店は運営会社のウォルマート傘下入りにともなう事業再編やイオンモール大和郡山という競合施設の存在もあり、2015年4月30日をもって閉店。
西友大和郡山店閉店後、大阪市天王寺区に本社を置く不動産会社「日本アシスト」が西友から土地建物取得及び大店法承継届出を行い、2015年11月25日に同社asmo事業1号店「アスモ大和郡山」が開業した

西友大和郡山店。
2000年代まで景観配慮型の黒色の塔屋を採用していた。

日本アシスト「asmo」1号店

アスモ大和郡山の営業フロアは地上3階~地下1階、店舗面積は㎡。
和歌山地場大手系食品スーパー「マツゲン大和郡山店」(奈良県内1号店)を核に、関西地場大手系ドラッグストア「キリン堂」や西日本地場大手衣料スーパー「パレット」、100円ショップ「ダイソー」など専門店15店舗ほどが入居、三井住友FG系金融機関「三井住友銀行大和郡山支店」が引続きサービス系店舗として入居したもの、西友時代と異なり高層階(4~5階)は未活用となった。

asmo大和郡山。

日本アシスト、近鉄郡山駅周辺整備事業から撤退

アスモ大和郡山をめぐっては、2023年2月に奈良県・大和郡山市・近鉄の3者間で「近鉄郡山駅移設に関する基本協定」を、同年10月に大和郡山市と日本アシストの2者間で「近鉄郡山駅周辺整備事業に係る基本協定」を締結したことで、2028年度までにアスモ大和郡山の土地建物を大和郡山市が取得し「店舗付公共駐車場」を建替再整備、日本アシストがテナント事業を継続する官民協働の手法を用いた商業核維持の方針が決まっていた。
一方、2025年初頭に日本アシストが建築資材高騰などを背景として近鉄郡山駅周辺整備事業より撤退する方針を発表、2025年10月をもって現行施設に関しても全館閉館することとなった。
大和郡山市は日本アシスト事業撤退後も現行施設を取得し店舗付公共駐車場を建替再整備するとしているが、商業施設運営会社が不在となることで計画は暗礁に乗り上げることとなった。

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