大手スーパーの「イオン九州」(福岡県福岡市)は、2025年7月に同社傘下となった長崎県長崎市に本社を置くスーパー「ジョイフルサン」を2026年3月に吸収合併する。
地場スーパーとして永年親しまれた「ジョイフルサン」は消滅する見込みだ。
旧・ジョイフルサン住吉店。(本店、建て替え済み)
長崎の老舗スーパー、穴吹傘下で再建のちイオン入り
ジョイフルサンは「アサヒストア」として1960年に長崎電気軌道住吉電停前の中園銀座商店街内で創業。その後、1974年にジョイフルサンの前身「アサヒストア」とダイエーの共同出店による「アサヒショッパーズ住吉店」となり、同社の社名変更やダイエーとの提携解除により「ジョイフルサン」となった。
穴吹傘下となったあとのジョイフルサン新型店舗。
ジョイフルサンは競合店の増加などにより経営再建が図られることとなり、2016年2月に穴吹興産グループ「あなぶき興産九州」(旧・東峰住宅、福岡市)の傘下となって、一部を「マンション併設型の店舗」への建て替えを行うなど、店舗のスクラップアンドビルド・リニューアルを推し進めていた。
ジョイフルサン、イオン九州が吸収で店名含め消滅
イオン九州は、ジョイフルサンアルファの株式を2025年7月に全て取得して完全子会社化していた。買収額は非公表で、社名は再び「ジョイフルサン」となった。
当初、イオン九州は当面「ジョイフルサン」の店舗名のままサービスなどもほぼそのまま営業をおこなっていたが、2025年10月からはトップバリュの取り扱いを本格的に開始。さらに2025年内にリニューアルオープンする「ジョイフルサン本原店」から屋号を順次イオングループのものに変更する。
さらに2026年3月1日にはイオン九州がジョイフルサンを吸収合併。これにより、ジョイフルサンは完全に消滅することとなる。
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