大阪府大阪市東淀川区の阪急淡路駅前に本社及び本店を置く関西地場中堅食品スーパー「アカシヤ」が2025年1月20日をもって廃業した。
最盛期には12店舗した阪神間の地場中堅チェーン
アカシヤは1781年に現在の兵庫県出身の明石屋惣兵衛により「明石屋」として創業。1947年4月にスポーツ衣料品店として新創業し、1952年9月に現法人を設立した。
同社は1963年の総合スーパー1号店「アカシヤ淡路店」開店を機に阪神間で多店舗化を開始、2007年12月には大阪府吹田市佐井寺に「アカシヤ南千里店」を開店するなど、最盛期には100億円近い売上高と12店舗体制を敷いたが、新店出店の失敗や競争激化を背景に深刻な経営不振に陥った。
既存店リニューアル、仕入調達強化進めるも廃業に
アカシヤは、2011年6月に大阪市主導の都市計画「阪急電鉄京都線・千里線(淡路駅付近)連続立体交差事業」の一環として、本社及び淡路店(本店)の新装移転を実施。
他既存店に関しても段階的なリニューアルや全日食チェーン加盟による仕入調達の強化を打ち出したもの、2023年2月に大阪府内2店舗(豊中浜店・山本店)を閉店、2024年12月には2025年1月20日付で兵庫県2店舗「アカシヤJR西宮駅前店」「アカシヤ尼崎大庄店」を閉店し全面撤退する方針を発表するなど、最盛期の店舗網を「1/6」ほどに縮小していた。
アカシヤJR西宮駅前店。
また、アカシヤによる兵庫県内全面撤退発表時点において、同社運営全4店舗では、生鮮4品(青果・鮮魚・精肉・惣菜)の入荷停止やコンセッショナリー契約店舗の先行撤退が多数見受けられるなど、食品スーパーとしての機能を喪失していた。
大阪府内2店舗は新会社により運営継続へ
アカシヤが廃業時点で運営していた4店舗のうち、大阪府内2店舗「アカシヤ淡路店」「アカシヤ枚方長尾店」は新会社が運営を引継ぐかたちで存続を図るとしている。
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