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熱海パールスターホテル、2022年9月26日開業-つるやホテル跡地の廃墟ショッピングセンター「あうね熱海」跡、リゾートホテルに

静岡県熱海市のつるやホテル跡地に、国際観光資源開発グループのリゾートホテル「熱海パールスターホテル」が2022年9月26日に開業する。

かつての熱海のシンボル、21年ぶりに再生

つるやホテルは1934年に「つるや旅館」として創業。創業以来長らく、財界・政界関係者も利用する熱海屈指の老舗ホテルとして営業していたが、運営会社がバブル崩壊により業績悪化したため、2001年11月をもって閉館。ホテル跡は長らく廃墟状態となるなど、解体まで熱海観光業不振のシンボル的存在となっていた。
その後、つるやホテル跡地に、不動産流動化事業で急成長した不動産ディベロッパー「ジョイント・コーポレーション」主導のリゾート型複合商業施設「suUhaa熱海」が2007年に着工。同社の都市型商業施設「aune熱海(あうね熱海)」への計画変更を経て、ビルの大半が完成したもの、ジョイント社が2009年5月に会社更生法を適用したため開業に至らなかった。
ジョイント社は2013年3月に経営再建、2015年12月には長谷工コーポレーション傘下となったが、aune事業を譲渡したため、熱海にはショッピングセンターが存在しないため早期の開業が期待されていたにも関わらずつるやホテル時代と同様に廃墟状態となった。

2014年当時のaune熱海。

aune熱海跡の土地建物は、2018年に入り中国系のリゾート会社「国際観光資源開発」が取得。熱海パールスターホテルとして2019年5月開業を目指し全面改修を進めていたが、2019年夏、2020年、2020年冬と複数回にわたり開業を延期していた。
2020年12月には内部工事を終え、同年12月10日開業を視野に入れて各予約サイトへの宿泊施設登録を行ったが、新型コロナ感染再拡大による関連施策(GoToトラベルなど)の運用停止も重なり、開業は無期限延期となった。
熱海パールスターホテルでは約1年半、開業に向けた動きがみられなかったもの、2022年7月に同年9月26日付での開業を正式発表。公式サイトの刷新や宿泊予約の受付開始、公式インスタグラムの開設を立て続けに打ち出している。

「5つ星」最高級ホテルめざす

熱海パールスターホテルの建物は地上10階建で敷地面積は6,200㎡、延床面積は26,000㎡。駐車場台数は150台。

開業を迎える熱海パールスターホテル。

熱海市内で初となる、バトラーサービスを完備したラグジュアリーリゾートホテル」として、87の客室を「プレミアム」「デラックス」「スーペリア」といった3ランクで展開。(いずれも全室温泉付)

デラックスオーシャンビュー「ROTEN」。

館内にはレストラン・バー7店舗やフィットネススパ(1,500㎡超)、クラブラウンジや会議室などを備えており、一部施設は宿泊客以外も利用可能となる。

インフィニティバス。

熱海ではプリンスホテルの「プリンススマートイン熱海」(2021年4月開業)や共立メンテナンスの「ラビスタ熱海」(2022年冬以降開業予定)など、大型宿泊施設の進出が相次いでおり、コロナ後の観光需要取込みに向けて各社が本格的に動き出している。
(熱海パールスターホテルの写真は国際観光資源より)

熱海パールスターホテル

住所:静岡県熱海市東海岸町6番45号

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ゆめタウン竹原、2022年11月下旬閉店-耐震不足で営業継続断念、再出店は未定

広島県竹原市のJR竹原駅近く、竹原市役所北側にあるイズミの大型総合スーパー「ゆめタウン竹原」が2022年11月下旬をもって閉店する。

市中心部唯一の大型総合スーパーだった

ゆめタウン竹原は1979年3月に「いづみ竹原店」として開店。建物は地上3階建で店舗面積は約4,988㎡、地元企業が所有する。
1980年6月の商号変更にあわせ「イズミ竹原店」に改称、2013年12月に現在の施設名に改称した。
同店は直営主体の総合スーパーで、イズミ直営売場の食料品・衣料品・住居関連品に加えて、マツモトキヨシとイズミの提携によるドラッグストア「ゆめドラッグ」、100円ショップ「ダイソー」やゲームコーナー「ゆめプラザ」などが出店する。

ゆめタウン竹原。

耐震性不足で契約満了に合わせて閉店

ゆめタウン竹原の閉店は「現在の耐震基準に満たない建物であるため」としている。
同店周辺では1990年11月に藤三竹原ショッピングセンター、2000年8月にフジ竹原店といった食品スーパーを核とするショッピングセンターが開業。そのほかエブリイホーミイHDの鮮Do!エブリイ竹原店や西條商事(ショージ)の業務用食品スーパー竹原店といったディスカウント併設食品スーパーも増加していた。
同店の閉店により、竹原市からイズミの店舗は消滅。市中心部から最も近いイズミグループの店舗は10kmほど離れた「はなわゆめマート安芸津」となる。

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平和堂甲西中央店、2022年8月28日閉店-湖南市中心部の大型スーパー、跡地活用は未定

滋賀県湖南市(旧甲賀郡甲西町)の JR草津線甲西駅近く、湖南市役所東庁舎そばにある平和堂グループの大型総合スーパー「平和堂甲西中央店」が2022年8月28日をもって閉店する。

近江牛から絵画、アーチェリーまで揃う大型店だった

平和堂甲西中央店は1986年5月に開店。建物は地上3階地下1階建で営業フロアは1~3階、店舗面積は11.653㎡。旧甲賀郡甲西町の中心部にあり、2014年12月のイオンタウン湖南開業まで市内最大の商業施設であった。
甲西中央店の直営フロアでは食料品や衣料品に加えて大型家電製品やインテリア雑貨、玩具・ゲーム、300円ショップなどフルラインで展開。別棟には平和堂FCのファミリーレストラン「ココス」を併設していた。
また、テナントとして老舗近江牛専門店「近江肉の廣田」やドラッグストア「サンドラッグ」、100円ショップ「ダイソー」、NPO法人アシストアーチェリーの「甲西アーチェリー場」、絵画ギャラリーを導入するなど、広大なフロアを活かした店舗づくりを行っていた。

平和堂甲西中央店。

その一方、店舗裏側のディスカウント食品スーパー「酒のケント&業務スーパー甲西中央店」に加え、2018年4月には1km圏内に大手スーパーセンター「トライアル湖南店」が出店するなど競合店が増加。2020年9月には2022年夏を目処に閉店する方針が明らかとなった。

湖南ドミナントの要だった甲西中央店、跡地活用は未定

平和堂グループは湖南市内で同店に加え、平和堂甲西店(プラザマルエス)、平和堂石部店(ピア21)、平和堂フレンドマート菩薩寺店、マルゼン石部店の5店舗を展開している。
しかし、2022年6月時点は甲西中央店の跡地活用や後継店の出店方針などについては明らかにしていない。

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名鉄レジャック、2023年3月31日閉館-名駅前にあるメルサの複合施設、契約満了と老朽化で再開発へ

愛知県名古屋市中村区の名古屋駅近くにある名鉄グループ系(メルサ)の複合商業施設「名鉄レジャック」が、2023年3月31日をもって閉館する。

名鉄レジャック。

名駅有数のアミューズメント系商業施設だった

名鉄レジャックは1972年11月に開業。建物は地上8階地下3階建で営業フロアは地上6階~地下2階。施設は2015年4月まで名鉄グループの同名企業による運営であったが、グループ再編を機に系列ファッションビル「メルサ」のレジャック事業部による運営となった。
2022年6月時点では、開業以来施設の核を担う直営ボウリング場「レジャック・ボウリング」を始め、名古屋地盤のサウナ&カプセルホテル「ウェルビー」や会員制レストラン「エスカイヤクラブ」、AOKI系の複合カフェ「インターネット&コミックカフェ自遊空間」、名古屋地盤の飲食チェーン「あんかけ亭」「四代目横井製麺所」「赤から」など専門店21店舗が入居。加えて、名鉄百貨店の本社事務所機能を併設する。

レジャック館内。

運営体制変更後も名駅有数の飲食・娯楽特化型の商業施設として営業を続けており、近年も飲食店の出店・退店などの動きが多くあった。2021年1月には地下1階ワンフロアに三河・岡崎地盤のアウトドアスペース運営会社「ウッドデザインパーク」による無人カフェ「仕事・勉強・打合せスペース専門店 セルフカフェ」が開店。セルフカフェは“OPENからわずか435日で営業終了”を打ち出しており、コロナ後を見据えた2023年春以降のリニューアルも予想されていた。

レジャック閉館、名駅再開発の第一歩に?

名鉄レジャックの閉館は建物の老朽化と親会社との賃貸借契約満了によるもの。
名鉄が2017年3月に発表した名古屋駅地区再開発全体計画では、従来の名鉄・近鉄名古屋駅ビル(売場面積72,891㎡)にあわせて、太閤通の西側(名鉄レジャックなど)を含む約400mを駅拡張範囲(計画策定対象区域)と定めていたが、2022年度開始予定の再開発工事は建築資材高騰やコロナ禍を背景に延期となっている。
レジャックの閉館が名駅前における再開発進展に繋がる可能性もある。

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スーパーセンターイズミヤ堅田店、2023年1月閉店-びわ湖タワー跡地の同社滋賀1号店、イズミヤ滋賀県から撤退

滋賀県大津市のJR湖西線堅田駅近くにあるH2Oリテイリング(阪急阪神百貨店)系の大型総合スーパー「スーパーセンターイズミヤ堅田店」が、2022年冬をもって閉店する。
追記:2023年1月9日閉店となる。

異色のイズミヤ大型店、21年の歴史に幕

スーパーセンターイズミヤ堅田店(SuCイズミヤ堅田店)は、2005年12月に遊園地「びわ湖タワー」跡地を活用し開店。建物は地上2階建で営業フロアは1階、敷地面積は27,069㎡、店舗面積は14,863㎡、延床面積は39.538㎡。同社としては滋賀県初の店舗、SuC業態としては3店舗目だった。
堅田店では「Every Day LOW Price~まいにちやすい~」「みんなの「欲しい!」がいっぱいある。」を掲げ、開店当初は食料品から衣料品(紳士服・婦人服・子供服など)、住居関連品(インテリア雑貨・DIY用品・スポーツ用品・アウトドア用品・玩具・ゲーム・文具・書籍など)を集中レジ方式でフルライン展開。
飲食関連を中心に専門店20店舗を導入するなど、従来型総合スーパー業態とは異なる欧米型スーパーセンター業態の確立をめざした。

スーパーセンターイズミヤ堅田店。
2013年当時は隣接地にイーゴス108も試験稼働していた。

その一方、2008年11月に滋賀県地盤の総合スーパー「平和堂アルプラザ堅田」がショッピングセンターとして建替リニューアルを実施。2014年12月には琵琶湖(琵琶湖大橋有料道路)を挟み対岸にある「ピエリ守山」が“明るい廃墟”から全面リニューアルを実施。2016年4月には京都地場大手食品スーパー「フレスコ堅田店」が、2019年7月に京都地場中堅食品ディスカウント「ハッピーテラダTOKUYA大津堅田店」が近隣の量販店跡に相次ぎ出店するなど、競合店が増加していた。

平和堂も2018年に全面リニューアルを実施した。

イズミヤ堅田店では競争激化の対応として、直営フロアの段階的なリニューアルや100円ショップ「ダイソー」導入などテコ入れを図ったが、2022年までにフードコートが閉鎖となるなど、不振が目に見える状態となった。

イズミヤからスーパーセンター業態が消滅する日も?

イズミヤはH2Oリテイリング傘下となって以来、従来型総合スーパーの構造改革を進めており、スーパーセンター(SuC)に関しても業態解体を進めていた。
2018年6月の八幡店(京都府八幡市/同業態2号店)改装時は従来通りの運営形態を維持したもの、2019年秋の八尾店(大阪府八尾市/同業態1号店)改装時には集中レジ・直営フルライン展開の廃止と無印良品・オークワWAY書店を始めとする専門店導入により、ショッピングセンター型の店舗に運営形態を刷新。
後の神戸玉津店(兵庫県神戸市)や広陵店(奈良県北葛城郡)の改装においても、スーパーセンターという業態名こそ残したもの、直営食品・衣料品売場を核とするショッピングセンターとなった。
近い将来、イズミヤからスーパーセンターという業態が消える可能性もあろう。

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アピタパワー新潟亀田店、2022年7月1日開店-8月開店の「ドン・キホーテ アピタ新潟亀田店」核に県内初「ユーストア」も

新潟県新潟市江南区の国道49号線亀田バイパス鵜ノ子ICそばに、パン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH)傘下のユニーによる大型総合スーパー「APITAパワー新潟亀田店」が2022年7月1日に一期開店した。

改装中だった「ユニー新潟旗艦店」

APITAパワー新潟亀田店の前身となる「アピタ新潟亀田店」は2000年11月に開店。建物は地上3階建で営業フロアは1~2階、売場面積は37,642㎡、直営売場面積は11,603㎡。
アピタ新潟亀田店は開店当初、県内最大の商業施設として、ユニー直営総合スーパーと系列ホームセンター「ユーホーム」を核に100店舗近い専門店が入居していた。
2007年にイオン新潟南ショッピングセンター(現イオンモール新潟南)開業の対抗策として、ユーホームに代わる新たなサブ核「ニトリ」「アカチャンホンポ」導入を目玉とする大規模リニューアルを実施。2021年夏からは直営フロアの改装売り尽くしセールや専門店の再編を段階的に進め、2022年6月28日には直営食品・生活用品フロアを一時閉店していた。

ドンキ流で初の全面刷新、専門量販店化で差別

APITAパワー新潟亀田店は、旧アピタ開店以来初の全面改装として、1階直営フロアには直営食料品専門量販店「ユーストア Produced by APITA」(同社6店舗目、県内初)に加え、住居関連用品売場「CLASHI no Marche(くらしのマルシェ)」を展開。2階直営フロアにはアウトドアウェア店「greenstage」、カバン店「VARIESH」、靴量販店「Walk Away」を展開する。

APITAパワー新潟亀田店。

1階ユーストアの青果売場では“地産地消意識”の高い立地特性を活かした道の駅風「新潟県産コーナー」を展開。鮮魚売場では屋号に「魚優」を掲げ、一般鮮魚や冷凍魚に加えて地場魚惣菜を展開。精肉売場では屋号に「亀田ミートセンター」を掲げ、従来比2倍の売場で味付肉・冷凍肉・肉惣菜やPB商品「悠健豚」のハム・ソーセージを新たに展開。そのほか、ご当地餃子や輸入食材(韓国食材など)、銘店「新潟加島屋」を導入することで、ニューファミリー層の獲得を図る。
また、くらしのマルシェでは「コスメと5つの専門量販店を展開する1階住居関連用品売場」として、全国初となる雑貨専門店「365キッチン」やバラエティコスメショップ「AtoZ」、小型家電店「雑貨倉庫」、寝具店「快眠倶楽部」、総合文具店「亀田文具店」、玩具店「クラデントイズ」を導入する。
(上記店名は殆どがユニーの直営)

8月上旬にはドンキが出店、全館開業へ

APITAパワー新潟亀田店では今後も改装をすすめ、7月15日に産直生鮮グロサリー店「わくわく広場」が開店予定、8月上旬にはUDリテール運営のディスカウントストア「(仮称)ドン・キホーテ アピタ新潟亀田店」が開店する予定となっている。

APITAパワー新潟亀田店

住所:新潟県新潟市江南区鵜ノ子4丁目466番地
営業時間:午前9時~午後9時

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スタンダードプロダクツ広島八丁堀店、2022年6月30日開店-ZARA跡にダイソー新業態の大型旗艦店

広島県広島市中区八丁堀の広島電鉄八丁堀電停・立町電停前に、100円ショップ最大手「大創産業」の300円ショップ新業態「Standard Products by DAISO 広島八丁堀店(スタンダードプロダクツ広島八丁堀店)」が2022年6月30日に開店した。

スタンダードプロダクツとしては最大の広さ

Standard Products広島八丁堀店は、2022年1月に閉店した外資系ファストファッションブランド「ZARA広島店」跡に出店するもので、建物は地上2階建、売場面積は約188坪(約621㎡)。同業態は国内外通算9店舗目で、大創産業本社のある中四国では初の店舗となる。
広島八丁堀店では同業態初となる2フロア体制を活かし、2022年4月にリブランディングした300円ショップ「THREEPPY(スリーピー)」を併設。2ブランドを融合させることで、買い物客のさまざまなニーズに対応するとしている。

6月30日に開店したStandard Products広島八丁堀店。

お膝元の地域産業活かした商品展開も

Standard Productsでは、ブランドコンセプトに「ちょっといいのが、ずっといい。」を掲げ、300円を中心価格帯に据え、リビング用品やインテリア雑貨などを展開。

日本全国の伝統技術を活かしたアイテムが揃う。

広島八丁堀店では同業態ならではの取組みとして、広島県の地域産業“熊野の毛筆の製法”を活かしたメイクブラシを全国に先がけて発売。良質で心地よい商品やサステナビリティと環境問題を意識した製品の提供を目指し、持続可能で豊かな社会の実現へ積極的に貢献するとしている。

Standard Products by DAISO 広島八丁堀店

住所:広島県広島市中区八丁堀 16-3
営業時間:午前10時~午後9時

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天満屋広島緑井店、2022年6月30日20時閉店-賑わう営業最終日、今後「フジグランと一体化」へ

広島県広島市安佐南区のJR可部線緑井駅近くにある百貨店「天満屋広島緑井店」が2022年6月30日午後8時に閉店し、25年の歴史に幕をおろした。

最終営業日の天満屋緑井店。

地域密着型「郊外型百貨店」だった

天満屋広島緑井店は1997年10月に開業。建物は地上4階地下1階建で営業フロアは1~3階、店舗面積は15,540㎡。同社広島市内の店舗としては広島八丁堀店、広島アルパーク店に次ぐ3店舗目であった。
天満屋は当初、広島緑井店を広島市北部副都心の玄関口に相応しい広域集客型の複合商業施設として出店する構想を打ち出していたが、バブル崩壊後の景気低迷を受けて、ローコスト型の百貨店として出店方針を変更。開業後は「毎日、デパート。」を掲げ、食物販やデイリーファッションの拡充に加え、靴量販店「ABC-MART」やインテリア雑貨店「Passport(現HAPINS)」といった多数の専門店を導入することで、広島市中心部の百貨店との差別化を図った。
また、隣接地の「フジグラン緑井」(着工時は「緑井サティ」)「コジマNEW広島インター緑井店」開店後は、駐車場サービスの共通化や共同販促を打ち出すなど、各店舗が一体となり集客をめざした。

フジグラン緑井。天満屋跡にも出店する。

一方、天満屋は2012年3月に広島八丁堀店を閉店、2020年1月には広島アルパーク店を閉店。また、広島緑井店自体もデイリーユースに注力していたため、フジグランを始めとする大型商業施設と競合が起きていた。こうした背景もあり、天満屋は2021年9月にフジへの広島緑井店譲渡を発表し、広島市内での百貨店事業から全面撤退することとなった。

買物客であふれる明るい最終日

天満屋広島緑井店では2022年3月16日に「閉店売りつくしセール」を開始。4月からはパネル展も行われるなど、天満屋の広島撤退を惜しむ客で賑わいをみせた。

閉店当日6月30日には午前中から連絡橋や吹抜けを始め各所で記念撮影を行う買物客や長蛇のレジ待機列に並ぶ買物客、店員との思い出話に花を咲かせる買物客の姿がみられるなど、館内外を明るい雰囲気が覆った。

最終営業日の天満屋緑井店。

午後8時10分には閉店式典が開催。城本吉徳店長は広島緑井店に対する25年のご愛顧への感謝やオープン当時のキャッチフレーズを交えつつ「お客様のご要望に100%お応えすることが難しくなった」「お客様には感謝しかございません。」とコメント。
買物客からの問合せも多いという施設の今後に関しては「幸いにも支持いただいている食品を始め後継のフジさんで継続する売場も決まっております。」「天満屋としては本日で最終日を迎えますが、今後も地元にお客様に愛されるフジさんのお店として新たにスタート致しますので、これからもこの店舗をご愛顧のほどよろしく申し上げます。」とコメントを残し、フジに広島緑井店跡のたすきを渡した。

最終営業日の天満屋緑井店。

式典は「25年間本当に本当にありがとうございました。」との言葉で締めくくられ、木星(Jupiter)をBGMに幕引きすることとなった。

フジが出店-「再出店」発表したブランド・店舗も

天満屋とフジは2022年6月時点において、天満屋広島緑井店跡の新施設に関する具体的な運営形態、開業時期などを明らかにしていない。
マツモトキヨシ」「横浜元町ポンパドウル」「奥出雲そば処一福」を始めとする一部テナントは「2022年夏」「2022年8月以降」営業再開する方針を正式発表している。
その他一部テナントも同地で営業再開する方針を固めており、買物客に「また来てください」と声をかける従業員もみられた。従来の百貨店に代わる新たな商業施設として姿をみせる日も近そうだ。

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セブン-イレブン、関西でのSポイント取り扱いを2022年6月30日終了-セブン&アイとH2Oの提携解消へ

コンビニエンスストア大手の「セブン-イレブン・ジャパン」(東京都千代田区)は2022年6月30日、関西の店舗で実施していた阪急阪神グループの共通ポイント「Sポイント」のサービスを終了する。また、流通大手「セブン&アイ・ホールディングス」(東京都千代田区)と「阪急阪神百貨店」「イズミヤ」などを傘下に持つ「エイチ・ツー・オーリテイリング」(H2O、大阪府大阪市北区)は両社の業務提携関係を解消する。

セブンイレブンの店舗。(東大阪市)

7&i、H2Oと提携するも関係深まらず

流通大手「セブン&アイ・ホールディングス」はコンビニ最大手「セブン-イレブン・ジャパン」や総合スーパー「イトーヨーカ堂」を傘下に持ち、関西2府4県ではセブンイレブン2,774店舗のほかイトーヨーカドー7店舗を展開している(店舗数は2022年5月末時点)。
H2Oリテイリングは「阪急百貨店」「阪神百貨店」を関西を中心に15店舗展開するほか総合スーパー「イズミヤ」や食品スーパー「関西スーパー」「阪急オアシス」を傘下に持つなど関西の有力小売グループの1つとなっている。2021年12月には関西スーパーがH2Oグループ入りした。

セブン&アイとH2Oは2016年10月、資本業務提携の合意を発表した。2017年10月にはセブン&アイ傘下の「そごう・西武」が運営していた「そごう神戸店」(神戸市中央区)と「西武百貨店高槻店」(大阪府高槻市)をH2Oグループに譲渡。2019年10月にそれぞれ「神戸阪急」「高槻阪急」と店名を変更し再開店した。そごうの旗艦店であった神戸店は「神戸阪急」となった。

また、2018年5月からは阪急阪神グループの共通ポイント「Sポイント」が関西2府4県のセブンイレブンで利用可能になった。
しかしそれ以上の関係強化は進まず、資本提携は立ち消えになったほか、2021年7月にはH2O傘下のコンビニ「アズナス」がローソンに転換するなど、提携の先行きが不透明なものとなっていた。ローソンに転換となったアズナス。(十三店)

H2O、今後はローソンと関係強化を図る

関西2府4県のセブンイレブン約2,800店舗で実施していた阪急阪神の共通ポイント「Sポイント」の付与・利用のサービスを2022年6月30日23時59分で終了する。また、阪急阪神クーポンの利用も同時刻をもって終了する。セブン&アイとH2Oの提携も解消される見通し。

セブンイレブンの店舗。(大阪市)

H2Oは2021年5月にローソンと包括業務提携契約を締結しており、2022年1月にはH2Oとローソンが共同開発した商品が発売されている。H2Oは今後ローソンとの関係強化を図っていくとしている。

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カウボーイ家族、2022年6月30日までに全店閉店-ロイホのステーキ専門店、”ロイホ1号店”だった青山店閉店で消滅

福岡県北九州市八幡西区の筑豊電鉄萩原電停近くにあるロイヤルグループのハンバーグステーキ・サラダバーレストラン「カウボーイ家族青山店」(ロイヤルホスト1号店)が2022年6月30日をもって閉店した。
コロナ禍のなか店舗数を減らしていた「カウボーイ家族」業態はこれで全店閉店となった。

カウボーイ家族青山店。

青山店はロイホ1号店から50年の歴史に幕

カウボーイ家族青山店は、福岡発祥の大手飲食グループ「ロイヤル」によるファミリーレストラン業態1号店「ロイヤルホスト黒崎店」として1971年12月28日に開店。ロイヤルホスト黒崎店は黒崎駅前への出店などにより「ロイヤルホスト青山店」への改称を経て約40年間営業を続けたものの、リーマンショック後の経営不振もあり2012年11月7日をもって一旦閉店。同社が2010年に“次の柱となる事業”として立ち上げたハンバーグステーキ専門の新業態「カウボーイ家族青山店」として同年11月26日に新装開店した。

カウボーイ家族青山店の店内。

 

カウボーイ家族ではサラダバーの拡大といった改装をしつつ、ロイヤルホスト時代からの装飾や対面キッチンを維持。高価格高付加価値型の業態に強みをもつロイヤル色を前面に打ち出し、ロイヤルホストが近隣にある店舗を中心に同業態への業態転換をすすめた。

カウボーイ家族は11年の歴史に幕

店舗網を全国に拡大するなど順調に成長しつつあったカウボーイ家族であったが、競合他社類似業態との競争に加えて「コロナ禍による商品提供方式変更」といった業態特有の制約も重なり、閉店を加速。2022年4月には石神井店(東京都/同業態1号店)が閉店し、東京から撤退。青山店1店舗を残すのみとなっていた。

ロイヤルHDは2022年6月現在、カウボーイ家族青山店跡の活用方法に関して発表しておらず、ロイヤルホスト黒崎店から50年の歴史に幕を下ろすこととなる。また、カウボーイ家族に関しても2010年12月のテスト展開から11年の歴史に幕を下ろすこととなった。

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