カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

LALAガーデンつくば、2022年10月16日閉店-三井不動産、定期借地権満了で

茨城県つくば市のセンター地区(TXつくば駅近く)にある大型ショッピングセンター「三井ショッピングパーク・LALAガーデンつくば」が、2022年10月16日に閉館する。

ララガーデンつくば。

つくば市では老舗のショッピングセンターの1つだった

LALAガーデンつくばは2004年3月1期開業、2005年10月2期開業。
三井不動産のライフスタイルパーク(小型のららぽーと的存在)としては2店舗目であった。建物は2階建てで、店舗面積は21,504㎡。
核店舗はカスミの高級業態「グラン・プルシェ」(1号店)で、そのほかに「ユニクロ」「アカチャンホンポ」「スギ薬局」「TSUTAYA」など約60店舗が出店する。

定期借地権を更新せず19年弱の歴史に幕

LALAガーデンつくばの閉館は定期借地権満了のため。契約は更新されず、今後建物は解体されるものとみられる。
つくば市では開発の進行やつくばエクスプレスの開業による多核化による競争激化で、センター地区(つくば駅近く)の商業施設の求心力が低下。2017年以降、西武百貨店(現:トナリエ)、イオン、ライトオン本店などが撤退しているほか、2021年にはつくば電気街の最後の家電量販店だったコジマが閉店している。

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フレスポ佐久インター、2022年7月15日全面開業-ドライブインおぎのや跡地、バーガー、スタバなどグルメ店も

長野県佐久市の上信越自動車道佐久IC近くにあった荻野屋の大型複合商業施設「ドライブイン佐久乃おぎのや(峠の釜めし本舗おぎのや佐久店)」跡地に、大和ハウスグループ系複合商業施設「フレスポ佐久インター」が2022年7月15日午前10時に全面開業する。

長らく「荻野屋」の信州旗艦店が営業していた

ドライブイン佐久乃おぎのや(峠の釜めし本舗おぎのや佐久店)は、1994年7月に老舗駅弁業者「荻野屋」(1885年10月創業/本社:群馬県安中市)の大型複合商業施設として開業。建物は地上3階建で延床面積は約5,534㎡。
佐久店は荻野屋最大の敷地面積を有する旗艦店として、1階では地元特産品を中心とした物販フロアや峠の釜めし販売店・ファストフードコーナー(130席)を展開、2~3階では団体客を受入可能な大食堂(1,400席)を展開。独自商品として「信濃くるみ太鼓(全国観光土産品連盟推奨品)」や洋菓子「Dolce Estacion」を製造販売していた。
同店は信州の風土を活かした施設やサービスにより観光客の取込みを続けていたが、同社ドライブイン事業は以前より縮小傾向にあり、2015年10月をもって閉店となった。

観光強化のフレスポ、3年遅れで全面開業

フレスポ佐久インターの建物は平屋建6棟で敷地面積は14,121㎡、延床面積は約2,091㎡。
同施設は長野県内のフレスポとしては上田(フレスポまるこ)、大町(フレスポ大町)に次ぐ3施設目であるが、2018年4月の起工当初は佐久IC目の前という立地特性を活かし、同社既存施設と大きく異なる産直・土産物店を核とするテナント構成を打ち出していた。
その一方、コロナ禍もあり、起工当初の開業スケジュール(2018年9月第1期開業、2019年3月第2期開業)は大幅に遅延。2022年春までラーメン「麺屋蕪村」とカフェ「スターバックスコーヒー」、サンドイッチ「Fruit&Bread SANCH」を除く施設の大部分が工事中となっていた。

フレスポ佐久インター(2018年4月の完成イメージ)。

フレスポ佐久インターでは全面開業にあわせて、セレクトスーパーマーケット「LUCKBELL(ラクベル)」を核に、イオングループのドラッグストア「ウエルシア」、ジェラート「Gelateria Gina」、ドーナツ「DONUT SATND Irie」、クレープ・パフェ「ほのBuonoクレープ屋さん いちごのはな」、ハンバーガー「バーガーカンパニー佐久」、物産店「YOROZU てげてげ」、生花「Chihaya -SAKU-」、蕎麦「軽井沢追分そば匠きこり 手打ちsoba 香りや」といった10店舗が新規出店する。

フレスポ佐久インター(2022年7月の完成イメージ)。

核店舗のラクベルでは「来るたびに発見がある。」を掲げ、健康志向や希少性にこだわった全国各地の商品を展開。開業当日午前9時30分に開始予定の式典に参加する華道家「假屋崎省吾氏」による生花展示やオリジナル保冷温レジバッグのプレゼント(各店舗購入金額税込5,000円以上のレシート提示/15日~18日先着100名)、フォトコンテストといった企画も行われる。

フレスポ佐久インターのフロアマップ。

フレスポ佐久インター

住所:長野県佐久市岩村田北1丁目22-3
営業時間:午前10時~午後8時

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プラッセだいわ21鹿屋店、2022年9月25日閉店-大隅半島最大のショッピングセンター

鹿児島県鹿屋市の鹿屋市役所(=旧国鉄鹿屋駅跡地)近くにある大型ショッピングセンター「プラッセだいわ21鹿屋店」が、2022年秋に閉店する。
追記:閉店日は2022年9月25日となった。

プラッセだいわ21鹿屋店。

大隅半島唯一のテナントが多く出店する商業施設

プラッセだいわ21鹿屋店は1991年12月に開業。建物は1階から3階、店舗面積は15,174㎡。建物は鹿屋市内の建設会社「カイコー」が所有する。

館内の吹き抜け。

プラッセは鹿児島県の地場大手スーパー「大和」(本社:薩摩川内市)が展開するショッピングセンター業態店舗であるが、鹿屋店はそのなかでも最大規模で「プラッセ21」を冠する唯一の店舗。テナントとしてはコムサイズム、ハニーズ、鈴丹、サンリオ、ナムコ、100円ショップミーツ、マクドナルド、カーブス、くまざわ書店などが出店(一部はすでに閉店済み)、それらの多くが大隅半島で唯一の店舗となっており、お中元などの季節には贈答品売場が設けられるなど、とくに1キロほど北にあった「桜デパート」の閉店(1994年閉店、現在はリナシティ向かいの広場)以降は百貨店的な使われ方もされていた。

コムサイズム鹿屋店。

また、地域随一のショッピングセンターであるため、吹き抜けなどを利用して公共的催事が開催されることもある。
館内では7月より閉店セールが開催されている。

地域最大のショッピングセンター、閉店は影響大

大隅半島には同店より大きなショッピングセンターは出店していない(1990年代には寿屋と桜デパートが共同で郊外型ショッピングセンターを出店する計画があったものの中止されている)ものの、大和がある地区から離れた郊外エリアには2018年にトライアルが、2020年にドン・キホーテが出店、スーパードラッグストアも増加するなど、競争が激化。商戦の中心も郊外へと移っていた。

MEGAドンキ鹿屋店。

とはいえ、10万人以上が住む大隅半島で最大かつ唯一のショッピングセンターの閉店は、地域社会にとって大きな影響を及ぼすことは間違いない。
同店は中心商店街エリアの徒歩圏にあるものの、商店街は大和出店前後からテナントの撤退が進み、現在は半分以上が空き店舗。つまり「商店街に打撃を与えた存在も消える」こととなる(一方で、今は大和の集客力のお陰で助かっている商店もあるかも知れないが)。
徒歩圏にはスーパードラッグストアなどが複数あり、買い物難民の発生はないとみられるが、後継テナントの出店計画など今後の活用方法の発表が待たれる。
(写真:全国スーパーめぐりさん

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ヤオコー横浜磯子店、2022年7月12日開店-トイザらス跡、都市型ショッピングセンターに

神奈川県横浜市磯子区のJR京浜東北線・根岸線磯子駅近くにある磯子再開発ビル「浜田ビル」に、ヤオコーのショッピングセンター「ヤオコー横浜磯子店」が2022年7月12日午前9時に開店する。

トイザらスを核とする複合施設だった

浜田ビルは1997年4月に開業。建物は地上5階建で営業フロアは1~3階、店舗面積は3,805㎡。浜田不動産が所有する。
浜田ビルの開業当初は外資系玩具量販店「トイザらス磯子店」を核に、親密関係にあったファストフード店「マクドナルド」や地権者のビルメンテナンス会社、電気通信工事会社など入居していた。
核店舗のトイザらス磯子店は開店以来長らく、同社初となる“都市型ツーフロア店舗”として営業していたが、2010年10月に子供服子供用品店「ベビーザらス」併設店舗に移行。同店の業態転換後は、浜田ビル2~3階オフィスフロアに横浜市の公共施設「磯子区青少年の地域活動拠点イソカツ」や認可保育園「おひさま保育園(旧おひさま学童スクール)」が相次ぎ入居するなど、一時は磯子随一となる子供・子育て複合施設となった。
しかし、2022年1月16日に核店舗のトイザらスが閉店したため、地元を中心に店舗跡の活用方法に注目が集まっていた。

ヤオコー核のショッピングセンターに

ヤオコー横浜磯子店の店舗面積は約1,684㎡、延床面積は約2,615㎡。同店開店により同社の店舗数は179店舗となる。
横浜磯子店ではストアコンセプトに「「美味しさ」「選ぶ楽しさ」「提案」で豊かな食生活を提案するお店~ヤオコーの良さを地域のすべての方々に伝えよう~」を掲げ、青果部門では平日・週末で量目に変化をつけ展開。鮮魚部門では近海魚・天然魚による圧倒的な旬・鮮度感の打ち出しに加え、豊洲市場直接仕入れを活かした週末恒例イベント「豊洲まつり」を実施。精肉部門では銘柄豚強化や季節にあわせた商品提案に加え、同社が差別化商品として取組む馬刺しを強化。惣菜部門では同社が名物商品とするおはぎやローストビーフ商品、旬の握り寿司を中心に強化。グロッサリー部門では都道府県別銘店ラーメンのコーナー化やスパイス売場の拡大、組み合わせを意識した酒売場を展開する。

ヤオコー横浜磯子店。

浜田ビル内ではヤオコー開店後も、7月19日にドラッグストア「クリエイトS・D」と100円ショップ「Seria」等が開店する予定。ビル内では従来どおり、子育て世代向け施設も営業を継続するが、近隣商圏型のショッピングセンターとして姿を変えることとなった。

ヤオコー横浜磯子店

住所:神奈川県横浜市磯子区磯子3丁目4番23号
営業時間:午前9時~午後9時45分

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ゆめタウン飯塚、2023年7月開業-飯塚地方卸売市場跡地、シネコンはIMAX導入

福岡県飯塚市のJR筑豊本線飯塚駅近くに、イズミの大型ショッピングセンター「ゆめタウン飯塚」が2023年7月を目処に開業する。

地方卸売市場で最先端の“MIRAI”を提案

ゆめタウン飯塚は、2021年4月に閉場した「飯塚市地方卸売市場」跡地に出店するもので、2022年7月7日に起工式を実施。建物は地上3階建で敷地面積は約55,200㎡、店舗面積は約30,500㎡、延床面積は約88,500㎡。専門店数は約100店舗。駐車場台数は約2,200台(平面約850台、立体約1350台)。九州のゆめタウンとしては2016年12月の南行橋開店以来約6年ぶりとなる新店舗。イズミグループとしては福岡県内では41店舗目、飯塚市内では3店舗目となる。

ゆめタウン飯塚。

ゆめタウン飯塚ではコンセプトに「最先端のMIRAIに出会える体感交流拠点」を掲げ、4つの柱「MIRAIを体感」「地元交流を体感」「健幸を体感」「魅力を体感」を打ち出す。体感の一環として、施設ではスマートフォンでの商品スキャンに対応した非接触買物サービスや宅配サービス「ゆめデリバリー」の導入に加え、デジタルサイネージを活用した地域情報・トレンド情報の発信、イベントの開催やウォーキングコースの設置を進める。

シネマサンシャイン飯塚(仮称)。

また、福岡県内初となる佐々木工業のシネマコンプレックス(複合映画館)「シネマサンシャイン飯塚(仮称)」(同社国内15施設目、九州2施設目)を導入。同劇場ではデザインコンセプトを「未来への扉(Future Portal)」に定め、プレミアムシアター「IMAXレーザー」1スクリーンと同社独自劇場規格「BESTIA (DOLBY ATMOS)」1スクリーンを含む全9スクリーン1245席を展開する予定。

未来への扉を意識した館内デザイン。

イズミは「多様化するライフスタイルへの対応や高感度な情報発信、地域に今までなかった高品質な商品やトレンド商品の展開など「最先端のMIRAIに出会える体感交流拠点」として、地域に根 差したこれまでにない新しいショッピングセンターを目指す」としている。

ゆめタウン飯塚

住所:福岡県飯塚市菰田西3丁目1-1外
営業時間:未定

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ライフ守口滝井店、2022年7月9日開店-太子橋今市駅近く「さつき小学校」跡地再開発、衣食住揃う総合スーパーに

大阪府守口市の京阪本線滝井駅と大阪メトロ谷町線・今里筋線太子橋今市駅近く、関西医科大学総合医療センターそばに、ライフコーポレーションの総合スーパー「ライフ守口滝井店」が2022年7月8日にプレオープン、7月9日にグランドオープンする。

さつき小学校跡地再開発プロジェクトで

ライフ守口滝井店は「守口市立さつき小学校(旧滝井小学校)」跡地西側(日本商業開発取得区画)に出店するもので、建物は地上2階建、営業フロアは1〜2階、売場面積は2,295㎡。駐車場台数は85台(屋上駐車場)。同社としては守口寺方店(1997年7月開店)に次ぐ市内2店舗目となる。
守口滝井店ではテーマに「平日は“時短・簡便”・週末は“家族団らん” 」を掲げ、戸建住宅や単身世帯向けの低層マンションが密集している立地特性を活かし、単身・ファミリー世帯問わず満足できるよう、平日と週末それぞれの生活スタイルに即した売場を展開する。

ライフ守口滝井店。(2022年7月)

1階「食料品のフロア」では、自社自然志向PB「BIO-RAL(ビオラル)」や食材宅配サービス「Oisix(オイシックス)」のミールキット、インストアベーカリー「小麦の郷」のサンドイッチ・バーガー・ピザ・ひんやりスイーツ(バスク風チーズケーキ・ショコラタルトなど )を展開。平日は“時短・簡便”ニーズ、週末は“家族団らん”にぴったりなごちそうメニューや冷凍食品・大量目商品のまとめ買いを提案するとしている。
1階フロアマップ。

2階「ファッションとくらしのフロア」のうち、スポーツウェアブランドコーナー「MIZUNO」ではメンズウェア・キャップ・シューズ、婦人衣料・服飾雑貨コーナー「Breeze Garden」では人気キャラクター・ブランドの雑貨などを展開。あわせて、日用品やアジアンコスメ(韓国・タイなど)、ドラッグコーナーを導入するなど、一度のお買い物で欲しいものがそろう「ワンストップショッピング」の実現をめざすとしている。
2階フロアマップ。

守口市立さつき小学校跡地では、2022年1月に大型公共施設「守口市西部コミュニティセンターレクリエーションホール」「たきい公園」も開業しており、ライフの開店で再開発が完成することとなった。

京阪千林~守口市駅間では貴重な総合スーパーに

ライフ守口滝井店の近隣では、2017年8月にビッグ・エー守口土居店が閉店、2020年3月にアカシヤ守口店が閉店するなど、食品スーパーが相次ぎ姿を消していた。

2017年8月に閉店したビッグ・エー。

アカシヤ閉店からライフ開店までの約2年間、最寄りの食品スーパーは守口市駅周辺(西友・サンディなど)や千林駅周辺(スーパー玉出・ニューマルシェなど)の店舗となったため、長らく地域に存在しなかった総合スーパーの開店により買物利便性が大きく高まりそうだ。

ライフ守口滝井店

住所:大阪府守口市文園町9-27
営業時間(1階):午前9時30分~午後11時
営業時間(2階):午前9時30分~午後9時

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中野サンプラザ、2023年7月2日建替閉館-築50年で老朽化、収容数3倍の大ホール備えた「NAKANOサンプラザシティ」に

東京都中野区の複合施設「中野サンプラザ」が、建て替えのため2023年7月2日に閉館する。
南からサンプラザ2-
中野サンプラザ。

築50年で老朽化、建替えへ

中野サンプラザは1973年開館。かつては全国勤労青少年会館であったが、民営化にともない現在は中野区などが出資する第三セクター「株式会社中野サンプラザ」が運営している。
コンサートホール、結婚式場、ホテルなどを備え、特に最大収容客数2,222人のコンサートホールは音響設備に定評があり、多くの人気アーティストがその成長の過程で「東京での大型ホール公演の登竜門」としてコンサートを開催。また、「アイドルコンサートの聖地」としても親しまれてきた。

JR中野駅前に立地する。

しかし、近年は老朽化が進んでおり、中野区が隣接する中野区役所の敷地と合わせて再開発・複合施設を整備する計画を発表していた。

新・サンプラザ、大ホールは3倍に

建替え後の街区全体の名称は「NAKANOサンプラザシティ」。
中野区による「中野駅新北口駅前エリア拠点施設整備に係る民間事業者の募集」の結果、2021年1月に野村不動産を中核に、東急不動産、住友商事、ヒューリック、JR東日本を施工事業者に、電通や野村不動産ホテルズなどを協力事業者とする案が選定されている。

NAKANOサンプラザシティ。

コンセプトは「Culture Driven City Nakano 100」で、超高層棟となる「シンボルタワー」の高層階は展望フロア、オフィス、中層階はレジデンス(住宅)、低層階は商業施設を核として整備。高層階には、旧・中野サンプラザを連想させる斜めのデザインが入る。

新「中野サンプラザ」と大ホールのイメージ。

大ホール「中野サンプラザ」は現在の3倍以上となる収容人数約7000人規模となるほか、上層階にはホテルを設置、屋上は庭園となる。
また、中野駅や中野区役所の新庁舎と接続する街路、駅南北自由通路やスカイデッキも整備される。

「NAKANOサンプラザシティ」街区構成。
(イメージは中野区ウェブサイトより/いずれも計画案のため細部変更の可能性あり)

現建物の解体後は、2028年度の完成をめざして工事が進められる予定となっている。
中野区は「閉館記念コンサート」をはじめとしてステージツアー、回顧展などの実施を検討しているという。

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藤丸百貨店、2023年1月閉店-帯広・十勝エリア唯一の百貨店

北海道帯広市の百貨店「藤丸(藤丸百貨店)」が、2023年1月に閉店する。複数の道内メディアが報じた。

藤丸百貨店。

藤丸、120年以上の歴史に幕へ

藤丸百貨店は明治時代に富山県の商人が呉服店として創業。
現在の建物は1982年3月に新築移転したもので、建物は地上9階・地下3階(地下2階~地下3階は駐車場)、店舗面積は19,852㎡。地権者の組合「ふじまるビル」が所有する。
テナントとして「くまざわ書店」「ミニプラ」「COACH」「帯広市市民活動交流センター」「勝毎サロン」(十勝毎日新聞社の文化サロン)などが出店する。8階の帯広市市民活動交流センター。

2005年に丸井今井釧路店が閉店した後は根釧地域へも販路の拡大を図ったほか、買い物難民の支援事業などにも取り組んでいる一方で、2010年代に入ると赤字決算となる年が増えていたほか、新型コロナウイルスの感染拡大後は全国の地方百貨店と同様に大手アパレルテナントを中心にテナントの撤退が相次いでいた。
閉店を報じた複数の道内メディアによると、新型コロナウイルスの感染拡大も打撃となったという。

地元企業が支援を検討

7月6日時点で藤丸側からの正式発表などはないものの、地元紙・十勝毎日新聞によると、市内で起業支援や経営支援などをおこなっているベンチャー企業「そら」(帯広市)が何らかのかたちで経営を引き継ぐことを検討しているという。

藤丸の閉店により、道東エリアの百貨店業態大型店は北見市の「パラボ」(旧屋号:北見東急百貨店)のみ、札幌市以外の日本百貨店協会加盟店は丸井今井函館店のみとなる。
丸井今井函館店。

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とらのあな、2022年8月31日にほぼ全店閉店-残るは池袋店・台北店とサテライトのみ

同人誌販売大手「とらのあな」(東京都千代田区)の、池袋店と台北店以外の実店舗が2022年8月31日に閉店する。

とらのあな秋葉原本店。B館はすでに閉店済み。

とらのあな、大型の実店舗ほぼ消滅

2022年8月31日に閉店するのはコミックとらのあな秋葉原本店・新宿店・千葉店・なんば店・梅田店の5店舗。
「とらのあな」はコロナ禍のなか店舗網の縮小整理を実施。全国にあった店舗網は上記5店舗と池袋店B・台北店のみとなっていた。

とらのあななんば店B館。

閉店の理由についてはコロナ禍で業績の回復が見えないためとしている。

小型サテライト店(同人誌コーナー)は増加傾向

先述したとおり、9月以降営業を続けるのは「コミックとらのあな池袋店B(女性向け)」とコミックとらのあな台北店の2店舗のみ。

台北店は営業中(フェイスブックより)。

とらのあなは旗艦店の縮小と並行して全国各地の書店やアダルトショップ等に小型のサテライト店・出張店舗(同人誌コーナー)の出店を進めており、これらは今後も営業を続けるものとみられる。

とらのあな小型サテライト店がある書店。

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オーケー上板橋店、2022年7月22日開店-「創業地」近くに再出店、板橋個人タクシー事務所跡地に

東京都板橋区の東武東上線上板橋駅近くに、オーケー(本社:横浜市西区)が運営するディスカウント食品スーパー「オーケー上板橋店」が2022年7月22日に開店する。

上板橋で創業したオーケー

オーケーは1958年6月に岡永商店(現岡永)の小売部門として東京都板橋区上板橋で創業。1986年4月の経営改革を機に「Everyday Low Price(現在の高品質・Everyday Low Price)」を掲げ、消費税3%相当実質負担ゼロを謳う「3/103割引」や商品の特徴を正直に掲示する「オネストカード」といった施策を順次展開。2021年3月期には売上高5000億円を突破したが、事業規模拡大の過程で上板橋からは同社の店舗が長らく消滅していた。

フルラインの食品を展開

オーケー上板橋店は板橋個人タクシー協同組合事務所跡地に出店するもので、建物は地上3階地下1階建で敷地面積は約2,155㎡、売場面積は約1,544㎡、延床面積は約5,211㎡。駐車場台数は75台。
上板橋店は同社ディスカウントスーパーマーケット業態の店舗として、生鮮3品(青果・水産・精肉)に加え、店内製造の惣菜・ピザや寿司・酒・日用品を取扱う。

オーケー上板橋店。

同社が創業地とする上板橋では2022年7月現在、コモディイイダが至近距離に複数店舗を展開し、ビッグ・エーを始めとするイオン系食品スーパーも立ち並ぶが、他地域のオーケー同様に顧客の取り込みを図っていくものとみられる。

オーケー上板橋店

住所:東京都板橋区桜川3-25-4
営業時間:午前8時30分~午後9時30分

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