【4月1日】グランモール水巻、2011年7月1日全面開業-「生活城塞都市メルカート」予定地、17年越しで大型ショッピングセンターに

福岡県北九州市八幡西区と遠賀郡水巻町をまたぐ国道3号線と国道199号線沿いの分岐点に、豊田通商グループの大型ショッピングセンター「グランモール(GRANDMALL/グランモール水巻)」が2011年7月1日にグランドオープンした。

グランモール水巻。

前身はバブル期の「生活城塞都市メルカート」計画

グランモール水巻の事実上の前身となる「生活城塞都市メルカート」は、1993年に北九州の地場不動産ディベロッパー「ダイフク興産」が出店計画を表明、1994年に九州最大規模の複合商業施設として全面開業する予定だった。延床面積は約110,000㎡。
計画当初は外資系大型玩具店「トイザらス」を核に専門店300店舗が出店。宿泊施設の併設も予定されていた。
1994年には「メルカートモール」として出店計画を変更。地場大手ディスカウント「オサダ」(ハイパーセンターオサダ)を核に専門店130店舗が出店する施設として事業規模の見直しを進めたが、度重なる開業延期と開発主体の経営破綻により白紙となった。
佐世保市で営業するハイパーセンターオサダ。

不動産バブルで奇跡の計画復活、“三度目の正直”に

九州最大規模の複合商業施設が予定されていた当地は、2008年に新興不動産ディベロッパー「ゼクス」が取得。同社主導のもと大型商業施設「ヒルトップテラス(Hilltop Terrace)」(延床面積約50,000㎡)として、再び出店計画が復活することとなった。
しかし、同施設もメルカートと同様に開業時期を相次ぎ延期、リーマンショックの影響などにより、ゼクス自身も経営悪化(2010年6月東証一部上場廃止)したため、2008年4月にはトヨタグループの総合商社「豊田通商」が出店計画を引き継ぐこととなった。
豊田通商は2010年5月に施設を一部先行開業、同年秋に全面開業する方針を発表。当初はDCMグループのホームセンター「ダイキ」(九州1号店)と地場大手スーパー「サンリブ」が出店する方針を示していたが、後に両社ともに出店を白紙撤回した。
そこで、新たな施設名「グランモール」を冠し、2010年5月に第1期開業、同年12月に第2期開業していた。

グランモール水巻。

第1期開業時点では、大黒天物産運営の食品ディスカウント「ラ・ムー」九州1号店を核に3店舗が出店。第2期開業時点においても、ナフコとサイゼリヤの2店舗に出店が留まったため、フロアの大半がシャッターに囲われる状態が続いていたが、2011年7月には多くの専門店が出店し、無事に第3期開業(グランドオープン)を迎えることとなった。

開業記念バナー(豊田通商ウェブサイトより)。

九州初出店「ラ・ムー」核の巨大モール

グランモール水巻の建物は2009年5月に竣工、地上2階建で、敷地面積は約69,600㎡、延床面積は約52,300㎡。
キャッチコピーに「ほら、ワクワクは、近くにあるよ 365days happy!」を掲げた“光と風がゆれる丘の上の地域密着型モール”として、専門店61店舗が出店する。(2011年7月1日時点)

グランモールコンセプト(豊田通商ウェブサイトより)。

1階には、核店舗として九州初出店となる大黒天物産の食品ディスカウント「ラ・ムー」が出店。
そのほか、ナフコのホームセンター「ホームプラザナフコ」を準核に、100円ショップ「ダイソー」や銀座伊勢由のレディスファッション「apartment market」、インテリア雑貨店「MAMAIKUKO」、地場眼鏡店「メガネの正視堂」、イタリアンレストラン「サイゼリヤ」、地場カレー料理専門店「アバシ(亞橋)」などが出店する。

DS激戦区の北九州に殴り込みをかけるかたちとなったラ・ムー。

2階にはナフコの家具インテリア店「ナフコTWO-ONE STYLE」や四国のファンシー雑貨店「スペース田中」、地場総合衣料・生活雑貨店「ひつじや」、地場買取販売店「古恵良販売(こえらッキー)」に加え、コシダカHD傘下のボウリング場「スポルト北九州」や旧・ラララグループ寿屋系のアミューズメント施設「ピノキオランド」などが出店した。
スポルト北九州。
三井物産からコシダカHD傘下になって初の新設出店だった。

グランモール水巻の全面開業当日には約4万人が来店、館内では最大70%OFFのセールが行われるなど地元住民を中心に賑わいをみせた。

記念式典(豊田通商ウェブサイトより)。。

「地域密着」「ディスカウント」で地域の覇権めざす

グランモール水巻は、国道3号線と国道199号線沿いの分岐点という“交通の要衝”に位置するが、周辺では以前からの総合スーパー(ダイエー・サンリブ・イズミゆめタウン)に加えて、2009年5月にルミエール水巻店が、2010年3月にトライアル水巻店が、同年4月にはトライアル遠賀店といった3,000㎡~5,000㎡ほどの大型ディスカウント店が開店するなど、“九州有数のディスカウント激戦区”となりつつある。
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グランモールはダイエーに代わり町内最大の商業施設となった。

当初計画の「生活城塞都市メルカート」は超広域集客施設となる計画であった一方、グランモール水巻は北九州市内にはイオン系のショッピングモールなどと差別化を図るべく「九州初出店のディスカウントストア」を核に据えることとなった。
グランモールでは近く和食ファミレス「庄屋」や法人向けPCの再生品販売店「パソコン市場(メディエイター)」、携帯電話キャリアショップ「Softbank」など20店舗ほどが出店を予定しており、競争が激しい水巻地域において、地域最大のショッピングセンターとして商業戦争の覇権を握ることとなりそうだ。

グランモール水巻、2021年2月以降は商業テナント「1店」のみに-核テナントは「バナナ畑」

グランモール水巻

住所:福岡県遠賀郡水巻町頃末南2丁目13番1号
営業時間:7時~24時(ラ・ムー水巻店)

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