別府近鉄百貨店跡地に大型リゾートホテル、2021年5月26日着工-タワマン計画から宿泊施設に

大分県別府市のJR別府駅前にあった「別府近鉄百貨店」跡地に、「共立メンテナンスグループ」(東京都)の大型リゾートホテルが2021年5月26日に着工された。

ホテル建設工事が着工された近鉄別府店の跡地。
左側の建物は立駐・別館跡、向かいは開業したばかりのスーパーホテル。

1994年閉店の近鉄百貨店跡、タワマン計画があったが…

別府近鉄百貨店は1958年に中村呉服店(1990年代廃業)の支店「中村百貨店」として開業。1960年に近鉄百貨店が購入し「別府近鉄会館」に、のち「別府近鉄百貨店」となった。
なお、一時期は館内地階に温泉が併設されていたが、のちに食品売場となった。
しかし1988年10月にすぐ近くにトキハ別府店(現:トキハ別府店東館)と別府ショッピングプラザコスモピア専門店街(現:トキハ別府店西館専門店街)が開業。売り上げが低下したため、1994年8月に閉店した。

トキハ別府店

その後、大分県宇佐市に本社を置くディベロッパー「本多産建」が本館跡地を買収し、温泉付きタワーマンションの建設計画を発表。再開発に向けて近隣のビル数軒も解体がおこなわれた。
2011年にはリーマンショックの影響を受け階数を15階建てに削減したものの、リーマンショックによって会社が事実上破綻状態となったことから着工されなかった。

本多産建(宇佐市、解体済み)。

跡地は更地のまま2014年に福岡県の不動産会社「樹」が購入し、賃貸駐車場「トラストパーク別府駅前」となった。
なお、別館・立駐は「つるみカーパークプラザ」として営業しており、1階は専門店街となっている。

「ドーミーイン」の共立メンテ、リゾートホテル建設

共立メンテナンスはビジネスホテル「ドーミーイン」で知られるほか、全国各地に共立リゾートなどが運営するリゾートホテルを約1200室展開している。
別府駅前に建設されるホテルは地上13階建て・客室数282室で、同社のリゾートホテルのなかでもかなり大規模なものとなる。建設主は土地を所有する「樹」。
敷地内には源泉があることから温泉が設けられると見られ、1階にはテナントゾーンも設けられる予定。

別府近鉄百貨店跡地に掲げられた建設計画。
奥に建設中のビルは「ホテルアマネク別府」。

近鉄跡では2021年5月26日ごろよりトラストパーク設備の撤去作業がおこなわれており、7月1日から本格的に着工される予定となっている。

徒歩圏に「星野リゾート」「アマネク」「アパ」建設中

近鉄跡の向かいには2020年7月に「スーパーホテル別府駅前」が開業したほか(1階テナントゾーンはテナント募集中)、徒歩圏には2021年6月に「星野リゾート界別府」が、2021年12月ごろに「ホテルアマネク別府」が、2022年春に「アパホテル別府駅前」が開業する予定で、駅前のホテル地図が大きく塗り替えられることとなる。

追記:建設計画図(2021年8月時点)


作成:都商研/元図:GoogleMap/出典:現地調査による。

ホテル名は「御宿 野乃 別府」が見込まれる。

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