カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

MEGAドン・キホーテUNY伊勢崎東店、2019年6月25日開店-アピタ跡に

群馬県伊勢崎市の国道17号線上武道路沿いに、総合ディスカウントストア「MEGAドン・キホーテUNY伊勢崎東店」が2019年6月25日午前8時に開店する。

MEGAドン・キホーテUNY伊勢崎東店。

伊勢崎東のアピタ、近年はパチンコ店導入も進めていた

MEGAドン・キホーテUNY伊勢崎東店の前身となる「アピタ伊勢崎東店」は1998年11月に開店。長らく地域最大規模の商業施設として営業を続けていたが、2008年11月に東京建物のショッピングセンター「スマーク伊勢崎」(売場面積52,800㎡、核店舗:ベルク)が1km北に出店して以降、規模面で大きく劣るアピタは苦戦を強いられていた。
同店は2018年7月に、準核店舗としてパチンコ店「メガガイア」を導入する大規模リニューアルを実施したことで注目を集めたが、ドンキへの業態転換のため2019年2月をもってユニー直営売場を閉店し、一部専門店のみ営業を継続していた。

メガガイアアピタ伊勢崎東。

ユニードンキ、群馬県内出店

MEGAドン・キホーテUNY伊勢崎東店の建物は地上3階建、営業フロアは1~2階、直営売場面積は7,597㎡、当初ユニーの100%子会社として設立された「UDリテール」が運営する。
ドンキとしては群馬県内6店舗目で、ユニー・ドンキ双方のブランドを冠したダブルネーム店舗としては群馬県内初となる。

大型遊具や玩具を試せる「キッズ広場」も導入

MEGAドン・キホーテUNY伊勢崎東店では、アピタ時代と同様に生鮮食品を取扱うほか、店内に「キッズ広場」を新設、大型遊具や玩具のお試しスペースを設けるなど、キッズ向け専門店と融合した空間づくりを目指す。
また、テナントとしてワールドのファミリー向けアパレルショップ「3can4on」100円ショップ「ダイソー」、旧ユニー系の呉服店「さが美」、「マクドナルド」など40店舗が営業を継続する。

MEGAドン・キホーテUNY伊勢崎東店

住所:群馬県伊勢崎市三室町5330番地
営業時間:午前8時~翌午前0時

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別府杉乃井ホテル、2025年までに全面リニューアル-九州最大級のホテル、投資額400億円以上で「更に巨大化」へ

オリックス不動産は、大分県別府市の観海寺温泉にある九州最大級の温泉リゾートホテル「別府杉乃井ホテル」(杉乃井ホテル&リゾート)について、約400億円以上を投じた全面リニューアルを行うことを2019年6月12日に発表した。

現在はオリックスグループ-「地熱発電」でも有名

別府杉乃井ホテルは1944年に温泉旅館として開業。1956年に温泉旅館からリゾートホテルに転換した。2002年にオリックス不動産が取得し、現在は同社の子会社「杉乃井ホテル&リゾート」が運営する。

「杉乃井ホテル&リゾート」の全景。

宿泊棟は本館、中館、HANA館の3館体制。客室数は647室、宿泊定員は2,636名で全国有数の規模を誇り、庶民的な客室から各国首脳・著名人が宿泊するようなスイートルームまで幅広く備えている。
また、付随施設として棚湯や結婚式場がある「スギノイパレス」「ひかりホール」、ボウリング場「スギノイボウル」、プール「アクアビート」などを備えるほか、1981年から敷地内に「杉乃井地熱発電所」を稼働させている。
近年はこの地熱発電によるイルミネーションの実施や、毎年従業員に長期休暇を取得させていることでも話題となった。

400億円以上投資、さらなる「規模拡大」

今回建て替えが行われるのは「本館」と「HANA館」。両棟はそれぞれ1971年、1966年に建設されたもので、耐震補強の必要性が指摘されていた。
中館は1961年築であるが、2014年度に耐震補強・改装が完了しているため建替えられない。

リニューアル後のイメージ(オリックス不動産より)。

具体的には、本館は解体、HANA館は新棟に建替えられるほか、敷地西側の駐車場などに新たな宿泊棟を建設するとみられる。
建替え・改装などに伴う総投資額は少なくとも400億円以上を見込んでおり、リニューアル後の客室数は現在より多い約700室体制となる。
今後、2025年の全面完成を目指して工事が進められる。

インターコンチは8月開業-競争激化へ

別府市では各地で新たなリゾートホテルの建設が進んでおり、そのなかには杉乃井ホテルの一部客室と競合するような高級ホテルも少なくない。
2019年8月1日には明礬温泉地区に「ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ」が開業、星野リゾートも2019年6月14日に別府温泉地区のトキハ別府店近くに大型ホテル「星野リゾート 界 別府」を着工する。

ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ。

競争が激化するなか、地域を代表する老舗もリニューアルに踏み出すかたちとなった。

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アーバンリサーチとファミマ!!のコラボ店舗、2020年春から展開-史上初「セレクトショップ+コンビニ」新業態

セレクトショップ大手「URBAN RESEARCH」(アーバンリサーチ)は、東京都港区にファミリーマートの都市型ワーカー向け業態「ファミマ!!」とコラボレーションした「ライフスタイル提案型リアル店舗」を2020年春から展開することを発表した。URBAN RESEARCH.

ファミリーマートのライフスタイル提案型業態

ファミマ!!は2003年10月、大阪市浪速区の南海難波駅に直結する複合商業施設「なんばパークス」に1号店「ファミマ!!なんばパークス店」(現・ファミマ!!小浦なんばパークス店)を開店。ファミマ!!は「出店施設のライフスタイルに対応した新しいコンビニエンスストア」として、木目調の内外装、独自ブランドの商品や輸入文具・雑貨・菓子の取扱い、店舗立地に応じた柔軟な商品構成を特徴としており、サービス面でも「コーヒーポット宅配サービス」を一部オフィス内店舗で実施するなど、一般的なコンビニ(ファミリーマート)とは異なる独自性の高い業態となっている。
Famima!!

ファミマ!!は長らく首都圏・関西地方の都心部、オフィスに特化した店舗展開を進めていたが、2016年3月に東北地方1号店、2017年4月に九州地方1号店、同年10月に東海地方1号店を出店するなど、店舗網の拡大を推進している。2019年6月現在の店舗数は39店舗。

史上初となる「セレクトショップ+コンビニ」新業態

ファミマ!!は2014年6月にも、飲食大手「ロイヤルHD」(ロイヤルホスト)とのコラボ店舗を虎ノ門ヒルズに出店。店内にカフェ「THE 3RD CAFE by Standard Coffee」を併設し、仕事やミーティングにも利用可能な個室ブース型イートイン「ファミマLounge」、DJブースを設ける異色の店舗づくりを行ったが、セレクトショップとのコラボは初となる。
URBAN RESEARCHは、「株式会社アーバンリサーチが「セレクトショップ+コンビニ」を一体運営する事で、今までにない次世代コンビニエンスの空間を演出して参ります。」とコメントしており、同社のバイヤーによる上質な商品、独自の世界観を持った店舗の提案が期待される。

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レンブラントスタイル札幌、2019年8月1日開業-ドムドムハンバーガーまみれの「ドムドムルーム」も

北海道札幌市中央区の札幌市営地下鉄すすきの駅近くに、レンブラントHDのホテル「レンブラントスタイル札幌」が2019年8月1日に開業する。

レンブラントスタイル札幌。

レンブラントの新業態、ドムドムの世界観再現した部屋も

レンブラントスタイル札幌を運営する「レンブラントHD」は2011年11月に設立。2019年現在、宿泊施設「レンブラントホテル」「ベストウェスタンホテル」を国内9施設展開するほか、旧ダイエー系で日本初のハンバーガーチェーンとして知られる「ドムドムハンバーガー」、旧西武セゾングループのアミューズメント施設「アミュージアム」を傘下に持つ。
レンブラントスタイルHDが運営するドムドムハンバーガー

レンブラントスタイル札幌は地上11階建、客室数は184室。
レンブラントホテルの宿泊特化型ホテル新業態として、コンセプトに「当社の姿勢やポリシーを継承したホテル。街の文化や特性にあわせ地域毎のコンセプトがあり、独自のサービスやおもてなしを提供する。」、テーマに「まちのとまり木」を掲げ、1階に宿泊客がくつろげるコミュニティスペースを設置、北海道の広大な自然やドムドムをイメージしたコンセプトルーム(3室)、和洋室(2室)を備える。
なかでもコンセプトルーム「DOMDOM」には、レンブラントHDが運営する「ドムドムハンバーガー」をテーマに、客室にハンバーガーやポテト、バターコーンなど人気商品をイメージした装飾が設置される予定となっている。
Concept room DOMDOM. (image)

ちなみに、ドムドムハンバーガーが出店するわけではないという。

ドムドムルーム、全国に拡大する?

レンブラントHDは今後、宿泊特化型ホテルを「レンブラントスタイル」として展開、首都圏や地方都市などインバウンドや観光需要が高いエリアへの積極的な出店を進めるとしている。
ドムドムルーム1号が現在ドムドムがない北海道への進出となっただけに、今後「ドムドムルーム」が全国に広がることになるかも知れない。

レンブラントスタイル札幌

住所: 北海道札幌市中央区南7条西5丁目

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たいらや鶴田店、2019年6月9日閉店-旧上野百貨店・うえのユーマート最後の店舗

栃木県宇都宮市の宇都宮環状道路沿いにある食品スーパー「たいらや鶴田店」が2019年6月9日に閉店した。
同店は地場老舗百貨店「上野百貨店」傘下のスーパー「うえのユーマート」を前身に持つ最後の店舗だった。

たいらや鶴田店。

上野時代からの27年の歴史に幕

たいらや鶴田店は1992年9月に、上野百貨店傘下の総合スーパー「うえのユーマート鶴田店」として開店。売場面積は1,744㎡。
うえのユーマートは、2000年12月の上野百貨店自己破産を受け民事再生法を申請、2001年8月に支援企業となったエコスグループ傘下の地域子会社「たいらや北関東」(現たいらや)の完全子会社となり、2002年3月に同社の直営店舗となった。建物は同社が所有する。
テナントとして、1階に花屋「千草屋ユーマート店」、2階に100円ショップ「Seria」とゲームセンターの3店舗が出店していた。

百貨店系スーパー「うえのユーマート」最後の店舗だった

うえのユーマートの店舗は緑店、峰店、鶴田店がたいらやに継承されたものの、峰店は閉店、緑店は建替えられており、鶴田店が最後の店舗であった。
鶴田店の店舗建物には、百貨店を彷彿させるようなテントも装着されており、エコスグループ他店舗と出自が異なる百貨店系スーパーとして開店したことが伺える。
跡地の活用方法などについては6月現在は発表されていない。
(撮影:ITOさん

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人気雑貨ブランド「SWIMMER(スイマー)」復活へ-雑貨チェーン「パティズ」が引き継ぐ

2018年に販売終了した人気雑貨ブランド「SWIMMERスイマー)」 が復活する。
関東・東北地方を中心に全国で雑貨店を展開する「PATTY’S(パティズ)」(福島県会津若松市)は「スイマー」ブランドをこれまで展開していた白鳳(東京都渋谷区)から2018年12月に譲受したことを発表した。

2018年で一度消えた「青文字系」「ゆめかわいい」雑貨

「SWIMMER」は1987年に目黒区代官山で誕生。シンボルは「りんご王子」で、コンセプトは「ノスタルジックキューティ」。企画・デザイン・生産のすべてを自社で行っていたという。
きゃりーぱみゅぱみゅさんなど青文字系モデルや若手女性アーティスト・アイドルにも愛用者が多く、手頃な価格帯ということもあり「ゆめかわいい」系雑貨店の代表格として人気を集めていた。
2014年には代官山の本店を閉店させた一方、近年は各地のファッションビルに加えてショッピングセンターなどにも出店範囲を広げていた。

SWIMMERの店舗(大阪市)。

しかし「仕入れ単価の高騰により、思うようなモノづくりや価格帯の維持が難しくなったこと」を理由に、2018年1月末に姉妹ブランド「chocoholic」とともに全店舗を閉鎖。
惜しまれつつ「ブランド終了」となっていた。

東日本各地に展開する雑貨店「パティズ」が展開へ

スイマーブランドを引き継いだ「パティズ」は1988年に会津若松市で創業。2019年現在は主に東日本のショッピングセンターなど(多くはイオン系列)に「パティズ」「Dearパティズ」「WIZ」などの屋号の雑貨店を100店舗以上展開する。

今後は同社がスイマーブランドの商品の企画・販売を行うといい、同社の雑貨店において「スイマー」ブランドの商品が販売される可能性が高い。
一方、同社は西日本には殆ど店舗展開していないため、未出店地域のスイマーファンの「スイマーロス」はまだまだ続きそうだ。

追記:スイマー、2020年10月より下記リンクで販売再開


2020年10月26日から楽天市場で販売開始(クリック)。

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エディオン広島本店、2019年6月21日全面開業-旧店の建て替え完成

広島県広島市中区紙屋町の家電量販店「エディオン広島本店」が、約2年の建て替え期間を経て、2019年6月21日に全面開業する。

エディオン広島本店。

エディオンのシンボル「広島本店」、ツインタワーに

エディオン広島本店は1973年に「ハイライフプラザ第一産業本店」として開店。1977年10月に実施された「ダイイチ」への社名変更に伴い「ダイイチ本店」に改称、1997年4月に実施された「デオデオ」の社名変更に伴い「デオデオ広島本店本館」に再度改称、2012年6月に「エディオン広島本店新館」を新設、同年9月のエディオングループ店舗ブランド再編の一環により現在の店舗名となった。
その後、本館は老朽化による建て替えのため2017年4月をもって閉店、新館はリニューアルのため2019年4月をもって一時閉店していた。

旧本館建替え前のエディオン広島本店。

エディオン広島本店東館(旧本館)の建物は地上10階地下2階建、売場面積は7,202㎡。西館(旧新館)の建物は地上10階地下1階建、売場面積は7,370㎡。2館の売場面積の合計は14,572㎡。
同社の店舗としては、2019年6月7日に開店した「エディオンなんば本店」(売場面積15,539㎡)に次ぐ規模となる。
広島本店東館にはデジタルサイネージも設置される。

エディオン広島本店には、デオデオ時代から営業を続けていた直営ホビー専門店「ネバーランド」、直営音楽ソフト専門店「ディスクシティ」に加え、プラモデル組立て・塗装専用スペース「エディオンビルドベース」、最新家電を使ったカルチャー教室「エディオンクラブ」、ロボットプログラミング教室「エディオンロボットアカデミー」が設けられるなど、コト消費に対応した売場づくりが進められる。
その他、テナントとして「ミズノ」、大手ブランドリユースショップ「なんぼや」、「タリーズコーヒー」の3店舗が出店する。外壁の一部には緑化を施し、大型デジタルサイネージも設置するなど、新時代型の店舗となった。

エディオン広島本店のフロアガイド。

家電量販店の店舗間競争激しい広島、地場の維持見せる

エディオン本店はダイイチ時代から同社の「お膝元」であるため永年に亘って地元顧客から高い支持を受けてきた。
しかし、エディオン本店の周辺では、郊外型家電量販店の増加に加え、2004年6月にヤマダ電機初の都市型店舗「テックランド広島中央本店」(天満屋跡地に「LABI広島」として2012年6月移転)の開店をはじめとして、2016年9月に「ビックカメラ広島駅前店」が広島駅前の再開発ビルに進出するなど、都市型家電量販店の進出が相次ぎ、家電量販店間の競争が激化。2016年2月に広島駅前にあり開店当時「日本最大の売場面積の家電量販店」だった「ベスト電器広島店」が閉店、2018年8月にエディオンの徒歩圏にあった「ソフマップ広島店」が撤退してビックカメラの中古商品専門店として縮小移転するなどの影響も出てきている。
2018年8月に閉店したソフマップ広島店。

エディオンは競争激化の対抗策として、ビックカメラ広島駅前店に隣接する大型複合商業施設「エキシティ・ヒロシマ」の核として「エディオン蔦屋家電」を2017年4月に出店。蔦屋書店を運営するCCCのノウハウを導入した「生活提案型の売場」を展開することで従来家電製品にあまり関心を持たない層の取り込みを目指すなど、新たな取り組みによる集客を図っている。

エディオン蔦屋家電。

エディオン広島本店もエディオン蔦屋家電と同様に「コト消費」に対応した売場づくりを進めており、創業の地・広島の雄として今後も紙屋町で存在感を示すことになる。

エディオン広島本店

住所:広島市中区紙屋町2-1-18
営業時間:10:00~20:00

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ゆりまち袖ケ浦駅前モール、2019年7月開業-袖ケ浦駅北口に「せんどう」と「銭湯」が核のショッピングセンター

千葉県袖ケ浦市のJR内房線袖ケ浦駅北口に、新昭和のショッピングセンター「ゆりまち袖ケ浦駅前モール」が2019年7月を目処に開業する。

ゆりまち袖ケ浦駅前モール。

新昭和、区画整理が進む袖ケ浦駅北口の商業核に

ゆりまち袖ケ浦駅前モールの建物は地上1階一部2階建6棟、建築面積は約9,500㎡、延床面積は約13,600㎡。
当施設は袖ケ浦市が主導する「袖ケ浦駅海側特定土地区画整理事業」(48.6ha)の一環により開発が進められるもので、コンセプトに「生活利便性と健康の向上に貢献する」を掲げ、千葉県市原市に本社を置く地場大手食品スーパー「せんどう袖ヶ浦店」「スーパー銭湯」を核に、100円ショップ「キャンドゥ」、イタリアンレストラン「サイゼリヤ」、複合型スポーツアミューズメント施設「グリーンアロートランポリンパーク」、スポーツクラブ「セントラルフィットネスクラブ」といったテナントが出店する。

人口増加続く袖ケ浦、さらなる発展の起爆剤となるか

千葉県袖ケ浦市は、2009年の「東京湾アクアライン」(千葉県木更津市~神奈川県川崎市)通行料金大幅値下げ、2012年の「三井アウトレットパーク木更津」開業などの影響により人口増が続いているが、JR袖ケ浦駅周辺は長らく開発が停滞しており、国道16号線沿いにドラッグストア、中古書店、飲食店などの商業集積がみられる程度であった。
今回の区画整理事業では、新築分譲マンションの建設、大手ビジネスホテル「東横イン袖ヶ浦駅北口」(2019年10月開業予定)の開業も予定されており、袖ケ浦市の新たな核としての役割が期待される。

ゆりまち袖ケ浦駅前モール

住所:千葉県袖ケ浦市袖ケ浦駅海側特定土地区画整理事業施行地区内7街区2‐1画地の一部
営業時間:店舗による

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第一牧志公設市場、2019年6月16日閉鎖-再開発で、2022年に「新市場」完成

沖縄県那覇市の公設商店街「第一牧志公設市場」が再開発による建替えのため、2019年6月16日に閉鎖される。

第一牧志公設市場。

闇市からマチグヮーの中心に

牧志公設市場は戦後に闇市として形成。永年に亘ってマチグヮーの中心的存在として市民に親しまれた。
現在の建物・街区は1969年の火災後、1972年に那覇市によって建設されたもの。

昔ながらの商店街の雰囲気だった。

近年は観光客も増えており、特に市場で販売される生鮮食品を2階で調理して食べることができる店舗は人気を集めている。

2階の食事スペース。

再開発で建替えへ

市場の再開発は建物の老朽化によるもの。
現在の市場は6月16日の営業を以て全店舗が退店。同日19時にはセレモニーが開催される。
その後、多くの店舗は北西約100メートル離れた「にぎわい広場」に建設された仮設市場内へと移転する。

仮設市場イメージ(那覇市ウェブサイトより)。

那覇市によると、再開発後の新施設は3階建てが想定されており、再び市場の店舗が出店するほか、イベントスペースなども設置される計画となっている。
今後は現在の市場を解体後、2022年春ごろの新施設完成を目指して工事が進められる。

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ライフ、Amazonと業務提携-2019年中に「アマゾンプライムNow」で生鮮食品の取扱開始

大手スーパー「ライフ」は、大手通販サイト「Amazon」の即日配送サービス「AmazonPrimeNow」での生鮮食品販売を2019年中に開始する。
アマゾンプライムでの生鮮品販売は国内スーパーで初となる。

ライフの店舗。

AmazonPrimeNow、ライフとの提携で生鮮食品取扱強化

AmazonPrimeNowは2015年11月に、Amazonプライム会員を対象とした即日配送サービスとして東京23区内の一部地域で開始。2019年6月現在、首都圏(東京・神奈川・千葉)関西(大阪・兵庫)の一部地域で、専用倉庫から最短2時間での商品配達サービスを実施している。
Amazonは2017年4月に大手百貨店「三越」、ドラッグストア「ココカラファイン」「マツモトキヨシ」とPrimeNow事業で提携。自社出品商品に加えて、提携企業による化粧品、惣菜、和洋菓子など約11,000アイテムの取扱いを開始するなど、品揃えの強化を推し進めていた。
今回の両社による提携により、AmazonとしてはPrimeNowでの生鮮食品部門の拡充、ライフとしては直営ネットスーパーサービス提供地域対象外の利用者取り込みが期待される。

流通各社によるネットスーパー事業、新たな転換点に?

流通業界では今回の「Amazon」「ライフ」の提携に先駆けて2018年10月にも、ウォルマート傘下の総合スーパー「西友」が既存の直営ネットスーパーを転換する形で、楽天との協働事業として「楽天西友ネットスーパー」をサービス開始するなど、異業種間連携によるネットスーパー事業の強化が打ち出されている。
その一方、2018年8月に大手コンビニ「ローソン」が「ローソンフレッシュ」をサービス終了、2019年8月には大手総合スーパー「ユニー」がドン・キホーテ傘下入りに伴い「アピタネットスーパー」をサービス終了するなど、競合通販サイトとの競争激化や物流コストの上昇により、一部ネットスーパーの撤退が見られるようになった。
今回の提携は流通各社が展開するネットスーパー事業の新たな転換点となるかもしれず、大手他社の動きが注目される。

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