大阪市中央区の南海難波駅に、南海電鉄による新たな複合商業施設「なんばスカイオ」(skyo)が10月17日午前10時に開業した。
なんばスカイオ。
「世界のNAMBA」目指し、旧南海電鉄本社を再開発
開発予定地にあった「南海会館ビル」は1957年竣工。2013年2月まで南海電鉄の本社機能が置かれていたが、再開発に伴い2014年9月に解体されていた。本社機能は近隣の「南海なんば第1ビル」に移転している。
なんばスカイオの建物は地上31階・地下2階建、高さ約148m、延床面積は約84,000㎡。
なんばスカイオ入口。
コンセプトに「世界のNAMBAへ」を掲げ、「国際交流拠点」「日本の伝統文化発信」「時代への呼応」を目指し開発が進められた。
施設名称及びロゴマークは、「世界の空と大阪を結ぶ翼」を表現したものとなっている。
スカイオ(skyo)ロゴマーク。
下層階は商業施設、高層階は「ラウンドワン本社」など
なんばスカイオの地下1階~6階には各種商業テナントや飲食店、金融機関が立ち並び、7階・8階にはMICE対応の多目的ホール・会議室「なんばスカイオコンベンションホール」、地下2階・9階には「メディカルフロア」が開設された。
13階~30階にはオフィスが整備されており、米国発のシェアリングオフィス「WeWork」(26~28階)の関西初拠点が2018年12月に開設、アミューズメント施設運営大手「ラウンドワン」(堺市堺区)が2019年1月に本社移転する予定となっている。
日本の伝統文化や健康などテーマ性のあるテナントが出店
なんばスカイオの商業フロア「ショップ&レストラン」(2階~6階)には、全国初7店舗、関西初7店舗を含む41店舗が出店。
2階・3階「ワーカーサポートフロア」には、大阪ミナミ初となる高級食品スーパー「いかりスーパーマーケット」を核に、西日本初となるヴィドフランス(山崎製パン)の深化型ベーカリーカフェ「サンルヴァン」、日比谷花壇の「Hibiya Kadan Style」、「金子眼鏡店」など、駅直結、オフィス直下の立地特性を活かした利便性重視のテナントが導入された。
いかりスーパーマーケット南海なんば駅店。
5階「伝統・文化の体験工房 ほんまもん」には、安心安全な国内産の食材にこだわった4店舗が集積したフードホール「ITADAKIMASU」や、大阪・泉佐野のタオルメーカーが手掛ける「タオルファクトリーヒオリエ」、漆器専門店「山田平安堂」の新業態「天正堂」、日本茶・和カフェ「茶寮つぼ市製茶本舗」など、日本の伝統文化の発信に繋がるようなテナントを導入。
6階「カラダのデザインサイト ヘルシー・ラボ」には、全国初となる象印の「象印食堂」や、健康ライフスタイルを提案する「ミズノウエルネスショップ」、美容器具ブランド「ヤーマン」の直営店、「黒酢レストラン黒酢本舗 桷志田」など、健康をコンセプトにしたテナントが導入された。
象印食堂。
地下1階・7階の一部フロアは百貨店「高島屋大阪店」の増床フロアとして10月8日に先行開業しており、関西初となるロボット・IoT家電売場「ロボティクススタジオ」の導入や、催事スペースの拡張などが行われている。
高島屋大阪店地階西ゾーンエントランス。
南海電鉄は、なんばスカイオを「当社グループの最重要拠点である難波における持続的な成長を目的とした戦略的プロジェクト」と位置付けており、下層階は大阪の玄関・難波駅に相応しい店舗、また周辺のオフィスワーカーを対象とした店舗が数多く出店した一方で、高層階はこれまで大阪・ミナミ周辺に不足していた大規模オフィスが施設の大部分を占める形となった。
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