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飯塚井筒屋、2018年10月末までに閉店-筑豊唯一の百貨店

筑豊唯一の百貨店「飯塚井筒屋」(飯塚・井筒屋サロン)が2018年10月末までに閉店する。

飯塚井筒屋。

飯塚市中心部の百貨店、近年は規模を縮小していた

飯塚井筒屋は1965年10月に開店。
飯塚市の中心商店街である本町商店街への出店で、1949年に開設された小型店(のちに火災で焼失)から本店舗への移転・昇格であった。
建物は4階建てで、井筒屋が所有する。売場面積は3,710㎡。エスカレータが上りしかないなど、古い造りも特徴であった。

飯塚市・本町商店街、井筒屋の前。

2009年9月には3~4階の売場を閉鎖し直営化、「飯塚・井筒屋サロン」と改称したが、2014年10月からは2階も閉鎖していた。
現在の売場面積は1,170㎡で、化粧品、婦人雑貨、銘菓などを中心に販売していた。

飯塚井筒屋時代の店内。
(たろちゃん饅頭は現在販売されておりません)

築53年で老朽化-「移転再出店」の可能性も

井筒屋(本社:北九州市小倉北区)の発表によると、閉店の要因として販売不振に加えて建物の維持・管理コストの増加があるといい、築53年を迎えた建物の老朽化も大きかったと思われる。
一方で、井筒屋はここ数年間、大型ショッピングセンターへの小型店出店を進めている。井筒屋は飯塚市内でも老舗であり古くからの顧客も少なくないと思われ、近い将来、飯塚市内のショッピングセンターなどへの小型店出店も予想される。

井筒屋が展開を進める小型店(ゆめタウンに出店する中津店)。
飯塚店でも、こうしたかたちで再出店する可能性もあろう。

ニュースリリース:営業店舗の閉店に伴う特別損失の計上ならびに業績予想と実績との差異に関するお知らせ
関連記事:サンメディラック飯塚、2015年7月25日開業-バスターミナル複合ビル化
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ミ・ナーラ、2018年4月24日開業-旧・奈良そごう、4月28日から「大型アイドルフェス」開催

開業当日のレポートはコチラ
ミ・ナーラ、4月24日開業-賑わう開業日、AKB48奈良県代表や「忍者アイドル」も登場

奈良県奈良市の長屋王屋敷跡地にあった「奈良そごう」「イトーヨーカドー奈良店」跡に複合商業施設「MINARA」(ミ・ナーラ)が4月24日に開業する。

旧・イトーヨーカドー奈良店。

旧「奈良そごう」の豪華な建物が特徴

ミ・ナーラの建物は郊外型百貨店「奈良そごう」として1989年10月2日に開店。長屋王(684~729年)の邸宅跡地への出店であった。
奈良そごうはそごうの民事再生法申請に伴い2000年12月31日に閉店。その後、2年半の空き店舗を経て、「イトーヨーカドー奈良店」として2003年7月10日に営業再開した。 売場面積は35,000㎡。
館内には6機のエスカレータを並べるというトリプルクロスエスカレータを備え、5階には川が流れていた跡が、7階には回転展望レストラン跡が残るなど、そごうらしい非常に豪華な内装が特徴的であったが、スーパーマーケットとしてはランニングコストが大きかったと考えられ、イトーヨーカドーも2017年9月10日に閉店していた。建物は閉店後に三井物産系の「投資法人みらい」所有となっている。

かつてはシャンデリアが並んでいた。

館内は非常に広く余裕のある造りのため、展示会や音楽ライブなど多くのイベントが開催されていることも特徴であった。

豪華で余裕のある内装が特徴だった。

「光洋」を核とした複合商業施設に-観光需要も見込む

同店の再生を手がけたのは商業施設コンサルタントの「やまき」(東京都港区)。当初、名称は「奈良平城プラザ」(仮)としていたが、公募により「MINARA」(ミ・ナーラ)に決定した。これは「美しい奈良、観る奈良、実りある奈良、味わう奈良、未来の奈良、皆で奈良を盛り上げましょう」に由来するという。
テナントは約100店前後が予定されているが、4月24日は高層階の大部分が未開業となるなど下層階エリア(1~4階)中心の開業に留まる見通し。駐車場台数は1,360台となる。

「ミ・ナーラ」イメージ(公式サイトより)。

核店舗はスーパーマーケット「光洋」(KOHYO、本社:大阪市)。同社は現在イオングループに属するが、比較的高級な食材、こだわりの商品を多く取り揃えることでも知られる。奈良県では3店舗目で、食品売場には柿の葉寿司「総本家平宗」、ベーカリー「キャパトル」なども出店する。
アパレル・ファッション関連の大型テナントとしては「しまむら」、「マックハウス」、「シュープラザ」、「ハニーズ」、「モンベル」、ベビー・キッズ関連の大型テナントとしては「バースデイ」、「西松屋」などが、それ以外の大型物販テナントとしては「宮脇書店」、「エディオン」、「島村楽器」、「Seria」、「スギ薬局」などが出店。飲食店としては「リンガーハット」、「はなまるうどん」などが出店する(モンベルなど一部は再出店)。
また、5階・屋上の核テナントとしてはアミューズメント施設の「ラウンドワン」が7月に開店する。同店には奈良県初のスポッチャも導入される。なお、ラウンドワンはミ・ナーラ出店に伴い近隣にあった旧・奈良店を閉鎖している。屋上には展望スペースも設けられるほか、ビアガーデンの開設も予定されている。
7階の回転展望レストラン跡は、簡易宿泊施設「センチュリオンホステル奈良平城京」として活用される。
5階の「奈良市美術館」も継続して開館している。

「忍者タウン」を本拠地とするアイドルも登場

4階にはインドアテーマパーク「奈良彩都」、地域応援ブース「市祭合祭」が開設される。
「奈良彩都」は観光客もターゲットに据えたもので、忍者や金魚をテーマとしたコーナーが設けられる予定。このうち「忍者タウン」(仮称)では、当地を拠点とする女性アイドルグループ「KURENAI」も活動をおこなう予定となっている。
「市祭合祭」は地元在住・勤務者向けのドリームチャレンジスペースになるといい、レンタルオフィスやチャレンジショップとして使用されるとみられる。また、地元企業、学校などを対象としたPRスペースも設置される。

オープニング記念として「大型アイドルフェス」開催

ミ・ナーラでは、開業を記念して4月28日(土)から30日(月・祝)まで「NARA MINARA IDOL FES」が開催される。
これは「生テレ」「YELL plus」「HYPER JAPAN」とのコラボイベントで、司会に吉田豪、アシスタントに元ピンクベイビーズの櫻井優衣、少女隊の湊あむ、特別ゲストに往年のアイドル浅香唯、元スマイレージの田村芽実、YouTubeで人気のJKエレクトーン奏者の826asakaを迎え、奈良県では史上最大級のアイドルフェスとなる。
フェスには全国区で活躍するさんみゅ~東京パフォーマンスドールマジカルパンチラインsora tob sakana桃色革命ヤンチャン学園フィロソフィーのダンスなど、関西を中心に活動するミライスカートCHOCO☆MILQJK21RFun×FamCulumiKRD8フルーレットサクヤコノハナなど、そして奈良とも縁が深い名古屋を拠点とするOS☆U名古屋CLEAR’Sなどが出演。
また、これまで長らくイトーヨーカドー奈良店を活動拠点としていた奈良市の地元アイドル・Le Siana、そして新たにミ・ナーラを拠点として活動するためにデビューするKURENAIも凱旋出演する。
総出演アイドルは、4月10日現在で80組以上となる予定。
 (詳しい出演者、タイムテーブルなどは公式サイトを参照のこと)

MINARA(ミ・ナーラ)

住所:奈良県奈良市二条大路南1丁目3-1
営業時間:10:00~20:00(多くの専門店)※光洋などは異なる

開店式典のようす、忍者アイドル、AKB48大西桃香らの画像はこちら

外部リンク:ミ・ナーラ
外部リンク:NARA MINARA IDOL FES
関連記事:生駒ロフト、3月16日開店-奈良県に半年ぶり復活、改装進める近鉄百貨店生駒店に
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資さんうどん、2018年3月に投資ファンドが買収-全国展開へ

九州の人気うどんチェーン「資さんうどん」(本社:福岡県北九州市小倉南区)が、3月30日付けで大手投資ファンドの傘下となった。

資さんうどん。

北九州のソウルフード、全国へ-投資ファンドが買収で

資さんうどんは1976年に創業。1980年に現在の「株式会社資さん」を創立し、チェーン展開を開始した。
現在は、福岡県と山口県下関市にチェーン展開しており(かつては大分県でもFC出店していた)、「もつ鍋うどん」や「焼きうどん」などのご当地メニューも販売していることが特徴。
また、サイドメニューである「おでん」や「ぼたもち」(おはぎ)なども人気となっている。

長い「ごぼ天」が特徴的だ。

地元紙・西日本新聞の報道によると、資さんうどんは後継者問題から福岡銀行などが出資する投資ファンドの傘下となっていた。その後、2018年3月30日に「ユニゾン・キャピタル」(本社:千代田区)が全株式を取得。同社が全国、もしくは海外展開に乗り出すとみられる。
詳しい店舗展開計画などについては、4月10日時点では発表されていない。ユニゾン社は、カネボウグループ(現・クラシエHD)やスシロー、東ハト、アスキーなどの経営再建・経営規模拡大に関わったことでも知られる大手ファンドで、それらの企業と同様に、これまでのノウハウとネットワークを活かして経営規模を拡大するという。
飲食店としては、スシローがユニゾン社の手で海外進出を実現している。

「九州流」のうどん、全国区となるか?

九州のうどんチェーンとしては、資さんと同じく「ごぼ天うどん」「もつ鍋うどん」「おでん」などの販売をウリとする「ウエスト」(本社:福岡市博多区)が首都圏でも店舗展開しているが、一部地域のみ(千葉県内8店と町田市1店)に留まっている。
今後「資さんうどん」の全国展開が成功するとなれば、「ごぼ天」「丸天」「かしわ飯おにぎり」など「九州のうどん店」ならではのご当地メニューが全国区となる日も来るかも知れない。

ニュースリリース:株式会社資さんの株式取得に関するお知らせ(ユニゾン・キャピタル)
外部リンク:資さんうどん
西日本新聞:「資さんうどん」全国展開へ 投資ファンドが買収(一定期間の経過後、リンク切れとなることがあります)
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川崎ゼロゲート、2019年8月開業-パルコ、さいか屋跡に小型店

JR川崎駅前の百貨店「さいか屋川崎店」の跡地に、パルコの小型店「川崎ゼロゲート」が2019年初秋ごろ出店する。
追記:8月8日開店となる。
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さいか屋川崎店。

駅前一等地だが更地となっていた「さいか屋川崎店」跡

さいか屋は1867年に創業した呉服店系百貨店。東証2部上場で、筆頭株主は京浜急行電鉄。
さいか屋川崎店は1956年に開店、地上8階、地下1階、売場面積20,884㎡。川崎店の土地・建物は固定資産税や維持管理費などの軽減のため2009年に投資ファンドに売却されており、さいか屋は賃借入居して営業を続ける方針であった。しかし投資ファンドと条件が合わず、建物賃借を延長できずに2015年5月31日を以て閉店、解体され、コインパーキングとなっていた。
その後、東京オリンピックや災害復興需要による建設費の高騰などのため、小規模の商業施設を暫定開業させる方向で調整が進んでいた。

パルコ、2フロアの小型店-今後も再開発の議論つづくか

川崎ゼロゲートが出店するのは、さいか屋川崎店跡地の大部分、約2,300㎡。
建物は2階建てで、延床面積は約3,400㎡。売場面積はさいか屋の1割強程度である2,000㎡台~3,000㎡弱になるとみられ、大きめの食品スーパー並みの規模となる。
建物は、さいか屋最末期に同店の建物を所有していた株式会社MM投資組合(川崎市)が建設する。

「川崎ゼロゲート」イメージ(ニュースリリースより)。

さいか屋の閉店から3年を経てようやく跡地再活用の目途が立ったといえども、ゼロゲートは2階建ての小型店であり、今後も再開発への議論は続くものと思われる。
追記:核店舗は「アインズトルペ」「ゲオ」。そのほか「バーガーキング」「スシロー」「ドトール」などが出店する。

ニュースリリース:「川崎ゼロゲート(仮称)」出店決定のお知らせ
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関連記事:丸井川崎店、2018年1月14日閉店-ルフロンの核店舗、売上8割減で
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関連記事:さいか屋川崎店、5月31日閉店-跡地未定のまま

ユニー・ピアゴ飯田駅前店、9月末閉店

ユニーの総合スーパー「ピアゴ飯田駅前店」が2018年9月末に閉店する。

ピアゴ飯田駅前店(Googleストリートビューより)。

飯田駅前唯一のスーパー、44年の歴史に幕-跡地は未定

ピアゴ飯田駅前店は1974年4月に開店。地上5階、地下1階建てで売場面積は6,864㎡。建物はユニーが所有する。
開店時はユニーの屋号で、2003年からは一時「ジョイマート・ユニー」の屋号となっていた。2009年からはピアゴに転換している。なお、この間に屋上の広告塔屋が撤去されている。
テナントとしてはセリアなどが出店しており、かつては平安堂書店なども出店していた。

閉店後の活用方法などは決まっていないが、建物は築44年が経過しており、解体される可能性が高いとみられる。
ピアゴの閉店により、JR飯田駅前からスーパーマーケットが消滅する。
(中心商店街エリア全体では、同店のほか再開発ビル1階にキラヤ本町店が出店している)

外部リンク:ピアゴ飯田駅前店
関連記事:アルピコプラザ、2月15日開業-旧・アリオ松本、松電バスターミナルビルに
関連記事:ドンキとユニーのダブルネーム店舗、屋号は「MEGAドン・キホーテUNY」に-2018年春から展開へ

イトーヨーカドー春日部店、2018年4月11日から3度目の「サトーココノカドー」に

東武鉄道・春日部駅前の総合スーパー「イトーヨーカドー春日部店」が、2018年4月11日から5月8日までの期間限定で「サトーココノカドー」にみたび変身するゾ。

イトーヨーカドー春日部店。

野原家御用達のデパート「サトーココノカドー」

イトーヨーカドー春日部店は、春日部市を舞台とする人気アニメ「クレヨンしんちゃん」内で登場するデパート「サトーココノカドー」のモデルとなった店舗と言われており、作中では食品売場でしんのすけが母みさえにチョコビをねだるシーンなどが象徴的に描かれている。

作中に登場するサトーココノカドー。(春日部市公式サイトより)

サトーココノカドー1周年と新作映画上映を記念

イトーヨーカドー春日部店では、クレヨンしんちゃんと春日部市によるコラボ企画「オラのマチ・春日部にくれば〜」の一環として、2017年4月9日から4月16日までの期間限定で「サトーココノカドー」として営業。店舗塔屋のサトーココノカドー化や、クレヨンしんちゃんの世界観を再現した販促やセール「みさえ・ザ・バーゲン」を実施し、利用者から大きな反響を呼んだ。

2017年12月15日から2018年1月8日には春日部店2階での「25周年記念 クレヨンしんちゃん展 in 春日部」開催を記念して、タマタマまたまた「サトーココノカドー」として営業。
店舗塔屋のみならず、レシートもサトーココノカドー仕様に変更したほか、サトーココノカドー版チョコビ、特製クッキー、電子マネー「nanaco」(受注生産)などコラボ商品を大幅に拡充した。

大量に山積みされたサトーココノカドー仕様のチョコビ。

そして今回、「サトーココノカドー1周年」と新作映画「映画クレヨンしんちゃん 爆盛!カンフーボーイズ ~拉麺大乱~」上映を記念して、3度目3ヶ月ぶりとなる「サトーココノカドー」復活が決定。4月8日には、店舗広告塔屋を「野原しんのすけが全面に押し出された新デザイン」に改装しており、店舗でも大々的な告知が始まった。
イベント開催期間中は、前回のコラボ企画で好評だった「サトーココノカドーのり弁当」「サトーココノカドーチョコビ」「サトーココノカドークッキー」(新パッケージ)「サトーココノカドーネクタイ」に加え、映画上映記念商品として横浜中華街の有名店「横浜萬珍樓」と「パレスホテル大宮」と共同開発した「点心セット」「なるときんちゃくケーキ」の販売も行なわれるなど、コラボ商品のさらなるラインナップ強化が行われるほか、サトーココノカドー“ならでは”の特別企画として全館で握手会・撮影会やウォークラリーも実施される。

外部リンク:イトーヨーカドー春日部店
外部リンク:25周年記念 クレヨンしんちゃん展特設サイト
関連記事:iDC大塚家具春日部ショールーム、5月27日閉店-創業地・春日部の大型店、再開発で
関連記事:イトーヨーカドー春日部店、12月15日から再び「サトーココノカドー」に-クレヨンしんちゃん展開催で
関連記事:イトーヨーカドー春日部店、期間限定で「サトーココノカドー」に-4月9日から16日まで

iDC大塚家具春日部ショールーム、2018年5月27日閉店-創業地・春日部の大型店、再開発検討地域に

東武鉄道春日部駅西口の大型家具店「iDC大塚家具 春日部ショールーム」(以下、春日部店)が、2018年5月27日に閉店する。
iDC大塚家具春日部ショールーム。

創業地春日部の大型店-“親子対決”の象徴だった

iDC大塚家具春日部店は1997年4月開店。建物は地上4階建てで、店舗面積は10,722㎡。
施設は1996年より隣接地に移転した「イトーヨーカドー春日部店(初代)」の建物を居抜きで活用しており、建物はイトーヨーカドーが所有する。
春日部市は大塚家具の創業地として知られる。春日部駅東口には2015年の「お家騒動」で旧会長・大塚勝久氏が退社後に設立した新会社の旗艦店「匠大塚 春日部本店」(旧西武百貨店春日部店)が立地し、娘・久美子氏が社長を務めるiDC大塚家具の春日部店とは「親子対決」の象徴として語られることも多かった。
匠大塚春日部本店。(旧西武百貨店春日部店)

再開発を前に閉店へ-27階建てタワマンに?

iDC大塚家具春日部店の建物は「春日部市中央一丁目地区市街地再開発」の対象地域に含まれている。
同地区では2014年5月に再開発準備組合が設立。再開発では27階建ての複合タワーマンションを建設する構想があり、再開発が認可されれば、周辺の景色は一変する可能性がある。

外部リンク:iDC大塚家具春日部ショールーム
関連記事:イトーヨーカドー春日部店、12月15日から再び「サトーココノカドー」に-クレヨンしんちゃん展開催で
関連記事:イトーヨーカドー春日部店、期間限定で「サトーココノカドー」に-4月9日から16日まで
関連記事:匠大塚、西武百貨店春日部店跡に旗艦店-6月29日開店

イトーヨーカドー食品館新浦安店、4月8日閉店-スターツが再活用へ

建物の一部のみで暫定営業してきた「イトーヨーカドー食品館新浦安店」が4月8日に閉店し、新たな商業施設として改装・リニューアルされることになった。
イトーヨーカドー新浦安店。

イトーヨーカドー新浦安店跡、暫定営業は1年弱に

イトーヨーカドー新浦安店は2000年10月に開業。建物は地上5階建てで、売場面積は23,360㎡。競争の激化などによる経営不振から2017年5月28日で一旦閉店したものの、買い物難民の発生を危惧する地元からの要請もあり、2017年6月28日より食品を中心に取り扱う「食品館イトーヨーカドー新浦安店」として1階のみで暫定的に営業を再開。その後、土地と建物を所有する「森トラスト総合リート投資法人」が2017年7月31日付けで土地と建物を「スターツデベロップメント」(中央区)に売却していた。
同社はスターツコーポレーション傘下の不動産ディベロッパーで、同社は新浦安駅近くでも「タイムレスタウン新浦安」「クオン新浦安」などの大型開発をおこなっている。

「買い物難民問題」を危惧、建て替えから再活用へ

2017年8月時点では、スターツは商業施設を含む住宅主体の複合開発を計画していると報じられていた。しかし、地域には競合するスーパーマーケットが少ないことから、空白期間を最小限にするためにイトーヨーカドーの建物を改装するかたちで新たなショッピングセンター「(仮)スターツショッピングセンター」として再活用する方針へと転換したという。

新たな施設イメージ。

テナント数は約80店舗になり、物販、飲食、クリニック等の店舗構成が計画されているというが、核店舗などについては4月時点で発表されていない。
2018年秋ごろのリニューアルオープンを目指すという。
(イメージ画像はスターツデベロップメント公式サイトより)

外部リンク:<スターツデベロップメント株式会社>千葉県浦安市にて、商業施設「(仮)スターツショッピングセンター」を今秋リニューアルオープン
外部リンク:譲渡契約内容の一部変更及び資産の譲渡完了に関するお知らせ(イトーヨーカドー新浦安店)
関連記事:イトーヨーカドー新浦安店、住宅を核とした複合施設に-近く再閉店へ(2017年8月時点の記事)
関連記事:イオンスタイル新浦安MONA、7月28日開業-「イートイン重視」の新業態
関連記事:イトーヨーカドー新浦安店、食品館として営業継続へ-6月28日から一定期間
関連記事:イトーヨーカドー、新浦安店・東習志野店を2017年中に閉店へ

MEGAドン・キホーテ横手店、2018年4月20日開店-大曲からの「実質移転」に

秋田県横手市条理に、ディスカウントストア「MEGAドン・キホーテ横手店」が2018年4月20日に開店する。

MEGAドン・キホーテ横手店。

横手焼きそばなど地元名物も販売

ドンキが出店するのは横手市郊外・条理地区にある「ハッピータウンショッピングセンター」内の「ホームセンターハッピー横手店」跡。建物は平屋建てで、売場面積は約3,620㎡。
店舗は食品の取り扱いにも力を入れた「MEGA」業態で、横手のB級グルメ「横手焼きそば」や「豆腐かすてら」といった地元の特産品、地場生産のお酒や漬物など、地域ならではの商品も数多く取り揃える。

閉店した大曲店からの「実質移転」に

横手市の北隣にある大曲市では、2016年4月に「ドン・キホーテ大曲店」が出店したが、翌17年6月30日をもって閉店。出店から1年2ヶ月ほどの“スピード撤退”だった。

2017年6月に閉店したドン・キホーテ大曲店。
こちらより取扱商品が拡大されるとみられる。

MEGA横手店は閉店した大曲店と20㎞程度しか離れておらず、実質的な「移転」とみられる。

MEGAドン・キホーテ横手店

住所:秋田県横手市条里 3-2-4

営業時間:午前9時〜翌午前2時

関連記事:ドン・キホーテ大曲店、2017年6月30日閉店-僅か1年2ヶ月で撤退へ

イズミ、セブンアイと業務提携でイトーヨーカドー福山店を「ゆめタウン」に-ヨーカドー、加古川以西から姿消す

「ゆめタウン」などを展開する流通大手のイズミ(広島市)がセブン&アイHD(千代田区)と業務提携し、広島県福山市のショッピングセンター「ポートプラザ日化」の核店舗である「イトーヨーカドー福山店」の経営を引き継ぐこととなった。
追記:イトーヨーカドーの閉店日は2019年2月11日となった。
追記:ゆめタウン福山の1期開業日は2019年6月29日となった。2019年秋に中国地方最大の無印良品が出店する。

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イトーヨーカドー福山店。

経営エリアが重ならない流通大手2社、提携へ

2018年現在、イトーヨーカドーとイズミは経営エリアが重なっていない。
今回の提携により、イトーヨーカドーとイズミで仕入れの統合や商品調達、商品供給の共同化を図り、効率化を図るという。
また、電子マネー、プライベートブランド面なども含め、両社グループの企業価値向上に資することについて協議、協力を検討するほか、店舗の共同運営、共同出店なども検討するとしている。

「ヨーカドー福山店」近く閉店へー天満屋と2核1モール

今回の提携により、イトーヨーカドーは総合スーパー「イトーヨーカドー福山店」を2019年春を目途にイズミに譲渡することも発表している。
イトーヨーカドー福山店は福山市中心部に近いショッピングセンター「ポートプラザ日化」の核店舗として1999年4月に開店。
日本化薬の工場跡を再開発したもので、売場面積は44,390㎡。2棟に分かれており、西側の棟には天満屋百貨店と天満屋ハピータウンが、東側の棟にはイトーヨーカドーが出店している。イトーヨーカドーの売場面積は12,700㎡。なお、現在は天満屋もセブンアイと業務提携関係にある。

ポートプラザ日化・天満屋エリア。

イトーヨーカドー福山店は近く閉店し、2019年より「ゆめタウン」として新たなスタートを切る可能性が高い。
イトーヨーカドーは福山店が国内最西端の店舗であったが、すでに近隣の姫路、岡山、倉敷店も閉店しているため、ヨーカドーは加古川以西から姿を消すことになる。

追記:2月11日閉店-3月中に一部再開

イトーヨーカドー福山店は2月11日に閉店する。
3月中に一部専門店が営業を再開する計画で、ゆめタウン福山として初夏の再開業をめざすとしている。

追記:ゆめタウン福山、1期開業は2019年6月29日

ゆめタウン福山の1期開業日は2019年6月29日となった。なお、6月27日にプレオープンを行う。
1階には新たに450席のフードコートが設置される。
今後、徐々に営業エリアを増やし、2019年秋には中国地方最大の無印良品が出店する。

外部リンク:株式会社セブン&アイ・ホールディングスとの 業務提携に関する合意のお知らせ(イズミ公式サイト)
関連記事:西友・ザ・モール周南、2018年5月から7月にかけて閉店-イズミが取得、「ゆめタウン下松」秋ごろ開店
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