阪急阪神東宝グループの流通大手「H2Oリテイリング」と、関西を中心に展開する飲食大手「SRSホールディングス」(旧・サトレストランシステムズ)は、2019年5月10日に資本業務提携を締結した。
H2Oリテイリング傘下の阪急阪神百貨店が運営する店舗。
外食事業強化進める関西地盤の2社、相乗効果発揮なるか
H2Oリテイリングは2007年10月に阪急阪神HD系の百貨店「阪急百貨店」「阪神百貨店」が経営統合し発足。
2019年5月現在、百貨店「阪急阪神百貨店」、総合スーパー「イズミヤ」、化粧品セレクトショップ「フルーツギャザリング」100円ベーカリー「阪急ベーカリー」など約40社を傘下に持つ。
2014年8月に、大手うどん・そば専門店「家族亭」を完全子会社化して以降、阪急デリカアイが運営する稲荷寿司専門店「いなりすし 豆狸」の全国展開開始、阪急阪神レストランズから阪急電車駅構内カフェ「フレッズカフェ」を取得するなど飲食事業の強化を推し進めている。
阪神百貨店。
SRSホールディングスは1968年に兵庫県尼崎市で設立。
2019年5月現在、郊外型和食レストラン「和食さと」、天丼・天ぷら専門店「天丼・天ぷら本舗 さん天」、定食屋「宮本むなし」、回転寿司チェーン「にぎり長次郎」を国内外に443店舗展開する。
和食さと。
同社は長らく関西地盤の和食レストラン大手として位置付けられてきたが、近年は既存業態の店舗網拡大やM&Aによる同業他社の買収、新規事業への参入といった積極投資による多角化経営を推し進めている。
阪急阪神百貨店への「和食さと」「宮本むなし」出店も?
今回の両社の資本業務提携に伴い、H2OがSRS発行済株式総数の約3%を取得、H2O運営商業施設(阪急阪神百貨店・イズミヤ)へのSRS運営店舗の新規出店、H2O傘下の外食事業運営会社(家族亭・豆狸など)とSRSによる商品の仕入調達、物流の共通化、H2Oが生産・加工を手掛ける野菜・米飯・デリカ商品などを活用した共同事業の展開が検討されている。
加えて、SRS運営店舗でのH2Oリテイリング共通ポイントサービス「Sポイント」導入も進められるという。
宮本むなし。
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