カテゴリー別アーカイブ: 都商研ニュース

イケウチゲート、2020年6月21日閉店-札幌・丸ヨ池内の本館、老朽化で解体へ

北海道札幌市中央区の札幌市営地下鉄大通駅そばで営業する百貨店「丸ヨ池内」の本館である「IKEUCHI  GATE(イケウチゲート、丸ヨ池内本館)」が、老朽化のため2020年6月21日をもって閉店する。

IKEUCHI GATE.

丸井今井との提携を解消、独自路線を歩む百貨店

丸ヨ池内は1893年に池内金物店として創業。1968年9月に道内大手の百貨店「丸井今井」傘下となり家具・インテリアに特化した百貨店「丸ヨ池内」となった。
その後、1980年代より段階的に専門店比率を拡大、1998年1月に丸井今井との資本業務提携を解消、1999年3月に創業当初から手掛けていた直営家具・インテリア・DIY売場を廃止し、ファッションビル「IKEUCHI LIFESTYLE STORE」に業態転換した。
2010年10月には札幌三越から「NEX180(旧・札幌アルタ)」を取得し、2011年4月に本館を「IKEUCHI GATE」、NEX180を「IKEUCHI ZONE」として一体的にリニューアルした。

ZONE館内のようす(公式サイトより)。

池内グループは百貨店創業当初からの店舗の管理・運営を主要事業とする「開発・店舗事業」、特殊技術を必要とする宗教施設や商業施設のを設計・施工を得意とする「建装事業(池内スペースクリエイト)」に加え、1990年代から携帯電話販売、2010年代からは道内全域及び滋賀県(ピエリ守山)にアウトドア専門店「iGATE」を展開するなど、多角化経営に取り組んでいるが、かつては百貨店業態であり、長らく丸井今井と資本業務提携を締結していたこともあって2020年現在も日本百貨店協会に加盟している。

道内有数のアウトドアブランド集積を形成していた

IKEUCHI GATE(丸ヨ池内本館)の建物は地上9階地下1階建、店舗面積は6,334㎡。
池内グループが運営するアウトドア専門店「iGATE IKEUCHI」の旗艦店を核に、アウトドアウェアブランド「THE NORTH FACE」「Columbia」「HELLY HANSEN」、鉄道模型店「ポポンデッタ」、「タリーズコーヒー」など約30店舗が入居する。
IKEUCHI ZONE(丸ヨ池内新館)の建物は地上9階地下2階建、店舗面積は6,200㎡、延床面積は12,079㎡。
ファストファッション「ZARA」やロリータファッション「KERA」、総合ホビーショップ「ボークス」、手芸用品店「ユザワヤ」、100円ショップ「キャンドゥ」、ネットワークビジネス直営店「アムウェイプラザ」など専門店約20店舗に加えてオフィスなど入居する。

本館は解体へ-新館(旧・アルタ)のみの営業に

本館の閉館は老朽化によるもの。東京銀行札幌支店などが入居していた1953年の竣工から築70年近く経過するなど老朽化が進んでおり、耐震性にも課題がみられたため、閉店後に解体される予定だ。なお、竣工から築20年に満たない新館は今後も営業を継続する。
本館建物を所有する池内グループは、具体的な再開発計画について3月時点では発表していない。
大通周辺では2019年6月に閉館したスガイディノス札幌中央店跡地や2020年5月に閉店予定のススキノラフィラ跡地での再開発プロジェクトが検討段階にあり、池内跡も地域の魅力向上に結び付くような開発が期待される。

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キラキラAsobox・Anibox、2020年3月全店舗閉店-ゲーセン大手、運営会社のエターナルアミューズメント破産で

大手ゲームセンター「キラキラ☆Asobox(アソボックス)」やアニメグッズ販売店「Anibox(アニボックス)」などを運営する「エターナルアミューズメント」(本社:東京都千代田区)が2020年3月に東京地裁へ自己破産を申請し、直営店舗の全店が閉店した。

キラキラAsobox秋葉原クレーン店。(旧クレーン研究所跡)
3月から「虹ヶ咲スクールアイドルプロジェクト人気投票」を実施するなどイベントも頻繁に行っていた。

スーパーなどでもお馴染みの大手ゲーセンが破綻

エターナルアミューズメントは2007年6月に設立。
イトーヨーカドーなどのスーパー内や秋葉原などの繁華街にクレーンゲームを中心としたゲームセンター「キラキラ☆Asobox(アソボックス)」、アニメグッズ販売店「Anibox(アニボックス)」など直営店約100店を中心に「タイトーFステーション」のうち鯖江・湊川の2店をFC運営していたほか、クレーンゲームやおみくじ機などといったアミューズメント機器・ゲームマシンのレンタル・卸などもおこなっており、それらを全国約1000ヶ所に設置していた。

キラキラAsobox秋葉原4号店。総武線高架沿い。

近年も不祥事により閉店した「秋葉原クレーン研究所」の店舗を引き継ぐなど他社からの営業譲渡や居抜き出店により店舗数を増やしていたが、新型コロナウイルスの流行により多くの直営店舗を3月6日から営業休止しており、資金繰りの悪化から自己破産に至ったという。
帝国データバンクによると、負債総額は2019年5月期末時点で約68億6100万円にも及ぶ。

キラキラAsobox・Aniboxなどは全店閉店

同社の直営店であった「キラキラ☆アソボックス」「アニボックス」などは、営業休止店舗も含めて3月中に全店閉店している。
引継ぎ店舗等に関しては、3月現在まだ発表されていない。

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メトロ書店ソラリアステージ店、2020年3月31日閉店-HKT48コラボで話題集めた書店、福岡市中心部から完全撤退

福岡県福岡市中央区天神の西鉄福岡(天神)駅ビル「ソラリアステージ」5階で営業する「メトロ書店ソラリアステージ店」が2020年3月31日をもって閉店する。
メトロ書店と西鉄ホールエスカレータ。

福岡・長崎地盤のメトロ書店

メトロ書店は1965年に長崎駅前の長崎水産ビル(現・ホテルニュー長崎)で創業。1967年に「博多メトロ書店」を出店して以来、福岡・長崎地盤の小規模書店チェーンとして営業を続けていたが、2000年のJR長崎駅ビル「アミュプラザ長崎」への本店移転を機に拡大路線に転換、2006年に福岡市内初の支店「博多メトロ書店フレスタ千早店」、2008年には本州初の支店かつ同社最大規模の売場面積・蔵書数を誇る「メトロ書店神戸御影店」を出店している。

メトロ書店神戸御影店(神戸市東灘区・御影クラッセ)。

メトロ書店、福岡市中心部から撤退

メトロ書店ソラリアステージ店は2015年7月に、西鉄グループの大型雑貨店「雑貨館インキューブ天神店」5階フロアに開店。同年8月をもって閉店予定だった博多メトロ書店の事実上の後継店舗、福岡における同社の新たな旗艦店として、文具や雑貨を拡充、店内にキリンを設置するなどSNS映えを意識した売場づくりを行った。
「キリンがいる本屋さん。」

また、2016年春にHKT48の本拠地が西鉄ホールに移転したことから、特製コラボしおりの配布やHKTグッズの拡充を打ち出すなど、HKTファンの取込みを図った。
メトロ書店ソラリアステージ店の閉店により、同社は福岡市中心部での50年を超える営業に幕を下ろすこととなる。なお、ソラリアステージ店で取扱われていた京都アニメーション(京アニ)グッズ売場については代替として千早店への新設が告知されている。

HKT48グッズ多数取扱!!

閉店相次ぐ福岡市中心部の大型書店

福岡市中心部は1990年代、国内有数の書店激戦区として紀伊国屋書店や丸善、八重洲ブックセンター、リブロ、福家書店が相次ぎ大型店舗を出店したが、2001年11月に国内最大の売場面積(当時)を有する「ジュンク堂書店福岡店」が開店したことで、その多くが2000年代中頃までに撤退していた。
その後、2010年代に入ると2011年4月にTSUTAYAが福ビルの丸善跡に中古書籍(ecobooks)を取扱う新業態1号店「TSUTAYA天神駅前福岡ビル店」を出店、7月にはリブロが岩田屋本店に九州最大級の児童書売場を備える「リブロ福岡天神店」として再出店、2014年11月にフタバ図書が未来型店舗を称する「フタバ図書福岡パルコ新館店」を出店、2017年4月には紀伊国屋がイムズに「紀伊国屋書店天神イムズ店」として再出店するなど、独自のコンセプト、特徴を持つ書店が相次ぎ誕生したが、リブロや紀伊国屋など一部を除き短期間での撤退、営業方針の転換を余儀なくされた。
ジュンク堂書店福岡店、紀伊国屋書店天神イムズ店は再開発に伴い閉店するため、天神地区の書店は新天町商店街の積文館書店、岩田屋のリブロ、天神ショッパーズのTSUTAYA(福ビルから移転)などわずかとなる。

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イオンフードスタイル瓢箪山店、2020年3月30日開店-ダイエーグルメシティ、医療モール「瓢箪山センター」1階に移転

大阪府東大阪市の近鉄瓢箪山駅前、ジンジャモール瓢箪山(イナリ前商店街)に新築された「瓢箪山センター」に、ダイエーの食品スーパー「イオンフードスタイル瓢箪山店」が2020年3月30日午前9時に開店する。

イオンフードスタイル瓢箪山店。

瓢箪山のダイエー、イオンフードスタイルに

イオンフードスタイル瓢箪山店の前身となる「ダイエーグルメシティ瓢箪山店」は1971年6月に、ダイエーグループの総合スーパー「サカエ瓢箪山店」として開店。グループ経営再建の過程で進められた運営会社再編の一環で、2007年に「グルメシティ瓢箪山店(グルメシティ生鮮市場瓢箪山店)」に改称、2015年のダイエー直営化を機に「ダイエーグルメシティ瓢箪山店」に改称していた。建物は地上5階建、売場面積は2,297㎡。
ダイエーは開店以来、ジンジャモール瓢箪山随一の大型店、地域の商業核としての役割を担っていたが、店舗建物の老朽化に伴う近接地への移転のため、2020年3月26日をもって閉店していた。
営業を終了したダイエーグルメシティ瓢箪山店。

ダイエーは「食」に特化、医療モールとの複合施設に

イオンフードスタイル瓢箪山店が出店する新・瓢箪山センターは、2012年に閉店した市場を前身に持つ食品スーパー「キッチンハート(旧・瓢箪山センター、小川ビル)」跡地に建設されるもので、建物は地上2階建、ダイエーの売場面積は約889㎡(269坪)。
1階のイオンフードスタイルでは、精肉売場を従来比1.3倍、鮮魚売場を約1.7倍に拡大、約30品目を取扱うインストアベーカリー「ディーズベーカリー」やキッチンサポートコーナー「dai-docoro」を導入するなど、中食商品の充実化を目指す。
2階の「瓢箪山クリニックモール」は、地元の医療法人「小川クリニック」が手掛ける医療モールとして、5院が入居する予定。
なお、ダイエー旧店舗時代の有力テナントであった総合衣料品店「ファミスタ」及び100円ショップ「ダイソー」は、新店舗に移転せず瓢箪山駅周辺から撤退する。

イオンフードスタイル瓢箪山店

住所:大阪府東大阪市瓢箪山町4番24号
営業時間:8時~23時

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イオンスタイル海老江、2020年3月28日開業-イオン野田阪神店そば

大阪府大阪市福島区の野田駅・野田阪神駅・海老江駅近くに、イオンリテールの近隣型ショッピングセンター「イオンスタイル海老江」が2020年3月28日に開業する。

イオンスタイル海老江。

イオン野田阪神店前にイオンスタイル出店

イオンスタイル海老江の建物は2階建で、敷地面積は約7,713㎡、店舗面積は3,916㎡。
1898年に設けられた老舗の製薬事業所「大日本住友製薬」(旧・大阪製薬)大阪総合センター跡地への出店となる。
なお、100mほど駅寄りの阪急阪神HDが運営するショッピングセンター「野田阪神ウイステ」には総合スーパー「イオン野田阪神店」があるが、両店ともに営業を継続する。

イオンスタイルではミニストップのアイス販売も

核テナントは食品スーパー「イオンスタイル」。店内イートイン「ココdeデリ」には23席を設置。ミニストップでお馴染みのソフトクリームの提供もおこなう。
そのほか、1階には「ミスタードーナツ」「千客万来まねきだこ」「回転寿司ととぎん」などといった飲食店や銘店、産直店が、2階にはペットショップ「ひごペットフレンドリー」や飲食店、保育園、医療モールなどが設けられる。

フロア案内・テナント一覧。

また、イオンのテナントとしてではないが、隣接地にはトヨタの自動車販売店「レクサス」が出店する。
なお、3月25日にプレオープンしており、イオンと一部テナントが営業を行っている。

イオンスタイル海老江

住所:大阪市福島区海老江1-5-52
営業時間:8時~23時(イオン)

(撮影:@Yakimeshi113_Mi

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ダイエーグルメシティ瓢箪山店、2020年3月26日閉店-旧・サカエ、イオンフードスタイルとして70m南に移転へ

大阪府東大阪市の近鉄瓢箪山駅前、ジンジャモール瓢箪山(イナリ前商店街)にある「ダイエーグルメシティ瓢箪山店」が2020年3月26日午後6時をもって閉店した。

閉店直前のダイエーグルメシティ瓢箪山店。

瓢箪山のサカエ、48年の歴史に一旦幕

ダイエーグルメシティ瓢箪山店は1971年6月に、ダイエーグループの総合スーパー「サカエ瓢箪山店」として開店。グループ経営再建の過程で進められた運営会社再編の一環で、2007年に「グルメシティ瓢箪山店(グルメシティ生鮮市場瓢箪山店)」に改称、2015年のダイエー直営化を機に現在の店名に改称していた。
建物は地上5階建、売場面積は2,297㎡。
開店当初は総合スーパー業態の店舗であったが、サカエ時代末期に1階を直営食品売場、2階を総合衣料品店「ファミスタ」と直営化粧品・生活用品売場、3~4階を100円ショップ「ダイソー」とするフロア構成にリニューアルしていた。
ダイエー(サカエ)は開店以来、ジンジャモール瓢箪山随一の大型店、地域の商業核としての役割を担っていたが、老朽化のため現店舗を閉店、70mほどの距離に「イオンフードスタイル瓢箪山」を3月30日に開店することを決定していた。

閉店直前のダイエーグルメシティ瓢箪山店。
式典などは実施されなかった。

閉店当日は多くの客で賑わったものの大規模な閉店式典はコロナウイルス感染拡大防止を理由に行われなかった。
その一方で、閉店前には「来たる3月30日70m南側にイオンフードスタイル瓢箪山店を午前9時にオープンさせていただきます。」「サカエ時代からのグルメシティ瓢箪山店、引続きご愛顧いただきますようよろしくお願いします。」とのコメント、従業員による各買物客への礼により、48年の歴史に一旦幕を下ろした。

近隣に開店を控えたイオンフードスタイルが。

スーパーの閉店が相次いでいた瓢箪山

近鉄瓢箪山駅前では、1948年に日本で初めて国道にアーケードを設置した商店街「サンロード瓢箪山(瓢箪山中央商店街)」が発足、1970年代にはダイエーや長崎屋など大型店が相次ぎ進出するなど、現在に至るまで東大阪市内でも有数の商業集積を形成している。
その一方、2012年に瓢箪山センター市場を前身に持つ食品スーパー「キッチンハート」が閉店、2018年6月に「ブリスモール瓢箪山」(旧・長崎屋ラパーク瓢箪山)が老朽化による建替えを理由に閉店、2020年1月15日には瓢箪山中央市場を前身に持つ「フレッシュフーズマイン」が閉店したため、北口のスーパーは「フレスコ」「マックスバリュ」、南口のスーパーは「ダイエー」「万代」4店舗のみとなっていた。
ブリスモール跡地では、日本エスコングループによる複合再開発プロジェクトが進行中であり、食品核として関西スーパーの再出店が検討されているが、完成は2022年以降となるため、ダイエーの「至近距離かつ短期間での再出店」は地元住民にとって朗報と言えるだろう。

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アイランドアイ、2020年3月27日開業-アイランドシティにフードウェイを核とする大型複合施設

福岡県福岡市東区の人工島「アイランドシティ」に、スーパー、劇場、ホテルなどを備える大型複合施設「island eye(アイランドアイ)」が2020年3月27日午前10時に開業する。

アイランドアイ。

アイランドシティセンター地区に大型複合商業施設誕生

アイランドアイは「アイランドシティセンター地区開発プロジェクト」の一環として建設が進められてきたもので、敷地面積は計画約75,131㎡、店舗面積は17,721㎡、MICE面積は約7,132㎡、延床面積49,000㎡。開発主体は福岡アイランドシティ特定目的会社、運営会社は大手健康食品メーカーのやずやグループと外資系不動産ディベロッパーのジョーンズラングラサール(JLL)。駐車台数は1,163台(バス40台含む)。

福岡アイランドシティフォーラム(MICE)とホテル。

コンセプトは「いつ来ても、どこを歩いても「新しい一日」と出会える」で、食を中心としたショッピングモールや「歌劇ザ・レビューHTB(ハウステンボス)」の専用劇場、大規模会議・イベント・展示会・コンサートに対応したMICE施設「福岡アイランドシティフォーラム」、2ブランドのホテル(2020年秋開業予定、計362室)を開設する。

「食」がテーマのショッピングモール

商業棟はコンセプトに「食楽」を掲げ、地場大手食品スーパー「フードウェイ アイランドアイ照葉店」を核に、東京・祐天寺に本店を構える子供・ベビー服セレクトショップ「NU.DESIGN」、大手書店「宮脇書店」、100円ショップ「Seria」、子供向け屋内アミューズメント施設「Kid’s US.LAND」、九州地場大手学習塾「英進館」、都市型BBQスポット「DREAM DOOR FUKUOKA」といったテナントが出店する。
Island eye Shopping Mall.

商業棟の目玉となる九州最大級となるフードホール「TERIHA DINING(照葉ダイニング)」には、韓国・ソウル発祥の「コリアンダイニング酒有別腸」が日本初出店するほか、香港発祥の紅茶・タピオカ店「royaltea 皇茶」、1914年創業の支那そば専門店「麺屋直久」、湘南ハイライフが手掛ける「湘南パンケーキ」「SUSHI 板前バル」が九州初、おおいた和牛レストラン「焼肉銀山亭(銀山亭の肉食堂)」が福岡初となる店舗を出店するなど、他にはないフードエンターテイメント施設を創造するとしている。
TERIHA DINING.


DREAM DOOR FUKUOKA.

人口1万人を突破したアイランドシティの「目玉」に

アイランドシティは、2005年に福岡市主導の大規模都市開発プロジェクトとして街開きされて以降、新栄住宅によるタワーマンション「アイランドタワースカイクラブ」やSoftBankグループによる「サイバー大学」が開設されるなど、都市機能の集積が進んだものの、約10年間は人工島内の商業施設がコンビニのみという状態が続いていた。
しかし、人工島内の人口増加を受け、2015年6月には総合病院「福岡みらい病院」が、2015年8月には観光施設「照葉スパリゾート」が、2016年3月に「アトレアモール照葉(核店舗:フードウェイ照葉の里あいたか市場アイランドシティ店・閉店済)」が、2018年2月に福岡発祥の大手ディスカウントストア「スーパーセンタートライアルアイランドシティ店」が、2019年9月に西鉄グループの複合商業施設「センターマークス(核店舗:西鉄ストアレガネットマルシェ香椎照葉)」が相次ぎ開業するなど、大型施設の開設が相次いでおり、さらに2020年4月15日には「照葉スパリゾート」も増床リニューアルする予定だ。

アイランドシティ。

これに加えて、今回開業するアイランドアイには、MICEやレビューシアターといった文化施設、宿泊施設も備わることから、近い将来には「海の中道への途中」としてのみならずアイランドシティ自体を「目的地」として訪れる市民がさらに増えることも予想される。

アイランドアイ

住所:福岡県福岡市東区香椎照葉6-6-6
営業時間(フードウェイ):10:00~21:00(土曜日9:00~21:00)
営業時間(TERIHA DINING):11:00 ~22:00
営業時間(アイアイロード):10:00~20:00
営業時間(THEATER):10:00~20:00
営業時間(EVENT HALL):10:00~20:00

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古町ルフル、2020年4月から順次開業-新潟大和跡に複合再開発ビル、三越から一部ブランドが移転

新潟県新潟市中央区の大和新潟店跡に、複合商業施設「古町ルフル(古町REFuRu)」が2020年4月から順次開業する。

古町ルフル。

古町を代表する老舗百貨店「大和」だった

古町ルフルの前身となる百貨店「大和新潟店(新潟大和)」は1937年9月に開業。建物は地上8階地下1階建、売場面積は20,696㎡だった。

大和新潟店。

大和新潟店は、近接する百貨店「新潟三越(旧・小林百貨店)」や総合スーパー「イトーヨーカドー丸大新潟店(旧・新潟丸大)」とともに、開業当初より古町・本町エリアを代表する百貨店だったが、経営環境の悪化や香林坊本店への経営資源の集中を名目に2010年6月25日をもって閉店していた。
大和の建物は、同年8月4日より新潟市が1階フロアを借り受け、新潟商工会議所が運営する多目的スペース「ふれ愛古町」として営業開始したが、わずか半年後となる2011年3月に撤退。同年9月23日には古町で創業した新潟地盤の家具・インテリア専門店「山下家具店」が1~3階フロアを借り受け「ヤマシタ新潟古町店」を開店したが、山下の新店舗(現・THE SHOPPING.)開店と「古町通7番町地区第一種市街地再開発事業」の本格化に伴い2016年12月25日に閉店、2017年2月から解体工事と新たな建物の建設が始まっていた。

市役所や専門職大学、三越から移転するブランドも

古町ルフルの建物は地上12階建、敷地面積は約5,221㎡、建築面積は3,528㎡、延床面積は33,275㎡。
低層階(1~2階)の商業フロアには、2020年4月1日以降、神戸に本店を構える老舗ベーカリー「ドンク」の三越向け姉妹ブランド「ジョアン(古町ジョアン店)」やドラッグストア「ココカラファイン」、コンビニ「ローソン」、「ジュンコシマダ」など飲食・物販店舗が順次開店。3~7階には5月7日に「新潟市役所ふるまち庁舎」が開設。10~11階には、2021年に新潟総合学院(NSG)グループの「開志専門職大学」が開学する予定。
なお、古町ジョアン店は新潟三越1階からの移転となるもので、地方都市初となる路面店となる。同社は新潟伊勢丹にも4月25日に店舗を新設する予定であり、新潟県内2店舗体制となる。

古町・本町エリアの新たな核として期待

古町・本町では、2010年6月に百貨店「大和新潟店」が閉店して以降、同年9月に「新潟WITH」(旧・新潟イチムラ)、2016年1月にファッションビル「ラフォーレ原宿・新潟」(NEXT21・現新潟市中央区役所)、2020年3月には地場・小林百貨店を前身に持つ「新潟三越」が閉店するなど、大型開発プロジェクトや既存施設のリニューアルが相次ぐ駅前・万代地区とは対称的に集客力が低下していた。

新潟三越。

2019年7月には地域唯一の大型総合スーパー「イトーヨーカドー丸大新潟店」が全面リニューアルを実施、2020年3月20日には賑わい創出拠点「新潟古町まちみなと情報館」が開設、三越内に入居していた「詩仙堂 BY HITOSHI」「伊太利屋」が古町に新店舗を開設するといった動きもあるが、三越跡については、再開発が検討されているものの具体的な計画は決まっていない。
古町ルフルには、古町地域への来街者を繋ぎ止める新たな核としての役割が期待される。

古町ルフル

住所:新潟市中央区古町通7番町

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エキアプレミエ和光、2020年3月26日全面開業-東武和光市駅ビル、25店舗が出店

埼玉県和光市の東武東上線和光市駅南口に、東武鉄道の複合商業施設「EQUiA PREMIE和光(エキアプレミエ和光)」が2020年3月26日にグランドオープンする。

EQUiA PREMIE和光

東武鉄道の駅ビル新ブランド「エキアプレミエ」1号店

東武和光市駅ビルの建物は地上7階地下1階建、エキアプレミエの営業フロアは1~3階、東武ホテルの営業フロアは4~7階、敷地面積は約2,962㎡、延床面積は約12,558㎡。
東武鉄道の駅ビルブランド「エキア」の上級業態となる「エキアプレミエ」は、「「モットタノシイエキヘ」というテーマとエキアの価値はそのままに、さらに「ちょっと上質で心地よい、普段使いのモノやコト」に出会える場所。 」を掲げ、「暮らしをより快適にバージョンアップしていきたい」と考える人にフィットする商業施設をめざすとしている。エキアプレミエ和光は同業態1号店となる。
EQUiA PREMIE ロゴマーク。

定番から沿線初のブランドまで19店舗が新規出店

今回開業するエキアプレミエ和光(駅ビルエリア)の1階のテーマは「毎日が楽しく、ちょっと上質なライフスタイルフロア」。
高級食品スーパー「成城石井」やコーヒー・グロサリー専門店「カルディ コーヒーファーム)」、ドラッグストア「マツモトキヨシ」、眼鏡店「JINS」、イートアンドのベーカリーカフェ「R Baker inspired by court rosarian」、タピオカドリンク専門店「Bull Pulu」など、定番のブランドを中心に9店舗が出店する。

1階フロアマップ。


EQUiA PREMIE和光駅ビルエリア。

2階のテーマは「メンズ、ウィメンズ、キッズおよびベビー商品を取り揃えるフロア」。
ファストファッション「ユニクロ」がワンフロア全体に出店する。


2階フロアマップ。

3階のテーマは「こだわりの素材や豊富なメニューの『PREMIE DINING(プレミエ ダイニング)』 とクリニックフロア」。
北海道イタリアン料理店「ミア・ボッカ」や埼玉県春日部市で創業した「焼肉ブリッヂ」、松屋フーズの“鮨”の業態「すし松」など、東武東上線沿線初となる飲食・サービス系店舗を中心に9店舗が出店する。

3階フロアマップ。

エキアプレミエ和光には、2019年12月に駅ナカエリア6店舗が先行開業しており、駅ビル・駅ナカ両エリア合わせて25の専門店が入居する。

地階(駅ナカ)フロアマップ。


EQUiA PREMIE和光駅ナカエリア


EQUiA PREMIE和光駅ナカエリアのSTARBUCKS

今年6月には東武ホテルも開業

和光市駅ビルの高層階は東武グループの「和光市東武ホテル」(158室)となる。こちらは2020年6月11日に開業する予定。
和光市駅は、商業施設とホテルの全面開業により、従来の鉄道駅としての機能に加え、商業・宿泊機能を備えた複合施設として生まれ変わることとなる。

再開発前の東武鉄道和光市駅南口(2017年2月)

EQiA PREMIE和光駅ビルエリアのテナント一覧
階数 店舗名 業種・業態
1階 アールベイカー ベーカリーカフェ
1階 成城石井 グロサリー
1階 青山フラワーマーケット 生花
1階 プレミィ・コロミィ/ことりパーティー 生活雑貨
1階 ブルプル タピオカドリンク
1階 ジンズ メガネ
1階 カルディコーヒーファーム コーヒー豆・輸入品
1階 マツモトキヨシ ドラッグストア・調剤
1階 コンタクトのアイシティ コンタクトレンズ
2階 ユニクロ ファッション
3階 さち福やCAFÉ 和定食
3階 すし松 寿司
3階 ミア・ポッカ 北海道イタリアン
3階 紅虎餃子房 中国料理
3階 バルーチョ カフェ・洋バル
3階 築地食堂源ちゃん 海鮮丼・定食・魚酒場
3階 焼肉ブリッヂ 焼肉
3階 中川眼科エキアプレミエ和光医院 眼科
3階 和光市デンタルオフィスインプラント・矯正ステーション 歯科
地階 フロ プレステージュ 洋総菜・スイーツ
地階 とんかつ新宿さぼてん とんかつ
地階 日本一 やきとり
地階 京樽/すし三崎港
地階 ファミリーマート コンビニ
EQUiA PREMIE和光

住所
駅ビルエリア:埼玉県和光市本町4番7
(東上線 和光市駅南口直結)
駅ナカフロア:埼玉県和光市本町4番6
(東武 東上線和光市駅構内)
営業時間:10時~21時
(エキナカは22時迄、3階は11時から23時迄)

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MEGAドン・キホーテ鹿屋店、2020年4月3日開店-鹿屋バイパス沿いのエディオン・WonderGOO跡地に

鹿児島県鹿屋市の鹿屋バイパス(国道220号線・鹿児島県道68号線)沿いに、パン・パシフィック・インターナショナルHD(PPIH)の総合ディスカウントストア「MEGAドン・キホーテ鹿屋店」が2020年4月3日午前9時に開店する。

MEGAドン・キホーテ鹿屋店

エディオン・ワングー跡地に鹿屋初のドンキ

MEGAドン・キホーテ鹿屋店は、鹿児島地盤の家電量販店「カコイエレクトロ」が運営する「エディオン鹿児島鹿屋店(旧・ベスト電器スーパーバリューストア鹿屋本店)」「WonderGOO鹿屋店」跡地に出店するもので、建物は地上1階建、売場面積は2,482㎡。ドンキは鹿児島県内4店舗目、鹿屋市内初の店舗となる。
MEGAドンキ鹿屋店は「常に“新しい発見”を提供する地域密着型店舗」として、ドンキが得意とするトレンド性の高い化粧品やカラコンの展開に加え、日用消耗品や酒類を拡充、玩具コーナーでは実際に手に取って遊べる体験コーナーを設けるなど、幅広い年代の買物客のニーズに対応可能な売場を目指すとしている。

MEGAドン・キホーテ鹿屋店

所在地:鹿児島県鹿屋市王子町3971-1
営業時間:午前9時~翌午前2時

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